JPS61275126A - 合成ヘクトライト及びその製法 - Google Patents

合成ヘクトライト及びその製法

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JPS61275126A
JPS61275126A JP11311585A JP11311585A JPS61275126A JP S61275126 A JPS61275126 A JP S61275126A JP 11311585 A JP11311585 A JP 11311585A JP 11311585 A JP11311585 A JP 11311585A JP S61275126 A JPS61275126 A JP S61275126A
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hectorite
acid
peak
synthetic hectorite
water
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JP11311585A
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Inventor
Koichi Usui
薄井 耕一
Teiji Sato
悌治 佐藤
Masanori Tanaka
正範 田中
Noriyuki Takahashi
範行 高橋
Kenichi Sato
憲一 佐藤
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な特性を有する合成ヘクトライト及びそ
の製法に関するもので、より詳細にはケイ酸分の一部が
アルミナ分で置換された化学組成を有し、優れた膨潤性
と増粘速度とを有する合成ヘクトライト及びその製造法
に関する。本発明は更に、温和な反応条件で均斉な粒度
な有する合成ヘクトライトの製法に関する。
(従来の技術及び発明の技術的課題) 合成ヘクトライトは、大きな水膨潤性を有しており、増
粘剤、rル化剤としての用途を有している。従来その製
造法についても多くの提案がなされている。
例えば、米国特許第3,586,478号及び第3.6
71,190号明細書には、水可溶性マグネシウム塩、
ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウ
ム及びフッ素イオンとリチウムイオンとの両者を放出し
得る化合物を、一定の比率で混合し、形成される水性ス
ラリーを水熱処理することにより、合成ヘクトライトを
製造する方法が開示されている〇 また、特開昭52−130499号公報には、酸化マグ
ネシウム、水、フ、化水素酸及び水酸化リチウムを混合
し、これにシリカゾルを添加し。
加熱混合してピルを形成させ、このピルを水熱処理して
ヘクトライトを合成する方法が記載されている。
更に、特開昭59−21517号公報にはケイ酸ナトリ
ウムとマグネシウム塩との混合により、両者の均質混合
溶液を形成させた後、両成分をアルカリで沈澱させ、削
土溶解質を水洗除去した後、−価或いは二価の陽イオン
及びフッ素イオンな添加し、これを水熱反応に付するこ
とによりて、ヘクトライト型鉱物を合成することが記載
されている。
しかしながら、これらの合成方法は一般に多量のアルカ
リ剤を必要とするか或いは反応操作を複数段にわたって
行わなければならな−等、製造コストの点で未だ十分満
足し得ないものであると共に、得られる合成ヘクトライ
ト自体、十分な増粘効果が得られる迄に著しく長い時間
を必要とし、増粘剤、グル化剤としての特性においても
未だ十分満足し得るものではなかった。
(発明の骨子及び目的〕 本発明者等は、酸性白土等の天然の粘土鉱物を一定の条
件下で酸処理して得られる活性アルミノケイ酸を、ヘク
トライト合成用のシリカ原料として使用すると、著しく
温和な反応条件でしかも簡単外操作で合成ヘクトライト
が得られ、しかも得られる合成ヘクトライトはシリカ分
の一部がアルミナ分に置換された化学組成を有すること
にも関連して、特異なX−線回折特性を示すと共に、優
れた水膨潤性と増粘速度とを示すという事実を見出した
即ち、本発明の目的は、新規な組成と特性とを有し、水
膨潤性及び増粘速度に優れた合成ヘクトライト及びその
製法を提供するにある。
本発明の他の目的は、層状結晶構造の積重ねに一定の不
規則性を付与した合成ヘクトライト及びその製法を提供
するにある。
本発明の更に他の目的は、ヘクトライトへの水熱合成反
応が、実質上化学量論的量で、しかも比較的温和な反応
条件と少ない工程数とで得られる合成ヘクトライトの製
法を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、合成ヘクトライトの製造が、
均斉な粒度のものとして、しかも優れた濾過性や水洗性
等をもって容易に行われる方法を提供する罠ある。
(発明の構成) 本発明によれば、ヘクトライト型結晶構造を有するフッ
素含有アルカリ金属置換フィロケイ酸マグネシウムから
成る合成ヘクトライトでおって、ケイ散性の0.5乃至
15モル係がアルミナ分で置換され且つ下記式 %式% 式中、θ1は面間隔4.5〜4.6XのX線回折ピーク
におけるピーク垂線と挟角側ピーク接線とがなす角度、
θ鵞は該ピークにおけるピーク垂線と広角側ピーク接線
とがなす角度を示す、 で定義される積層不整指数(Is)が2.7以上である
ことを特徴とする合成ヘクトライトが提供される。
本発明によれば、粘土鉱物を、面指数(c011のX−
線回折ピークが実質的に消失し且つ生成物のAl2O3
:SiO203:5102のモル比が1:11乃至1:
99の範囲となる条件下に酸処理して活性アルミノケイ
酸を製造する工程と;(a)該活性アルミノケイ酸、伽
)マグネシア成分及び(c)アルカリ金属イオン及びフ
ッ素イオンを放出し得る少なくとも1種の化合物乃至は
化合物の組合せを、ヘクトライト生成組成比において水
熱処理する工程とから成ることを特徴とする合成ヘクト
ライトの製法が提供される。
(発明の好適実施態様) 本発明を、以下に詳細に説明する。
ヘクトライトは、三層構造のトリオクタヘドラル型粘土
鉱物に属するものであり、理論的には、下記式 %式%(1) 式中、M及びM′はリチウム、ナトリウム等のアルカリ
金属を表わし、Xは0.1乃至1の数、yは0乃至2の
数である、 で表わされる化学構造を有する。このヘクトライトは、
骨格の一部がアルカリ金属Mで置換されたMgO6の八
面体層を間に挾んで、2つのS io4の四面体層がサ
ンドイッチされた三層構造を基本層単位とし、この基本
層単位が多重に積層された構造を有する。MgO6八面
体層の一部がアルカリ金属Mで置換されていることによ
る価数の不足を補うために、層間、即ち基本層単位間に
は、アルカリ金属M′のイオンが存在している。このア
ルカリ金属M′のイオンには水が容易に配位し、これが
ヘクトライトの水膨潤性の由来と言われている。
本発明による新規合成ヘクトライトは、理想的に、下記
式 %式% 式中、M及びM′の各々は、リチウム及び/又はナトリ
ウム等のアルカリ金属であり、Xは0.1乃至1、特に
0.2乃至0.8の数であり、yはO乃至2.特に0.
8乃至1.8の数であり、2は0.02乃至0.6、特
KO,04乃至0.2の数である、 で表わされる化学組成を有する。上記式から明らかな通
り、本発明による合成ヘクトライトは、シリカ成分の一
部がアルミナ成分で置換されていることが化学組成上の
顕著な特徴である。即ち、この合成ヘクトライトにおい
ては、8104四面体層の骨格の一部がAl2O3:S
iOO4で置換されているととくよる価数の不足を補う
ために、基本層単位間に従来のヘクトライトよりも過剰
のアルカリ金属成分(W、)が存在する。眉間のこの過
剰のアルカリ金属成分の存在により、本発明の合成ヘク
トライトは、顕著に優れた水膨潤性と著しく増大した増
粘速度とを示すものと解される。
本発明による合成ヘクトライトにおいて、Mg06八面
体層中に置換されるアルカリ金属分Mはリチウム分であ
ることが望ましく、一方基本層単位間に存在するアルカ
リ金属分M′は、水配位性の点でナトリウム分であるこ
とが望ましい。アルミナ成分はシリカ四面体層を置換す
る形で存在することが重要であるが、その一部はマグネ
シア八面体層を置換する形で存在していてもよい。
本発明による合成ヘクトライトは、前述した層状構造に
特有のX−線回折像を有する。添付図面第1図は、本発
明による合成ヘクトライトのCu−Ka線によるX−線
回折スペクトルを示す。この第1図から、本発明による
合成ヘクトライトは、面間隔4.5〜4.61((c2
01面、〔110〕面に対応〕、2.5〜2.6又(1
:200)面に対応)、及び1.5〜1.6X(1:0
603面に対応〕に夫々回折ピークを有することが明ら
かであり、これは天然のトリオクタヘドラル型層状粘土
鉱物に共通のX−線回折ピークである。
本発明による合成ヘクトライトにおりては、前述した各
層は平行には重なっているが、各層の相対的位置には、
一定の特有の不規則性が認められる。添付図面第2図は
、第1図のX−線回折スペクトルにおけるd=4.5X
、附近の回折ピークを拡大した線図である。この第2図
から、このピークは、挟角側(2θの小さい側)では立
上りが比較的急で、広角側(2θの大きい側)では傾斜
のゆるやかな非対象のピークを示す。層の積み重ねが規
則的な構造では、このピークが対称的であり、上述した
非対称ピークは各層の相対的位置には成る不規則性が存
在していることを示す。
本明細書において、合成ヘクトライトの積層不整指数(
I8)は、次のように定義される。即ち、後述する実施
例記載の方法で、第2図に示すようなX−線回折チャー
ドを得る。このd==4.5〜4.6^のピークにつ1
/2″c1 ピークの挟角側最大傾斜ピーク接線aと広
角側最大傾斜ピーク接線すを引き、接線aと接線すの交
点から垂線Cを引く。次いで接線aと垂線Cとの角度θ
1、接線すと垂線Cとの角度θ2を求める。積層不整指
数(I3〕はI:t、lθz/l、lθ1    ・・
・・・・(3)の値として求める。この指数(I8)は
、ピークが完全対称な場合は1.0であり、非対称の程
度が大きくなる程大きな値となる。
本発明による合成層状フィロケイ酸マグネシウムは、こ
の積層不整指数(I8)が2.7以上、特に3.0以上
であるという新規な積層不規則構造を有する。このよう
な積層不規則構造も、水膨潤性の増大及び増粘速度の増
大に顕著な作用効果を示すものと思われる。
下記筒A表は、各種シリカ原料を用いて、マグネシア原
料、アルカリ金属分原料及びフッ素化合物と共に水熱処
理を行うことにより得られた合成ヘクトライトについて
積層不整指数(I8)を求めた結果を示す。更に第A表
は、これらの合成ヘクトライトを水中に2重量幅の濃度
で分散させ、24時間及び336時間放置したときの分
散液の粘度を示す。
第A表 ケイ酸ナトリウム  1.5〜2.60〜100 15
0〜900シリカゾル   1.2〜2.30〜50 
100〜200シリカダル   1.6〜2.50〜5
0 100〜350気相法シリカ  1゜5〜2.40
〜50 100〜300ホワイトカーゴン  1.6〜
2.50〜200 150〜800上記第A表の結果に
よると、公知の合成法によるヘクトライトは、積層に規
則性があり、積層不整指数(工、)は2.6以下である
のに対して、本発明によれば、粘土鉱物の酸処理により
得られる活性アルミノケイ酸を原料として用いることに
より、積層に不規則性のある合成ヘクトライトが得られ
、しかもこの合成ヘクトライトは、従来の合成ヘクトラ
イトに比して増粘速度において顕著に向上していること
が明白である。
本発明による合成ヘクトライトは、一般に、JISKO
O69化学品のフルイ残分試験方法(乾式方法)で10
0メツシュ通過残10チ以下、55メツシュ通過残5憾
以下の粒子として得られる。また、この粉末は、一般に
0.4乃至Q、8f17fnlの精密度を有し、合成法
で得られることに関連して、不純物の含有量は少なく、
ハンター白色度は一般に801以上、特に90係以上で
ある。
製造方法 本発明においては、シリカ原料として天然産粘土鉱物を
、面指数(c01]のX−線回折ピークが実質的に消失
し、且つ生成物のAl2O3:SiO203:SiO2
のモル比が1:11乃至1:330の範囲となる条件下
に酸処理して得られる活性アルミノケイ酸を使用する。
この活性アルミノケイ酸等は、ヘクトライトの合成に当
って、他のケイ酸質原料には認められない幾つかの特徴
を有している。先ず、この活性アルミノケイ酸は、著し
く比表面積の大きい、一般にBET比表面積が50乃至
300m”/IIの範囲にある非晶質アルミノケイ酸r
ルであり、反応性に際立って優れているという利点を有
している。しかも、活性アルミノケイ酸は、通常のグル
状シリカとは全く異なり、前述した微細構造の層状ケイ
酸塩の合成に適した微細構造を有している。粘土鉱物は
一般に、S iO4の四面体層とAl2O3:SiO0
6等の八面体層とが層状に結合した二層或いは三層構造
を基本とし、これら基本構造が更に積層された多層構造
を成している。これらの粘土鉱物を酸処理すると、Al
2O3:SiO06の八面体層は酸との反応により可溶
性塩として抽出され、その結晶構造は実質上破壊される
が、5104の四面体層は未だ微細な層状構造の形で残
存し、これが活性アルミノケイ酸の本体をなしている。
更に5IO4の四面体層にはAl2O3:SiOO4が
一部置換した形で、或いは四面体層にアルミナ八面体層
が結合した形で存在し、従って、酸処理により生成する
微細層状構造物には前述した量比でアルミナ分が含有さ
れている。
一方、ヘクトライトは、既に述ぺた通り、Mg06の八
面体層を2つの5IO4の四面体層でサンドイッチされ
た三層構造を主体とするものであるが、これらは5io
4 四面体層とMgO6或いはAl2O3:SiO06
  の八面体層とが層状に結合しているという点では共
通であり、更KSI04四面体層を有するという点では
、原料粘土とも構造を共通にしている。
本発明においては、活性アルミノケイ酸を原料とするこ
とにより、微細層状構造を保ちつつヘクトライトへの組
替えが容易釦行われ、しかも所定のアルミナ分の導入が
行われるものと思われる。
本発明において、粘土鉱物としては、スメクタイト族粘
土鉱物、例えば酸性白土、ベントナイト、サブベントナ
イト、フラースアース等の所謂モンモリロナイト族粘土
鉱物や、バイデライト、サブナイト、ノントロナイト等
の1種又は2種以上の組合せが好適に使用される。上記
以外の粘土鉱物。
例えばカオリン、ハロイサイト等のカオリン族粘土鉱物
や、アタパルガイド、セビオライト、/#リゴルスカイ
ト等の鎖状粘土鉱物等も使用し得る。例えば、カオリン
は、そのままの状態では酸との反応性を有していないが
、これを焼成してメタカオリンとすること九より、酸と
の反応が容易に行われる。
粘土鉱物の面指数(c01)のX−線回折ピークは層状
結晶のC軸方向への積重ねの程度を示すものであり、こ
の回折ピークが消失していることは、基本単位層以下の
レベル迄結晶の破壊が生じていることを意味する。AA
20. : 5IO2のモル比が1 :11乃至1:9
9の範囲内にあることも、合成へクトライ)&C前述し
た化学組成及び積層不整構造を与える上で重要である。
上述した制限を除けば、酸処理条件は、それ自体公知の
条件に準することができる6例えば、酸としては、硫酸
、塩酸、硝酸等の鉱酸類や、ベンゼンスルホン酸、トル
エンスルホンIll、 酢醗等の有機酸が使用されるが
、硫酸等の鉱酸の使用が一般的である。粘土鉱物と酸と
の接触方式も任意のものであってよく、例えば粘土と醗
とをスラリー状態で接触させるスラリー活性法、粒状化
した粘土と散とを固−液接触させる粒状活性法、粘土と
醗との混合物を乾式(粒状物内)で反応させ、次いで副
生塩類を抽出する乾式活性法等を採用し得る。酸の使用
量は、酸処理条件によっても相違するが、生成物中のA
l2O3:SiO2o、 : sto□のモル比が前述
した範囲となり、且つ粘土鉱物中のF・20. 、 M
gO或いはアルカリ金属分等の他の塩基性成分が実質上
除去されるものであればよい。
例えば、乾式活性法では、粘土鉱物中の塩基性成分に対
して0.3乃至1.5当量、特に0.6乃至1.2当量
の酸又は酸水溶液を用いて、酸処理を行う。反応条件は
、60乃至300℃の温度及び10乃至600分間の時
間から、前述した要件が満されるように定める。反応生
成物からの可溶性塩基成分の抽出は。
それらの加水分解が防止されるように、P[(1以下の
水性媒体中で行う。
粘土の酸処理物の粒度は可及的に微細であることが望ま
しく、5μ以下の粒度のものが全体の20重量係以上、
特に30重量覧以上で、粒度20μよりも大きいものが
全体の30重重量上りも小、特に10ff景盪よりも小
となるように粒度調整し℃反応に用いるのがよい。
本発明によれば、(a)このようにして得られた活性ア
ルミノケイ酸、(b)−グネシア成分、及び(e)アル
カリ金属イオン及びフッ素イオンを放出し得る少なくと
も1種の化合物乃至は化合物の組合せを、ヘクトライト
生成組成比において水熱処理に付する。
マグネシア原料としては、マグネシウムの酸化物、水酸
化物または反応条件下に前記酸化物乃至水酸化物を形成
し得る化合物を使用し得る。このような化合物としては
、マグネシウムの炭酸塩やアルコキシド等を挙げること
ができる。種々のマグネシウム塩をその場でマグネシウ
ム水酸化物に分解させて反応に供することもできるが、
品質のよいフィロケイ酸マグネシウム塩を製造する忙は
種々の水溶性塩類の反応系への混入は可及的に避けるべ
きである。マグネシウムの酸化物、水酸化物が好適な原
料である。
アルカリ金属イオン及びフッ素をイオンを放出し得る少
なくとも1種の化合物乃至は化合物の組合せとしては、
フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケ
イ酸リチウム、ヘキサフルオロケイ駿ナトリウムのよう
に、単独で前記イオンを放出し得る化合物の他に、フ、
化水素酸、フルオロケイ酸のようなフッ素含有酸と、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸
ナトリ□ウム等との組合せが挙げられる。勿論、複数種
の組合せを任意に使用し得ることは当然である。
上記(a) 、 (b)及び(e)成分の使用比率は前
記一般式(2)の化学組成となるように定める。本発明
によれば、各原料を化学量論的量で用いて合成ヘクトラ
イトを容易に得られるのが顕著な特徴である。反応混合
物の−は一般に8乃至11、特に8.5乃至10の範囲
内にあることが望ましい。−の調節は、必要に応じアル
カリ金属の水酸化物或いは炭醗塩を反応系に添加するこ
とにより行われる。
水熱反応は一般に水性スラリーの状態で行うが、固形分
濃度を1乃至30重量係、特に5乃至15重量係の範囲
とすることが操作性の点で有利である。水熱処理は、上
記原料をオートクレーブ忙仕込み、加熱することにより
行われる。反応条件は、一般に110乃至200℃の温
度で0.5乃至10時間の処理で十分である。この際、
反応系の圧力は0.5乃至15.5 kg/cm”ゲー
ジに維持される。
本発明によれば、一段の反応(水熱処理)で目的とする
ヘクトライトが容易に得られ、しかもその合成条件は従
来法に比し、比較的温和な条件でよいことも一つの利点
である。しかも得られるヘクトライトは、得られたスラ
リー乃至は濾過ケーキの状態では勿論のこと、水洗した
状態でも実質上非膨潤状態であり、これを乾燥すること
によって、膨潤性及び増粘速度に優れた合成ヘクトライ
トとなるという全く意外な事実が見出された。しかも、
この生成したばかりのヘクトライトは、濾過性に優れ、
水洗等の精製操作も至って容易に行われるという利点が
ある。
本発明による新規合成ヘクトライトは、前述した如く水
膨潤と増粘特性とに際立って優れているという利点を有
する。この特性を利用して、本発明の合成ヘクトライト
は、水性媒体を使用する各種組成物、例えば化粧料、糊
、結着剤、塗布剤、洗浄剤、清浄剤等の基剤の製造に用
いる増粘剤、ダル化剤等とし【有用である。
本発明を次の例で説明する◎ 試験方法 本明細書における各項目の試験方法は下記に上った0 1、  X線回折 本実施例においては、理学電機(ハ)製X線回折装置(
X線発生装置4036A1、f ニオメーター2125
D1、計数装置5071)を用いた。
回折条件は下記のとおりである。
タ −ク′ ッ ト            Cuフィ
ルター     Ni 検出器  SC 電    圧      35 kV P電    流
      15mA カウント・フルスケール  8000 c/s時定数 
 1 aee 走査速度   2°/min チャート速度     2ctn/min放射角  1
″ スリット巾    0.3− 照    角       61′ 2、積層不整指数(1,)測定方法 a、  X線回折の条件 ターグット      Cu フィルター     Nl 検出器  SC 電    圧      40kVP 電    流      20 mA カウント・フルスケール  4000 c/a時定数 
 2sec 走査速度    0.5”/min チャート速度     0.5副/min放射角  1
G スリット巾      0.15m 照    角       60 測定回折角範囲    17’〜22°(2θ〕なお本
実施例においては、上記条件に限定されるものではなく
、ベースラインよりのピーク高すを2〜5倒の範囲にな
るように電圧、電流等の条件を設定すればよい。
b、積層不整指数(工、)算出方法 上記X線回折釦よって得られた回折角(2θ〕19.5
’〜19.7’のピークの挟角側と広角側でそれぞれ勾
配の絶対値が最大になるようにピーク接線(a、b)を
引く。つぎに挟角側ピーク接線aと広角側ピーク接線す
の交点より垂線Cを下ろし、接線aと垂線Cのなす角θ
l及び接線すと垂線Cのなす角θ2を求める。
次式により積層不整指数(工、)を求める。
3、膨潤度測定方法 試料2.011をイオン交換水100!ILlを入れた
100mの共栓付メスシリンダーに約10回に分けて加
える。ただし、さきに加え之試料がほとんど内壁に付着
せず、スムーズにシリンダー底に沈着するように、1回
の加える量を加減する。さきに加えた試料がほとんど沈
着してのち次の試料を加える。加え終ってから24時間
放置し、容器内に堆積した試料の見掛容積を読みとる。
膨潤度の単位は(Iff!//2.9)である。
4、粘度測定方法 試料41をイオン交換水196gを入れた250dガラ
ス製規格瓶にとり、数回激しく振り混ぜ、更にペイント
シェーカー(Red Devi1社製〕にて15分間振
盪させた後、室温にて放置する。その後時々振りまぜ所
定日数後の粘度を次の条件で測定する。
粘度計:東京計器製B型粘度計(BHタイプ)使用ロー
ター:A2 回 転 数: 20回転 測定温度:20℃ 実施例1 新潟県中条町産・酸性白土を粗砕し九のち線状IC成型
(直径: 3 tram ) したもの25(lに、該
粘土に含有されているアルミニウム、マグネシウム、カ
ルシクム、鉄、ナトリウム、カリウム、チタニウム等の
塩基性金属成分の全ダラム当量数(1,14グラム当量
/1001I乾燥物)の3.5倍グラム当量数に相当す
る硫酸、すなわち34チ硫酸700dを加え、85℃の
水浴で15時間加熱し、酸処理を行なった。濾過により
水洗し、ケーキを得た。
該ケーキの少量を110℃で乾燥し、粉砕し、定量分析
すると5IO2分は92.796(110℃乾燥物基準
〕であった。得られたケーキをポットミルに入れ、水を
加えて朝鮮ゲールとともに湿式粉砕し、5tO2分を1
5係含むスラリーを得た。(第1工程〕つぎに得られた
スラリー20011(8102分:309)と水酸化マ
グネシウム(試薬−級)22.4y、水酸化ナトリウム
(試薬−級)3.75#、フ、化水素酸(試薬−級)1
0.9を11ポツトミルにとり、更に水4001を加え
て、30分間粉砕し、均一なスラリーを得た。このスラ
リーを11のオートクレーブ容器にとり、500回転/
分の攪拌条件下で160℃で5時間水熱合成反応を行な
りた。冷却後反応物をとりだし、濾過により水を分離し
たのち、130℃で乾燥した。乾燥品を?−ルミルで粉
砕し、白色粉末を得た(第2工程〕。
本品をX線回折にて分析したところ、目的のヘクトライ
ト型結晶構造を有する合成ヘクトライトであった。
本品の積層不整指数、膨潤度、2チスラリーの粘度を第
1表に示した。
実施例2 実施例1の第一工程にて得たスラリー2001(5iO
z分:30.9)と水酸化マグネシウム(試薬−級)2
0.31水酸化す) IJウム(試薬−級)1.8’l
、水酸化リチウム(試薬−級)1.651I、ツク化水
素酸(試薬−級)8.16gを11/ツトミルにとり、
更に水40011を加えて、30分間粉砕し均一なスラ
リーな得た。このスラリーを1ノのオートクレーブ容器
にとり、500回転/分の攪拌条件下で160℃で5時
間水熱合成反応を行なった。冷却後反応物をとりだし、
濾過により水を分離し−たのち、130℃で乾燥した。
乾燥品をゾールミルで粉砕し、白色粉末を得た(第2工
程)。
水晶をX線回折にて分析したところ、目的のヘクトライ
ト型結晶構造を有する合成ヘクト、ライトを得た。
水晶の積層不整指数、膨潤度、2憾スラリーの粘度を第
1表に示した。
実施例3 実施例1の第一工程にて得たスラリー2009(5io
2分:30.9)と水酸化マグネシウム(試薬−級)2
3.3L水酸化ナトリウム(試薬−級)1.87#、フ
ッ化水素酸(試薬−級)8.2II、水60011をI
 J/、 )ミル忙とり、30分間粉砕し均−表スラリ
ーを得た。このスラリーをIIlのオートクレーブ容器
にとり、500回転/分の攪拌条件下で200℃で5時
間水熱合成反応を行なった。冷却後反応物をとりだし、
濾過により水を分離したのち、130℃で乾燥した。、
乾燥品をゾールミルで粉砕し、白色粉末を得た。
水晶をX線回折に分析したところ、目的のペクトライト
型結晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
水晶の積層不整指数、膨潤度、2チスラリーの粘度を第
1表に示した。
比較例1 市販微粉シリカ(水沢化学工業製ミズカシル)30.9
と水酸化マグネシウム(試薬−級)22.4g、水酸化
す) IJウム(試薬−級)1.87L水600IをI
IIの4.トミルにとり、更にフッ化水素酸(試薬−級
)8.2.9’&加えて30分間粉砕し均一なスラリー
を得た。このスラリーを1ノのオートクレーブ容器にと
り、500回転/分の攪拌条件下で160℃で5時間水
熱合成反応を行なりた。冷却後反応物をとりだし、濾過
により水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾燥品
をゾールミルで粉砕し、白色粉末を得た。
水晶をX線回折にて分析したところ、ヘクトライト型結
晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
水晶の積層不整指数、膨潤度、2憾スラリーの粘度を第
1表に示した。
比較例2 市販微粉シリカ(富士デヴイソン製サイロイド244)
30.9と水酸化マグネシウム(試薬−級)20.3I
i、水酸化ナトリウム(試薬−級)1.879、水酸化
リチウム(試薬−級)1.651水600.9を11の
ポットミルにとり、更にフッ化水素酸(試薬−級)8.
2IIを加えて30分間粉砕し均一なスラリーを得た。
このスラリーを17のオートクレーブ容器にとり、5o
O回転/分の攪拌条件下で200℃で5時間水熱合成反
応を行なった。冷却後反応物をとりだし、濾過により水
を分離したのち、130℃で乾燥した。乾燥品をゾール
ミルで粉砕し、白色粉末を得た。
水晶をX線回折にて分析したところ、ヘクトライト型結
晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
水晶の積層不整指数、膨潤度、2幅スラリーの粘度を第
1表に示した。
比較例3 市販コロイダルシリカ(日量化学展スノーテックス30
〕100gと水酸化マグネシウム(試薬−級)20.3
f9.水酸化す) リウム(試薬−級)1.87#、水
酸化リチウム(試薬−級)1.65.9、フッ化水素酸
(試薬−級)8.2gを11のプツトミルにとり、更に
水500 #fzl:加えて30分間粉砕し均一なスラ
リーを得た。このスラリーをIA!のオートクレーブ容
器にとり、500回転/分の攪拌条件下で160℃で5
時間水熱合成反応を行なった。冷却後反応物をとりだし
、濾過により水を分離したのち、130℃で乾燥し念。
乾燥品をゾールミルで粉砕し、白色粉末を得た。
水晶をX線回折にて分析したところ、ヘクトライト型結
晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
水晶の積層不整指数、膨潤度、2チスラリーの粘度を第
1表に示した。
比較例4 市販気相法無水シリカ(日本アエロジル製AIrosi
1200) 30j’と水酸化マグネシウム(試薬−級
)20.311.水酸化す) IJウム(試薬−級)1
.87fI、水酸化リチウム〔試薬−級〕1.65.9
.水60ONを1ノのポットミルにとり、更にフッ化水
素酸(試薬−級)8.2Nを加えて30分間粉砕し均一
なスラリーを得た。このスラリーを11のオートクレー
ブ容器にとり、500回転/分の攪拌条件下で160℃
で5時間水熱合成反応を行なった。冷却後反応物をとり
だし、テ過により水を分離したのち、130℃で乾燥し
た。
乾燥品を?−ルミルで粉砕し、白色粉末を得喪。
本品をX線回折にて分析したところ、ヘクトライト型結
晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
本品の積層不整指数、膨潤度、2チスラリーの粘度を第
1表に示した。
比較例5 11のビーカーに水300mを入れ、3号ケイ酸ナトリ
ウム(S102分:254、N1□O分7憾)139I
iを溶解し、塩酸(試薬−級:35係)3511を加え
て酸性シリカ溶液を得た。これに塩化マグネシウム(試
薬−級: MgCL2拳6H20)63gを水200r
Ltに溶解した溶液を加えて混合液とした。この混合液
をアンモニア水(試薬−級:281)250Id中へか
きまぜながら注加し、白色のスラリーを得た。このスラ
リーを濾過により水洗し、濾過ケーキを得た。
このケーキを11のオートクレーブ容器に移し、水10
011、水酸化リチウム(試薬−級: LIOH・N2
0)2.51水酸化ナトリウム(試薬−級)2.511
、フッ化水素酸(試薬−級=46チ)5.4gを加えて
、500回転/分の攪拌条件下で200℃で5時間水熱
合成反応を行なった。冷却後濾過により水を分離したの
ち、130℃で乾燥した。
乾燥品を?−ルミルで粉砕し、白色粉末を得た。
本品をX線回折にて分析したところ、ヘクトライト型結
晶構造を有する合成ヘクトライトを得た。
本品の積層不整指数、膨潤度、2憾スラリーの粘度を第
1表に示した。
第1表
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例IKよる合成ヘクトライトのCu
 −Ka線によるX−線回折スペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヘクトライト型結晶構造を有するフッ素含有アル
    カリ金属置換フイロケイ酸マグネシウムから成る合成ヘ
    クトライトであって、ケイ酸分の0.5乃至15モル%
    がアルミナ分で置換され且つ下記式 I_s=tanθ_2/tanθ_1 式中、θ_1は面間隔4.5〜4.6ÅのX線回折ピー
    クにおけるピーク垂線と挟角側ピーク接線とがなす角度
    、θ_2は該ピークにおけるピーク垂線と広角側ピーク
    接線とがなす角度を示す、 で定義される積層不整指数(I_s)が2.7以上であ
    ることを特徴とする合成ヘクトライト。
  2. (2)粘土鉱物を、面指数〔001〕のX−線回折ピー
    クが実質的に消失し且つ生成物のAl_2O_3:Si
    O_2のモル比が1:11乃至1:330の範囲となる
    条件下に酸処理して活性アルミノケイ酸を製造する工程
    と;(a)該活性アルミノケイ酸、(b)マグネシア成
    分及び(c)アルカリ金属イオン及びフッ素イオンを放
    出し得る少なくとも1種の化合物乃至は化合物の組合せ
    を、ヘクトライト生成組成比において水熱処理する工程
    とから成ることを特徴とする合成ヘクトライトの製法。
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