JPH11211783A - 電力ケーブル接続体の劣化診断方法 - Google Patents

電力ケーブル接続体の劣化診断方法

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JPH11211783A
JPH11211783A JP1458798A JP1458798A JPH11211783A JP H11211783 A JPH11211783 A JP H11211783A JP 1458798 A JP1458798 A JP 1458798A JP 1458798 A JP1458798 A JP 1458798A JP H11211783 A JPH11211783 A JP H11211783A
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勲 水沼
Kiyoshi Takatsuka
潔 高塚
Hiroyuki Tada
博幸 多田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力ケーブル接続体単体の絶縁劣化を診断す
る。 【解決手段】 各電力ケーブルの導体の接続部を覆う絶
縁層と該絶縁層の外周を各電力ケーブルの外部シールド
に跨るように遮蔽する外部半導電遮蔽層からなる電力ケ
ーブル接続体の劣化診断方法であって、外部半導電遮蔽
層の特定部位の抵抗R及び外部半導電遮蔽層と導体との
静電容量C並びに電力ケーブルに印加される交流電圧E
に基づいて、電力ケーブル接続体の絶縁状態が良好な場
合における前記特定部位の電位e1の値を予め求め、該
電位e1の値と以後に実測された前記特定部位の電位e2
の実測値、及び該電位e2と電位e1と抵抗Rと静電容量
Cと外部半導電遮蔽層と導体との絶縁抵抗Raとの関係
式に基づいて絶縁抵抗Raを算出し、該絶縁抵抗Raの算
出値に基づいて劣化状態を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルを相
互接続する電力ケーブル接続体の劣化診断方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】伝送線路等において、電力ケーブル接続
体のみの絶縁劣化状態を診断する技術は、これまでに実
用化されていない。この種の従来技術では、電力ケーブ
ルも含めてその絶縁劣化状態を診断する直流漏洩電流測
定法が専ら用いられているのが現状である。
【0003】図2を参照して、上記直流漏洩電流測定法
の概要を説明する。この直流漏洩電流測定法では、図示
のように電力ケーブル接続体10によって相互接続され
た電力ケーブル11,12について、その導体に直流電
圧発生器13によって直流電圧E(ボルト)を印加して、
電流計14によって導体と外部シールドとの間に流れる
漏れ電流i(アンペア)を計測し、上記直流電圧Eと漏
れ電流iとに基づいて電力ケーブル接続体10を含んだ
電力ケーブル11,12の絶縁抵抗R1(=E/i)を計
測するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術では、以下のような問題点がある。 (1)上述したように電力ケーブル接続体10そのもの
の絶縁劣化状態を診断することができない。すなわち、
電力ケーブル接続体10の絶縁劣化と電力ケーブル1
1,12の絶縁劣化を区別することができない。 (2)伝送線路等を停電状態とすると共に、診断対象を
伝送線路等から切り離すことが必須である。また、診断
後に復旧工事が必要になる。したがって、絶縁劣化診断
の作業性が極めて悪い。 (3)直流電圧発生器13や電流計14等の特別な機器
を必要とする。
【0005】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、以下の点を目的とするものである。 電力ケーブル接続体単体の絶縁劣化を診断する。 伝送線路等を活線状態のまま絶縁劣化を診断する。 電力ケーブル接続体の絶縁劣化診断の作業性を向上
させる。 より簡便に電力ケーブル接続体の絶縁劣化を診断す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、各電力ケーブルの導体の接続部を覆う
絶縁層と該絶縁層の外周を各電力ケーブルの外部シール
ドに跨るように遮蔽する外部半導電遮蔽層からなる電力
ケーブル接続体の劣化診断方法であって、外部半導電遮
蔽層の特定部位の抵抗R及び外部半導電遮蔽層と導体と
の静電容量C並びに電力ケーブルに印加される交流電圧
Eに基づいて、電力ケーブル接続体の絶縁状態が良好な
場合における前記特定部位の電位e1の値を予め求め、
該電位e1の値と以後に実測された前記特定部位の電位
e2の実測値、及び該電位e2と電位e1と抵抗Rと静電
容量Cと外部半導電遮蔽層と導体との絶縁抵抗Raとの
関係式に基づいて絶縁抵抗Raを算出し、該絶縁抵抗Ra
の算出値に基づいて劣化状態を診断するという手段を採
用する。なお、この場合、交流電圧Eを電力ケーブルに
実際に通電される電圧とすることにより、活線状態で実
測した電位e2に基づいて絶縁抵抗Raを算出するという
手段を採用することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わる電力ケーブル接続体の劣化診断方法の一実施形態
について説明する。なお、本実施形態は、絶縁層として
ゴムモールド絶縁体によって電力ケーブルの導体の接続
部の周囲を絶縁すると共に、該ゴムモールド絶縁体の外
周を外部半導電遮蔽層としてゴムモールド半導電体によ
って電力ケーブルの外部シールドに跨るように遮蔽する
電力ケーブル接続体に関するものである。
【0008】図1は、本実施形態における電力ケーブル
接続体の電気的等価回路である。この図において、符号
1,2は電力ケーブル、3は電力ケーブル接続体であ
る。電力ケーブル1の導体1aと電力ケーブル2の導体
2aとは接続部4において相互に接続されている。電力
ケーブル接続体3は、この接続部4の周囲を絶縁するゴ
ムモールド絶縁体3a(絶縁層)と該ゴムモールド絶縁
体3aの外周を遮蔽するように設けられたゴムモールド
半導電体3b(外部半導電遮蔽層)とから形成されてい
る。また、符号5は、電力ケーブル1の外部シールド1
bと電力ケーブル2の外部シールド2bとを電気的に短
絡させて接地する接地線である。
【0009】ここで、符号Rは電力ケーブル接続体3の
特定部位(例えば中心)から各端部までのゴムモールド
半導電体の抵抗値、Raは電力ケーブル接続体3と導体
1a,2aとの間の絶縁抵抗、Cは上記導体1a,2a
と電力ケーブル接続体3とによって形成されるコンデン
サの静電容量である。
【0010】このように構成された送電線路は活線状態
であり、送電電圧Es(複素角周波数:jω)が印加さ
れている。この状態において、Ra≫Rの条件の下に接
点aの電位を求めると下式のように表される。すなわ
ち、電力ケーブル接続体3が初期状態にあり絶縁状態が
良好でRa=∞と近似できる場合の接点aの電位e1は式
(1)によって表される。 e1≒jωC・(R/2)・Es (1) 一方、電力ケーブル接続体3が劣化しておりRa=∞と
近似できない場合の接点aの電位e2は式(2)によっ
て表される。 e2≒(1/Ra+jωC)・(R/2)・Es (2)
【0011】そして、上式(1)及び式(2)の比を取
ると、式(3)のように表される。 e2/e1=(jωC・Ra+1)/jωC・Ra (3) この式を絶縁抵抗Raについて解くと、式(4)のよう
に表される。 Ra={jωC・(e2/e1−1)}-1 (4)
【0012】ここで、送電電圧Esは予め既知の値であ
り、また抵抗値Rと静電容量Cとは電力ケーブル接続体
3固有の値であり、よって電位e1については予め求め
ておくことができる。したがって、現場において電位e
2を計測することによって、上記式(4)に基づいて電
力ケーブル接続体3の絶縁抵抗Raを算出することがで
きる。したがって、この絶縁抵抗Raの算出値に基づい
て電力ケーブル接続体3の劣化状態を診断することがで
きる。
【0013】なお、上記電位e1,e2は複素角周波数j
ωのベクトル電圧であり、測定が困難である場合があ
る。このような場合には、電位e2の絶対値つまり下式
(5)に適当な絶縁抵抗Raの値を代入することによっ
て電位e1を求め、このように求めた電位e1と現場にお
いて計測した電位e2とを用いて式(4)に基づいて絶
縁抵抗Raを算出することが可能である。 |e2|=Es・(R/2)・{(1/Ra)2+(ωC)2}1/2 (5)
【0014】例えば、送電電圧Es=3.8kV、周波
数f=50Hz、静電容量C=250pF、抵抗値R=
2kΩの条件下においては、電位e1=300mV(絶
縁抵抗Ra=2000MΩ以上の場合)と算出され、ま
た電力ケーブル接続体3の中心におけるゴムモールド半
導電体の電位はe2=800mV(絶縁抵抗Ra=5MΩ
の場合)と実測された。すなわち、電力ケーブル接続体
に劣化状態を十分に識別することが可能な実測値が得ら
れた。
【0015】なお、上記実施形態では、ゴムモールド絶
縁体の外周をゴムモールド半導電体によって遮蔽するよ
うに形成された電力ケーブル接続体の劣化診断方法につ
いて説明したが、本発明は、外導体をモールドゴムで絶
縁し、その外側を半導電ゴムでモールド遮蔽するモール
ド母線の絶縁診断等にも適用することが可能である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる電
力ケーブル接続体の劣化診断方法によれば、以下のよう
な効果が得られる。 (1)活線状態において電力ケーブル接続体単体の劣化
状態を診断することが可能である。 (2)電力ケーブル接続体を伝送線路から切り離すこと
なく劣化状態を診断することが可能であり、したがって
極めて作業性良く劣化診断を行うことができる。 (3)現場では外部半導電遮蔽層の電位を実測するのみ
で良いので、電力ケーブル接続体の劣化診断に係わる現
場作業の作業性が極めて良い。 (4)従来のように直流電圧発生器等の特別な機器を必
要としないので、より簡便に電力ケーブル接続体の劣化
状態を診断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を説明するための電力ケ
ーブル接続体の等価回路である。
【図2】 従来技術である直流漏洩電流測定法の測定系
を示す図である。
【符号の説明】
1,2,11,12……電力ケーブル,3,10……電
力ケーブル接続体,3a……ゴムモールド絶縁体(絶縁
層),3b……ゴムモールド半導電体(外部半導電遮蔽
層),4……接続部,5……接地線,13……直流電圧
発生器,14……電流計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各電力ケーブルの導体の接続部を覆う絶
    縁層と該絶縁層の外周を各電力ケーブルの外部シールド
    に跨るように遮蔽する外部半導電遮蔽層からなる電力ケ
    ーブル接続体の劣化診断方法であって、 外部半導電遮蔽層の特定部位の抵抗R及び外部半導電遮
    蔽層と導体との静電容量C並びに電力ケーブルに印加さ
    れる交流電圧Eに基づいて、電力ケーブル接続体の絶縁
    状態が良好な場合における前記特定部位の電位e1の値
    を予め求め、 該電位e1の値と以後に実測された前記特定部位の電位
    e2の実測値、及び該電位e2と電位e1と抵抗Rと静電
    容量Cと外部半導電遮蔽層と導体との絶縁抵抗Raとの
    関係式に基づいて絶縁抵抗Raを算出し、 該絶縁抵抗Raの算出値に基づいて劣化状態を診断する
    ことを特徴とする電力ケーブル接続体の劣化診断方法。
  2. 【請求項2】 前記交流電圧Eを電力ケーブルに実際に
    通電される電圧とすることにより、活線状態で実測した
    電位e2に基づいて絶縁抵抗Raを算出することを特徴と
    する請求項1記載の電力ケーブル接続体の劣化診断方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104614646A (zh) * 2015-01-19 2015-05-13 上海交通大学 用于挤包绝缘电力电缆的绝缘层同轴旋转切片机装置
CN111289863A (zh) * 2020-03-30 2020-06-16 国网山东省电力公司聊城供电公司 一种介电谱法的电力电缆中间接头绝缘检测方法

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CN104614646B (zh) * 2015-01-19 2017-07-18 上海交通大学 用于挤包绝缘电力电缆的绝缘层同轴旋转切片机装置
CN111289863A (zh) * 2020-03-30 2020-06-16 国网山东省电力公司聊城供电公司 一种介电谱法的电力电缆中间接头绝缘检测方法

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