JPS6123277B2 - - Google Patents

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JPS6123277B2
JPS6123277B2 JP54002197A JP219779A JPS6123277B2 JP S6123277 B2 JPS6123277 B2 JP S6123277B2 JP 54002197 A JP54002197 A JP 54002197A JP 219779 A JP219779 A JP 219779A JP S6123277 B2 JPS6123277 B2 JP S6123277B2
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JP
Japan
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substrate
spraying
oxide
titanium
manufacturing
Prior art date
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JP54002197A
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JPS5597484A (en
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Toshio Sawa
Sankichi Takahashi
Naotatsu Asahi
Tomio Iizuka
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication of JPS6123277B2 publication Critical patent/JPS6123277B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電極の製造方法に係り、特に、電解
操作用の陽極として使用するのに好適な、不溶性
電極の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、食塩電解、金属電解、溶融塩電解、水
処理電解等の電解工業或いは、膜を介した電気透
析などの各種電解工業では、必ず不溶性で、且
つ、耐食性のある陽極板が使用されている。これ
らは、上記の特性のほかに、機械強度、加工性、
電気伝導度、過電圧などを考慮する必要がある。
現在、工業的に使用されている主な電極として
は、白金属金属、黒鉛等がある。これらの電極は
いずれも溶解電位が高いものであるが、電解液、
電解条件によつてそれぞれ選択使用されている。
しかしながら、これらの電極は、例えば、白金属
金属は価格が非常に高くなる。鉛酸化物は、製造
がむずかしく耐食性に劣り、寿命が短かいし、マ
グネタイトは、サイズが限定されるし、もろい等
の難点を有し、必ずしも満足のゆく性能を備えた
ものではなかつた。従つて、これらの従来の電極
に対し、安価で、加工性、導電性、強度において
優れた特性をもつ電極の開発が望まれていた。
一方、特開昭52―62181号公報には、水を光電
解するための電解として、DCスパツタまたはRF
スパツタにより、TiO2をTiやガラス等からなる
支持体上に薄いフイルム状に形成したものが開示
されている。このTiO2は、電気化学的に安定で
あり、電解液中の反応にも不活性であるため、電
極材料として好適である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記特開昭52―62181号公報に記載の
ものは、TiO2の薄いフイルムを形成するのにDC
スパツタまたはRFスパツタによつているため、
フイルムの形成速度が大変に遅い。このため、各
種の電解操作に使用するために適したTiO2皮膜
の厚さを得るためには、多くの時間を必要とす
る。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するため
になされたもので、陽極材として要求される電解
による溶出を防止できる長寿命で、導電性、強度
に優れた不溶性電極を溶易に製造することができ
る。不溶性電極の製造方法を提供することを目的
とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、酸化物が通常、比抵抗109Ω・cm程
度の絶縁体であるが、ある種の溶射条件を利用す
ると欠陥格子が生じて、比抵抗0.05〜0.1Ω・cm
となり半導体から導体の性質が得られ、また、基
板に特定の材料を用いて加工を施すと、密着性の
よい電極が得られることに着目してなされたもの
でチタン、ジルコニウムおよびハフニウムの酸化
物の少なくとも1つの熱膨脹率に近い熱膨脹率を
有する導電性の金属からなる基体の表面を粗面化
する工程と、前記基体を均一に加熱して表面を気
中酸化する工程と、この気中酸化した前記基体の
表面に前記酸化物の少なくとも1つをプラズマ溶
射して前記酸化物の皮膜を形成する工程と、から
なることを特徴とする不溶性電極の製造方法であ
る 〔作用〕 上記の如く構成した本発明においてはプラズマ
溶射により、チタン、ジルコニウム、ハフニウム
の酸化物皮膜を導電性の金属からなる基体表面に
スパツタリングなどによるよりも能率よく形成す
ることができる。また、基体表面を粗面化するば
かりでなく、酸化することにより、基体と酸化物
との融合接着が良好となる。
〔実施例〕
以下、本発明に係る不溶性電極の製造方法の好
ましい実施例を説明する。
本発明は、チタン、ジルコニウムおよびハフニ
ウムの酸化物の少なくとも1つの熱膨脹率と近い
熱膨脹率を有し、かつ導電性の金属からなる基体
の表面に前記酸化物の少なくとも1つをプラズマ
溶射して、前記酸化物の皮膜を形成するようにし
たものである。
溶射に当つては、予め基体表面を粗面化し、酸
化しておく。この基体の粗面化と酸化とにより、
酸化物が基体に良好に接着される。特に、基体表
面に酸化被膜を形成すると、酸化物の付着性がよ
く、基体の熱膨脹により酸化物の皮膜に生ずるク
ラツクの発生を緩衝することができる。その後、
粒径10〜50μm程度の酸化物粉末を、アルゴンと
水素の混合気体中に電流500〜700A、電圧50〜
80Vの電流アークにより発生された熱プラズマの
もとで、溶射速度1〜5Kg/秒で吹きつけること
により行なうことが好ましい。
また、前記プラズマ溶射により形成された酸化
物皮膜の厚さは0.2〜1mmが好ましい。そして、
基体の熱膨脹係数は、使用温度状態で酸化物の熱
膨脹係数の1/2〜2倍であることが好ましい。よ
り好ましくは0.8〜1.2倍である。
即ち、チタン、ジルコニウム等の熱膨脹率がチ
タン、ジルコニウムまたはハフニウムの酸化物の
少なくとも1つと近い熱膨脹率を有する金属を基
体にして、これをサンドブラスト、グリツドブラ
スト等により粗面化したのち、気中において、
100℃前後に加熱し、1時間以上かけて表面酸化
を施す。次で、基体を100℃前後に保持したま
ま、10〜50μmの粒径を有する酸化物粉末をアル
ゴンと水素の混合ガスで直流アークによりプラズ
マ溶射で溶射する。このように、基体を、100℃
前後に保持することにより、溶射された酸化物と
の温度差を小さくし、酸化物を付着しやすくでき
る。また、気中酸化をすることに、基体を100℃
前後に保持する工程と同一工程で行うことがで
き、製造工程の簡素化が図れる。なお、基体の加
熱は、基体の裏面から加熱したり、基体全体をヒ
ータの中に入れる等により行なうことができる。
酸化物粉末の粒径は、10μm以下であると歩留
が悪く、50μm以上であると基板にピンホールが
生じるため、前記範囲が望ましい。溶射された酸
化物皮膜を有する基板は密着性がよくはがされる
心配がない。また、酸化物は、プラズマ溶射によ
つて結晶格子に多くの欠陥が形成され、電気的に
半導体から導体領域までの導電域をもつ。このプ
ラズマ溶射により形成される酸化物皮膜の溶射厚
さは、0.2〜1mmであることが望ましい。溶射厚
さが1mm以上となると、基体からの電気抵抗が問
題となる可能性がある。また、溶射厚さが0.2mm
以下であると、基体を構成するチタン或いはジル
コニウムが溶液中に溶けだす可能性がある。この
ようにして形成した電極は、溶解電位が高く、溶
液中で直流電圧を印加してもほとんど溶解しない
と同時に、酸、アルカリ等の耐薬品性を有する。
更に、溶射は、スパツタリングに比較して皮膜を
短時間に形成することができ、任意の形状の基体
にできることから、加工性にも優れている。
特に、基体にチタン、皮膜に酸化チタンとする
もの、基体にジルコニウム、皮膜に酸化ジルコニ
ウムとするもの、および基体にハフニウム、皮膜
に酸化ハフニウムとするものの組合せは、熱膨脹
係数の差が小さいこと、および皮膜の密着性が高
いことから好ましい。互いの熱膨脹係数の差を小
さくする基体として使用できるものに、鉄―30〜
40重量%ニツケル合金がある。
以下実施例につき説明する。下記の実施例は、
いずれも特定の基板に10〜50μm粒径の酸化チタ
ン粉末を、アルゴンと水素の混合気体で500〜
700A、50〜80Vの直流アークのもとで熱プラズマ
を噴射させて、0.2〜0.1mmの皮膜が均一にできる
ように溶射したものである。溶射により形成され
た電極板は、陽極材としての適応性を検討するた
めに、各種電解液で直流通電して、陽極材の導電
性、表面状態、寿命、基板の溶射特性を調べたも
のである。
比較例 1 厚さ1mmのオーステナイト系ステンレス鋼板を
基板にして、サンドブラストの前処理を施し、こ
れに酸化チタン粉末を厚さ0.3mmとなるようにプ
ラズマ溶射した。この電極を陽極にして1%の硫
酸ナトリウム溶液中で1A(電流密度0.4/dm2)の
直流通電を行なつたところ、30分後に電気力線の
通る対向電極間に凹凸が生じ、部分的に剥離を起
こしていた。これらは、溶射皮膜厚さ0.1mm、0.7
mmのものにおいても同様の傾向がみられた。これ
らの現象は、基板と酸化チタンの物性、特に熱膨
脹係数が大きく異なることに起因するものと考え
られる。ちなみに、酸化チタンの室温付近の熱膨
脹係数は、7.5×10-61/℃であるのに対し、ステ
ンレス鋼板の0〜100℃の平均熱膨脹係数は17.1
×10-61℃であり、酸化チタンのそれぞれの約2.3
倍と相当なひらきがあり、密着性に影響するもの
と考えられる。
実施例 1 厚さ0.5mmのチタン板(室温付近の熱膨脹係数
8.41×10-61/℃)を基板にした酸化チタン粉末に
よるプラズマ溶射板を陽極とし、ステンレス鋼板
を陰極にして1%の食塩水で電解を行なつた。通
電量は、電解密度0.5,1.0,2.0A/dm2の各水件で
20時間流した。この時の電解液の温度は、33〜47
℃の範囲にあつた。その結果、合計60時間の通電
において陽極表面の異常は全く認められず、ま
た、通電中に電圧が上昇することもなく正常に電
解が可能であつた。しかしながら、電解液中に少
量の白色沈澱物が生じたので、これを通電時間に
対するチタンの溶出量として測定したところ、図
に示すような結果が得られた。図において、Γ印
が電流密度0.5/dm2の時、△印が電流密度1.0A/
dm2の時、□印が電流密度2.0A/dm2の時である。
図から明らかな如く、通電時間と電流密度に対し
てチタン溶出量はほぼ比例しており、通電時間に
対してチタン溶出量はほぼ比例しており、通電時
間に対して均一に酸化チタンが減少するものと考
えると、電流密度1.0A/dm2の場合で、0.5mm溶射
板で約2年間通電できることになる。従つて、陽
極材として使用する場合には、電流密度を考慮し
て寿命を決定すればよい。なお、0.5mmの酸化チ
タン部の比抵抗は、ほとんどゼロに近く、導電性
に優れ発熱することもなかつた。
チタン板の室温付近の熱膨脹係数は、酸化チタ
ンのそれぞれの1.12倍である。
〔発明の効果〕
以上に説明した如く、本発明によれば、チタ
ン、ジルコニウムまたはハフニウムの酸化物の少
なくとも1つの熱膨脹率に近い熱膨脹率を有する
導電性金属からなる基体の表面を、粗面化して酸
化した後、基体の表面に前記酸化物の少なくとも
1つをプラズマ溶射して酸化皮膜を形成すること
により、長寿命で導電性、強度に優れた不溶性電
極を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明に係る実施例の製造方法により製
造した基板としてチタンを用い酸化物として酸化
チタンを用いた電極における電解時間とチタン溶
出量との関係を示す線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 チタン、ジルコニウムおよびハフニウムの酸
    化物の少なくとも1つの熱膨脹率に近い熱膨脹率
    を有する導電性の金属からなる基体の表面を粗面
    化する工程と、前記基体を均一に加熱して表面を
    気中酸化する工程と、この気中酸化した前記基体
    の表面に前記酸化物の少なくとも1つをプラズマ
    溶射して前記酸化物の皮膜を形成する工程と、か
    らなることを特徴とする不溶性電極の製造方法。 2 前記気中酸化は、前記基体を1時間以上100
    ℃前後に保持することより行い、前記プラズマ溶
    射は、100℃前後に加熱してある前記基体にに対
    し、粒径10〜50μm程度の酸化物粉末を、アルゴ
    ンと水素の混合気体中に電流500〜700A、電圧50
    〜80Vの直流アークにより発生された熱プラズマ
    のもとで、溶射速度1〜5Kg/秒で吹きつけるこ
    とにより行う特許請求の範囲第1項に記載の不溶
    性電極の製造方法。 3 前記プラズマ溶射は、酸化皮膜の厚さを0.2
    〜1mmに形成することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項または第2項に記載の不溶性電極の製造
    方法。
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TW201012973A (en) * 2008-09-30 2010-04-01 Industrie De Nora Spa Cathode member and bipolar plate for hypochlorite cells

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