JPS6120661Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光学式ビデオデイスクプレーヤにおけ
る可動検出部の保持装置に関する。

光学式ビデオデイスクプレーヤにおいては、光
学系筒の焦点をビデオデイスクの面に結ばせるこ
とによりビデオデイスクの読み取りが行われる。
このために、光学式ビデオデイスクプレーヤにお
ける可動検出部の保持装置により、光学系筒をビ
デオデイスクに対し、トラツキング方向およびフ
オーカス方向に移動可能に保持し、光学系筒をト
ラツキング方向に揺動させてビデオデイスクのト
ラツクとビームスポツトを一致させるようにする
とともに、フオーカス方向（光学系筒の光軸方
向）に上下動させて焦点をあわせることができる
ようにされている。

従来の保持装置においては、光学系筒の側壁を
半円形断面をした突起で保持し、光学系筒が上下
動および揺動しうるようにしていた。しかしなが
ら、光学系筒を精度良く上下動、揺動させるには
光学系筒の外径と突起の内径とを一致させなけれ
ばならないが、このために保持装置の加工に手間
がかかり、かつコストを上昇させる原因ともなつ
ている。また、長期の使用による接触点の摩耗に
より精度が低下するという欠点もあつた。

本考案はこのような点に鑑みなされたものであ
り、光学系筒の揺動を保持用部材の弾性変形を利
用して行うようにすることにより、精度が良く、
耐久性のある光学式ビデオデイスクプレーヤにお
ける可動検出部の保持装置を提供することを目的
とする。

以下図面を参照して本考案の一実施例について
説明する。

第１図は本考案による可動検出部の保持装置示
す断面図である。図において符号１１は透磁率の
高い金属材料で形成した支持体としてのヨークで
あり、このヨーク１１の中央には軸方向に貫通口
１２を有するポール部１３が形成されている。ま
たヨーク１１の外周面にはリング状のマグネツト
１４が載置固定され、さらにこのマグネツト１４
の上面にはリング状のプレート１５が密着されて
いる。符号１６は円筒形をした光学系筒であり、
貫通口１２内に軸方向を一致させて配設されてい
る。光学系筒１６の途中は、その側壁部をリング
状の保持用部材１７によりフオーカス方向に摺動
自在に保持されている。この保持用部材１７は、
２つの薄板状部材１８によりリング状の固定用部
材１９に接続されている。第２図は光学系筒１６
の保持を行う、保持用部材１７および薄板状部材
１８によりこれを接続されている固定用部材１９
の外観斜視図である。薄板状部材１８は、保持用
部材１７の外周付近に、半径方向に薄板状となる
ように形成され互いに相対向する位置に立設され
ている。固定用部材１９の内径は光学系筒１６の
外径より大きくされており、その外径は貫通口１
２の内壁に嵌合固定されている。保持用部材１
７、薄板状部材１８、固定用部材１９は、合成樹
脂材料を用いて一体成形により作られてもよい
し、別々に製作し、後で接続したものであつても
よい。いずれの方法であつても、薄板状部材１８
は保持用部材１７の半径方向と直交する方向の外
力により弾性変形可能のように形成されている。
光学系筒１６の、保持用部材１７によつて保持さ
れた個所より上方の個所には、支片２０が連結固
定され、この支片２０の外周囲には、ポール部１
３とプレート１５との間隙に挿入されるコイルボ
ビン２１が接続されている。符号２１ａはこのコ
イルボビン２１に巻回されているコイルである。
また光学系筒１６の支片２０が連結固定されてい
る箇所のさらに上方位置には、トラツキング制御
機構２２が配設されている。トラツキング制御機
構２２は、第３図に示すように、光学系筒１６の
側面に配設された角筒状のボビン２３と、このボ
ビン２３の外周に巻き付けられたコイル２４と、
このコイル２４を挾むように配置されたコ字状の
ヨーク２５と、ボビン２３とヨーク２５に配設さ
れたプレート２６およびマグネツト２７とから構
成されている。

次に本考案による保持装置の作用について説明
する。

まず光学系筒１６をフオーカス方向Ｆに上下動
させて焦点を合わせる場合には、コイル２１ａに
制御信号を流し、コイルボビン２１を軸線方向に
上下動させることにより行う。この場合、光学系
筒１６は保持用部材１７内を摺動する。

次に光学系筒１６をトラツキング方向Ｔに揺動
させる場合には、トラツキング制御機構２２のコ
イル２４に制御信号を流すことにより行う。この
場合、薄板状部材１８がトラツキング方向Ｔと直
交する方向になるよう、固定用部材１９を貫通口
１２内に嵌合固定しておけば、薄板状部材１８の
弾性変形により、光学系筒１６は保持用部材１７
とともに揺動する。

このように本考案によれば、光学系筒１６の揺
動が摩耗接触をすることなく、薄板状部材１８の
弾性変形により行われるので、長期の使用により
精度が低下することがない。

なお本実施例においては、光学系筒１６の上下
動の際、光学系筒１６と保持用部材１７との揺動
を生じさせるようにしてあるが、その他に保持用
部材１７においては光学系筒１６を固定し、固定
用部材１９の外周面を貫通口１２に対して摺動さ
せるようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による保持装置の断面図、第２
図は光学系筒を保持した状態を示す部分斜視図、
第３図はトラツキング制御機構を示す斜視図であ
る。 １６……光学系筒、１７……保持用部材、１８
……薄板状部材、１９……固定用部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光学系を装備した光学系筒をビデオデイスクに
   対しトラツキング方向およびフオーカス方向に駆
   動機構により移動可能に保持する光学式ビデオデ
   イスクプレーヤにおける可動検出部の保持装置に
   おいて、この支持体に嵌着される固定用部材の径
   方向に沿つて形成された一対の弾性を有する薄板
   状部材と、この薄板状部材に形成された保持部材
   とを備え、光学系筒は保持部材の中心孔に光軸方
   向に沿つて摺動自在に嵌入支持されると共に、前
   記薄板状部材がその厚さ方向の外力で弾性変形す
   ることでトラツキング方向に揺動できるように構
   成したことを特徴とする光学式ビデオデイスクプ
   レーヤにおける可動部の保持装置。