JPS6126549Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプロジエクシヨン式カラーテレビに
おけるスクリーンを保護するドア構造に関するも
のである。

プロジエクシヨン式カラーテレビにおいては、
不使用時にスクリーンを傷めないため、また、意
匠上からスクリーン面を覆うドアが設けられてお
り、第１図に従来構造を示している。図におい
て、１はスクリーンを収容するキヤビネツト本体
で、天板、底板、側板および背板とから構成され
ている。２はキヤビネツト本体１の前方を覆うド
アで、左右２分割されるとともにそれぞれ折り畳
み可能に構成されている。また、ドア２の両端上
下方向にはそれぞれドア２面から突出する突起軸
２ａ，２ｂが形成され、一方、キヤビネツト本体
１の天板および底板には前面および側板に沿つた
Ｕ字状の溝１ａと側板に沿つた溝１ｂとが形成さ
れ、溝１ａ内に突起軸２ａが、溝１ｂ内に突起軸
２ｂが挿入されている。すなわち、第２図に示す
ようにドア２を左右それぞれ折り畳み、平行した
溝１ａ，１ｂに沿つてドア２を押し込むことによ
つてドア２をキヤビネツト本体１の側板に沿つた
位置に収容することが可能となり、通常キヤビネ
ツト本体１の背板に取付けられるスクリーンを妨
げることがないように構成することができる。

しかしながら、このようなドア構造においては
次のような欠点を有している。

１ 溝１ａ，１ｂにおける天板および底板間の相
対位置がずれると、ドア２がスムースに移動し
なくなるため、キヤビネツト自体の寸法精度が
要求される。

２ ドア２における上下の突起軸２ａ，２ｂの相
対位置がずれ易く、スムースな移動が望めな
い。

３ 天板および底板にそれぞれ案内溝１ａ，１ｂ
を必要とするため意匠的な制約を受けることに
なる。

４ スクリーンが大型化するに伴ないドア２が大
きくなり、上記１項２項の欠陥が大幅に拡大さ
れることになる。

この考案は上述のような欠点を解消するためな
されたもので、ドアを天板にのみ支持させ、スム
ースな開閉を可能としたドア構造を提供するもの
である。

以下、この考案を一実施例である第３図、第４
図、第５図について説明する。

第３図において、３は天板、側板および背板と
から形成されたキヤビネツト本体、４は左右２分
割され、それぞれ折り畳み可能に形成されたドア
で、このドア４における前後端部上方には第４図
に示すようなＴ字状の突出軸４ａが形成され、一
方、キヤビネツト本体３の天板には突出軸４ａを
吊り下げる鉤状の案内溝３ａ，３ｂが形成されて
いる。また、５は中心部で連結され、先端部がそ
れぞれ回動可能に形成されたＸ字状フレームで、
第５図に示すようにフレーム５の上方端はそれぞ
れキヤビネツト本体３の背板およびドア支持板６
に固定され、下方端には回転体５ａが付設されて
いる。なお、ドア４はドア支持体６に回動可能に
取付けられており、また、案内溝３ａはＵ字状
に、案内溝３ｂは側板に沿つて形成されている。

このような構成のもとで、ドア４を閉じる場
合、まず、ドア４を案内溝３ａ，３ｂに沿つて引
き出すと、フレーム５は連結部を中心として回動
する。このとき、ドア４は重量によつて下方に傾
くため、回転体５ａが、キヤビネツト本体３およ
びドア支持体６上に当接した状態で移動し、フレ
ーム５における連結部から各支点間の距離を等し
くすることによつてドア４は平行に、しかもスム
ースに前方に引き出すことができる。次に、案内
溝３ａに沿つてドア４の先端部をキヤビネツト本
体３の中央部に引くことによつてドア４の後端部
はドア支持体６を介して回動することになり、キ
ヤビネツト本体３の前面を閉塞させることができ
る。

すなわち、ドア４を天板から吊り下げるととも
にＸ字状フレーム５によつて支持することによつ
てドア４をスムースに移動させることができ、ま
た、ドア４の歪みを極力抑えることができる。特
に、ドア４が大きくなつた場合の効果は大であ
る。

なお、上述の実施例においては、ドア４を左右
２分割したものについて説明したが、キヤビネツ
ト本体３の前面幅が狭い場合、片側のみで構成す
ることができる。

以上説明したように、この考案によれば、ドア
の開閉をスムースに行なわせることができ、この
考案の実用価値は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドア構造を示す概要図、第２図
は第１図における動作説明図、第３図、第４図、
第５図はこの考案の一実施例であるドア構造を示
す概要図である。 図中、３はキヤビネツト本体、４はドア、５は
フレーム、５ａは回転体、６はドア支持体であ
る。なお、図中、同一符号は同一あるいは相当す
る部分を示すものとする。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少くとも天板および両側板を有するキヤビネツ
   ト本体と、このキヤビネツト本体の前面を開閉す
   る折り畳み式ドアとからなり、上記ドアの上方に
   一対の突出軸を設けるとともに上記キヤビネツト
   本体における天板に前面および側板に沿つた案内
   溝と側板に沿つた案内溝とを設けて上記一対の突
   出軸をそれぞれ吊り下げて保持し、さらに、上記
   ドア後端部を回動可能なＸ字状フレームを介して
   上記キヤビネツト本体に取り付けたことを特徴と
   するドア構造。