JP2007224406A - 電界処理用集電ロール - Google Patents

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【課題】 電解銅箔の電解処理設備における集電ロールにおいて、電蝕マークやアークスポット及びロール表面へのメッキ析出の発生を抑制すると共に耐摩耗性に優れた、電界処理用集電ロールを得る。
【解決手段】 集電ロールのロール胴部の表面に、通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を溶射する。又は、集電ロールのロール胴部の表面に、電気抵抗の低い銅,銀,金又は白金等の金属を溶射又はメッキして下地層を形成し、該下地層の表面に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を溶射する。また、前記各手段にて形成した集電ロールのロール胴部の両端部や側面及び軸部に、エッジ磨耗防止とロール表面へのメッキ付着防止のための絶縁層としてガラス質層であるセラミックスを熔融溶射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解銅箔の電解処理設備における集電ロールに関し、特に電蝕マークやアークスポット及びロール表面へのメッキ析出の発生を抑制すると共に耐摩耗性に優れた、電界処理用集電ロールに関するものである。
従来、電解銅箔電解処理設備で使用する集電ロールは、通電金属ロールであるロール胴部と、該ロール胴部の両端部の軸に給電部材を嵌着したロールエンドにより構成される。
上記ロール胴部は、高電流通電のもとにおいて強酸性のメッキ液と接触するため通電腐食抵抗性が必要であり、下記特許文献等に記載されているようにSUS−316L又はニッケル基合金である「インコネル」又は「ハステロイ」相当のニッケル基合金で形成された集電ロールが使用されている。
特開昭63−033537 特開平01−147090
上記従来の集電ロールにより銅箔に通電しつつ通板すると、始めは良質なトリート箔を製造することができる。しかしながら、数週間のうちに集電ロールの表面の電流が不均一となり、熱線や電蝕マークが発生してしまうという問題点があった。該発生要因として下記が考えられる。
1)焼嵌め時におけるロール胴部と外部スリーブとの内部接触部のグリップ力の不均一。
2)ロール胴部金属材と外部スリーブ金属材の熱膨張係数の差による焼嵌め部接触部分の相対的移動。
3)供給電力の急降下又は中断時に発生する逆起電力により起こる電気化学的陰極作用による腐食。
上記要因により、ロール胴部と外部スリーブとの接触部分に分離と腐食が発生し、該接触部分に電流が集中することにより大電流が流れて過熱されるためである。
また、集電ロールにより銅箔に通電しつつ通板すると、該銅箔が集電ロールの表面と確実に密着通板できないため、局部的に集電ロールと接触/非接触を繰り返しながら通板することになる。この時、銅箔と集電ロールの接触時に発生する火花により、アークスポットが発生してしまうという問題点があった。更に集電ロールの表面粗度を鏡面加工にした場合にもアークスポットが発生してしまうという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するために成されたものであり、電解銅箔の電解処理設備における集電ロールにおいて、電蝕マークやアークスポット及びロール表面へのメッキ析出の発生を抑制すると共に耐摩耗性に優れた、電界処理用集電ロールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の電界処理用集電ロールにおいては、集電ロールのロール胴部の表面に、通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を溶射する。
又は、集電ロールのロール胴部の表面に、電気抵抗の低い銅,銀,金又は白金等の金属を溶射又はメッキして下地層を形成し、該下地層の表面に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を溶射する。
また、上記各手段にて形成した集電ロールのロール胴部の両端部や側面及び軸部に、エッジ磨耗防止とロール表面へのメッキ付着防止のための絶縁層としてガラス質層であるセラミックスを熔融溶射する。
本発明の電界処理用集電ロールを電解銅箔の電解処理設備における集電ロールとして使用すれば、電蝕マークやアークスポット及びロール表面へのメッキ析出の発生が抑制される共に耐摩耗性に優れているため長寿命となり、集電ロールの交換作業回数も激減することになる。従って、高品質且つ安価な製品の提供が可能となるという効果を奏する。更には集電ロールの両端部にセラミックスを熔融溶射した場合、銅箔接触部以外には電流が流れないため、消費電力を削減することができるという効果も奏する。
本発明を実施するための最良の形態を図を用いて説明する。図1は本発明の電界処理用集電ロールの第一実施例による溶射構成を説明するための正面部分断面図であり、図2は図1におけるA部拡大図である。
図1及び図2の(a)に示すように、集電ロール1のロール胴部3の表面に、通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金6を厚さ100μ〜10mm程度に溶射する。
又は、図2の(b)に示すように、集電ロール1のロール胴部3の表面に、電気抵抗の低い銅,銀,金又は白金等の金属を厚さ5μ〜500μ程度に溶射又はメッキして下地層4を形成し、該下地層4の表面に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金6を厚さ100μ〜10mm程度に溶射する。
また、図3は本発明の電界処理用集電ロールの第二実施例による溶射構成を説明するための正面部分断面図であり、図4は図3におけるB部拡大図である。
図3及び図4の(a)に示すように、集電ロール1のロール胴部3の表面に、通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金6を厚さ100μ〜10mm程度に溶射し、更にロール胴部3の両端部や側面及び軸部に、エッジ磨耗防止とロール表面へのメッキ付着防止のための絶縁層としてガラス質層であるセラミックス7を厚さ200μ〜1mm程度に熔融溶射する。
又は、図4の(b)に示すように、集電ロール1のロール胴部3の表面に、電気抵抗の低い銅,銀,金又は白金等の金属を厚さ5μ〜500μ程度に溶射又はメッキして下地層4を形成し、該下地層4の表面に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金6を厚さ100μ〜10mm程度に溶射し、更にロール胴部3の両端部や側面及び軸部に、エッジ磨耗防止とロール表面へのメッキ付着防止のための絶縁層としてガラス質層であるセラミックス7を厚さ200μ〜1mm程度に熔融溶射する。
なお、上記ロール胴部3の両端部や側面及び軸部にセラミックス7を熔融溶射した実施形態の場合、ニッケル基合金6とセラミックス7との接合部表面は研磨処理により段差をなくした平坦面とする。また、図6はニッケル基合金と銅箔の接触位置関係を表した図であり、ニッケル基合金6の溶射幅は銅箔8のエッジより両端各10〜50mm程度内側にし、該内側部分にセラミックス7を熔融溶射すれば、ニッケル基合金6と銅箔8のエッジ部との間で放電することもなく、アークスポットの発生を防止することができる。
本発明の実施例を実験結果に基づき説明する。図3及び図4の(b)の実施例図に示すように、集電ロール1のロール胴部3の表面に当該ロール胴部3を構成する金属とは異なる金属による肉盛溶射を実施した。
まず、集電ロール1のロール胴部3の表面に、電気抵抗の低い金属である銅を厚さ500μで肉盛溶射を行い下地層4を形成後、その上に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金6である「ハステロイC」を厚さ300μで肉盛溶射を行った。該「ハステロイC」は、通電状態において接触する酸性腐食液である電解液に対し、優れた通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金である。
次に、ロール胴部3の両端部や側面及び軸部に、ガラス質層であるセラミックス7を厚さ1mmで熔融溶射を行った。
上記集電ロール1にて電解処理試験を行ったところ、従来の集電ロールの表面粗度がRa0.6以内ではアークスポットが発生していたのに対し、本発明の集電ロールは表面粗度をRa0.1の鏡面加工にした場合でもアークスポットの発生はなかった。更に銅箔エッジ部付近の磨耗も軽減された。この結果、従来の遠芯鋳造スリーブ及び引き抜き鋼管等と異なり、ニッケル基合金6の溶射層の表面が鏡面状態であっても、アークスポットが発生しないことが判明した。
上記集電ロール1のロールエンド2の両端部より給電を行うと、電流は始めに電気抵抗の低い銅〔比電気抵抗:16.7μΩ・cm〕に流れ、その後、電気抵抗が銅より遥かに高い「ハステロイC」〔比電気抵抗:129.0μΩ・cm〕を経由して銅箔に流れる。この時、集電ロール1のロール胴部3におけるニッケル基合金6は溶射層によるものであるため集電ロール1の表面の電流は均一となる。図5はニッケル基合金に流れる電流の模式図であり、電気抵抗の低い下地層4のa−aより流れた電流は、ニッケル基合金6の内部で均一に銅箔に流れることを表している。従って、電流は偏ることなく集電ロール1の表面に均一に分散され且つ確実に流れることから電飾マークが発生することがない。また、該溶射層にミクロの気孔が内在していても電流が分散して流れることからスパークが発生することもない。
以上のように構成した集電ロール1を使用して連続電解処理試験を行ったところ、2ヶ月間集電ロール1を交換することなく稼動することができ、更には電蝕マークやアークスポット及びロール表面へのメッキ析出の発生も抑制できたことにより、ここに長寿命の電界処理用集電ロールの完成となった。なお、上記実施例は、図4の(b)に示す実施例図による方法での結果であるが、他の実施例による方法でも同様の結果が得られた。
上記実施例は新規の集電ロールに関して述べたものであるが、現在使用中の集電ロールのロール胴部の表面又は焼嵌めされた外部スリーブの表面に実施しても同様の効果を得ることができる。また、使用済みロールに対して実施しても同様の効果を得ることができるため、リサイクルに貢献することもできる。
本発明の電界処理用集電ロールの第一実施例による溶射構成を説明するための正面部分断面図である。 図1におけるA部拡大図である。 本発明の電界処理用集電ロールの第二実施例による溶射構成を説明するための正面部分断面図である。 図3におけるB部拡大図である。 ニッケル基合金に流れる電流の模式図である。 ニッケル基合金と銅箔の接触位置関係を表した図である。
符号の説明
1 集電ロール
2 ロールエンド
3 ロール胴部
4 下地層
5 スリーブ
6 ニッケル基合金
7 セラミックス
8 銅箔

Claims (6)

  1. 集電ロールのロール胴部の表面に、通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を厚さ100μ〜10mm程度に溶射して形成したことを特徴とする、電界処理用集電ロール。
  2. 集電ロールのロール胴部の表面に、電気抵抗の低い銅,銀,金又は白金等の金属を厚さ5μ〜500μ程度に溶射又はメッキして下地層を形成し、該下地層の表面に通電腐食抵抗性を有するニッケル基合金を厚さ100μ〜10mm程度に溶射して形成したことを特徴とする、電界処理用集電ロール
  3. 請求項1又は請求項2に記載の集電ロールのロール胴部の両端部や側面及び軸部に、エッジ磨耗防止とロール表面へのメッキ付着を防止するための絶縁層としてガラス質層であるセラミックスを銅箔のエッジより両端各10〜50mm程度内側まで熔融溶射することを特徴とした、電界処理用集電ロール。
  4. ニッケル基合金がインコネル625であることを特徴とした、請求項1から請求項3のいずれかに記載の、電界処理用集電ロール。
  5. ニッケル基合金がハステロイCであることを特徴とした、請求項1から請求項3のいずれかに記載の、電界処理用集電ロール。
  6. 使用中又は使用済みの集電ロールのロール胴部の表面又は焼嵌めされた外部スリーブの表面に、請求項1から請求項3のいずれかに記載の処理を実施したことを特徴とした、電界処理用集電ロール。
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