JPS6122956B2 - - Google Patents

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JPS6122956B2
JPS6122956B2 JP53057587A JP5758778A JPS6122956B2 JP S6122956 B2 JPS6122956 B2 JP S6122956B2 JP 53057587 A JP53057587 A JP 53057587A JP 5758778 A JP5758778 A JP 5758778A JP S6122956 B2 JPS6122956 B2 JP S6122956B2
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JP
Japan
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oxy
oxo
culture
acid
phenylhexanoic acid
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Application number
JP53057587A
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English (en)
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JPS5522A (en
Inventor
Nobuo Murakami
Saburo Ishama
Katsuhisa Shirai
Kenichi Hisatsuka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP5758778A priority Critical patent/JPS5522A/ja
Publication of JPS5522A publication Critical patent/JPS5522A/ja
Publication of JPS6122956B2 publication Critical patent/JPS6122956B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は2−オキシ−6−オキソ−6−フエニ
ルヘキサン酸の製造法に関する。 2−オキシ−6−オキソ−6−フエニルヘキサ
ン酸は殺菌剤あるいは医薬、農薬等の中間原料と
して有用な物質である。この物質の製造法につい
ては微生物を用いる方法は全く知られておらず、
化学合成法に関してはアメリカン・ソサエテイ
(American Society)第56巻、第235頁(1934
年)に報告が見られるが、その合成工程はきわめ
て煩雑である。 本発明の目的は、このような欠点を解消すべく
安価な原料から有用な2−オキシ−6−オキソ−
6−フエニルヘキサン酸を製造する方法を提供す
ることである。 本発明者らは、石油精製の際に多量に副生する
ビフエニルを有効に利用することは省資源に寄与
できること、また発酵法は常温常圧で行なえるの
で省エネルギーにも寄与できることに着目して、
ビフエニルを主栄養源とする培地を使用して、比
較的化学合成が困難な付加価値の高い物質を発酵
法により製造すべく研究した。まず、各地の土壤
よりビフエニル資化性菌を検索した後、それらの
資化性菌の培養物中からビフエニル変換生成物を
単離して構造を決定した。その結果、千葉県南部
の土壤より単離したシユードモナス
(Pseudomonas)属に属する細菌が2−オキシ−
6−オキソ−6−フエニルヘキサン酸を生産する
ことを見出し、本発明を完成したのである。 本発明の方法は、シユードモナス属に属する2
−オキシ−6−オキソ−6−フエニルヘキサン酸
生産菌をビフエニルを含有する培地に培養し、培
養物から2−オキシ−6−オキソ−6−フエニル
ヘキサン酸を採取することからなる2−オキシ−
6−オキソ−6−フエニルヘキサン酸の製造法で
ある。 本発明の方法に使用するシユードモナス属の細
菌としては、ビフエニルを資化し、かつ培養物中
に採取するに十分な量の2−オキシ−6−オキソ
−6−フエニルヘキサン酸を生産する能力を有す
るものであればよい。このような菌株の例として
は、本発明者らが土壤から分離したシユードモナ
スSG1296株、シユードモナスSG9837株などがあ
る。これら菌株の菌学的性質は以下に示す通りで
ある。 (A) シユードモナスSG1296株 a 形態的性質 (1) 形 桿菌 大きさ 0.7×1.2〜2μ (2) 多形性 なし (3) 運動性 あり 鞭 毛(数) 極毛(1) (4) 胞 子 なし (5)グラム染色 陰性 (6)抗酸性 なし b 培養的性質 (1) 肉汁寒天平板 生育良好、円形、表面条
痕状、隆起あり、周辺全縁、内容均質、淡
黄褐色、湿光 (2) 肉汁寒天斜面 生育良好、糸状 (3) 肉汁液体 生育良好、やや白濁、皮膜な
し、沈渣あり (4) 肉汁ゼラチン穿刺 生育良好、液化する (5) リトマスミルク アルカリ性、リトマス
還元、ペプトン化 c 生理的性質 (1) 硝酸塩の還元 なし (2) 脱窒反応 陰性 (3) MRテスト 陰性 (4) VPテスト 陰性 (5) インドールの生成 なし (6) 硫化水素の生成 あり (7) 澱粉加水分解能 なし (8) クエン酸利用性 あり (9) アンモニウム塩、なし 硝酸塩の利用性 (10) 色素の生成 なし (11) ウレアーゼ 陽性 (12) オキシダーゼ 陽性 (13) カタラーゼ 陽性 (14) 生育温度(℃) 10〜38(最適30〜
35) PH 5.1〜9.5(最適7〜8.5) (15) 酸素に対する態度 好気性 (16) O−Fテスト 酸化的 (17) 糖類からの酸の生成 下表参照 およびガスの生成 ガスの生成なし
【表】 (B) シユードモナスSG9837株 a 形態的性質 (1) 形 桿菌 大きさ 0.6〜0.7×1.3〜3.3 (2) 多形性 なし (3) 運動性 なし 鞭 毛(数) 極毛(1〜4) (4) 胞 子 なし (5) グラム染色 陰性 (6) 抗酸性 なし b 培養的性質 (1) 肉汁寒天平板 生育良好、円形、表面平
滑、隆起あり、周辺波状、内容均質、淡黄
褐色、湿光 (2) 肉汁寒天斜面 生育良好、糸状 (3) 肉汁液体 生育良好、強く白濁、皮膜形
成、沈渣あり (4) 肉汁ゼラチン穿刺 生育良好、液化せず (5) リトマスミルク アルカリ性、リトマス
還元、不変 c 生理的性質 (1) 硝酸塩の還元 なし (2) 脱窒反応 陰性 (3) MRテスト 陰性 (4) VPテスト 陰性 (5) インドールの生成 なし (6) 硫化水素の生成 微弱 (7) 澱粉加水分解能 なし (8) クエン酸利用性 陽性 (9) アンモニウム塩、あり 硝酸塩の利用性 (10) 色素の生成 キングB培地で水溶性螢光
色素 (11) ウレアーゼ 陽性 (12) オキシダーゼ 陽性 (13) カタラーゼ 陽性 (14) 生育温度(℃) 14〜41(最適25〜
35) PH 4.5〜9.7(最適6〜8.5) (15) 酸素に対する態度 好気性 (16) O−Fテスト 酸化的 (17) 糖類からの酸の生成 下表参照 およびガスの生成 ガスの生成なし
【表】
【表】 グリセリン − − −
デンプン − − −
* ±;pH6.2〜6.8
以上の菌学的性質をもとにして、バージーのマ
ニユアル・オブ・デイタミネイテイブ・バクテリ
オロジー(Bergey’s Manual of
deteminative Bacteriology)第7版および第8
版を検索した結果、いずれもシユードモナス
(Pseudomonas)属に属するものであることが判
明した。なお、これらの菌株はシユードモナス
SG1296株(微工研菌寄第4468号)およびシユー
ドモナスSG9837株(微工研菌寄第4470号)とし
て工業技術院微生物工業技術研究所に保管されて
いる。 本発明においては前記菌株のほか、その人工な
らびに自然変異株は勿論のこと、シユードモナス
属に属しビフエニルから2−オキシ−6−オキソ
−6−フエニルヘキサン酸を生産する菌をすべて
使用することができる。 本発明に使用する微生物の培養には、通常の培
地成分として用いられている炭素源を使用できる
が、ビフエニルを唯一もしくは主たる炭素源とす
ることが最適である。窒素源としては特に限定さ
れることはないが、硝酸カリ、硝安、硫安、塩
安、燐安、ポリペプトン等を用いることができ
る。また無機塩類としてリン酸二ナトリウム、リ
ン酸一カリウム等を用い、微量金属として硫酸マ
グネシウム、塩化カルシウム、硫酸第1鉄等を用
いることができる。さらに必要に応じて界面活性
剤、消泡剤などを添加してもよい。培養方法とし
ては、振蘯培養法、深部通気撹拌培養法等の液体
倍地を使用する方法が適当である。培養温度は25
〜35℃、培養PHは中性付近、培養日数は2〜5日
間が適当である。 培養終了後、蓄積された2−オキシ−6−オキ
ソ−6−フエニルヘキサン酸は遠心分離等の操作
により得られる溶液から抽出、精製することが可
能である。精製に際しては溶媒抽出、カラムクロ
マトグラフイー、中和、乾燥、濃縮、結晶化等の
手段を単独または適宜組み合わせて行なうことが
できる。 以下に2−オキシ−6−オキソ−6−フエニル
ヘキサン酸について精製法と物理化学的性質を記
載する。 (イ) 精製法 培養終了後、培養液を遠心分離することによ
り上澄区分を得、塩酸等の酸を加えてPHを3以
下とし、酢酸エチル等の溶媒で抽出を行なう。
脱水、濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフ
イーにかけベンゼン:酢酸エチルを用い、ベン
ゼンから溶出を開始し、順次酢酸エチル量を増
加させて溶出分画する。2−オキシ−6−オキ
ソ−6−フエニルヘキサン酸溶出画分を濃縮す
ることにより粗製の目的物質が得られるが、必
要に応じヘキサン−酢酸エチル系溶媒で再結晶
を行なうことにより下記に示す物理化学的性質
を有する2−オキシ−6−オキソ−6−フエニ
ルヘキサン酸を得る。 (ロ) 物理化学的性質 (1) 元素分析値(C12H14O4) 実測値 C:64.9%、H:6.4%、N:0% 理論値 C:64.9%、H:6.3%、O:28.8% (2) 分子量 マススペクトルm/e最大値 204(−
H2O) 理論値 M+:222 (3) 融 点 119〜120℃ (4) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)の吸
収ピーク(cm-1) 3430(−OH)、
【式】
【式】ベンゾイル、
【式】 (5) 核磁気共鳴スペクトル〔(CD32C=O、溶
媒:TMS基準〕
【表】 (6) 呈色反応 2・4−ジニトロフエニルヒドラジン反応
は陽性、塩化第2鉄反応は陰性 (7) 塩基性、中性、酸性の区別 酸 性 (8) 物質の色 無色結晶 以上の分析データより本物質は下記の構造式で
示される2−オキシ−6−オキソ−6−フエニル
ヘキサン酸と同定した。 本発明によつて得られる2−オキシ−6−オキ
ソ−6−フエニルヘキサン酸はバチルス・ズブチ
リス、エシエリヒア・コリ等の細菌に対し抗菌性
を示すので、殺菌剤またはその原料として有用で
あり、医薬、農薬等の中間原料としても利用する
ことができる。 次に、本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例 1 シユードモナス属細菌SG1296株(微工研菌寄
第4468号)をビフエニル2%、硫酸アンモニウム
0.2%、リン酸二ナトリウム(12水塩)1%、リ
ン酸一カリウム0.55%、硫酸マグネシウム(7水
塩)0.02%、塩化カルシウム(2水塩)0.001
%、硫酸第1鉄(7水塩)0.0001%、酵母エキス
0.01%、コーン・ステーブ・リカー0.01%を含む
PH7.0の培地50ml(500ml突起付変形フラスコ)に
植菌し、30℃で3日間回転培養を行なつた。この
ときの2−オキシ−6−オキソ−6−フエニルヘ
キサン酸の生成量は96mg/であつた。なお、定
量は当該物質をジアゾメタンでメチルエステルに
誘導した後、ガスクロマトグラフイーにより行な
つた。 培養終了後、培養液1を遠心分離して得られ
た除菌培養液を塩酸でPH2とした後、酢酸エチル
を用いて抽出を行なつた。酢酸エチル層を硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濃縮乾固した。残渣について
シリカゲルクロマトグラフイーを行ない、ベンゼ
ン:酢酸エチル(20:1)溶出画分より55mgの粗
製2−オキシ−6−オキソ−6−フエニルヘキサ
ン酸を得た。粗製品についてヘキサン−酢酸エチ
ル系で再結晶を行ない、38mgの精製2−オキシ−
6−オキソ−6−フエニルヘキサン酸の結晶を得
た。 実施例 2 シユードモナス属細菌SG1296株の代りにシユ
ードモナス属細菌SG9837株(微工研菌寄第4470
号)を用い、かつ硫酸アンモニウム0.2%の代り
に硝酸アンモニウム0.2%を使用したこと以外は
実施例1と同様にして培養を行なつた。その結
果、30mg/の2−オキシ−6−オキソ−6−フ
エニルヘキサン酸の生成を認めた。なお、定量は
実施例1と同様にしてガスクロマトグラフイーに
より行なつた。 実施例 3 実施例1において硫酸アンモニウム0.2%の代
りに硝酸アンモニウム0.2%を用い、かつリン酸
二ナトリウム(12水塩)の濃度を0.15%、またリ
ン酸一カリウムの濃度を0.15%としたこと以外は
実施例1と同様に培養を行なつた。その結果、50
mg/の2−オキシ−6−オキソ−6−フエニル
ヘキサン酸の生成を認めた。なお、定量は実施例
1と同様にしてガスクロマトグラフイーにより行
なつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シユードモナス属に属する2−オキシ−6−
    オキソ−6−フエニルヘキサン酸生産菌をビフエ
    ニルを含有する培地に培養し、培養物から2−オ
    キシ−6−オキソ−6−フエニルヘキサン酸を採
    取することを特徴とする2−オキシ−6−オキソ
    −6−フエニルヘキサン酸の製造法。
JP5758778A 1978-05-17 1978-05-17 Production of 2-hydroxy-6-oxo-6-phenylhexanoic acid Granted JPS5522A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5758778A JPS5522A (en) 1978-05-17 1978-05-17 Production of 2-hydroxy-6-oxo-6-phenylhexanoic acid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5758778A JPS5522A (en) 1978-05-17 1978-05-17 Production of 2-hydroxy-6-oxo-6-phenylhexanoic acid

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5522A JPS5522A (en) 1980-01-05
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ID=13059970

Family Applications (1)

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JP5758778A Granted JPS5522A (en) 1978-05-17 1978-05-17 Production of 2-hydroxy-6-oxo-6-phenylhexanoic acid

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DE3816976A1 (de) * 1987-05-29 1988-12-15 Aisin Seiki Parkbremse mit fussbetaetigung
JP7169584B2 (ja) * 2018-01-30 2022-11-11 公立大学法人横浜市立大学 オーキシン生合成阻害活性を有する新規化合物、その製造方法及びその用途

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