JPS61292066A - 電力ケ−ブルの残留電圧測定方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は電力ケーブルの残留電圧測定方法の改良に関す
るものである。

〈先行技術と問題点〉 ケーブルの絶縁劣化診断を行う場合、残留電圧測定法を
使用することがある。この残留電圧測定法は、被測定ケ
ーブルのケーブル導体に直流高電圧を所定時間課電し、
次いで、ケーブル導体を接地し、而るのち、この接地を
開放し、この接地開放後にケーブル導体に現われてくる
電圧（残留電圧）を測定することにある。この残留電圧
発生のメカニズムは、直流課電によってケーブル絶縁体
内部に空間電荷または分極が発生し、ケーブル導体の接
地によりこの空間電荷に対応してケーブル導体並びにケ
ーブル外部遮蔽層に誘導電荷が発生し、ケーブル導体の
接地開放によりケーブル導体上にこの誘導電荷がそのま
ま残り、この状態でケーブル絶縁体内部の空間電荷また
は分極が移動または消滅するにつれて、この空間電荷と
誘導電荷とのバランスが崩れてケーブル導体とケーブル
外部遮蔽層間に電圧が現われてくる結果である。

ところで、上記被測定ケーブルのケーブル終端部におい
ては、異種材料が複雑な形状で組合されており、上記ケ
ーブル導体の直流電圧課電時にケーブル終端部の上記異
種材料にも直流電圧が課電されて、異種材料の界面に界
面分極による空間電荷が顕著に発生する。而るに、この
空間電荷の量は、その異種材料の個有の誘電的性質のた
めに大であり、上記のケーブル導体の残留電圧測定の測
定誤差を招来する原因となる。

かかるケーブル終端部の空間電荷の影響を排除するため
に、ケーブル終端部にガード電極を設け、上記ケーブル
導体の直流電圧課電時にはこのガード電極とケーブル導
体とを電気的に連通して上記ケーブル終端部における異
種材料への課電を排除し、界面分極による空間電荷の発
生を防止することが公知である。

しかしながら、本発明者の経験によれば、ケーブル終端
部にガード電極を設けると、ケーブル導体の残留電圧測
定時、ガード電極を接地しなければならず、かかるもと
ではケーブル導体とアース間のリーク抵抗値が著しく小
さくなり、その結果、残留電圧を正確に測定し難い。

〈発明の目的〉 本発明の目的は、ガード電極の使用にもかかわらず、残
留電圧を高感度で正確に測定することを可能にする電力
ケーブルの残留電圧測定方法を提供することにある。

〈発明の構成〉 本発明に係る電力ケーブルの残留電圧測定方法は、被測
定ケーブルのケーブル終端部にガード電極を設け、被測
定ケーブルのケーブル導体とガード電極とを電気的に連
通した状態でケーブル導体に高電圧を課電し、次いで、
ケーブル導体を接地し、而るのち、ガード電極とケーブ
ル導体との連通を遮断すると共にケーブル導体の接地を
開放し、この開放後におけるケーブル導体電位を測定す
る方法において、ケーブル終端部の高電圧側露出部とガ
ード電極上端との間の距離を、上記ガード電極接地時で
のケーブル導体とアース間のリーク時定数を１００分以
上とすることを特徴とする方法である。

〈実施例の説明〉 以下、図面により本発明を説明する。

第１図において、１は被測定ケーブルであり、外部ケー
ブル遮蔽層１１は常時接地である。２゜２はケーブル終
端部であり、ガード電極３，３を設けである。３１はガ
ード電極を接続せる導線である。ｓ　ｗｌ、　　ｓ　ｗ
２並びにＳＷ３はスイッチ、ａ並びにｂは接点、ＤＣは
直流高電圧電源、■は電位計である。

第２図はケーブル終端部を示し、套管上に金属箔（例え
ば、アルミ箔）または半導電テープを巻付けてガード電
極３を設けである。ガード電極３の下端と套管下部金具
２１との間の距離ノ、は、後述するようにガード電極３
が直流課電時にあるときに絶縁を保持し得る最小距離に
設定してあり、放電防止のために絶縁テープ２２を巻付
けである。ガード電極３の上端とケーブル終端部の高電
圧側露出部２３との間の距離ｌ。

は、ガード電極３をケーブル外部遮蔽層と共に接地した
ときにケーブル導体とアース間のリーク抵抗を１００分
以上となし得るように設定しである。上記高電圧側露出
部とガード電極との間には、表面抵抗を増大させるため
に、シリコーン等のコーテング剤を塗布することもでき
る。

本発明を実施するには、第１図において、まず、スイッ
チＳＷ１を開にし、スイッチＳＷ２を接点ａに接触させ
て、ケーブル導体並びにガード電極３，３に直流高電圧
ＤＣを所定時間（数１０分）課電する（スイッチＳＷ３
は閉）。而るにケーブル絶縁層には、直流課電により空
間電荷が発生するが、ケーブル終端部内には、ケーブル
導体とガード電極とが同電位であるために、電界の作用
がなく空間電荷の発生がなく、従って、既述のケーブル
終端空間電荷の影響を排除できる。

上記のように、ケーブルに直流電圧を前課電したのちは
、スイッチＳＷ□を閉にし、スイッチＳＷ２をｂ接１点
に接触させて（スイッチＳＷ、は閉のままである）、ケ
ーブル導体並びにガード電極とを所定時間（数１０秒）
接地する。

而るのちは、スイッチＳＷ３を開にしてケーブル導体の
接地を開放しくスイッチＳＷ２は接点すに接触させたま
まである）、ガード電極３．３を接地したままとして（
スイッチＳＷ、は閉のまま）、その後のケーブル導体の
電位を電位計Ｖにより測定する。

この電位計の実測値をｖ（ｔ）、上記したリーク時定数
をτ、リークがない場合のケーブル導体ｆ（ｔ、）　＝
Σ（ｖ（１）−ｖ（１−△ｔ）、ｅ〒）の関係がある。

上無視できるから、電位計の実測値が実質上、残留電圧
の真値を示し、残留電圧を正確に測定できる。

実際に、長さ２０ｍの２２ＫＶ架橋ポリエチレンケーブ
ルにつき、ガード電極を使用し、直流課電圧条件をｌ０
ＫＶ−，５分、課電圧後での接地時間を３０秒とし、リ
ーク時定数を第１表のように設定して、ケーブル導体の
接地開放後１０分でのケーブル導体電位を測定したとこ
ろ第１表の通りであった。これに対し、リーク時定数を
３０分としたときの同上接地開放後１０分でのケーブル
導体電位は３．ｘｏＶ（ＩＪ−りが無い場合の６５％）
にすぎなかった。

第　　１　　表 第３図は三心ケーブル（各心遮蔽であり、ＡｌＢ、Ｃは
各相を示している）に対する実施例を示しており、特定
相例えばＣ相ケーブル心線の測定に対し、他の特定相、
例えばＢ相ケーブル心線をガード電極３Ｇ、３Ｃの接続
用導線に使用している。Ａ相ケーブル心線は、当該測定
中、ガード電極３ａ、３ａ、ケーブル導体、ケーブル外
部遮蔽層１１ａとも接地である。

〈発明の効果〉 本発明に係る電力ケーブルの残留電圧測定法は、上述し
た通りの方法であり、ケーブル終端部における空間電荷
並゛びに電流リークの影響を排除して残留電圧を正確に
測定することができる。従って、本発明は実線路を現場
で絶縁劣化診断する場合に極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発゛明において使用する電力ケーブルの残留
電圧測定装置を示す説明図、第２図は本発明において使
用するガード電極を示す説明図、第３図は本発明におい
て使用する電力ケーブルの残留電圧測定装置の別実施例
を示す説明図である。 図において、１は被測定ケーブル、２，２はケーブル終
端部、３，３はガード電極、ＳＷ□。 ＳＷ２．ＳＷ３はスイッチ、ＤＣは直流高電圧電源、■
は電位計である。 手続補正書（自発） 昭和６０年７月２日 特許庁長官　　志　賀　　学　　殿　　　　　　　　１
１、　事件の表示 昭和６０年特許願第１２２１４７号 ２、発明の名称 電力ケーブルの残留電圧測定方法 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 住所　兵庫県尼崎市東向島西之町８番地名称　（３２６
）大日Ｅ１本電線株式会社代表者　代表取締役　　青　
山　幸　雄４、代理人　〒６６２ （１）　　明細書の発明の詳細な説明の欄６、補正の内
容 （１）明細書の第６頁第９〜１０行目に記載の「数１０
分」を「約１ｏ分」と補正 します。 （２）明細書の第８頁第１行目に記載の「３０秒」を［
ｏ秒」と補正します。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 被測定ケーブルのケーブル終端部にガード電極を設け、
   被測定ケーブルのケーブル導体とガード電極とを電気的
   に連結した状態でケーブル導体に高電圧を課電し、次い
   で、ケーブル導体を接地し、而るのち、ガード電極とケ
   ーブル導体との連結を遮断すると共にケーブル導体の接
   地を開放し、この開放後におけるケーブル導体電位を測
   定する方法において、ケーブル終端部の高電圧側露出部
   とガード電極上端との間の距離を、上記ガード電極接地
   時でのケーブル導体とアース間のリーク時定数を１００
   分以上とするように設定することを特徴とする電力ケー
   ブルの残留電圧測定方法。