JPS61218663A - 缶用金属塗装板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、金属への防食性とポリプロピレンへの接着性
の改良された缶用金属塗装板に関する。

（従来の技術） 従来２缶用金属塗装板としては２缶用素材となる金属板
に防食性の観点からエポキシ−フェノール系塗料あるい
はエボキシーユリャ系塗料などの焼付塗料を塗装したも
のが用いられている。しかしながら。

これらの焼付塗膜によって被覆された金属板は、ポリオ
レフィンを素材とするようなプラスチック複合毎の一部
９例えば蓋部に使用するような場合には。

ポリオレフィンとの熱融着性ないしは接着性がないので
密封は不可能である。

特公昭５５−４４１１０号公報、特公昭５９−４９９４
７号公報には、カルボキシル基変性ポリプロピレンの溶
剤分散体からなる缶内面用塗料が開示されている。この
カルボキシル基変性ポリプロピレンで塗装された金属塗
装板は、ポリプロピレンに対して優れた接着性を示すが
１缶内容物として金属への腐食性の強い食品１例えば１
食酢、しょう油、ソース、トマトケチャツプなどを多量
に含む食品あるいは１食塩含有量の多い水性食品などに
対しては防食性が劣る。また、金属板への効率的な塗装
方法であるロール塗装適性にも問題があった。

特開昭５３−１３３４２号公報、特開昭５４−８５号公
報にはエポキシ系の均一な樹脂溶液にカルボキシル基変
性ポリプロピレンを分散させた接着剤が記載されている
。この組成物は、樹脂成分の一部が均一溶剤系となって
いるので、ロールコートＪ（［−優れているが、ここに
記載されている組成物を、ポリフロヒレンフィルムを積
層することなく２単なる塗料として用いると、折り曲げ
加工９巻き締め加工等の加工部分の塗膜密着性に問題が
あることが判明した。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明者等は、金属とポリプロピレンとの接着性を低下
させることがなく、シかも２缶用素材として実用的な防
食性および加工性を有する缶用金属塗装板について検討
した結果２本発明に到達したものである。

〔発明の構成〕 すなわち９本発明は、ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂
（Ａ）９０〜４０重量部、およびビスフェノールＡと２
官能性フェノールを必須成分とするレゾール型フェノー
ル樹脂（Ｂ）１０〜６０重量部からなる均一な有機溶剤
溶液に、カルボキシル基変性ポリプロピレン樹脂（Ｃ）
の分散体を、　（Ａ）および（Ｂ）の樹脂成分１００重
量部に対して３〜１００重量部を配合してなる組成物を
、金属板上に塗布。

乾燥してなるポリプロピレンに対して接着性の優れた缶
用金属塗装板である。

本発明は、金属への密着性、防食性、耐薬品、加工性等
の優れた熱硬化性樹脂９特にエポキシ−フェノール系樹
脂に金属およびポリオレフィン系樹脂に対し接着性を有
するカルボキシル基変性ポリプロピレン分散体を配合し
１両者の特性を生かした樹脂組成物を用いることを特徴
としている。

本発明におけるビスフェノールＡ型エポキシ樹脂（Ａ）
とはエピクロルヒドリンと２．２−ビス（４−ヒドロキ
シフェニル）プロパンの反応によって得られ、エポキシ
当量から算出した平均分子量が８００以上のものが使用
できるが２０００〜４０００の平均分子量のものが好適
である。

本発明におけるレゾール型フェノール樹脂ＣＢ＞とはビ
スフェノールＡと２官能性フェノールを必須成分とする
レゾール型のフェノール樹脂であり、ビスフェノールＡ
と２官能性フェノールからなるフェノール類とホルムア
ルデヒドとをアルカリ触媒下で反応させて得られる。こ
こで２官能性フェノールとは、パラクレゾール、オルソ
クレゾール、パラターシャリ−ブチルフェノール、パラ
メトキシフェノール、パラノニルフェノール等の通常使
用されているフェノール類であり、単独もしくは２種以
上混合して使用することができる。ビスフェノールＡと
２官能性フェノールの配合割合は１モル比で１／４〜２
／１が好ましい。アルカリ触媒としては９例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
塩基性金属塩、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン
、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等を
使用することができる。また、ホルムアルデヒドとして
は水溶液のもの、有機溶剤に溶解したもの、有機溶剤水
系に溶解したものを使用できる。

本発明においてはレゾール型フェノール樹脂（Ｂ）の成
分として、特定の成分、すなわち、ビスフェノールＡと
２官能性フェノールの組み合わせを特徴としている。こ
れは、４官能性であるビスフェノールＡがフェノール樹
脂中の分枝点となり、２官能性フェノールが鎖延長され
るので、レゾール型フェノール樹脂成分が適度の密度を
有する網目構造となり。

加工性、密着性のバランスが保たれるものと考えられる
。また、ビスフェノールＡはビスフェノールＡ型エポキ
シ樹脂と似かよった化学構造部分を有しているので、こ
れを構成成分とするフェノール樹脂はビスフェノールＡ
型エポキシ樹脂との相溶性に優れ。

強固な塗膜が形成されるものと考えられる。

本発明におけるカルボキシル基変性ポリプロピレン（Ｃ
）とはマレイン酸や無水マレイン酸のような不飽和カル
ボン酸またはその酸無水物をグラフト重合せしめたポリ
プロピレンであり、好ましくは、これを有機溶媒中に分
散せしめたものを溶剤分散体の形で使用する。カルボキ
シル基変性ポリプロピレン分散体は、カルボキシル基変
性ポリプロピレンを物理的に粉砕し適当な溶媒中に分散
せしめるか、またはキシレンのような溶剤中に熱時溶解
し、冷却して溶剤中に樹脂を分散させる方法によっても
得ることができる。

本発明に係るエポキシ−フェノール系樹脂成分の組成は
、ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂８５〜４０重量部に
対し、レゾール型フェノール樹脂を１５〜６０重量部を
用いる。ビスフェノールＡ型エボキシ樹脂が８５重量部
より多いと、塗膜の耐蝕性が低下し、また、４５重量部
より少ないと、塗膜の加工性が低下する。

本発明の缶内面用樹脂組成物としては、上記エポキシ−
フェノール樹脂１００ｉｉ量部に対し、カルボキシル基
変性ポリプロピレン樹脂３〜ｉｏｏ重量部の範囲で使用
する。カルボキシル基変性ポリプロピレン樹脂が３重量
部より少ないと、ポリプロピレンに対する接着性が低下
し、１００重量部より多いと金属基材に対する接着性が
低下する他、防食性も低下してくるので好ましくない。

また２本発明の缶内面用樹脂組成物は、有機溶剤に溶解
および分散した形で使用する。この有機溶剤としてはア
セトン、メチルエチルケトン８メチルイソブチルケトン
、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、他のアルキルベンゼン等の芳
香族類、メチルセルソルブ。

エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のセロソルブ類
、メチルセロソルブアセテート、プチルセルソロブアセ
テート、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソ
プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンア
ルコール等のアルコール類など。

またはこれらの混合溶媒を用いることができる。

なお１本発明に係わる樹脂組成物には必要に応じて顔料
等の着色剤、充填剤、防錆剤、各種界面活性剤等の添加
剤が使用できる。

本発明に係わる缶内面用樹脂組成物は、アルミニウム又
はティンフリースチール等の鋼板上にローラー塗装、ス
プレー塗装等の方法により乾燥塗膜として３〜１０ｇ／
ｒｒｒ程度の塗布量で塗装する。焼付条件としては約１
８０〜２２０℃、５分〜１５分で焼付ける。

以下９本発明を実施例をもって説明する。

（実施例） 実施例１ ビスフェノールＡ００３モルとｐ　−ｔｅｒｔ−ブチル
フェノール０．７モルをホルムアルデヒド（３７％水溶
液）２．４モルに熔解しアンモニア（２５％アンモニア
水）０．２モルを加え９５℃で３時間反応した。得られ
た縮合物をメチルイソブチルケトン、３０Ｍ量部、シク
ロヘキサノン３０重量部、キシレン４０重量部からなる
混合溶剤で抽出し水洗後−昼夜静置し水層を分離して、
６０％固形分のレゾール型フェノール樹脂溶液を合成し
た。

つぎに、上記組成からなる混合溶剤にエピコート１００
７　（油化シェル社製ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂
）を溶解し固形分６０％の溶液を作成した。

エポキシ樹脂溶液８０重量部に対し前記レゾール型フェ
ノール樹脂溶液２０重量部を混合して６０％固形分のエ
ポキシ−フェノール樹脂組成物を作成した。

一方、カルボキシル基変性ポリプロピレン樹脂（東洋イ
ンキ製造株式会社製、商品名ライオセン）１４重量部を
ツルペッツ１５０．４３重量部、シクロへキサノン４３
重量部からなる有機溶剤中に１４０℃にて加熱熔解し冷
却して結晶を析出させ２分￥＆機を通して固形分１４％
の樹脂分散体を作成した。本分散体中のカルボキシル変
性ポリオレフィン粒子の粒径は６ミクロン以下が９０％
を占めていた。このようにして作成したエポキシ−フェ
ノール樹脂溶液１００重量部に対し、カルボキシル基変
性ポリプロピレン樹脂分散体を４８重量部加えて缶内面
用樹脂組成物を作成した。

この組成物をティンフリースチール（以下Ｔ　Ｆ　Ｓと
称す）上に約５ｇ／ｒ＋？の乾燥塗工量になるようにロ
ールコータ−にて塗工し２００℃で１３分間焼付を行い
塗装板を作成した。

実施例２ 実施例１のレゾール型フェノール樹脂の成分としてのｐ
　−ｔｅｒｔ−ブチルフェノールに代えて、パラクレゾ
ールを同量使用したレゾール型フェノールＪｒＭＮを用
いて、エポキシ−フェノール樹脂溶液を作成した。

このエポキシ−フェノール樹脂溶液１ｏｏ重量部に対し
、実施例１で作成したカルボキシル基変性ポリプロピレ
ン樹脂分散体を１８４重量部加えて缶内面用樹脂組成物
を作成した。

この組成物をティンフリースチール（以下ＴＦＳと称す
）上に約５ｇ／ｎ（の乾燥塗工量になるようにロールコ
ータ−にて塗工し２００℃で１３分間焼付を行い塗装板
を作成した。

実施例３ 実施例１のレゾール型フェノール樹脂の成分としてのｐ
　−ｔｅｒｔ−ブチルフェノールに代えて、オルトクレ
ゾールを同量使用したレゾール型フェノール樹脂を用い
て、エポキシ−・フェノール樹脂溶液を作成した。

このエポキシ−フェノール樹脂溶液１００重量部に対し
、実施例１で作成したカルボキシル基変性ポリプロピレ
ン樹脂分散体を３５７重量部加えて缶内面用樹脂組成物
を作成した。

この組成物をティンフリースチール（以下ＴＦＳと称す
）上に約５ｇ／ｒｒｒの乾燥塗工量になるようにロール
コータ−にて塗工し２００℃で１３分間焼付を行い塗装
板を作成した。

比較例１ 実施例１で作成したレゾール型フェノール樹脂を用いた
エポキシ−フェノール樹脂溶液を缶内面用樹脂組成物と
して用い、実施例１と同様にＴＦＳ上に塗工し塗装板を
作成した。

比較例２ 実施例１で作成したカルボキシル基変性ポリプロピレン
の分散体を缶内面用樹脂組成物として用い。

ＴＦＳ上に塗工し、２００℃で２分間加熱し塗装板を作
成した。塗工量は３．５ｇ／ｒｒｌであった。

比較例３ バラクレゾール１．０モルとホルムアルデヒド２．４モ
ルから実施例１と同様にしてレゾール型フェノール樹脂
を作成した。このレゾール型フェノール樹脂を用いて実
施例１と同様にしてエポキシ−フェノール樹脂溶液を作
成し、ついでカルボキシル基変性ポリプロピレン樹脂分
散体を加えて缶内面用樹脂組成物とした。

実施例および比較例作成したそれぞれの塗装板上に７０
ミクロンのポリプロピレンシートをのせ、さらにカルボ
キシル基変性ポリプロピレンを焼付塗装した塗装板を、
塗装面が上記ポリプロピレンシートに重なるようにのせ
２２０’Ｃにて２ｋｇ／ｃｄの圧力にて５秒間熱圧着し
、１０ｍ巾に切断してＴピール強度を測定した。

接着強度試験の結果を表１に示す。

（余白） 表１ つぎに、実施例および比較例で作成した塗装板について
ＩＴ折り曲げ加工を行い常態、沸水処理２時間後および
５％酢酸水溶中に３７℃にて１ｏ日間と２０日間保存し
た後のエナメルレータ−価（ＥＲＶ）を日並計測工業Ｋ
Ｋ社製造エナメルレータ−試験器にて測定した。

また、５％酢酸水溶中２０日間保存した後の錆の発生状
態を観察し、下記の基準で評価した。

△−・・・折り曲げ部にやや発生 ×・・・折り曲げ部に錆発生 ××・・折り曲げ部に錆発生大 表２に加工試験結果を示す。

表２ 〔発明乃効手〕 本発明の缶用金属塗装板はビスフェノールＡを成分とす
るエポキシ−フェノール系樹脂のもつ密着性。

防食性、加工性１食品に対する耐内容物性、衛生性等の
諸物性を確保し、さらに金属やポリプロピレンへの接着
性機能を有している。このような特性を生かし本発明の
缶用金属塗装板は必要に応じてポリプロピレンフィルム
を熱圧着にて貼合せて、防食性を確保したポリプロピレ
ン被覆材とすることも可能である。また、ポリプロピレ
ン系素材を缶の胴部に用いた複合容器蓋部に用いればポ
リプロピレンとの熱接着が可能である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂（Ａ）９０〜４０
   重量部、およびビスフェノールＡと２官能性フェノール
   を必須成分とするレゾール型フェノール樹脂（Ｂ）１０
   〜６０重量部からなる均一な有機溶剤溶液に、カルボキ
   シル基変性ポリプロピレン樹脂（Ｃ）の分散体を、（Ａ
   ）および（Ｂ）の樹脂成分１００重量部に対して３〜１
   ００重量部を配合してなる組成物を、金属板上に塗布、
   乾燥してなるポリプロピレンに対して接着性の優れた缶
   用金属塗装板。