JPS6128926Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は逆止弁の開度制止装置に関する。大
口径のスウイング式逆止弁では、弁板を上下に２
分割又は上中下に分割することがある。その場合
通常は分割した弁板中の１枚の弁板にのみ弁板と
弁軸を固定して弁軸の外部につき出している端部
に開度検出装置、あるいは逆に圧力がかかつた場
合弁板を緩閉鎖させるための緩衝装置等を設ける
ことが行なわれているが、従来のものでは弁胴内
を流れる流量が減少すると流速が低下し、外部に
装置がついている方の弁板では、その自重の他弁
軸の貫通部の摩擦抵抗が大であるため、弁板が全
開せず、他の付属装置のない方の弁板のみが開放
し、折角つけた高価な付属装置がなんの役もしな
いという欠点があつた。

この考案はこの欠点を除去しようとするもの
で、弁胴の流出側に設けたカムにより、装置の付
属しない方の弁板の開度を小さく絞り、流れの装
置の付属している方の弁板に当たるようにし、装
置付の弁板が確実に開放しうるようにしたもので
ある。

図について説明すれば、第１図は従来の逆止弁
の図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線方向にみた断面
図であつて、弁胴１内に２枚の弁板２，４を設け
る。弁板２は弁軸３の周囲に回動しうる。弁板４
は弁軸５にピン６で固定されている。流れの流量
が充分であるときは弁板２，４とも全開し、スト
ツパー８，８′に当つている。

図では弁板４の方の弁軸５にリンク装置１６を
介して緩衝装置１５がとりつけられている。緩衝
装置１５はシリンダ１７中にピストン杆１８、ピ
ストン１９が存在し、シリンダ１７には上下に孔
２０，２１があけられ、孔２１には流路制限装置
２２が設けられている。

第３図は流量が減少した場合を示し、外部の装
置のついた方の弁板４の方は自重や摩擦抵抗のた
め回動せず装置のついていない方の弁板２のみが
全開し、弁板４の方に取りつけた種々の装置は全
く役にたたない。

第４図はこの考案の逆止弁を示し、第５図は第
４図のＡ−Ａ矢視図、第６図は第５図のＲ方向か
らみたレバー部の説明図である。この考案におい
ては弁胴内の流出側にカム７を設け、流量が少な
いときカム７を回動して弁板２の開放を制止し、
流れＦを弁板４の方に向け、弁板４を開放させる
ものである。カム７はピン１０によつてスピンド
ル９に固定してある。スピンドル９の一端は弁胴
外に突出し、レバー１４がピン１３で取りつけた
ものである。レバー１４はボルト１２で弁胴に固
定したレバー調節板１１に固定される。レバー調
節板１１にはレバー１４の位置決め用の多数の小
孔１４′，…が設けられている。カムの回動位置
の決定にはボルト１２を抜いてレバー１４を所望
の小孔１４′の位置に回動し、再びボルトで固定
する。

流量が充分のそきは第７図に示す如くカムを弁
板２の動きを制止しない位置まで回動しておけ
ば、再弁板とも全開することができる。

この考案はこのような構成であつて、逆止弁に
カムを設けて、外部に装置のついていない方の弁
板の開度を規制できるので、少流量時においても
流体の方向を装置が取りつけられている弁板の方
に向けることができるので、装置を確実に作動さ
せることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の逆止弁を示す図、第２図は第１
図のＸ−Ｘ線に沿う断面図、第３図は少流量の場
合を示す図、第４図はこの考案の逆止弁を示す
図、第５図は第４図のＡ−Ａ矢視図、第６図は第
５図をＲ方向からみたレバー部の説明図、第７図
は流量が充分な場合を夫々示す図である。 符号の説明、１……弁胴、２……弁板、３……
弁軸、４……弁板、５……弁軸、６……ピン、７
……カム、８……ストツパー、９……スピンド
ル、１０……ピン、１１……レバー調節板、１２
……ボルト、１３……ピン、１４……レバー、１
５……緩衝装置、１６……リンク、１７……シリ
ンダ、１８……ピストン杆、１９……ピストン、
２０，２１……孔、２２……流路制限装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の弁板からなり、弁板の内の１枚にはその
   弁軸に、開度検出装置、緩衝装置等、弁板の回動
   に抵抗を与えるような装置が取り付けられてお
   り、他の弁板は自由に回動できるようになつてい
   るスウイング式逆止弁において、逆止弁胴体の流
   出側に弁体の動きを制止するカムを設け、前記の
   自由に回動できる弁板の開度を調節可能としたこ
   とを特徴とする逆止弁の開度制止装置。