JPS6118380Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は各々別体の天板、左右側板、裏板及び内
箱等を組合わせ発泡断熱材を注入発泡することに
より一体化する冷蔵庫等の断熱箱体に関し、天板
と側板とを連結するコーナージヨイントを利用し
て、天板、側板及び裏板の三者が相隣在するコー
ナー部における発泡断熱材の洩れを確実に防止で
きるようにしたものである。

以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。

１は冷凍室２及び冷蔵室３を合成樹脂材にて一
体成型してなる内箱にして、この前面開口部の外
周縁部には先端にリブ４を有するフランジ５を形
成している。６，６は前縁部に上記内箱１のフラ
ンジ５と係合するコ字型溝部７，７及び後縁部に
該コ字型溝部７，７と略直交するＵ字型溝部８，
８を形成した側板にして、その上端部及び下端部
には内方に屈曲される屈曲片９，９、１０，１０
を有している。上記溝部８，８は側板６，６の後
縁部の内側に折曲形成され、側板６，６の内面と
の間に少許間隙を存して係合溝１１，１１を形成
している。この係合溝１１，１１は前面側に開口
し、後方に開口する溝部８，８と相反方向に開口
している。

１２は前縁部に内箱１のフランジ５と係合する
コ字型溝部１３及び後縁部に該コ字型溝部１３と
略直交するＵ字型溝部１４を形成した天板にし
て、その両側縁部には上面より一段下がり且つ両
側板６，６の屈曲片９，９の下面に当接されるフ
ランジ１５，１５を一体形成してなる。上記溝部
１４は天板１２の後縁部の内側に折曲形成され、
天板１２の内面との間に少許間隙を存して係合溝
１６を形成している。この係合溝１６は上記係合
溝１１，１１と同様に前面側に開口し、溝部１４
とは相反方向に開口している。

１７は略門型をなす前板にして、その上縁部に
は上記内箱１のフランジ５下部に係合するコ字型
溝部１８を形成している。１９，１９は側板６，
６の下部に取り付けられたボトムアングルにし
て、断熱箱体の脚部を構成するものである。２
０，２０は上記ボトムアングル１９，１９に形成
されたガイドレールにして、略く型をなす底板２
１を着脱自在に取り付けるためのものである。２
２，２２は底板２１の傾斜部に当接するリブ、２
３は底板２１の前縁部に形成されたフランジであ
る。このフランジ２３は底板２１をボトムアング
ル１９，１９のガイドレール２０，２０に取り付
けた際前板１７の内面に当接するようになつてい
る。２４は側板６，６、天板１２等で構成される
外箱２５の裏板にして、その外周縁部には適数個
の突部２６，２６……を形成した折曲片２７を有
している。この屈曲片２７は側板６，６及び天板
１２の後縁部に形成されたＵ字型溝部８，８及び
１４に係合されるもので、突部２６，２６……は
折曲片２７が容易にＵ字型溝部８，８及び１４よ
り離脱しないようにするためのものである。２８
は内箱１のフランジ５の外周に配設され且つ該フ
ランジ５と共に側板６，６及び天板１２のコ字型
溝部７，７及び１３内に挿入固定される露付き防
止パイプ（凝縮パイプ、２９，２９……は内箱１
のフランジ５と、側板６，６、天板１２及び前板
１７との係合隅部に加熱溶融して流し込まれた熱
溶融性材料で、夫々部品の仮固定とシール作用を
なすものである。３０は内箱１と外箱２５とで形
成される空間部に充填された発泡断熱材を示す。

３１は例えば合成樹脂により一体に成形された
コーナージヨイントにして、側板６の係合溝１１
及び天板１２の係合溝１６にその前面側から挿入
係合する抱持片３２，３３を有し、この抱持片３
２，３３によりＵ字型溝部８，１４を抱持して側
板６と天板１２とを所定の関係に連結すると共に
両溝部８，１４を連続させるものである。又、こ
のコーナージヨイント３１は側板６と天板１２と
の連結部分にあつて後面側に臨みかつ裏板２４の
コーナー部内面に面接触状態に接する接合面３４
を形成する。

次に、本案断熱箱体の組立て順序を説明する。

先ず最初、組み立て治具台に内箱１の前面開口
部が下向きになるよう設置し、このフランジ５の
外周に露付き防止パイプ２８を配設する。而し
て、天板１２の前縁部に形成したコ字型溝部１３
に露付き防止パイプ２８の天井辺を入れ込みつつ
内箱１のフランジ５の天井辺を係合させると共
に、これと同様に前板１７のコ字型溝部１８及び
側板６，６のコ字型溝部７，７に露付き防止パイ
プ２８の下辺及び両側辺を入れ込みつつ内箱１の
フランジ５の下辺及び両側辺を係合させる。而し
て、この状態若しくは両側板６，６の下部にボト
ムアングル１９，１９を取り付けた状態で内箱１
のフランジ５と天板１２、前板１７及び側板６，
６との係合隅部に熱溶融性材料２９，２９……を
加熱溶融して流し込み上記係合隅部を仮止め及び
シールする。そして、さらに側板６，６の係合溝
１１，１１と天板１２の係合溝１６とにコーナー
ジヨイント３１の抱持片３２，３３を挿入係合さ
せて夫々のＵ字型溝部８，８及び１４を抱持し、
コーナージヨイント３１により天板１２と左右の
側板６，６とを所定の関係に連結する。又、この
連結状態において、コーナージヨイント３１はＵ
字型溝部８，８と１４の相隣在する端部間にあつ
て、両溝部８，８と１４とを連続させている。

然る後、ボトムアングル１９，１９に形成した
レール２０，２０に底板２１の両側部を挿入固定
し、天板１２及び側板６，６の背面縁部に形成し
たＵ字型溝部１４及び８，８に裏板２４の折曲片
２７を係合する。この時の裏板２４の係合は天板
１２及び側板６，６の上端部が外方に広がるのを
防止すると共に、突部２６，２６は折曲片２７が
容易に上記Ｕ字型溝部１４及び８，８より離脱し
ないように作用する。又、この状態でコーナージ
ヨイント３１の接合面３４と裏板２４のコーナー
部内面とは面接触状態にある。

このようにして、内箱１と外箱２５との空間部
に発泡断熱材３０を注入発泡すれば良く、内箱１
と外箱２５との組み立て工程中、内箱１、側板
６，６、天板１２、前板１７、底板２１、及び裏
板２４の夫々がバラバラになるということがなく
作業性が極めて向上するものである。又、この注
入発泡時、側板６，６、天板１２及び裏板２４の
三者が隣在するコーナー部にあつてその三者の接
合部分がコーナージヨイント３１によりシールさ
れている為、該コーナー部における発泡断熱材３
０の洩れは確実に防止されることになる。

以上の如き本案によれば、天板と側板とをコー
ナージヨイントを似つて所定の関係に連結するこ
とができ、裏板の周縁部を天板及び側板の溝部に
挿入係合する際、位置ずれを矯正し乍ら行なう必
要がなく容易にその作業を行なえ、又上記コーナ
ージヨイントを利用して天板、側板及び裏板の三
者が相隣在するコーナー部における発泡断熱材の
洩れを防止することができ、別途シール材を設け
る必要も特になく、極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案断熱箱体の裏面から見た外観斜視
図、第２図は第１図のＡ−A′線断面図、第３図
は同上断熱箱体の組み立て状態説明図、第４図は
同上断熱箱体の底板及び裏板の取り付け状態説明
図、第５図は同上要部分解構成図、第６図は同上
要部断面図である。 １：内箱、６：側板、８：Ｕ字型溝部、１１：
係合溝、１２：天板、１４：Ｕ字型溝部、１６：
係合溝、２４：裏板、２５：外箱、２７：折曲
片、３１：コーナージヨイント、３２，３３：抱
持片、３４：接合面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各々別体の内箱、天板、左右側板及び裏板等を
   組合わせ、内箱とこの外周を囲む天板、左右側板
   及び裏板等からなる外箱との間に発泡断熱材を注
   入発泡することにより一体化する断熱箱体に於い
   て、上記天板及び側板の後縁部には夫々該後縁部
   の内方への折り返しにより前面側に開口する係合
   溝、後面側に開口する裏板用の溝部を順次形成
   し、かつ天板と側板とを双方の係合溝に跨り該溝
   に挿入係合するコーナージヨイントを以つて互に
   連結し、このコーナージヨイントには天板と側板
   との連結部分にあつて後面側に臨む接合面を形成
   し、上記裏板は周縁の折曲片を天板及び側板の裏
   板用溝部に後方より挿入係合しかつコーナー部内
   面をコーナージヨイントの接合面に面接触状態に
   接してなることを特徴とする断熱箱体。