JP2943986B2 - 電力ケーブルの活線下劣化診断装置 - Google Patents
電力ケーブルの活線下劣化診断装置Info
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- JP2943986B2 JP2943986B2 JP19231888A JP19231888A JP2943986B2 JP 2943986 B2 JP2943986 B2 JP 2943986B2 JP 19231888 A JP19231888 A JP 19231888A JP 19231888 A JP19231888 A JP 19231888A JP 2943986 B2 JP2943986 B2 JP 2943986B2
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Description
【発明の詳細な説明】 （イ）利用分野 この発明は、三相の非接地系高圧系統に連なる電力ケ
ーブルの絶縁抵抗を活線下で測定するための電力ケーブ
ルの活線下劣化診断装置に関するものである。
ーブルの絶縁抵抗を活線下で測定するための電力ケーブ
ルの活線下劣化診断装置に関するものである。
（ロ）従来技術およびこの発明が解決しょうとする問題
点 一般に、三相の電力ケーブルに接続された三相の非接
地の高圧母線には計器用接地変圧器（GPT）が星形結線
されている。そして、従来、前記活線下劣化診断装置と
しては前記計器用接地変圧器の中性点から前記高圧母線
にほぼ50Vの直流電圧を重畳印加していた。しかし、直
流電源を計器用接地変圧器に接地する作業は極めて困難
であり、絶縁劣化診断に多大な労力を要する問題があっ
た。
点 一般に、三相の電力ケーブルに接続された三相の非接
地の高圧母線には計器用接地変圧器（GPT）が星形結線
されている。そして、従来、前記活線下劣化診断装置と
しては前記計器用接地変圧器の中性点から前記高圧母線
にほぼ50Vの直流電圧を重畳印加していた。しかし、直
流電源を計器用接地変圧器に接地する作業は極めて困難
であり、絶縁劣化診断に多大な労力を要する問題があっ
た。
また、三相の各高圧母線のそれぞれに直接直流電圧を
印加する方式も考えられてはいるが、直流電圧印加中に
前記計器用接地変圧器の磁束の飽和により変電所のリレ
ーが働いて、停電へと至る危険から実施には至っていな
い。更に、この方式を採用した場合、三相の各母線に直
流電圧を印加するから印加設備も大形化する問題があ
る。
印加する方式も考えられてはいるが、直流電圧印加中に
前記計器用接地変圧器の磁束の飽和により変電所のリレ
ーが働いて、停電へと至る危険から実施には至っていな
い。更に、この方式を採用した場合、三相の各母線に直
流電圧を印加するから印加設備も大形化する問題があ
る。
この発明は、三相の高圧母線に直流電圧を印加してし
かも停電へ至る危険を防止でき、さらに印加設備も節減
できる、電力ケーブルの活線下劣化診断装置を提供する
ことを目的としている。
かも停電へ至る危険を防止でき、さらに印加設備も節減
できる、電力ケーブルの活線下劣化診断装置を提供する
ことを目的としている。
（ハ）問題点を解決するための手段 この発明は、三相の高圧母線に接続された計器用接地
変圧器と、三相の高圧母線のうち一相の高圧母線と接地
点との間に直列に接続されたリアクトルおよび直流重畳
用電源と、測定対象ケーブルの遮蔽層と接地点間に流れ
る直流電流を測定するための測定器とを備え、直流用重
畳電源の電圧値は、該電圧値を前記測定対象ケーブルに
印加した場合に前記計器用接地変圧器の磁束飽和に要す
る時間により定まる測定可能な印加電圧値および前記測
定対象ケーブルの絶縁劣化検出可能な印加電圧値である
ことを特徴としている。
変圧器と、三相の高圧母線のうち一相の高圧母線と接地
点との間に直列に接続されたリアクトルおよび直流重畳
用電源と、測定対象ケーブルの遮蔽層と接地点間に流れ
る直流電流を測定するための測定器とを備え、直流用重
畳電源の電圧値は、該電圧値を前記測定対象ケーブルに
印加した場合に前記計器用接地変圧器の磁束飽和に要す
る時間により定まる測定可能な印加電圧値および前記測
定対象ケーブルの絶縁劣化検出可能な印加電圧値である
ことを特徴としている。
（ニ）作用 直流用重畳電源の電圧値は、該電圧値に前記測定対象
ケーブルに印加した場合に前記計器用接地変圧器の磁束
飽和に要する時間により定まる測定可能な印加電圧値お
よび前記測定対象ケーブルの絶縁劣化検出可能な印加電
圧値であるから、停電に至ることなく電力ケーブルの絶
縁抵抗を測定することができる。
ケーブルに印加した場合に前記計器用接地変圧器の磁束
飽和に要する時間により定まる測定可能な印加電圧値お
よび前記測定対象ケーブルの絶縁劣化検出可能な印加電
圧値であるから、停電に至ることなく電力ケーブルの絶
縁抵抗を測定することができる。
（ホ）実施例 第１図はこの発明の実施例を示し、同図において符号
１は三相の電力ケーブルでその各導体1aにはケーブル端
末２を介して非接地高圧系統の三相の高圧母線３に接続
されている。各電力ケーブルの遮蔽層1bは相互に接続さ
れ、直流電流を測定する測定器４を経て接地点５に接続
されている。前記高圧母線１の対地静電容量は符号６で
示されている。さらに、高圧母線３には計器用接地変圧
器７が接続され、その中性点は接地されている。計器用
接地変圧器７の三次巻線7aには磁束の飽和が生じると三
次電圧Voが発生して変電所のリレーが働き、電力の供給
が遮断されるようになっている。前記三相の高圧母線３
のひとつと接地点８との間には高インダクタンスのリア
クトル９、開閉器10、直流重畳用電源11が直列に接続さ
れている。この直流重畳用電源11の電圧値はほぼ3Vから
ほぼ40Vの範囲で調節される。
１は三相の電力ケーブルでその各導体1aにはケーブル端
末２を介して非接地高圧系統の三相の高圧母線３に接続
されている。各電力ケーブルの遮蔽層1bは相互に接続さ
れ、直流電流を測定する測定器４を経て接地点５に接続
されている。前記高圧母線１の対地静電容量は符号６で
示されている。さらに、高圧母線３には計器用接地変圧
器７が接続され、その中性点は接地されている。計器用
接地変圧器７の三次巻線7aには磁束の飽和が生じると三
次電圧Voが発生して変電所のリレーが働き、電力の供給
が遮断されるようになっている。前記三相の高圧母線３
のひとつと接地点８との間には高インダクタンスのリア
クトル９、開閉器10、直流重畳用電源11が直列に接続さ
れている。この直流重畳用電源11の電圧値はほぼ3Vから
ほぼ40Vの範囲で調節される。
第２図は上記診断装置において直流重畳電圧3Vを印加
した時に測定器により測定される直流重畳電流と遮蔽層
1bの絶縁破壊に要するAC破壊電圧値の関係を示してい
る。第２図から分かるように、絶縁の劣化が進みAC破壊
値が低下すると大きい直流重畳電流が観測され、絶縁劣
化の検出をすることができる。しかし、直流重畳電流が
3V以下では劣化が検出できない場合があり、高圧母線に
印加される直流重畳電圧の下限はほぼ3Vである事が分か
る。
した時に測定器により測定される直流重畳電流と遮蔽層
1bの絶縁破壊に要するAC破壊電圧値の関係を示してい
る。第２図から分かるように、絶縁の劣化が進みAC破壊
値が低下すると大きい直流重畳電流が観測され、絶縁劣
化の検出をすることができる。しかし、直流重畳電流が
3V以下では劣化が検出できない場合があり、高圧母線に
印加される直流重畳電圧の下限はほぼ3Vである事が分か
る。
第３図はEMTPを用いた計算機シミュレーションにより
求めた、直流重畳電圧を印加した場合の計器用接地変圧
器７の磁束が飽和するまでの時間を示すものである。こ
の場合、測定器４の入力インピーダンスを10KΩ，対地
静電容量６を0.1μＦとしている。計器用接地変圧器７
の磁束が飽和すると、計器用接地変圧器７の三次巻線7a
に電圧Voが生じて変電所リレーが働き、停電へといた
る。第３図から分かるように、直流重畳電圧値が大きく
なればなるほど計器用接地変圧器７の磁束の飽和に要す
る時間が短くなり、絶縁測定が困難になる。実際に遮蔽
層1bの絶縁抵抗を測定（１回線１相測定の場合）するた
めには２分ほどのの時間を要するから高圧母線に印加す
る直流電圧値はほぼ40V以下であることが必要である。
求めた、直流重畳電圧を印加した場合の計器用接地変圧
器７の磁束が飽和するまでの時間を示すものである。こ
の場合、測定器４の入力インピーダンスを10KΩ，対地
静電容量６を0.1μＦとしている。計器用接地変圧器７
の磁束が飽和すると、計器用接地変圧器７の三次巻線7a
に電圧Voが生じて変電所リレーが働き、停電へといた
る。第３図から分かるように、直流重畳電圧値が大きく
なればなるほど計器用接地変圧器７の磁束の飽和に要す
る時間が短くなり、絶縁測定が困難になる。実際に遮蔽
層1bの絶縁抵抗を測定（１回線１相測定の場合）するた
めには２分ほどのの時間を要するから高圧母線に印加す
る直流電圧値はほぼ40V以下であることが必要である。
第２図と第３図の結果から、三相の高圧母線の一相に
印加される直流重畳電圧値の範囲はほぼ3Vからほぼ40V
の範囲になることが分かる。なお、この実施例において
は、正の電圧を高圧母線に印加したが、負の電圧、即ち
ほぼ−3Vからほぼ−40Vの電圧を高圧母線に印加しても
良い。
印加される直流重畳電圧値の範囲はほぼ3Vからほぼ40V
の範囲になることが分かる。なお、この実施例において
は、正の電圧を高圧母線に印加したが、負の電圧、即ち
ほぼ−3Vからほぼ−40Vの電圧を高圧母線に印加しても
良い。
（ホ）効果 この発明は、三相の高圧母線の一相の高圧母線にリア
クトルを介して直流重畳電圧を印加する構成であるか
ら、装置の接続作業が容易にでき、従来の計器用接地変
圧器の中性点に接続する困難さを解消することができ
る。また一相の高圧母線のみに重畳電圧を印加するから
構成が簡単であり安価に製作できる。直流用重畳電源の
電圧値は、該電圧値を前記測定対象ケーブルに印加した
場合に前記計器用接地変圧器の磁束飽和に要する時間に
より定まる測定可能な印加電圧値および前記測定対象ケ
ーブルの絶縁劣化検出可能な印加電圧値であるから、測
定が不可能になる虞れはなく、また測定中に停電にいた
る事もなく、安全に測定を行うことができる。
クトルを介して直流重畳電圧を印加する構成であるか
ら、装置の接続作業が容易にでき、従来の計器用接地変
圧器の中性点に接続する困難さを解消することができ
る。また一相の高圧母線のみに重畳電圧を印加するから
構成が簡単であり安価に製作できる。直流用重畳電源の
電圧値は、該電圧値を前記測定対象ケーブルに印加した
場合に前記計器用接地変圧器の磁束飽和に要する時間に
より定まる測定可能な印加電圧値および前記測定対象ケ
ーブルの絶縁劣化検出可能な印加電圧値であるから、測
定が不可能になる虞れはなく、また測定中に停電にいた
る事もなく、安全に測定を行うことができる。
第１図はこの発明の一実施例を示す図、第２図は絶縁破
壊電圧値に対する測定重畳電圧値を示す図、第３図は直
流重畳電圧に対する計器用接地変圧器の磁束飽和までの
時間を示す図である。 １……電力ケーブル、1b……遮蔽層、３……高圧母線、
４……測定器、５、８……接地点、７……計器用接地変
圧器、９……リアクトル、11……直流重畳用電源。
壊電圧値に対する測定重畳電圧値を示す図、第３図は直
流重畳電圧に対する計器用接地変圧器の磁束飽和までの
時間を示す図である。 １……電力ケーブル、1b……遮蔽層、３……高圧母線、
４……測定器、５、８……接地点、７……計器用接地変
圧器、９……リアクトル、11……直流重畳用電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北井 茂 大阪府大阪市此花区島屋１丁目１番３号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 弘津 研一 大阪府大阪市此花区島屋１丁目１番３号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−218871（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G01R 27/18
Claims (1)
- 【請求項１】三相の測定対象ケーブルの絶縁劣化を当該
ケーブルに接続された非接地の三相の高圧母線へ直流電
圧を印加することにより測定する装置であって、 前記三相の高圧母線に接続された計器用接地変圧器と、 前記三相の高圧母線のうち一相の高圧母線と接地点との
間に直列に接続されたリアクトルおよび直流重畳用電源
と、 前記測定対象ケーブルの遮蔽層と接地点間に流れる直流
電流を測定するための測定器とを備え、 前記直流用重畳電源の電圧値は、該電圧値を前記測定対
象ケーブルに印加した場合に前記計器用接地変圧器の磁
束飽和に要する時間により定まる測定可能な印加電圧値
および前記測定対象ケーブルの絶縁劣化検出可能な印加
電圧値であることを特徴とする電力ケーブルの活線下劣
化診断装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19231888A JP2943986B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 電力ケーブルの活線下劣化診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19231888A JP2943986B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 電力ケーブルの活線下劣化診断装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0240571A JPH0240571A (ja) | 1990-02-09 |
| JP2943986B2 true JP2943986B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=16289290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19231888A Expired - Lifetime JP2943986B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 電力ケーブルの活線下劣化診断装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2943986B2 (ja) |
-
1988
- 1988-08-01 JP JP19231888A patent/JP2943986B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0240571A (ja) | 1990-02-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080625 Year of fee payment: 9 |
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| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 |