JP3531136B2 - 金属箔用電着ドラム - Google Patents

金属箔用電着ドラム

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電解金属箔の製造
に使用する回転カソード式の金属箔用電着ドラムに関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電解金属箔には銅箔,ニッケル
箔,鉄箔等の種類があり、今日最も大量生産されている
ものとしては、電子機器等に内蔵されているプリント配
線基板用の銅箔である。該銅箔の製造方法には、円筒状
のカソードドラムを回転させながら目標の厚みになるま
で電着させた後、該カソードドラムより銅箔を剥離して
巻き取ることにより製造する電解銅箔と、銅板を圧延し
て目標の厚みになるまで圧延工程を繰り返し行うことに
より製造する圧延銅箔とがあるが、現状では電解銅箔に
よる製造が殆どである。 【0003】上記電解銅箔において使用される電着ドラ
ムの構造は、炭素鋼,ステンレス鋼若しくは銅合金製の
インナードラムの外面に、耐食性,耐摩耗性,剥離性等
の機械的性能および表面的性能の向上や通電性等の電気
的性能の向上のためチタン圧延板をリング状にロール成
形しその内径がインナードラムの外径より僅かに小さく
したアウターシリンダーを焼嵌めにより嵌め合わせた
上、電着面となるチタン表面を機械仕上げおよび研磨仕
上げして使用している。該電解銅箔用の電着ドラムの代
表的寸法としては、直径約1.5〜3m、幅約1〜3m
であり、アウターシリンダーの厚みは約3〜15mmで
ある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記電解銅箔において
使用される電着ドラムの使用状態は、加温された電解液
を充填した電解槽内に電着ドラムを浸漬し、電解槽内の
アノード電極とカソード電極である電着ドラム間に大電
流を通電して電着を行わせる。従って、該電着ドラムの
インナードラムとアウターシリンダーとの結合は密着性
が良いこと即ち接触抵抗が小さいことが要求される。こ
のため、特開平3−180482号公報に見られるよう
にアウターシリンダーの内面に粗面化した種々のパター
ンを施して焼嵌めすることにより、インナードラムとア
ウターシリンダーとの密着性の向上を図ったものがあ
る。 【0005】しかしながら、該インナードラムとアウタ
ーシリンダーとはあくまでも異種金属であり、密着性を
向上させた焼嵌めにより強固に結合させたとしても接触
抵抗の減少には限界があった。また、焼嵌めの際にイン
ナードラムとアウターシリンダーとの接合面に酸化膜が
生じ、接触抵抗にムラを発生させる原因になっていた。
更に、該接触抵抗のムラは通電状況を不均一にさせるた
め、電解銅箔の厚みの不均一や異常析出などを発生させ
る原因になっていた。また、インナードラムとアウター
シリンダーとの接合面の僅かな隙間で放電現象が起き、
局部的な過熱を発生させるなど種々の不具合を発生させ
ていた。更にはアウターシリンダー溶接部の溶接ビード
によっても密着力が不均一になり、上記と同様に電解銅
箔の厚みの不均一や局部過熱による変色および電解銅箔
面への溶接ビードマークの転写などを発生させる原因に
なっていた。このため、製品の品質や歩留まりが低下
し、製品コスト上昇の原因にもなっていた。 【0006】本発明は、以上のような問題点に鑑み成さ
れたものであり、チタン圧延板によるアウターシリンダ
ーを不要とし、焼嵌めによる異種金属の接触を排除した
ことにより通電状況を均一にし、更には溶接ビードマー
クもなく、製品の品質や歩留まりを飛躍的に向上させる
金属箔用電着ドラムを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の金属箔用電着ドラムにおいては、インナー
ドラムの外面に金メッキあるいは白金族メッキによるメ
ッキ層4を施し、更に酸化チタンを溶射して溶射層5を
形成した後、該溶射層5の表面を研磨し表面粗さRz約
2〜10μmに仕上げて電着ドラム1とする。 【0008】 【発明の実施の形態および実施例】本発明の実施の形態
および実施例を図を用いて説明する。 【0009】図1は本発明の金属箔用電着ドラムの側面
図であり、回転軸2を中心にインナードラム3および溶
射層5が形成した電着ドラム1であることを示してい
る。 【0010】図2は図1におけるA部詳細断面図であ
り、インナードラムの外面に金メッキあるいは白金族メ
ッキによるメッキ層4を施し、更に酸化チタンを溶射し
て溶射層5を形成した状態を示している。 【0011】メッキ層4における金メッキは、インナー
ドラム3の外面を酸化や電解液による腐食から防止し、
更には電気抵抗を下げる目的のために施すものである。
また、白金族メッキは、カソード電極の電子伝導性と電
解液のイオン伝導性との電位差を調節し、カソード電極
中の電子の化学ポテンシャルを自由に調節する目的のた
めに施すものである。 【0012】溶射層5における酸化チタンは、消費電力
の低下や製品の品質や歩留まりの向上を図るために施す
ものであり、該目的のために要求される高導電性,剥離
性,耐食性および耐摩耗性等の性質を満たすものであ
る。溶射法としては大気中プラズマ溶射が好ましく、前
記金メッキあるいは白金族メッキによるメッキ層4の表
面に厚さ約50〜300μmの酸化チタンの溶射層5を
形成する。その後、該溶射層5の表面を研磨し表面粗さ
Rz約2〜10μmに仕上げることにより均一なインピ
ーダンスを有する酸化チタン層となる。 【0013】大気中プラズマ溶射皮膜の電気的特性につ
いては、高温学会誌第12巻第6号中の荒田、大森、御
福らによる研究論文「TiOプラズマ溶射皮膜の構造
と電気的特性」で述べられているように、大気中プラズ
マジェット中の溶射皮膜はルチル構造のTiOの酸素
解離即ち還元が進行し、Tiの存在が認められ、
大気中においても、TiOの高エネルギー密度熱源に
よる高温還元が進行している。還元が生じている酸化チ
タン溶射皮膜を直流四端子法で測定した結果、電圧と電
流の関係は線形であり、どのような皮膜も室温でオーミ
ックな抵抗体である。溶射皮膜の電気伝導度σはプラズ
マ出力と溶射距離とに関係し、酸化チタン溶射皮膜の電
気伝導度σは水素で還元された焼結TiOセラミック
の値とほぼ等しい。従って、溶射距離を一定にした場
合、プラズマ出力を強くした溶射皮膜ほど低インピーダ
ンスであり、このような条件で溶射した酸化チタンの溶
射層5は、焼嵌めにより嵌め合わせたアウターシリンダ
ーの酸化チタンより低インピーダンスであり、更にはイ
ンピーダンス分布も均一なものとなる。 【0014】 【発明の効果】以上述べたように、本発明の金属箔用電
着ドラムを使用して金属箔例えば電解銅箔の製造に使用
すれば、インナードラムの外面に金メッキあるいは白金
族メッキによるメッキ層を施した後、酸化チタンを溶射
して溶射層を形成するため、チタン圧延板によるアウタ
ーシリンダーが不要となる。このため、焼嵌めによる異
種金属の接合がなくなり、接触抵抗が減少および均一に
なることにより通電状況が均一化し、更には溶接ビード
マークもなく、製品の品質や歩留まりが飛躍的に向上す
るという効果を奏する。また、高価なチタン圧延板によ
るアウターシリンダーが不要であるため、その後のメン
テナンスも不要となり、製品コストも安価になるという
更なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の金属箔用電着ドラムの側面図である。 【図2】図1におけるA部詳細断面図である。 【符号の説明】 1 電着ドラム 2 回転軸 3 インナードラム 4 メッキ層 5 溶射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−18574(JP,A) 特開 平7−216586(JP,A) 特開 平1−116093(JP,A) 特開 平3−180482(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25C 7/02 303 C23C 4/10 C25D 7/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 インナードラム(3)の外面に金メッキ
    あるいは白金族メッキによるメッキ層(4)を施し、更
    に酸化チタンを溶射して溶射層(5)を形成した後、該
    溶射層(5)の表面を研磨し表面粗さRz約2〜10μ
    mに仕上げて電着ドラム(1)としたことを特徴とす
    る、金属箔用電着ドラム。
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