JPS6124565B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乗り物の車体内部でアームレスト又
はハンドグリツプのような取付け部材を基面上に
固定するための固定装置であつて、互いに間隔を
おいて位置する少なくとも２つの固定装置が設け
られていて、一方の固定装置が取付け部材の回動
を防止していて、かつ、他方固定装置が一方の固
定装置部分としてアームレスト挿入体又はハンド
グリツプ挿入体の自由端部をかつ他方の固定装置
部分として車体壁によつて受容される固定クリツ
プを有していて、これら固定装置部分相互の一方
の半径方向の角度位置で差込み回動もしくはバヨ
ネツト結合によつて固定装置部分が互いに係止さ
れかつ他方の半径方向の角度位置で固定装置部分
が互いに理解されるようになつており、このばあ
い一方の固定装置部分、例えばアームレスト挿入
体又はハンドグリツプ挿入体の自由端部が管又は
差込み・長手方向にのびる管部分として構成され
ていてかつ少なくとも外周面で形状接続的に固定
クリツプの受容部内に案内されている形式のもの
に関する。

アームレスト又はハンドグリツプのばあい挿入
体の自由端を一方の固定装置部分として形成する
のは公知であり（ドイツ連邦共和国特許出願公告
第2531368号明細書）、前記自由端部は車体壁内に
受容される固定クリツプのような他方の固定装置
部分と協働して制限されて使用可能な固定つまり
クツシヨン面によつてドア内壁が覆われていない
か又はわずかなクツシヨン面によつてのみドア内
壁が覆われていて、更に前記自由端部がバヨネツ
ト結合として一方の固定装置部分を他方の固定装
置部分に引き寄せる乗り上げ傾斜部を形成するば
あいにのみ使用可能な固定を生ぜしめる。このよ
うな結合形式の使用性の他に内部構造の点で貧弱
に構成された若干の乗り物のばあいには別の欠点
が生ずる。何故ならば製作誤差および材料誤差
が、所望の形式で揺動を防止された固定を得るに
は引寄せ構造（乗り上げ傾斜部）では不十分であ
るように不都合な影響を及ぼすからである。

アームレスト又はハンドグリツプのばあいには
特に、固定ソケツトを揺動しないように固定する
ことが重要であるので、差し込み結合部を差し込
まれた固定装置部分があらゆる方向で確実に保持
されて受容されるように構成する必要がある。何
故ならばこのように構成されていないと、あらゆ
る方向で常に繰り返し生ずる異なる負荷のために
結合がゆるみ、最後には完全に解離するからであ
る。同様に、差し込された固定装置部分が不都合
に構成されているばあい、例えば横断面が長方形
に構成されているばあい前記構成部は使用中の負
荷によつてある程度の時間を経て後に破壊するよ
うになる。

本発明の課題は、構造が簡単で、大きな組込み
深さの差が補償され、あらゆる側で対応構成部材
によつて確実に受容されかつ十分大きな静的な強
度を有するような冒頭に述べた形式の固定装置を
提供することにある。

前記課題は本発明によれば、前記管もしくは管
部分又は固定クリツプに選択的に逆鉤結合部が設
けられていて、該逆鉤結合部が、種種の差し込み
深さで固定結合を可能にするように、差し込み方
向で相前後して位置する多数のおう所を有してい
ることによつて解決された。

差し込み結合のばあい逆鉤形式の固定を行なう
ことは公知である（フランス国特許出願公告第
2368629号明細書）。このばあい差し込み方向で相
前後して位置する多数の歯を有する環状の係止歯
機構は対応歯を備えた弾性的な係止板と協働して
いる。このばあい係止は回動によつてではなく、
スナツプ結合によつて行なわれる。しかしながら
このような結合部は最早簡単には解離することが
できない。

本発明の構成では簡単に、逆鉤結合部を含めて
完全に形状接続的に固定クリツプによつて受容さ
れる静的な強度の大きい差し込み体が形成され
る。完全な管のばあい、外周面だけが形状接続的
に固定クリツプの切欠き内で受容されれば十分で
ある。長手方向にのびる管部分のばあい固定クリ
ツプを、管部分の内周面も形状接続的に受容する
ように構成すると有利である。更に、強度の大き
い最良の固定が得られるにもかかわらず構成的に
簡単にされている。

管又は管部分を逆鉤結合部によつて余り弱くし
ないようにするために、逆鉤結合部として波形変
形部が使用され、該波形変形部（管もしくは管部
分の安定性を維持するために決定されている）は
自由端部まで達しておらず、波形変形部は、管表
面の部分範囲に設けられていて、少なくとも管の
側縁部の前で終了している。

特に精密に形成された波形変形部が望まれるば
あいには、前記波形変形部を切削加工して成形す
る必要がある。しかしながら波形変形部を圧刻加
工するかもしくは打撃工具によつて形成すれば十
分である。

管又は管部分を成す横断面形状はわずかな横断
面変化を排除するものではない。何故ならば横断
面の本発明の利点が申し分なく維持されかつ本発
明の要点であるからである。このようなわずかな
横断面変化は縦縁部をほぼ半径方向に翼状に突出
させること又は材料の肉厚すること、特に縁部を
折り畳むことであり、このばあい材料を肉厚にす
ることは管横断面又は翼状に突出した管の縁部に
おいて行なうと有利である。

逆鉤結合部が管又は管部分のような、固定クリ
ツプによつて受容される差し込まれた固定装置部
分に配属されていることから出発しているがしか
し、固定クリツプに逆鉤結合部を配属しかつ差し
込まれた固定装置部分に逆鉤結合部のおう所と協
働する係止部材だけを配属することもできる。

逆鉤結合部の差し込み深さは現在知られてい
る、アームレストおよびハンドグリツプの有利な
固定装置のばあいクツシヨンの端部、つまり車体
壁に接触する端面によつて制限される。更に乗り
物の内部安全性は、衝突したばあいアームレスト
又はハンドグリツプが少なくとも部分的に後退さ
せられ、この結果車体壁とアームレスト又はハン
ドグリツプの頂点との間隔の差が減少させられる
ことによつて高められる。前記要求は少なくとも
部分的に本発明による構成によつて満される。即
ち差し込まれる固定装置部分が差し込み距離を上
回わつて進入できるようになつているばあいに
は、本発明による構成によつて満される。何故な
らば固定を制限するのに役立つクツシヨン面が乗
客の身体が衝突したばあいに抵抗せず後退するか
らである。

固定クリツプがプラスチツク射出製品のような
プラスチツク体であつてかつこれによつて形状安
定性の点で金属から成る差し込み構造よりも著し
くわずかな値を有するということから出発して、
固定クリツプ内の、逆鉤結合部を受容する対応構
成部材が固定クリツプの受容部内で保持される係
止ばねであると有利である。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

それぞれの図面では符号１，１ａ，１ｂでアー
ムレスト挿入体もしくはハンドグリツプ挿入体
の、固定装置部分として構成された自由端部（以
後短かく差し込み体と呼ぶ）を、符号２で固定ク
リツプを、符号３で逆鉤結合部を、符号４で差し
込み体１用の受容部を図示している。

第１図および第２図による実施例のばあいには
差し込み体１は、側翼を備えた半管状の範囲から
出発して自由端部に向つて広幅な縦スリツトを除
いて管状に形成されている。固定クリツプ２内の
受容部４は完全に円形に形成されていない前記管
に適合されている。このばあい固定クリツプ２に
は栓体１４が配属されているので、差し込み体１
は狭幅な側縁部を除いて形状接続的に受容され
る。栓体１４は破壊可能な壁１５を介して固定ク
リツプ２のその他の部分と結合されている。この
壁１５によつて、アームレストに事故等に基づく
衝撃的な負荷が加わつたばあいに壁１５が破壊さ
れてアームレストが偏位させられるように、アー
ムレストの旋回もしくは傾倒が可能にされる。

逆鉤結合部３は本実施例では、差し込み体１の
自由端部まで達していない波形変形部５から形成
されている。波形変形部５用の係止部材はほぼＭ
字形のばね６によつて形成されており、該ばね６
は固定クリツプ２の半径方向に配置されたスリツ
ト内で内側に曲げられた脚部によつて自縛的に受
容される。従つてばね６の内側に向けられた中央
部分は逆鉤結合のために波形変形部５と協働す
る。第２図から明らかなように、固定クリツプ２
は公知の形式で車体の壁７の切欠き内に引抜きを
防止されてかつ回動を防止されて受容されてい
る。同様に第２図では、一般に発泡部材のような
クツシヨン部材でありかつアームレスト又はハン
ドグリツプの一端である成形体８の一部が明らか
にされている。

本発明による固定装置は解離可能であるので、
常にアームレスト又はハンドグリツプの一端のた
めだけに設計されている。何故ならば差し込み結
合を維持するために常に差し込み体１と固定クリ
ツプ２との所定の半径方向の位置が維持されねば
ならないからである。前記の所定の半径方向の位
置はアームレストもしくはハンドグリツプの別の
固定装置によつて確保される。

差し込み体１と固定クリツプ２とを互いに結合
することは差し込み体および固定クリツプ相互
の、固定のために重要な半径方向の位置での簡単
な差し込みによつて行なわれ、このばあい差し込
み深さは逆鉤結合部に応じて自動的に適合可能で
ある。前記結合の解離は差し込み体１の半径方向
の回動によつて行なわれる。何故ならばばね６は
波形変形部端部を介して波形変形部５との係合を
解かれるからである。

差し込み体１、詳述すると、受容部４に形状の
適合した横断面は生ずる可能性のあるすべての誤
差を補償するためにのみ必要とされているよりも
長く形成されている。前記構成は乗り物内の内部
安全性を一層高めるのに役立つ。本発明による固
定装置によつて保持されているアームレストもし
くはハンドグリツプに衝突したばあいには、クツ
シヨンのような成形体８が後退しかつこれによつ
てアームレスト又はハンドグリツプは固定面の近
くまで移動する。突出したアームレスト又はハン
ドグリツプの頂点がこのような著しく減少するこ
とによつて挫傷又は骨折が防止される。

第３図による実施例は第１図もしくは第２図に
よる実施例とはわずかばかり異つている。差し込
み部１ａのばあいには波形変形部５の代りに歯９
が形成されている。前記歯９は、できるだけ幅広
くかつ支持力のある支え面を得るために、差し込
み体１ａの側翼１１から出発している材料肉厚部
１０に配属されている。同様にＭ字形のばね５ａ
もわずかばかり変化しており、該ばね６ａは、該
ばね６ａが向かい合つて位置する歯９を両側で係
止するように形成されている。

これに対して第４図は同様に逆鉤結合部を有す
る固定装置を示しているがしかしながらこのばあ
い、特別な逆鉤結合部を固定クリツプ２の内部に
配置されている歯機構１２が形成している。従つ
て差し込み体１ｂは両側に配置された単一の突起
１３を備えている。両側の前記突起１３は回動方
向で同じように突出しているので、前記突起の自
由縁部は矢印方向で負荷を受けたばあいに係止さ
れかつ反対の回動方向で係止解除可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
１図は波形状の逆鉤結合部を有する固定装置の斜
視図、第２図は第１図の断面図、第３図および第
４図は固定装置の別の実施例である。 １，１ａ，１ｂ…差し込み体、２…固定クリツ
プ、３…逆鉤結合部、４…受容部、５…波形変形
部、６，６ａ…ばね、７…壁、８…成形体、９…
歯、１０…材料肉厚部、１１…側翼、１２…歯機
構、１３…突起、１４…栓体、１５…壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 乗り物の車体内部でアームレスト又はハンド
   グリツプのような取付け部材を基面上に固定する
   ための固定装置であつて、互いに間隔をおいて位
   置する少なくとも２つの固定装置が設けられてい
   て、一方の固定装置が取付け部材の回動を防止し
   ていて、かつ、他方の固定装置が一方の固定装置
   部分としてアームレスト挿入体又はハンドグリツ
   プ挿入体の自由端部１，１ａ，１ｂをかつ他方の
   固定装置部分として車体壁によつて受容される固
   定クリツプ２を有していて、これら固定装置部分
   相互の一方の半径方向の角度位置で差込み回動も
   しくはバヨネツト結合部材５，６；９，６ａ；１
   ３，１２によつて固定装置部分が互いに係止され
   かつ他方の半径方向の角度位置で固定装置部分が
   互いに解離されるようになつており、更にアーム
   レスト挿入体又はハンドグリツプ挿入体の自由端
   部が管又は差込み・長手方向にのびる管部分とし
   て構成されていてかつ少なくとも外周面で形状接
   続的に固定クリツプの受容部４内に案内されてい
   る形式のものにおいて、前記管もしくは管部分又
   は固定クリツプ２に選択的に逆鉤結合部３が設け
   られていて、該逆鉤結合部が、種々の差し込み深
   さで固定結合を可能にするように、差し込み方向
   で相前後して位置する多数のおう所５，９，１２
   を有していることを特徴とするアームレスト又は
   ハンドグリツプのような取付け部材を基面上に固
   定するための固定装置。 ２ 管状の固定装置部分が外周面による他に内周
   面によつても形状接続的に固定クリツプ２の受容
   部４内に受容されている特許請求の範囲第１項記
   載の固定装置。 ３ 逆鉤結合部３が波形変形部５から形成されて
   おり、該波形変形部の自由端部が管又は管部分の
   前で終了している特許請求の範囲第１項又は第２
   項記載の固定装置。 ４ 波形変形部５が圧刻加工によつて形成されて
   いる特許請求の範囲第３項記載の固定装置。 ５ アームレスト挿入体又はハンドグリツプ挿入
   体の端部が管部分として構成されているばあい縦
   縁部が翼状に半径方向に突出するように形成され
   ている特許請求の範囲第１項又は第２項記載の固
   定装置。 ６ 材料肉厚部１０の逆鉤結合部３が管部分１の
   縦縁部の範囲に配置されている特許請求の範囲第
   １項記載の固定装置。 ７ アームレスト挿入体又はハンドグリツプ挿入
   体の内周面の形状接続的な当付け部を形成する固
   定クリツプ２の栓体１４が固定クリツプ２の外側
   部分と破壊可能な壁１５を介して結合されている
   特許請求の範囲第１項から第６項までのいずれか
   １項記載の固定装置。 ８ 逆鉤結合部３を受容する固定クリツプ２内の
   対応構成部材が固定クリツプの受容部内に保持さ
   れた係止ばね６である特許請求の範囲第１項から
   第７項までのいずれか１項記載の固定装置。