JPS6123028B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばデイフユーザ状に拡大するガ
ス通路、特に電気集塵装置の手前に設けられるガ
ス通路内に設置されるガス分布装置及びその組立
方法に関するものである。

デイフユーザの拡大角度が一定の下限値を越え
る場合、その拡大する断面内にはガス流が均一に
分布するようにガス分布装置に組込まなければな
らない。このような装置は、特に電気集塵装置の
手前に設けられるガス供給通路内に配置され、断
面の拡大比が１：15以下であることが要求される
ガス通路部に関し特に必要である。この種のガス
分布装置は、通常、多孔パネル、即ち薄板からな
り、この薄板には、ガス遮蔽領域に対するガス通
過領域の比を一定にするために多数の押抜きされ
た孔（Ausstanze）及び又は打抜かれた部分
（Ausklappe）を有している。この多孔パネルは
ガス流に対し直角に設置されるが、ガス通路が大
きい場合は、複数の多孔板を連結部材によつて別
の支持部材に固定したものとして構成される。

周知のガス分布装置の場合、多孔パネルは、圧
延体からなる骨組にボルト締めされた複数の平板
からなつている。現場で組立てる場合、パネルを
構成する個々の多孔板は、その取扱いをし易くす
る上から、大きさや重量が一定値を越えないよう
にする必要があり、それ故ガス通路の断面が大き
い場合に多孔板の数及びこれに伴なう連結部材の
数も多くなつてしまう。

第１図は、従来のガス分布装置の正面図、横断
面図及び一部拡大断面図を示す。Ｌ字状の枠体
に、パネルを構成する多孔平板が多数のボルトで
固定されており、このために相当数の孔がＬ字状
枠体に形成されなければならない。さらに、多孔
平板の確実な固定及び正確な整列を保証するた
め、折曲つた端部によつて多孔板と係合するシム
（夾金）が必要である。結局、多孔板の継ぎ目付
近での割れや裂けの発生を防止し、自由横断面積
とガス遮蔽面積との比により一定のガス分布を得
るために、複数の多孔板を互いに連結しなければ
ならない。

個々の多孔板を枠組にボルト締めで固定してパ
ネルを構成する従来の方法では、組立費が不釣合
に高いことが分つた。本発明の目的は、ガス分布
装置の組立費用を著しく低減させるように改良さ
れた部材を提供することである。特にこれらの部
材は十分に予め製作しておけること、並びに種類
の違つた部材の数ができるだけ少なくてすむこと
が必要である。

この目的は本発明による次の装置によつて達成
される。即ち、本発明による装置は、一方の対向
端部に夫々設けられたＬ字状折曲げ部と他方の対
向端部に夫々設けられたＵ字状折曲げ部とを有す
る多孔板と、この多孔板を前記ガス通路内の中間
領域において支持するＩ字状の第１支持部材と、
前記多孔板を前記ガス通路内の端部領域において
支持するＵ字状の第２支持部材と、前記多孔板を
前記第１及び第２支持部材に結合する接合部材と
を夫々具備し、前記接合部材が、多角形柱体（例
えば四角形短管）と、この多角形柱体の軸に対し
てほぼ直角の面内でこの多角形柱体の端部位置又
は中間位置にて取付けられた隔て板とからなり、
この接合部材の前記多角形柱体が前記多孔板の前
記Ｕ字状折曲げ部に遊嵌されることを特徴とする
ガス分布装置である。

上記隔て板は、Ｉ字状及びＵ字状の上記支持部
の自由断面領域とほぼ同じ大きさ及び形状を有し
ているのが望ましい。

本発明はまた、上述のガス分布装置を組立てる
方法に関するものである。即ち本発明による方法
は、 (a) 一方の対向端部に夫々設けられたＬ字状折曲
げ部と他方の対向端部に夫々設けられたＵ字状
折曲げ部とを有する多孔板を前記ガス通路内の
中間領域において支持するＩ字状の第１支持部
材と、前記多孔板を前記ガス通路内の端部領域
において支持するＵ字状の第２支持部材とを、
互いに一定の間隔を置いて前記ガス通路の幅全
体に亘りこのガス通路に対してほぼ直角に配置
する工程、 (b) 所定数の前記多孔板を前記支持部材間に夫々
挿入してこの多孔板の第１列を形成し、多角形
柱体とこの多角形柱体の軸に対してほぼ直角の
面内でこの多角形柱体の端部位置又は中間位置
に取付けられた隔て板とからなる接合部材によ
つて前記第１列の多孔板を前記第１及び第２支
持部材に夫々結合する工程、 (c) 所定数の前記多孔板を前記支持部材間に夫々
挿入してこの多孔板の第２列を形成し、これら
第２列の多孔板を、前記第１列の多孔板を結合
している前記接合部材の前記隔て板上に載置す
ると共に、これらの接合部材によつて前記第１
及び第２支持部材に夫々結合する工程、 を夫々具備することを特徴とするガス分布装置の
製造方法である。

本発明による方法においては、ガス通路の壁面
に接する外側支持部材として上記Ｕ字状支持部材
を、他の中間の支持部材として専ら上述のＩ字状
支持部材を用いる。また、ガス分布装置の上端及
び多孔板を係止するのに、隔て板を多角形柱体、
例えば四角形短管の端部に取付けた接合部材を使
用し、他の中間領域では四角形短管の中間に隔て
板を取付けた接合部材を使用するのが望ましい。

次に、本発明を実施例につき第２図及び第３図
を参照して更に詳細に説明する。

第２図は、本実施例によるガス分布装置を、第
１図との直接の比較が容易となるように第１図と
同様の正面図、横断面図及び一部拡大断面図にお
いて示すものである。多孔パネルを支持するため
の骨組は、垂直に配置されたＩ字状支持部材２と
Ｕ字状支持部材３とからなり、後者はこの装置の
縁部において用いられる。これら支持部材の自由
横断面８，９は垂直の案内空間を形成している。
この空間内には、垂直縁部にＵ字状の折曲げ部を
有しかつ水平縁部にＬ字状の折曲げ部を有する多
孔板１が挿入され、接合部材５により固定されて
いる。この場合、多孔板１の幅と支持部材２，３
間の水平距離とは互いに対応している。即ち、多
孔板１を上方から差し込むことができるか、或い
は各多孔板１の垂直方向における一端部をまず支
持部材２又は３の自由空間に挿入し、次いで多孔
板を回動させて接合部材５により正確な位置に配
置するように構成する。後者の組立法では、各多
孔板をいちいち支持部材の上端まで持上げる必要
がなく、従つて多孔板の交換作業も非常に簡単で
ある。

第３図は、上記と同じ装置の一部分を拡大して
示した分解斜視図である。四角形短管６と隔て板
７とからなる２つの接合部材５は２枚の多孔板１
間において左右に夫々配置され、多孔板１を支持
部材２，３内に固定しかつ整列させるのに役立つ
ものである。両支持部材はこの図では一点鎖線で
示した。この場合、四角形短管６は多孔板１のＵ
字状端部と係合し、他方隔て板７は支持部材２，
３の自由断面内での多孔板の整列に役立つと同時
に、下方の多孔板の上側の多孔板に対する支持面
（載置面）としても機能する。

本発明による装置の構成部材はすべて工場で製
作することができるので、組立現場ではボルト締
めや溶接作業を全く必要としない。それ故、組立
は非常に簡単かつ短時間に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例によるガス分布装置の正面及び
断面図である。第２図及び第３図は本発明の実施
例を示すものであつて、第２図はガス分布装置の
正面及び断面図、第３図は第２図の装置の一部分
の分解斜視図である。 なお図面に用いられている符号において、 １…多孔板、２…Ｉ字状支持部材、３…Ｕ字状
支持部材、５…接合部材、６…四角形管、７…隔
て板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガス通路内に設置されるガス分布装置におい
   て、一方の対向端部に夫々設けられたＬ字状折曲
   げ部と他方の対向端部に夫々設けられたＵ字状折
   曲げ部とを有する多孔板１と、この多孔板１を前
   記ガス通路内の中間領域において支持するＩ字状
   の第１支持部材２と、前記多孔板１を前記ガス通
   路内の端部領域において支持するＵ字状の第２支
   持部材３と、前記多孔板１を前記第１及び第２支
   持部材２，３に結合する接合部材５とを夫々具備
   し、前記接合部材５が、多角形柱体６と、この多
   角形柱体６の軸に対してほぼ直角の面内でこの多
   角形柱体６の端部位置又は中間位置にて取付けら
   れた隔て板７とからなり、この接合部材５の前記
   多角形柱体６が前記多孔板１の前記Ｕ字状折曲げ
   部に遊嵌されることを特徴とするガス分布装置。 ２ 前記隔て板７が、前記１字状及びＵ字状支持
   部材２，３の自由断面領域にほゞ一致した形状及
   び大きさを有していることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載のガス分布装置。 ３ 前記接合部材５の前記多角形柱体が四角形短
   管６であることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項又は第２項に記載のガス分布装置。 ４ ガス通路内に配置されるガス分布装置を組立
   てる方法において、 (a) 一方の対向端部に夫々設けられたＬ字状折曲
   げ部と他方の対向端部に夫々設けられたＵ字状
   折曲げ部とを有する多孔板１を前記ガス通路内
   の中間領域において支持するＩ字状の第１支持
   部材２と、前記多孔板１を前記ガス通路内の端
   部領域において支持するＵ字状の第２支持部材
   ３とを、互いに一定の間隔を置いて前記ガス通
   路の幅全体に亘りこのガス通路に対してほぼ直
   角に配置する工程、 (b) 所定数の前記多孔板１を前記支持部材２，３
   間に夫々挿入してこの多孔板１の第１列を形成
   し、多角形柱体６とこの多角形柱体６の軸に対
   してほぼ直角の面内でこの多角形柱体６の端部
   位置又は中間位置に取付けられた隔て板７とか
   らなる接合部材５によつて前記第１列の多孔板
   １を前記第１及び第２支持部材２，３に夫々結
   合する工程、 (c) 所定数の前記多孔板１を前記支持部材２，３
   間に夫々挿入してこの多孔板１の第２列を形成
   し、これら第２列の多孔板１を、前記第１列の
   多孔板１を結合している前記接合部材５の前記
   隔て板７上に載置すると共に、これら接合部材
   ５によつて前記第１及び第２支持部材２，３に
   夫々結合する工程、 を夫々具備することを特徴とするガス分布装置の
   組立方法。 ５ ガス分布装置の上端及び下端において前記多
   孔板１を結合するための接合部材として隔て板７
   を多角形柱体６の端部位置に取付けた接合部材５
   を用い、他の中間領域では隔て板７を多角形柱体
   ６の中間位置に取付けた接合部材５を使用するこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の方
   法。 ６ 前記多角形柱体が四角形短管６である接合部
   材５を用いることを特徴とする特許請求の範囲第
   ４項又は第５項に記載の方法。