JPS6128515B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、駆動源で回転可能な如く着脱可能
に印字ホイールを結合して印字を行うシリアルイ
ンパクトプリンタに関する。

シリアルインパクトプリンタの印字を、ボスの
周りに放射状に配設された多数のスポークの先端
に活字を取付けて成る、一般にデイジーホイール
と呼ばれている菊花状の印字ホイールを、キヤリ
ツジ上に担持された文字選択用の駆動源の軸に結
合し、印字信号により所要の活字を印字位置にも
たらし、活字背面よりキヤリツジに取付けられた
ハンマによりプラテン上の用紙に印打して行うこ
とは周知である。この場合、印字ホイールは印字
品質及びホイールの耐久性等の観点から極力プラ
テンに接近して配置し、プラテンギヤツプを出来
るだけ小さくすることが望ましい。従来使用され
ているキヤリツジ装置では一般に文字選択用駆動
源がプラテンの前方に設けられているため、印字
ホイールの取外し、取付けはプラテンと駆動源と
の間から行わなければならず、駆動源を印字状態
のままでホイールを交換することは不可能であ
り、種々の対策が講じられている。その代表的な
ものを示せば、第１図に示した例では、印字ホイ
ール６交換時には、文字選択用モータユニツト１
３を手前側にずらして１３′に示す位置に回動さ
せ、印字ホイール６をプラテン１から離隔した
６′の位置にもたらしプラテンとモータユニツト
１３及びハンマ８との間隔を拡げるようにしてい
るが、モータユニツトを移動回転させるための機
構が複雑になり、慣性重量も増加するため、ユニ
ツトの振動が発生し易く、印字品質の低下の一因
となつていた。

これを改善する目的で提案された第２図に示す
装置においては、印字ホイール６をカセツト内に
収容したホイールカセツト２６を使用し、ホイー
ルカセツト交換時には、レバー２３を操作するこ
とによつて、印字ハンマ８を取付けたモータユニ
ツト１３をキヤリツジ２に対して手前に移動さ
せ、キヤリツジ２に装着したホイールカセツト２
６とモータユニツト１３との結合を外した後、モ
ータユニツトの移動と連動してバネ２４及びカム
２５の作用によりホイールカセツト２６を鎖線で
示した２６′の位置に傾転させ、間隔の拡がつた
プラテン１とハンマ８との間から、ホイールカセ
ツト２６を斜上方に引抜き、逆にこの方向に交換
カセツトを挿入してレバー２３をもとに戻すだけ
で印字ホイールを完全にモータユニツト１３に結
合することを可能とし、印字ホイールの交換を容
易に行ないうるようにした。しかしその反面、モ
ータユニツトをキヤリツジに対して軸方向に相対
運動をさせ、之と連動してホイールとモータ軸と
を着脱し、かつホイールカセツトを傾転させる機
構はかなり複雑になり、コストアツプをまねき、
かつ重量が増加し、前記の例と同様印字品質の低
下の原因となるおそれもある。

この発明は、従来の印字ホイールを使用するプ
リンタのキヤリツジ装置の上述の欠点を解消し
た、簡単な構成で、印字ホイールの着脱が容易で
あり、しかも印字品質の低下をまねくことのない
インパクトプリンタを提供することを目的とす
る。

本発明の特徴とする所は、文字選択駆動源（セ
レクシヨンモータ等）を印字ホイールのプラテン
側でプラテンの下方の位置でキヤリツジに固定
し、印字ハンマを印字ハンマ担持部材を介してキ
ヤリツジに取付け、この印字ハンマ担持部材は印
字ハンマとともに上記印字ホイールの着脱を可能
にする位置に退避可能にキヤリツジに取付けた点
にあり、このように構成したことによつて、印字
ホイール交換時、印字ホイールの手前側に駆動源
がないことにより駆動源をキヤリツジに対して移
動させる必要がなくなるため、機構が著しく簡単
になり、慣性重量が減少し、又駆動源のガタがな
くなつて、印字品質の低下がなくなる等の効果が
得られる。

以下、この発明を、その実施例を示す図面にも
とづいて詳細に説明する。

第３図及び第４図に示す実施例においては、キ
ヤリツジ上の重量を極力少くするため、文字選択
モータ１３はプリンタ本体フレーム１１に固定さ
れ、タイミングベルト１２を介して間接駆動され
るタイミングプーリ４が、キヤリツジ２上に設け
られている。キヤリツジ２は、キヤリツジレール
１０，１０′に沿つて摺動可能に設けられ、図示
しないスペースモータにより駆動される。キヤリ
ツジ２は後部、すなわちプラテン１の下方に前記
タイミングプーリ取付部２ａを有し、軸受け３を
介して前記タイミングプーリを固定したホイール
駆動軸２０を回転自在に軸支している。キヤリツ
ジ２の前部左右両側には、前記駆動軸２０に取付
け又は取外す印字ホイール６の通過を妨げない間
隔を保持して２本の鉛直支柱２ｂが設けられ、こ
れらの上端には、１端を支柱２ｂに軸支され、他
端は他方の支柱２ｂの上端部に掛外し自在に、ア
ーム９が掛け渡されている。このアーム９の中央
には印字ハンマ８が固定されており、アーム９が
２本の柱２ｂに掛け渡された状態で印字ハンマ８
の位置及び姿勢は、前記駆動軸２０に正しく結合
された印字ホイールの印字位置にある活字の背面
に正対する印字操作位置に来る。

印字ホイール６と駆動軸２０の結合は、駆動軸
２０の前端付近に取付けられたホイールキヤツチ
５を用いて行なわれる。ホイールキヤツチ５は３
本の結合爪５ａと３本の前後位置決め突起５ｂ及
び１本のホーム位置決め兼動力伝達用突起５ｃを
有する。一方、印字ホイール６のボス部には第５
図に示すように中心に駆動軸貫通孔６ａと前記ホ
イールキヤツチの結合爪５ａに対応する３個の貫
通孔１８及びホーム位置決め兼動力伝達用突起５
ｃに対応する１個の貫通孔１９が設けられてお
り、之らの突起をそれぞれ対応する貫通孔に合せ
て挿入することにより、印字ホイール６は駆動軸
２０に対して正しい位置及び姿勢を保持して結合
される。

この装置は以上の如く構成されているので、図
示しないスペースモータによつてキヤリツジ２を
キヤリツジレール１０，１０′に沿い移動させて
スペーシングし、印字信号に対応する活字を印字
位置にもたらし、印字ハンマ８により印打するこ
とより順次印字が行なわれる。

さて、印字ホイール６を交換する場合は、アー
ム９の掛外し可能な方の端部を支柱２ｂから外
し、軸支端を中心として上方に持上げて回動すれ
ば、左右の支柱２ａの間には印字ホイール６が通
過することが可能な大きさの開口が形成されるの
で、印字ホイール前面のつまみ７を手指で把持し
前方に引き抜くことにより容易に取外すことが出
来る、別の印字ホイールを取付けるに当つては、
視界を妨げる部材がないので、視認しながらホイ
ールキヤツチ５の突起５ａ，５ｃや駆動軸２０を
印字ホイール６の対応する貫通孔１８，１９，６
ａに挿入することによつて容易に取付けることが
出来る。なお、アーム９の退避のさせ方はこの例
の如く上方に回動する以外に水平に前方に回動す
る等適宜の方法を使用しうる。

本装置においては、印字ホイールの交換時に移
動させる部材は印字ハンマを取付けたアームのみ
であり従来の装置に比較して構成が著しく簡単に
なり、慣性重量が減少し、かつ駆動ユニツトは完
全にキヤリツジに固定されるのでガタが生じるこ
とがなく、印字品質（アラインメント）への影響
をなくすことが出来る。

上記の実施例では文字選択モータをプリンタ本
体フレームに取付けて、キヤリツジ上のタイミン
グプーリーにベルトで動力を伝達するものとした
が、選択モータをキヤリツジ上に設けた場合にも
本発明を適用できることは言う迄もない。第６図
に示す実施例では、キヤリツジフレーム２の後部
に選択モータ１３が固定されており、その軸２２
の後部に設けられた遮光板１４とフオトセンサ１
５より成るホーム位置検出装置が設けられてい
る。前方に延びたモータ軸２２にはホイールキヤ
ツチ５を介して印字ホイール６が取付けられてお
り、キヤリツジ２の前部には印字ホイール６の通
過可能な間隔を持つてハンマ８を担持するアーム
９を取付ける支柱２ｂが設けられていることは前
記の例と同様である。この実施例では、プラテン
１は通常の円筒形でなく、図示の如く印字位置を
鉛直面とし、用紙１６はその側縁に設けたスプロ
ケツト孔をトラクター１７のスプロケツトホイー
ルに噛合せて搬送されるようにしているが、通常
の円筒形のプラテンであつても勿論差支えない。

この実施例において、印字ホイール６を取付け
る場合は、そのホーム位置をホーム位置検出装置
１４，１５により検出して、止つた規定の位置
に、止ねじをゆるめて回動自在としたホイールキ
ヤツチ５に結合された印字ホイール６のホーム位
置を合せた後、ホイールキヤツチ５をモータ軸２
２に固定すればよい。その他の操作は前記実施例
と全く同じである。

以上詳述した様に、印字ホイール駆動源を印字
ホイールの後部、すなわちオペレータから見て奥
側に設けたことにより、従来の装置のように駆動
源をキヤリツジに対して移動させることなく、印
字状態の位置、姿勢のままで印字ホイールの取付
取外しが可能となり、駆動源の移動のための機構
が不要になることによりコストの低減に寄与する
のみならず、印字品質（アライメント）への影響
も除去することが出来るなど、顕著な効果が得ら
れる。また、印字ホイールを取付ける軸を伝動手
段を介して文字選択モータにより間接駆動するこ
とにより、文字選択モータを印字ホイールの駆動
軸より低い位置に配置することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ従来のキヤリツジ
装置の例を示す側面図、第３図は本発明の実施例
を示す側面図、第４図はその正面図、第５図は本
発明の装置に使用する印字ホイールの後面図、第
６図は本発明の別の実施例を示す側面図である。 ２…キヤリツジ、４…タイミングプーリ（回転
駆動手段）、６…印字ホイール、１２…タイミン
グベルト（伝動手段）、１３…文字選択モータ
（文字選択用駆動源）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 着脱可能に装着された印字ホイールの活字を
   背面より打撃し、プラテン上の用紙に印字を行な
   う印字ハンマと、上記印字ホイールを駆動するた
   めの文字選択モータとを担持し、プラテンに沿つ
   て移動可能なキヤリツジを有するシリアルインパ
   クトプリンタにおいて、上記の文字選択モータは
   上記印字ホイールのブラテン側でプラテンの下方
   の位置で上記キヤリツジに固定され、上記の印字
   ハンマ担持部材を介して上記キヤリツジに取付け
   られ、該印字ハンマ担持部材は印字ハンマととも
   に、上記印字ホイールの着脱を可能にする位置に
   退避可能に上記キヤリツジに取付けられているこ
   とを特徴とするシリアルインパクトプリンタ。