JPS591196Y2 - 籾乾燥機における塵埃処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、籾乾燥作業中に吸引選別取出室内に舞い上が
った塵埃を集取して、これを速かに乾燥胴外へ排出処理
させることができる籾乾燥機における塵埃処理装置に関
する。

乾燥胴内に採収容室と吸引選別取出室とを立体的に配設
し、上記両室は採収容室の底部略中央に配設した繰出し
部を介し接続すると共に、繰出し部の設定位置よりも上
位の吸引選別取出室の一側には吸引排塵口を開口して、
繰出し部より吸引選別取出室内へ搬出された籾中に混入
された多くの塵埃を吸引排塵口を経て胴外へ集中排塵さ
せる構成からなる籾乾燥機は通常縁の収容量が例えば１
０石以下の小型吸引乾燥機用として使用されている。

ところで上述のような小型吸引乾燥機にあっては採収容
室が少ないことで乾燥に要する風量も少なく、そのため
乾燥作業中に発生した塵埃を総て自動的に吸引排塵口か
ら集中排塵させることができず、どうしても吸引選別取
出室内に残留堆積せられる現象が発生し、これがため作
業者は乾燥作業中に度々残留堆積せられた塵埃を排出す
る作業を営まないと適正な乾燥が達成できない不便が生
じ、これが解決を強く望まれていた。

本考案は前記に鑑み、上述のような構成からなる小型の
籾乾燥機であっても、吸引排塵口近傍の吸引選取出室内
に回転自在の排出スクリューを横架した塵埃排出樋を配
設して、籾乾燥作業中において吸引排塵口より吸引排塵
されることなく吸引選別取出室内に舞い上がった塵埃を
受は止め集取し、これを排出スクリューによって強制的
に胴外へ集中排塵させ、もって籾乾燥作業中における塵
埃の処理を能率的に達成させることができる籾乾燥機に
おける塵埃処理装置を提供しようとしたものであって、
以下に本考案装置の構成を添附図面に示された各実施例
について説明する。

第１図および第２図に示された構成のものは塵埃排出樋
の排出側を吸引排塵口にのぞませた場合の第１実施例に
おける籾乾燥機を示し、又第３図および第４図の構成の
ものは、塵埃排出樋の排出側を直接乾燥側に開口させて
塵埃を乾燥胴外へ集中排塵させた場合の第２実施例にお
ける籾乾燥機を夫々示したもので゛あり、第１図および
゛第２図において、１は全体を略密閉状となるように塑
成した乾燥側であって、該乾燥側１内を中央に配設した
繰出し部２に向は斜設した多孔流穀板３，３と、上記繰
出し部２の直下に狭隘な選別風路６を介して配設した搬
出樋８に向は斜設した盲状流穀板７，７とにより上部に
採収容室４を、又下部に吸引選別取出室５を夫々立体的
に区画形成した籾数容室４と吸引選別取出室５とを繰出
し部２を介して連通せしめる。

そして採収容室４内には多孔流穀板３，３の対向面を多
孔盤１０．１０に、他の壁板を盲板１１により全体が菱
形状となる如く塑成した熱風室９を多孔流穀板３，３と
多孔盤１０．１０との間に同一幅の乾燥通路１２．１２
が傾斜状に形成せられるように配設すると共に、繰出し
部２内には繰出しロール１３を回転自在に収蔵して採収
容室４内の籾を乾燥通路１２．１２を通して繰出し部２
より吸引選別取出室５内へ直接排出せしめる。

１４は熱風室９内に収納した熱風発生装置である。

前述のように形成された吸引選別取出室５の一側即ち繰
出し部２より上方位置には吸引排風機１６を収蔵した吸
引排塵筒１５の吸引排塵口１７を開口せしめると共に、
搬出スクリュー１８を内架した搬出樋８の一端は乾燥側
１の一側に付設した昇降機１９の下部へ接続させる。

なお、昇降機１９の上部は乾燥側１の上部に横設した搬
入装置２０に接続して籾を循環流通させる。

前記吸引排塵口１７近傍の吸引選別取出室５を形成する
盲状流穀板７には吸引選別取出室５内を吸引排風口１７
に向は舞い上がった塵埃を的確に収容するための塵埃排
出樋２１が乾燥側１の長平方向に沿い横設されていると
共に、上記塵埃排出樋２１の排出側は吸引排塵口１７に
のぞませである。

そして上述塵埃排出樋２１内には収容された多くの塵埃
を強制的に吸引排塵口１７に向けて移送するための排出
スクリュー２２が回転自在に横架されている。

又第３図および第４図に示された第２実施例の籾乾燥機
にあっては、前記吸引排塵口１７近傍の吸引選別取出室
５内に配設した塵埃排出樋２１の排出側は吸引排塵口１
７へのぞませず、直接乾燥側１外へ開閉蓋２３を介し開
口させて排出された塵埃を収容箱２４へ収納せしめるよ
うに構成されている。

次に本考案の作用について説明する。

令弟１図および第２図において籾を昇降機１９および搬
入装置２０を介して採収容室４内へ充満させれば、乾燥
通路１２．１２にも籾が充填される。

この様にして所定量の籾が収容されたらその供給を停止
し、熱風発生装置１４および吸引排風機１６を共に始動
して起或された乾燥熱風を熱風室９から吸引選別取出室
５へ向は乾燥通路１２．１２を横切るように流通させる
と共に、他の作動部材を一斉に回転させる。

さすれば乾燥通路１２．１２中の籾は繰出しローラ１３
の回転により順次繰出し部２へ向は流下する過程で乾燥
熱風を浴びて乾燥されると共に、籾に浴びせられた以後
の排熱風や排塵風は吸引排風機１６の吸引作用で吸引選
別取出室５内を吸引排塵口１７に向は吸引流通せられる
。

その結果、狭隘な選別風路６部においては風速の速い選
別風が乾燥作業中常時流通することになる。

そのため、乾燥熱風わ浴び乾燥された籾が繰出し部２か
ら吸引選別取出室５内へ排出された後、直下の搬出樋８
に落人する過程で槽中に混入した細塵や比較的大きな枝
梗や藁等の夾雑物を前記選別風の分離選別作用で籾より
分離し、排熱風と共に吸引排塵口１７を介し機外へ集中
排塵させようとする。

ところが上述のような構成からなる小型の籾乾燥機にあ
っては、吸引排塵口１７に向は流通する風量が少ないた
めに総ての塵埃が吸引排塵口１７から排出されず一部の
塵埃が吸引選別取出室５内に舞い上がった後、盲状流穀
板７に沿って搬出樋８内へ落下還元されようとする。

然し乍ら、本考案にあっては上記吸引排塵口１７近傍の
盲状流穀板７には塵埃排出樋２１が配設されているがら
吸引排塵口１７より吸引排塵されず落下しようとした塵
埃は総て上述塵埃排出樋２１内へ収納され、排出スクリ
ュー２２で強制的に吸引排塵口１７へ移送された後、吸
引排風機１６で胴外へ集中排塵せられ、吸引選別取出室
５内に塵埃が堆積されるのを未然に防止し、籾乾燥作業
を能率的に遠戚させることができる。

なお、第３図および第４図の第２実施例の籾乾燥機にあ
っては、吸引選別取出室５内に舞い上か゛つた後、塵埃
排出樋２１内へ落人された塵埃は排出スクリュー２２に
より乾燥側１外へ開閉蓋２３を押し開いて排出され、収
容箱２４内へ収容せられるものである。

要するに本考案は、前記のような構成を具備せしめたか
ら、循環乾燥工程中において繰出し部２より籾と一緒に
吸引選別取出室５内に排出された塵埃を吸引取出室５内
を吸引排塵口１７に向かって流通する選別風により風選
して籾と的確に分離し、これが塵埃を吸引排塵口１７よ
り胴１外へ集中排塵せしめる際、吸引選別風量が少ない
小型の吸引乾燥機であっても吸引排塵口１７から集中排
塵されることなく吸引選別取出室５内に舞い上がった塵
埃を悉く塵埃排出樋２１内へ収容して、これを胴１外へ
集中排塵させ、もって乾燥籾中の塵埃処理を能率的に営
ませることができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の各種実施例を示すものであって、第
１図は第１実施例の縦断正面図、第２図は一部を破断し
た側面図、第３図は第２実施例の縦断正面図、第４図は
一部を破断した側面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥胴内に採収容室と吸引選別取出室とを立体的に配設
   し、上記画室は採収容室の底部略中央に配設した繰出し
   部を介し接続すると共に、繰出し部の設定位置よりも上
   位の吸引選別取出室の一側には吸引排塵口を開口したも
   のにおいて、前記吸引排塵口近傍の吸引選別取出室内に
   は回転自在の排出スクリューを横架した塵埃排出樋を配
   設したことを特徴とする籾乾燥機における塵埃処理装置
   。