JPS6116088Y2

JPS6116088Y2 -

Info

Publication number: JPS6116088Y2
Application number: JP1983193234U
Authority: JP
Priority date: 1983-12-15
Filing date: 1983-12-15
Publication date: 1986-05-19
Also published as: JPS6012409U

Description

【考案の詳細な説明】従来、機枠に支架した筒状体に、多数の周方向
のスリツトを、筒状体の長さ方向に間隔をおいて
穿設し、前記スリツトと対向する部位に多数の円
板を枢着し、該円板の外周に先端が上記スリツト
を通過する叩打体を回転自在に軸支した皮剥機は
既に知られている。

しかし、前記皮剥機は叩打体により木材の周面
を強く叩打するので、木質部を損傷すると共にそ
の衝撃により叩打体の駆動部が破損することがあ
り、また、前記筒状体内の木材を上記叩打体によ
り循環させていたが叩打体は木材を叩打した時、
その反動で回転方向と逆向きに戻つてしまうので
比較的大径で重量の大なる木材は、循環すること
もそれ自体が回転することもせず、一方では木質
部が損傷しているにも拘らず他方では剥皮されな
い部分がある等の欠点があつた。

また、円筒ドラム内に皮の付いた木材を投入し
て該ドラムを回転させ、木材をドラムの内周面に
沿つて上方へ持ち上げ、落下した際に木材と他の
木材が衝突し、またこすり合つて剥皮作用を行な
うものも既に知られているが、このドラム型バー
カーはドラムの回転中に木材が良く乱舞するよう
に短く切断する必要があり、また、木材がドラム
内で激しく乱舞するため騒音が激しく、その上前
記衝撃に耐えられるように基礎を強固に構築しな
ければならなかつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、木材容器に、その長手方向に
沿つて所望の間隔をおいて側面視で上下方向をな
す多数の切欠部を穿設し、前記木材容器の下部
に、一側の切欠部から木材容器に侵入して他側の
切欠部から外部に脱出する回転皮剥板を回転体に
固定して配設し、該回転皮剥板の外周に回転方向
後部が前部より順次高くなる傾斜部を設け、少な
くとも該傾斜部に複数の突起を設けたことを特徴
とするものである。

以下、図面に示す皮剥機について説明すると、
第１図及び第２図において、１は上部が開口した
ホツパー２を有し、他端が排出口３となつている
木材容器であつて、側面視で上下方向をなす多数
の切欠部４…を木材容器１の長さ方向に間隔をお
いて穿設してあり、排出口３側が低くなるように
機枠５に横架してある。

６は前記木材容器１の下方に支架した回転軸で
あつて、正三角形状の回転皮剥板７…が前記切欠
部４と同じ間隔で螺子により固定してあり、該回
転皮剥板７の角部７ａは半径の小なる円弧状に、
また相隣る角部７ａ，７ａ間は曲率半径の大なる
円弧状部７ｂに形成し、その全周面には多数の突
起７ｃ…が設けてある。

更に、前記回転皮剥板７が回転しながら前記切
欠部４…の一端から木材容器１内に入り他側から
外方へ脱出する時、その外周の軸芯からの距離が
最も小なる部位は切欠部４の内周面と略一致する
か又はやゝ突出する程度若くは突出しない程度と
なつている。

８′は切欠部４の掻出側の端部に螺着した屑切
刃であつて、回転皮剥板７によつて掻出される木
片、又は樹皮を切断する。

次ぎに回転皮剥板７の他の例を第３図及び第４
図について説明すると、第３図は回転皮剥板７を
楕円形にした例を示し、また第４図に示す例は円
板の偏心位置を回転軸６に取付けたものである。

前述の装置において、皮付丸太をホツパー２か
ら適宜の手段で投入すると、回転皮剥板７…は回
動するにつれて軸芯との距離が小なる部分から大
なる部分へと木材容器１内に順次侵入し、その外
周の突起７ｃ…が樹皮を掻取りながら丸太を確か
りと支持した状態で一側から他側へと押し上げる
と共に回動させ、丸太が角部（又は楕円状のもの
及び偏心円板においては長径部）より回転方向後
位側に接すると丸太は回動力と剥皮作用を受けな
がら下降する。

このような回動力による循環作用と剥皮作用と
を反復している間に丸太は排出口３へと移行し、
完全に剥皮された丸太は排出口３から排出され
る。

次ぎに本考案の他の実施例を第５〜７図につい
て説明すると、回転皮剥板７′は外周面に多数の
突起７ｃ…を有する弧状の板体で構成されていて
両端に取付孔を備えており、回転軸８には間隔を
おいて多数の回転枠６ａ…を装着し、該回転枠６
ａ…は第５図に示すように間隔を異にして回転軸
８に装着すると共に各角部を枢軸９…により連結
し、上記回転枠６ａ，６ａの間隔の狭い部分の枢
軸９に前記回転皮剥板７′を装着し、間隔の広い
部分の枢軸９には叩打板１３…の基部を回転自在
に軸支してあり、前記木材容器１の回転皮剥板
７′が退出する側に上記回転軸８と同方向に回転
する副軸１０を設け、回転皮剥板７′が通過する
切欠部４のみを上記副軸１０側へ長くし、この副
軸１０の回転皮剥板７′と対応する部位に回転板
１１を固定し、該回転板１１の外周に楕円形の掻
取叩打体１２…の基部を回転自在に枢支する。こ
の実施例において、回転皮剥板７′の回転方向後
部側と回転軸８との間隔は前部と回転軸８の間隔
より大になつているので、回転皮剥板７′が回転
すると、丸太を強制的に押し上げ転動及び循環さ
せながら剥皮し、それらの間において叩打板１３
…が丸太の周面を叩きながら剥皮する。

また、回転皮剥板７′が通過する切欠部４の退
出側に樹皮や木片が詰るが副軸１０に取付けた掻
取叩打板１２…がこれを叩いて木材容器１内に押
し戻し、同時に丸太の剥皮及び転動を助勢する。

本考案は前述の如く木材容器に、その長手方向
に沿つて所望の間隔をおいて側面視で上下方向を
なす多数の切欠部を穿設し、前記木材容器の下部
に、一側の切欠部から木材容器に侵入して他側の
切欠部から外部に脱出する回転皮剥板を回転軸に
固定して配設し、該回転皮剥板の外周に回転方向
後部が前部より順次高くなる傾斜部を設け、少な
くとも該傾斜部に複数の突起を設けたので、各回
転皮剥板は一側の各切欠部から木材容器内に侵入
してその周面の回転方向後部が次第に高くなる傾
斜部により木材を押し上げて回転させながら他側
の切欠部に向けて移動させ、その間に周面に設け
た複数の凹凸により樹皮を強制的に掻き削るよう
いして剥離させることとなり、このような剥皮処
理を多数の回転皮剥板が順次行なうため木材の木
質部の損傷を防止しながら騒音の小さい状態で高
能率に皮剥することができる。

また、従来のドラム型バーカーのように、木材
と木材の衝突により剥皮する方式でないので、剥
皮作業中に生ずる騒音や振動が従来のものに比し
小さく、装置全体の設置のための基礎構築を簡易
にすることができ、除去、移動を容易に行なうこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は皮剥機の中間部を省略した側面図、第２
図は同上横断面図、第３図及び第４図は回転皮剥
板の他の例を示す正面図、第５図は他の実施例の
縦断面図、第６図は第５図のＢ−Ｂ断面図、第７
図は第５図のＡ−Ａ断面図である。１……木材容器、４……切欠部、６……回転
軸、７，７′……回転皮剥板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

木材容器に、その長手方向に沿つて所望の間隔
をおいて側面視で上下方向をなす多数の切欠部を
穿設し、前記木材容器の下部に、一側の切欠部か
ら木材容器に侵入して他側の切欠部から外部に脱
出する回転皮剥板を回転体に固定して配設し、該
回転皮剥板の外周に回転方向後部が前部より順次
高くなる傾斜部を設け、少なくとも該傾斜部に複
数の突起を設けたことを特徴とする皮剥機。