JPS61277114A - 導電性積層体の製造方法 - Google Patents

導電性積層体の製造方法

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JPS61277114A
JPS61277114A JP60116733A JP11673385A JPS61277114A JP S61277114 A JPS61277114 A JP S61277114A JP 60116733 A JP60116733 A JP 60116733A JP 11673385 A JP11673385 A JP 11673385A JP S61277114 A JPS61277114 A JP S61277114A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [利用分野] 本発明は導電性積層体に関し、更に詳しくは強靭なる透
明導電層を設けた有機高分子酸−型物の製造方法に関す
る。
[従来技術] 高度情報化社会の到来と共に、光とエレクトロニクスの
両方の特徴を利用した部品1機器の進歩は著しい。また
マイクロコンピュータの飛躍的普及にともない、コンピ
ュータ周辺機器の革新はめざましい。これらのコンピュ
ータ入力装置として透明スイッチの開発が進んでいる。
この構成部品の一形態として有機高分子成型物基板を用
いた透明電極が用いられるが、該目的には、スイッチと
しての使用形態より高度の耐久性及び信頼性が要求され
る。更に、出力装置としての液晶ディスプレイ、エレク
トロルミネッセンスディスプレイ等にも該透明電極が用
いられるが、該目的にも同様に透明電極の耐久性及び信
頼性が要求される。
ところが、有機高分子成型物の表面に透明導電性被膜を
設けた導電性積層体は、有機高分子成型物(多くはフィ
ルム)の持つ優れた透明性、可撓性、加工性の故に多く
の長所を有する反面、導電性ガラスと比較した場合、透
明導電層と有機高分子成型物との接着性や透明導電層の
耐摩耗性等の機械的特性が劣っている。かかる欠点を解
決する手段として、高分子フィルム上にあらかじめ無機
のケイ素またはケイ素化合物(酸化物、窒素物等)の薄
膜を設けた後、透明導電性被膜を設ける方法(特開昭5
2−67647号公報参照)が提案されている。無機の
ケイ素又はケイ素化合物薄膜を設ける事により、高分子
フィルム表面がガラス系基板に似た状態になり、透明導
電性被膜と高分子フィルムの付着強度が増加すると説明
されているが、その改良の程度はたかだか2〜3倍程度
でしかない。
一方ガラス等の耐熱性を有する基板を用いる場合には酸
化インジウム系透明導電膜の経時変化を押える等の目的
のために、酸化インジウム系膜上に基板温度を350℃
〜500℃にして二酸化ケイ素膜を設ける方法(特公昭
49−18446号、特開昭53−81144号公報参
照)や金属インジウム被膜上にシラノールS!  (O
H)aを主成分とする溶液を塗布した後、空気中で35
0〜400℃の温度で焼成し金属インジウムを酸化イン
ジウム透明導電膜とすると同時に透明導電被膜上にS!
Oz被膜を形成する方法(特開昭54−25493号公
報参照)等が提案されている。かかる方法では同時に機
械的特性が向上する効果が期待されるが、かかる方法は
高い温度を必要とし、有機高分子成型物の様な耐熱性の
低い基材を用いた導電性積層体には適用できない。又、
可撓性支持体の場合、金属酸化物よりなる透明導電層上
に耐摩耗性向上のために酸化ケイ素保護層を設ける方法
(特開昭53−67408号公報参照)が提案されてい
る。かかる方法、は基板加熱を特に行なわずに酸化ケイ
素層を設けているが、酸化ケイ素は、硬度が大きい反面
脆く、被膜がひび割れたり剥がれたりして、可撓性と耐
摩耗性を兼ね備えた導電性積層体を得ることは困難であ
る。
そこで本発明者らは、透明導電層の接着性にすぐれ、且
つ耐摩耗性のよい、すぐれた導電性有機高分子成型物に
関し研究し、透明導電層<C)を有機ケイ素化合物から
形成されたケイ素化合物層<8)および<D)ではさん
だサンドイッチ構造の薄膜を、有機高分子成型物(A)
の表面に積層してなる導電性積層体を提案したく特開昭
57−159645号公報参照)、。
かかる導電性積層体は、リーダーテープとして使用した
場合には優れた耐摩耗性を示したが、本発明の目的とす
る透明スイッチ用途には耐摩耗性がまだ不十分であった
〔発明の目的] 本発明はかかる瑣状に鑑みなされたもので、耐久性及び
信頼性に優れた導電性積層体の製造方法を目的としたも
のである。
[発明の構成] 上述の目的は以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明は、前述の導電性積層体の製造方法に
おいて、有機高分子成型物(A>の表面に未硬化の主と
して有機ケイ素化合物から形成された層(B)、主とし
てインジウム低級酸化物からなる層(C)及び未硬化の
主として有機ケイ素化合物から形成された層(D>を順
次積層した後、該積層体を酸化雰囲気下で加熱処理する
ことにより、主としてインジウム低級酸化物からなる層
(C)を主として酸化インジウムからなる透明導電JH
(C)に転化せしめると共に、有改ケイ素化合物から形
成された層(B)、(D)を硬化駄しめることを特徴と
する導電性積層体の製造方法である。
以下その詳細を発明に至った経過と共に説明する。
本発明者らが特開昭57−159645号公報において
、有機ケイ素化合物は、無懇相および有機相のどちらと
も親和性が大きく、有機高分子成型物(A>と透明導電
相(C)との接着性を向上させる事や、更に、有機ケイ
素化合物層で透明導電層(C)を被膜する事により、導
電性積層体の可撓性を損わずに、耐摩耗性を飛躍的に向
上させることができる事を明らかにした。しかし、本発
明の目的とする透明スイッチとして用いた場合耐摩耗性
が不十分であった。その原因を検討したところ有礪ケイ
素化合物から形成された層の硬化が不十分であると推定
された。そこで有機ケイ素化合物から形成された層を積
層後該層を硬化させる目的で熱処理を行なった所、熱処
理工程で透明導電層の抵抗が大幅に増加してしまい透明
スイッチとして使用できないことが分かった。この原因
は、熱処理工程で未硬化の有機ケイ素化合物から形成さ
れた層を透過した酸素により透明導N層(C)が酸化さ
れてしまうためと推定された。そこで本発明者らは、未
硬化の有機ケイ素化合物から形成された層の酸素透過性
に着目した。即ち、有機高分子成型物(A)上に未硬化
の有機ケイ素化合物から形成された1m (B) 、イ
ンジウム低級酸化物層(C)。
未硬化の有機ケイ素化合物から形成された層(D)を順
次積層した後、該積層体を酸素雰囲気下で加熱処理する
ことにより、有機ケイ素化合物から形成された層を透過
した酸素によりインジウム低級酸化物層(C)を酸化せ
しめ酸化インジウムよりなる透明導電層(C)に転化せ
しめると共に、有機ケイ素化合物から形成された層(B
)、(D)を硬化せしめる事ができることを見出し本発
明に到達したものである。
本発明の方法により透明性及び導電性の良い酸化インジ
ウムよりなる透明導電層(C)を硬化した有機ケイ素化
合物から形成された層(B)。
([))ではさんだサンドインチ構造の薄膜を、有機高
分子成型物(A>上に積層することが可能となった。本
発明による導電性積層体は各層間の接着性が良く、かつ
、有機ケイ素化合物から形成された層が十分に硬化して
いるため透明導電層の信頼性及び耐久性が極めて優れて
いる。
本発明における有機高分子成型物(A)を、構成する有
機高分子化合物としては、耐熱性を有する透明な有機高
分子化合物であれば特に限定しないが、通常耐熱性とし
ては、100℃以上、好ましくは130℃以上のもので
あって、例えば、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、アリル酸、ポリパラバン酸、ポリヒダン
トインを始めとし、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、全
芳香族ポリエステル、ポリカーボネート等のポリエステ
ル系樹脂及び芳香族ポリアミド、セルローストリアセテ
ート等が挙げられる。もちろんこれらはホモポリマー、
コポリマーとして、又、単独又はブレンドとしても使用
しうる。
かかる有機高分子化合物の成型物の形状は特に限定され
るものではないが、通常シート状、フィルム状のものが
好ましく、中でもフィルム状のものは巻取り可能であり
、又連続生産が可能である為、特に好ましい。更にフィ
ルム状のものが使用される場合においては、フィルムの
厚さは6〜500μmが好ましく、更には12〜200
μmが好ましい。
これらのフィルム又はシートは透明性を損わない程度に
おいて顔料を添加したり、又、表面加工例えばサンドマ
ット加工等をほどこしてもよい。
又、これらのフィルム又はシートは単独でもラミネート
して用いてもよい。
本発明における層(B)を形成する有機ケイ素化合物は
、無機相と親和性を有する又は化学結合しうる基と、有
機相と親和性を有する又は化学結合しうる基とを同時に
持つ有機金属化合物であり、金属としてはケイ素(Si
)を有するものである。
無機相と親和性を有する又は化学結合しうる基としては
、加水分解によりヒドロキシル基に変化しつる基、例え
ばアルコキシ基特に炭素原子数4個以下のアルコキシ基
、ハロゲン原子やターシャリ−ブチルパーオキシ基、ア
シル基が挙げられ、有機相と親和性を有する又は化学結
合しうる基としては低級アルキル基、フェニル基、(メ
タ)アクリロキシ基、メタクリロキシプロピル基、ビニ
ル基、エポキシ基、は換又は未置換のアミノ基が挙げら
れる。
好ましく用いられる化合物としては、下記一般式(1)
〜(3) %式%(2 (R3)W ■ R+   (CH2+x O(Cト1 2   +、S
  ’   +  OR4)z ・・・ (3)[但し
、式中R1は下記二式 [但し、式中Rs 、R6はそれぞれ独立に水素原子、
炭素原子数1〜4のアルキル基及びヒ”ドロキシアルキ
ル基、フェニル基、アリル基(−CH2−CH= C+
−42>及びカルボキシメチル基(−CH2−COOH
)からなる群から選ばれる基である。] で表わされる基、 −N H−C−N H2、−S H
I からなる群から選ばれる基であり、R2は水素原子又は
炭素原子数1〜12のアルキル基を;R3及びR4はそ
れぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を:X及び
yはそれぞれ独立に1〜12の整数を;WはO又は1〜
2の整数を;Zは1〜3の整数をそれぞれ表わし、W+
Z=3である。コ 及び、下記一般式(4) %式%) [但し、式中Rはメチル、エチル、プロピル、ブチル、
ビニル、フェニル、メタクリロキシ、メタクリロキシプ
ロピルなどの有1m;Xはハロゲン原子、アルコキシ基
、 t−ブチルパーオキシ基またはアシル基;mは1か
ら3までの整数でn+m=4をみたす。1 で表わされる化合物及びこれらを加水分解して得られる
オリゴマーから成る群から選ば、れる1種又は2種以上
の化合物が好ましく用いられる。この中でも、官能基と
してアミノ基(−NHz)を含むものが好ましく、例え
ばNHz   (CH2)3−8i−(OCH3)3.
及び/又は、NH2−(CH2)  3 −8!  −
(○ C2H3)3゜及び/又はNH2(CH2)3 
3i  (CH3)−(OCH3)2 、  及び/又
は、NH2−(CH2)3  5i(CH3)    
(OC2H5)2゜及び/又は、NH2(CH2) 2
−NH(CH2)3  Si   (OCH3)3.及
び/又は、NHz     (CH2)  2    
NH−(CH2)  3 −8l   (OC2Hs 
) 3 、  及び/又は、N H2−(CF+2  
 )2     NH−(CH2)3  −8!   
 (CH3>−(OCH3)2 、  及び/又は、N
 H2(CH2)2   Nt−1(CH2)J   
S!  (CH3>   (OC2t(s ) 2の単
■体及びまたはこれらの加水分解により生成した会合度
10以下のオリゴマーから成る群から選ばれる1種また
は2種以上の化合物であることが特に好ましい。
かかる有機ケイ素化合物は、本発明の効果を妨げない範
囲で、他の有機金属化合物、例えばチタンアルキルエス
テル等の有機チタン化合物やジルコニウムアルキルエス
テル等の有はジルコニウム化合物等との混合物として用
いる事ができ、また必要に応じて硬化触媒、接着促進剤
、ぬれ性改良剤、可塑剤、各種安定剤5.難燃剤、酸化
防止剤。
滑剤、消泡剤及び/又は増粘剤等と混合して用いること
もできる。
これは、そのままでも、又溶媒にとかして使用してもよ
い。かかる溶媒としては、メタノール。
エタノール、イソプロパツール、 n−ブタノール。
トルエン、酢酸エチル、リグロイン、エチルセルソルブ
等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
該有機ケイ素化合物から主として形成される層(B)の
厚さは、特に限定しないが、0.01〜1μの範囲が好
ましい。耐摩耗性、光学的特性の点から特に0.01〜
0.1μが好ましい。0.01μ未満では連続的な膜を
形成し難いため、所期の目的を達成することはできない
。一方、1μを越えると剥離、クラックが生じたり、ま
た有機高分子成型物の可撓性が失われるため好ましくな
い。
有機ケイ素化合物の塗布には、有機高分子成型物や有機
ケイ素化合物の形状、性質に応じてドクターナイフ、バ
ーコーター、グラビアロールコータ−、カーテンコータ
ー、ナイフコーターなどの公知の塗王様械を用いる塗工
法、スプレー法、浸演法などが用いられる。
有機ケイ素化合物は、有機高分子成型物上に塗布後乾燥
して、溶媒を蒸発させて膜体とする。
又、本発明における主としてインジウム低級酸化物から
なる層(C)を形成する方法としては従来公知の方法、
例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンブレーテ
ィング法等があげられる。
真空蒸着法には、インジウムを主成分とする合金又は酸
化インジウムを主成分とする成型物を蒸発源として用い
ることができる。前者においては真空槽内に酸素ガス等
の反応性ガスを導入して反応性蒸着を行なう。後者にお
いては、真空槽内にamの酸素ガス等の反応性ガスを導
入するか或いはガス導入をせずに蒸着を行なう。
蒸着材料の加熱手段としては抵抗加熱方式、高周波加熱
方式、電子ビーム加熱方式等公知の方式が適用できる。
高速で組成ずれなく膜形成を行なう方法としては電子ビ
ーム加熱方式が好ましい。
スパッタリング法には、インジウムを主成分とする合金
又は、酸化インジウムを主成分とする焼結体をターゲッ
トとして用いることができる。前者においては、アルゴ
ン等の不活性ガス及び酸素ガス等の反応性ガスを真空槽
内に導入して、反応性スパッタリングを行なう。後者に
おいては、アルゴン等の不活性ガス単独か或いはアルゴ
ン等の不活性ガスに微量の酸素ガス等の反応性ガスを混
合したものを用いてスパッタリングを行なう。スパッタ
リングの方式は直流又は高周波二極スパッタリング、直
流又は高周波マグネトロンスパッタリング、イオンビー
ムスパッタリング等公知の方式が適用できる。中でもマ
グネトロン方式は基板へのプラズマ衝撃が少く、高速製
膜が可能で好ましい。
又、イオンブレーティング法には、インジウムを主成分
とする合金又は、酸化インジュウムを主成分とする成型
物を蒸発源として用いることができる。前者においては
酸素ガス等の反応性ガス単独、或いは反応性ガスとアル
ゴン等の不活性ガスの混合ガスを真空槽内に導入(2,
て反応性イオンブレーティングを行なう。後召において
は、アルゴン等の不活性ガス単独か或いは不活性ガスに
微量の酸素ガス等の反応性ガスを混合したものを用いる
ここでイオンブレーティング法とは蒸発粒子及び/又は
導入ガスの一部をイオン化しつつ膜形成を行なうもので
あり、イオン化の手段としては、直流、交流、高周波、
マイクロ波等を印加する方法がある。又蒸発源近くにイ
オン化電極を設け、導入ガスを必要としない方法もある
法主としてインジウム低級酸化物からなる層(C)は後
述の(D)層を形成後酸素雰囲気下の加熱処理により透
明導電層(C)に転化される。
本発明に用いられる透明導電層(C)は主として酸化イ
ンジウムからなる層である。酸化インジウム層は本来透
明な電気絶縁体であるが、■微量の不純物を含有する場
合、■わずかに酸素不足になっている場合等に半導体に
なる。好ましい半導体金属酸化物としては、例えば、不
純物として錫又はフッ素を含む酸化インジウムをあげる
ことができる。特に好ましくは、酸化錫を2〜20wt
%含む酸化インジウムの層である。
本発明に用いられる主として酸化インジウムからなる透
明導電層の膜厚は十分な導電性を得るためには、30Å
以上であることが好ましく、50Å以上であれば更に好
ましい。また、十分に透明度の高い被膜を得るためには
、500Å以下である事が好ましく、400Å以下がよ
り好ましい。
本発明における層(D)を形成する有機ケイ素化合物は
、前述の本発明における層(B)を形成する有機ケイ素
化合物がそのまま適用でき、又層(D)の形成も前述の
層(B)の形成法がそのまま適用できる。なお、jW(
D)は層(B)を形成する有機ケイ素化合物と全く同一
であっても、一部分が同一であっても、或いは全く異な
っていても良い。
該有機ケイ素化合物から主として形成される層(D)の
厚さは、特に限定しないが、0.01〜0.5μの範囲
が好ましい。耐摩耗性、光学的特性の点から特に0.0
1〜0.1μが好ましい、0.01μ未満では連続的な
膜を形成し難いため、所期の目的を達成することはでき
ない。一方、0.5μを越えると剥離、クラックが生じ
たり、表面の導電性が失われたり、また有機高分子成型
物の可撓性が失われるため好ましくない。
以上の方法により有機高分子成型物(A)上に(B)、
(C)、(D)層を順次積層せしめた後に該積層体を酸
素雰囲気下の加熱処理する事により、主としてインジウ
ム低級酸化物からなる層(C)を主として酸化インジウ
ムからなる透明導電層(C)に転化せしめると共に、有
機ケイ素化合物から形成された層(B)、(D)を硬化
せしめる。
ここで、酸素雰囲気下とは少なくとも前記主としてイン
ジウム低級酸化物からなる層を酸化インジウムからなる
透明導電層に転化せしめるに必要な酸素が存在するもの
であれば良く、必要に応じて不活性ガスを含んでいても
良く、例えば酸素ガス及び/又はオゾンを含む常圧雰囲
気、酸素ガス及び/又は酸素プラズマを含む低圧雰囲気
、或いは酸素ガス及び/又はオゾンを含む高圧雰囲気等
種々の雰囲気があり全て適用できるが、酸素ガス及び/
又はオゾンを含む常圧雰囲気が好ましく特に空気又はオ
ゾンを含む空気が好ましく用いられる。又、加熱処理の
加熱温度は、100〜250℃が好ましく、特に130
〜200℃が好ましい。100℃未満では透明性の良い
酸化インジウムに転化せしめることができないと共に、
有機ケイ素化合物層の硬化の面でも好ましくない。又、
250℃を越えると有機高分子成型物に変形やクラック
が発生して好ましくない。なお、加熱処理時間は、加熱
温度9層組成等に応じ実験的に定められるが、インジウ
ム低級酸化物層が透明な酸化インジウム層に転化される
に十分で且つ有機ケイ素化合物最が重合反応して硬化す
るに十分な時間が必要であり、通常上記温度範囲で↓よ
数10分から数10時間となる。
[効果] 以上の様に、本発明により極めて優れた耐久性及び信頼
性を有し、透明スイッチ用途に十分利用できる透明導電
性積層体の製)告が可能となった。
なお、本発明で得られる透明導電性積層体は、透明スイ
ッチ用電極として適しているだけでなく、例えば、電子
写真、帯電防止材料2面発熱体、固体ディスプレイ、光
メモリ−、光電変換素子、光通信、光情報処理、太陽エ
ネルギー利用材料等と広い用途を有する。
以下、実施例をあげて本発明の効果を更に具体的に説明
する。
[実°流側1及び比較例1,2] 有機ケイ素化合物としてγ−アミノプロピルトリエトキ
シシランの加水分解により生成した縮合物を1.0重ω
%含有するエタノール、ブタノール。
イソプロパツール混合アルコール系溶液をグラビアロー
ルコータ−にて 100μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフィルム(A)の両面に塗布後、150℃で1分
間乾燥することにより主として有機ケイ素化合物よりな
るI(B)を形成した。(B)層の膜厚は300人であ
った。
次にこの(B)層を積層した中間積層フィルムを真空蒸
着装置内に設置し、該中間積層フィルムの片面にArグ
ロー放電によるイオンボンバード処理後、I n203
95Wfi1%、Sn○25重量%よりなる混合物を2
 X 10″4T orr下で蒸発させ、黒色のインジ
ウム・スズ低級酸化物1m(C)を(B)層上に形成し
た。(C)層の膜厚は300人であった。
以下上述の(C)層を積層した中間導電性フィルムをフ
ィルム(イ)と称す。
次にフィルム(イ)の(C)層上に上記有機ケイ素化合
物を1.!Nut%含有するエタノール、ブタノール、
イソプロパツール混合溶液をグラビアロールコータ−に
て塗布後、150℃で1分間乾燥することにより主とし
て有機ケイ素化合物J:すなる層(D)を形成した。(
D)層の膜厚は500人であった。
引き続いて酸素雰囲気下の加熱処理として 150℃に
保った熱風乾燥器により数時間以上の十分な加熱処理を
行ない、インジウム・スズ低級酸化物W (C)を透明
導電層(C)に転化せしめると共に、有機ケイ素化合物
から形成された1m(B)。
(D)を硬化せしめ、目的の透明導電性積層体(実施例
1)を得た。
又、比較例としてフィルム(イ)を150℃に保った熱
風乾燥器により加熱処理しインジウム・スズ低級酸化物
層(C)を先ず透明導電層(C)に転化せしめると共に
(B)層を硬化せしめ、(D)層を有しない透明導電性
積層体(比較例1)を得た。
更に比較例1の透明導電性積層体上に、実施例1と同様
な方法で同じ有機ケイ素化合物溶液を塗布後乾燥し透明
導電層(C)上に主として有機ケイ素化合物からなる層
(D)を500人厚に形成し、実施例1と同様の層構成
の透明導電性積層体(比較例2〉を得た。
そして、実施例1.比較例1.2のサンプルについて以
下の方法で耐摩耗性を調べた。すなわち、各サンプルを
粘着テープにて導電層が上になる様にして3#1Ill
厚のアクリル板に貼り付けた。該試験サンプルを試料台
に固定した後、導電層上をガーゼで被覆した4φ鋼球を
摺動させた。荷重は110g、M動速度は15InM/
秒である。耐摩耗性は表面電気抵抗が摺動前の値の1.
1倍となる摺動回数(往復回数)と定義する。
又、各サンプルについて、表面電気抵抗、550nmに
おける光透過率を測定した。その結果を耐摩耗性の測定
結果と共に第1表に示す。
本発明の方法による導電性積層体〈実施例1)は比較例
に比較して耐摩耗性が数10倍以上と格段に優れていた
(以下余白) 第1表 [比較例3.4] 実施例1と同様な方法で同じ有機ケイ素化合物溶液を塗
布後乾燥しくB)層を300人厚°に形成した100μ
m厚のポリエチレンテレフタレートフィルムをスパッタ
リング装置内に設置し5 x 10″6Torrまで排
気後、アルゴン・酸素混合ガス(酸素25容量%)を導
入し、圧力を5 x 10’ T orrに保持し、イ
ンジウム・スズ合金ターゲット(スズ5重量%)を用い
てDC反応性スパッタリング法により(B)層上に透明
導電層(C)を300人厚に形成した。
引き続いて透明S電層(C)上に実施例1と同様な方法
で同じ有機ケイ素化合物溶液を塗布後乾燥しくD)層を
500人厚に形成し、実施例1と層構成が同じの透明S
電性積層体(比較例3)を得た。
更にこの比較例3の透明導電性積層体を実施例1と同様
に150℃に保った熱風乾燥器により加熱処理を行なっ
て、層(B)、(D)を硬化した透明導電性積層体く比
較例4)を得た。
比較例3,4の表面電気抵抗、500nmにおける光透
過率、耐摩耗性を第2表に示す。
耐摩耗性はあまり良くなく、又、比較例4は抵抗が増加
し、スイッチとして使用できないことが分かった。
(以下余白) 第2表 注) 耐摩耗性の評価方法は実施例1と同様な方法[実
施例2及び比較例5,6] 有機ケイ素化合物溶液をN−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルートリメトキシシランの加水分解によ
り生成した縮合物のメタノール。
エタノール、ブタノール、イソプロパツール混合アルコ
ール系溶液に変えた以外は実施例1.比較例1,2のそ
れぞれと全く同様な方法で製造し、それぞれに対応した
実施例2.比較例5,6の透明導電性積層体を得た。な
お、これらサンプルの(B)層、(C)層、(D)層の
膜厚はそれぞれ、200人、260人、500人であっ
た。
そして、これらサンプルの耐摩耗性は、前述までの方法
は別な以下の方法により測定した。3履厚のアクリル板
に導電層が上になる様に89電性積層体を貼り、更に該
導電性積層体上に100μ乳のスペーサーを介してもう
1枚の導“電性積層体をその導電層が下になる様に重ね
合わせて(即ち、導電層同志が100μmの空間を隔て
て対向する様に)貼り合わせた。従って上側の導電性積
層体上(即ち導電層と反対面)を押すことにより導電層
同志が接触することになる。
該試験ナンプルを試料台に固定した後、上側の導電性積
層体上を4φ鋼球を摺動させた。荷重は110g、摺動
速度は15mrn/秒である。耐摩耗性は表面電気抵抗
が摺動前の値の1.1倍となる摺動回数(往復回数)と
定義する。
各サンプルの上)ホの耐摩耗性の測定結果を、表面電気
抵抗、5000mにおける光透過率と共に第3表に示す
本発明の方法による導電性積層体(実施例2)は比較例
と比較して耐摩耗性が10倍以上と格段に啜れていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 有機高分子成型物上に主として酸化インジウム層からな
    る透明導電層を積層した導電性積層体の製造方法におい
    て、有機高分子成型物(A)の表面に未硬化の主として
    有機ケイ素化合物から形成された層(B)、主としてイ
    ンジウム低級酸化物からなる層(C)、及び未硬化の主
    として有機ケイ素化合物から形成された層(D)を順次
    積層した後、該積層体を酸化雰囲気下で加熱処理するこ
    とにより、主としてインジウム低級酸化物からなる層(
    C)を主として酸化インジウムからなる透明導電層(C
    )に転化せしめると共に、有機ケイ素化合物から形成さ
    れた層(B)、(D)を硬化せしめることを特徴とする
    導電性積層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6559066B2 (en) 1996-08-02 2003-05-06 Sharp Kabushiki Kaisha Substrate for use in display element, method of manufacturing the same, and apparatus for manufacturing the same
US7186465B2 (en) 1998-11-02 2007-03-06 3M Innovative Properties Company Transparent conductive oxides for plastic flat panel displays
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