JPS6118389Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、投擲昇降機の投擲作用で乾燥籾をシ
ヤツター筐体の誘導作用により直接排出筒を経て
外部へ排出させる際に、乾燥籾中に混入された塵
埃を積極的に吸引除去して排出筒より塵埃が排風
と共に作業場内へ飛散散するのを防止した乾燥機
における塵埃除去装置に関する。

従来、乾燥機の一側に付設したバケツト昇降機
の上部に開設した投擲口に、先端開口部を乾燥機
の上方にのぞませ、かつ投擲口の下端縁位置より
先端開口部に向けて下方に傾斜させた斜板を張設
した搬入樋を装着すると共に、搬入樋の下端開放
部に乾燥機外へ開口させた搬出樋を接続し、前記
搬入樋の先端開口部上端縁にくの字形に屈曲した
案内兼用の閉塞板の上端縁を回動自在に軸着して
先端開口部を開閉塞せしめるようになし、上記閉
塞板により先端開口部を閉塞した際には閉塞板と
斜板との間に搬出樋へ連通する流通間隙を形成し
て案内兼用の閉塞板の回動操作のみで籾を的確に
乾燥機へ搬入せしめたり、或は乾燥籾を確実に搬
出することができると同時にバケツト昇降機の頭
部を極力小さくして機体高さを低くした籾乾燥機
における籾の搬入、搬出装置は、本出願前例えば
実公昭56−23666号公報に記載されていて公知で
ある。

ところで、従前のこの種乾燥機にあつては、乾
燥籾を閉塞板の誘導作用を使用して搬出樋より外
部へ排出せしめる作業を行つた場合には、籾中に
多く混入された塵埃が投擲作用により発生した排
風と共に搬出樋より勢い良く作業場内に舞い上が
つて乾燥作業を甚だ不衛生状態ならしめる許り
か、乾燥作業の能率を著しく低下させるという問
題が生じた。

そこで本考案は、多くの塵埃を含んだ乾燥籾が
投擲昇降機の投擲作用でシヤツター筐体に沿い排
塵風と共に拡散状態を呈しながら排出樋に向け誘
導される過程で、比重の軽い塵埃や投擲風を吸塵
風の負圧作用により乾燥籾中より吸引選別し、こ
れを機外遠方へ集中排塵し、もつて排出樋からは
精選された乾燥籾のみが連続状に排出させること
ができるという目的をもつた乾燥機における塵埃
除去装置を提供して、上記の問題を解決したもの
である。

本考案は、上記の目的を達成させるため、その
構成を、前記シヤツター筐体の閉塞作動で排出窓
と共に覆れる位置の乾燥機本体側壁に、一端が吸
塵機に接続された吸塵筒の吸塵側を挿通開口した
ことを特徴とする籾乾燥機における塵埃除去装置
としたものである。

本考案装置を添付図面に示された好適な一実施
例について説明する。

図面において、１は籾が竪流化する間に乾燥風
を浴びて乾燥される乾燥機本体であつて、全体を
横長角筒状に形成せしめる。２は乾燥機本体１の
側壁１ａに装着された投擲昇降機であり、又３は
乾燥籾を機外へ排出させるために乾燥機本体１の
側壁１ａに装着された排出樋であり、上記投擲昇
降機２と排出樋３とは近接するよう同一側壁１ａ
に装着されると共に投擲昇降機２の上部は乾燥機
本体１の上位の側壁１ａに開口した投擲窓４によ
り、又排出樋３の上部は乾燥機本体１の上位の側
壁１ａに開口した排出窓５によりそれぞれ乾燥機
本体１内部と接続せしめてある。上記投擲昇降機
２内には籾を揚送し、然かも揚送した籾を乾燥機
本体１内へ投擲供給させるための投擲用バケツト
７を多数装着したベルト６が回転自在に懸回収納
されている。８は投擲窓４および排出窓５前面側
の乾燥機本体１内部に支持軸を軸として左右に回
動調節ができるように軸着されたシヤツター筐体
であつて、該シヤツター筐体８は、投擲窓４およ
び排出窓５と対向する前面側を開放部９し、底部
に投擲窓４部から排出窓５部に至るよう下向きに
傾斜した底壁１０を備え、しかも他の面を壁板で
囲つて全体を筐状に形成せしめてあり、該シヤツ
ター筐体８の左右回動調節作動により第２図およ
び第３図に示す如く投擲窓４と排出窓５の前面側
を覆つた際には投擲窓４と排出窓５とをシヤツタ
ー筐体８によつて直接連通状態となし、又シヤツ
ター筐体８を第２図鎖線位置に回動調節した際に
は投擲窓４と排出窓５の前面側を開放した不導通
状態に形成せしめる。

１１は乾燥機本体１の側壁１ａに装着された吸
塵機であつて、該吸塵機１１に一端を接続した吸
塵筒１２の吸塵側１３は、シヤツター筐体８の閉
塞作動で排出窓５と共に覆われる位置の乾燥機本
体１の側壁１ａに挿通開口されている。なお本考
案の実施例にあつては上記吸塵側１３の先端部は
シヤツター筐体８による閉塞状態時にシヤツター
筐体８内に位置する如く側壁１ａ内面に装着さ
れ、然かも下端を開口１５した竪長状の籾飛散防
止筒体１４の上部と接続されている。

又、前記シヤツター筐体８の上壁は乾燥機本体
１の上壁１ｂを使用すればこれを省略できる。

次にその作用について説明する。

今、シヤツター筐体８を第２図鎖線位置となる
よう擺動調節し、次いで投擲昇降機２を運転して
籾を回転する投擲用バケツト７で揚送すれば、該
籾は投擲窓４から連続状をなして乾燥機本体１内
へ拡散状に然かも均平状に投擲搬入される。そこ
で乾燥機本体１内に所定量の籾が搬入されたら、
その搬入操作を停止し、収容された籾を乾燥機本
体１内を竪流下させながら乾燥風を浴びせて乾燥
し、幾分乾燥された籾を再び投擲昇降機２により
乾燥機本体１内へ返流させる循環乾燥作業を営ま
せる。その結果、複数回に亘る循環乾燥作業によ
り籾が所定含水率に乾燥されたら、シヤツター筐
体８を第３図鎖線位置より実線位置となるように
回動調節する。さすれば投擲窓４と排出窓５とは
前面側の乾燥機本体１内に配設されたシヤツター
筐体８により直接連通状態となるので投擲昇降機
２で投擲窓４から投擲された乾燥籾と乾燥籾中に
多く混入された塵埃および投擲作用により発生し
た投擲風はともにシヤツター筐体８により案内さ
れて隣接側の排出窓５に向け移送される。ところ
が上記のようにシヤツター筐体８内を排出窓５に
向け案内移行される乾燥籾中には比重の軽い塵埃
が混入されると同時に投擲風も噴き込まれている
ので、前記投擲風の撹拌作用により比重の軽い塵
埃は比重の重い乾燥籾より分離し上層に浮き上が
つた状態となる。そこで上述乾燥籾の排出作業に
伴ない吸塵機１１を運転したおけば、シヤツター
筐体８において乾燥籾上に浮上したり或はシヤツ
ター筐体８内部に舞い上がつた塵埃や投擲風は負
圧作用で籾飛散防止筒体１４内に開口部１５を介
して吸引され、さらに吸塵側１３および吸塵筒１
２を経て吸塵機１１に吸い込まれた後、機外遠方
へ向け集中排塵される。

その結果排出窓５を経て排出樋３内に排出され
た乾燥籾は塵埃を含まない精選乾燥籾となつて排
出樋３より外部に排出されるは勿論のこと、排出
樋３から排塵風が噴出することが未然に防止さ
れ、乾燥作業を衛生管理状態のもとで容易に達成
させることができる。

要するに本考案は、乾燥機本体１の側壁１ａに
投擲昇降機２と排出樋３とを併設し、上記投擲昇
降機２と排出樋３とは乾燥機本体１の側壁１ａ上
位に開口した投擲窓４および排出窓５により乾燥
機本体１内部と接続し、投擲窓４および排出窓５
前面側の乾燥機本体１内部には、投擲窓４および
排出窓５と対向する前面側を開放９し、底部に投
擲窓４部から排出窓５部に至る傾斜底壁１０を備
え、しかも他の面を壁板で囲つて全体を筐状に形
成したシヤツター筐体８を支持軸を軸として左右
に回転調節できるように配設して投擲窓４と排出
窓５とをシヤツター筐体８の左右回動で導通状態
としたり或は不導通状態としたものにおいて、前
記シヤツター筐体８の閉塞作動で排出窓５と共に
覆われる位置の乾燥機本体１側壁１ａに、一端が
吸塵機１１に接続された吸塵筒１２の吸塵側１３
を挿通開口たから、シヤツター筐体８の左右回動
調節作用で投擲窓４と排出窓５の前面側を開放状
とした際には籾の搬入作業は勿論のこと籾の循環
乾燥作業を投擲昇降機２の投擲作用のみで容易に
達成させ、又投擲窓４および排出窓５の前面側に
シヤツター筐体８を位置させた時には投擲窓４と
排出窓５とをシヤツター筐体８を介し直接連通さ
せて乾燥籾を投擲作用のみにより排出筒３より外
部へ排出させることができる許りでなく、乾燥籾
中に多く混入された塵埃や投擲時に発生した投擲
風シヤツター筐体８内部に沿い案内移行される間
に投擲風により乾燥籾と分離させ、分離された塵
埃や投擲風を吸塵機１１の負圧作用で排出筒３内
に排出される前に自動的に収集除去し、機外遠方
へ向け集中排塵させることができる。従つて排出
筒３より排出される乾燥籾中に塵埃の混入を未然
に防止することができる許りか、排出筒３より投
擲風が噴出するのを無くし、乾燥籾の収集作業を
衛生的に然かも能率的に達成できる効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すものであつ
て、第１図は全体の斜視図、第２図は一部を切欠
し、かつ要部を横断した平面図、第３図は一部を
切欠し、かつ要部を破断した正面図である。 １……乾燥機本体、１ａ……乾燥機本体の側
壁、２……投擲昇降機、３……排出樋、４……投
擲窓、５……排出窓、８……シヤツター筐体、９
……シヤツター筐体の開放部、１０……底壁、１
１……吸塵機、１２……吸塵筒、１３……吸塵
側。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥機本体の側壁に、投擲昇降機と排出樋とを
   併設し、上記投擲昇降機と排出樋とは乾燥機本体
   の側壁上位に開口した投擲窓および排出窓により
   乾燥機本体内部と接続し、投擲窓および排出窓前
   面側の乾燥機本体内部には、投擲窓および排出窓
   と対向する前面側を開放し、底部に投擲窓部から
   排出窓部に至る傾斜底壁を備え、しかも他の面を
   壁板で囲つて全体を筐状に形成したシヤツター筐
   体を支持軸を軸として左右に回動調節ができるよ
   うに配設して投擲窓と排出窓とをシヤツター筐体
   の左右回動で導通状態としたり或は不導通状態と
   したものにおいて、前記シヤツター筐体の閉塞作
   動で排出窓と共に覆われる位置の乾燥機本体側壁
   に、一端が吸塵機に接続された吸塵筒の吸塵側を
   挿通開口したことを特徴とする乾燥機における塵
   埃除去装置。