JPS6115318Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主としてオートバイその他の車両のフ
ロントホイールに適用されるデイスクブレーキ装
置に関する。

本願出願人は先にこの種装置として、車軸上の
廻転自在の車輪ハブの側面に、外周部をこれに固
定して内周方向にのびるブレーキデイスクと、該
デイスクを内周側から跨いでのびて該デイスクの
両側面に対向する少くとも１対のパツドを有する
キヤリパ部材とを備える式のものを提案したが、
この場合該デイスクはこれに良好な空冷が与えら
れて繰返しの使用によるもこれに温度上昇を生じ
ないようにすることが好ましい。本考案はかゝる
要求に適合する装置を得ることをその目的とした
もので、車軸１上の廻転自在の車輪ハブ２の側面
に、外周部をこれに固定されて内周方向にのびる
ブレーキデイスク３と、該デイスク３を内周側か
ら跨いでのびて該デイスク３の両側面に対向する
少なくとも１対のパツド４，４を有するキヤリパ
部材５とを備えるものにおいて、前記デイスク３
の外周部に前記車輪ハブ２の側面に対向するフラ
ンジ６を一体的に形成し該フランジ６と前記車輪
ハブ２との間に、該フランジ６に取付けられて複
数個の放射状に伸びる放熱フイン７を配設させる
ことを特徴とする。

図面はオートバイのフロントホイールに適用し
た場合を示すもので、車軸１は左右１対のフロン
トフオーク１１，１１の先端間に横設されるもの
とし、車輪ハブ２はその外周に左右１対のボール
ベアリング１２，１２を介して嵌合されて廻転自
在に支承されるようにした。

該車輪ハブ２はその外周に板状スポーク１３を
介してリム１４を備えるものとし、更にその外周
部の側面にはこれと一体の取付用のボス１５を円
周上の複数個に有し、ブレーキデイスク３は前記
ボス１５に対向するボス状の取付孔１６において
これに嵌合支承され、該ボス１５内を介してのび
るボルト１７或はその先端のナツトで抜止めされ
るようにした。

キヤリパ部材５は前記したように少くとも１対
のパツド４，４を備えると共にこれを作動するキ
ヤリパピストン１８を有し、これに作動用の圧油
が導かれる型式とし、その側方の円盤状のサイド
パネル８に支承されるようにした。該パネル８は
中心の軸孔１９で前記した車軸１上に嵌合して支
承されると共にフロントフオーク１１との対向面
に一方の凸部と他方の凹部とを有してこれに廻り
止めが施されるようにした。

尚図示のものでは前記したブレーキデイスク３
とキヤリパ部材５とサイドパネル８とを該車輪ハ
ブ２の一側と他側とに１対に配設するようにし
た。

以上は先に提案したものと特に異らないが、本
考案によれば前記したように該デイスク３の外周
部に車輪ハブ２の側面に対向するフランジ６を一
体に形成させ、これに該車輪ハブ２の対向面との
間に放熱フアン７を円周上の複数個に配設する。
これを詳述すればフランジ６はデイスク３に設け
た前記ボス状の取付孔１６を含んで環状に形成さ
れ、フイン７は第３図に明示するように該フラン
ジ６側から突出して円周上の複数個に並設される
もので、かくて該デイスク３が該ハブ２と共に廻
転したとき、該フイン７はそれと協動して全体と
して遠心フアンとして作用し、空気を例えば第２
図に矢示のようにその内周側から外周方向に吸引
すべく作用するようにした。この場合、該空気は
その側方のサイドパネル８に形成されるエア導入
口９から該内周側に導かれるものとする。

前記した１対のパツド４，４は交換その他に際
し該デイスク３の外周方向に引抜く式を一般とす
るもので、前記したフイン７の複数個はこの引抜
きをさまたげ、かくて該デイスク３の分解を必要
とするもので、かゝる不都合を無くすべく、例え
ば第４図に明示するように構成する。即ち該フイ
ン７の複数個を該パツド４，４の外側のこれと略
同幅の部分７ａにおいて残部７ｂと分離された別
体に構成させ、これを螺子１０により常時は固定
とし、該パツド４４の交換その他に際してはこれ
を一旦取外し自在に構成する。

その作動を説明するに、車の走行によれば車輪
ハブ２はブレーキデイスク３を伴いつゝ廻転する
が、この際キヤリパ部材５を作動させればパツド
４，４は互に閉じて該デイスク３を挾圧し、かく
て該車輪ハブ２に制動が与えられるもので、この
点は従来のものと特に異らないが、かゝる作動に
際し、該デイスク３の外周部の複数個の放熱フイ
ン７はその廻転に際し該デイスク３及び該ハブ２
と共に遠心フアンとして作動してその内周側の空
気をその外周側に導くべく作用しかくて該デイス
ク３はその板面に沿つた空気の流れを生じてこれ
に良好な空冷が与えられると共に更に該フイン７
は該デイスク３の放熱面積を増大して冷却を更に
良好にする。

このように本考案によるときはブレーキデイス
ク３の外周部には、車輪ハブ２の側面に対向する
フランジ６を形成し、該フランジ６と車輪ハブ２
との間に、フランジ６に取付けられて複数個の放
射状に伸びる放熱フイン７を配設するもので、該
フイン７はその廻転に際し該デイスク３及び該ハ
ブ２と協動して遠心フアンとして作用し、かくて
該デイスク３はこれに沿つた強制的な空気の流れ
を生じて良好な空冷を得ることが出来更に該フイ
ン７は該デイスク３の放射面積の増大としても作
用する等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の１例の側面図、第２図はそ
の−線截断面図、第３図はその一部の分解斜
面図、第４図は他の一部の分解斜面図である。 １……車軸、２……車輪ハブ、３……ブレーキ
デイスク、４，４……パツド、５……キヤリパ部
材、６……フランジ、７……放熱フイン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 車軸１上の廻転自在の車輪ハブ２の側面に、
   外周部をこれに固定されて内周方向にのびるブ
   レーキデイスク３と、該デイスク３を内周側か
   ら跨いでのびて該デイスク３の両側面に対向す
   る少なくとも１対のパツド４，４を有するキヤ
   リパ部材５とを備えるものにおいて、前記デイ
   スク３の外周部に前記車輪ハブ２の側面に対向
   するフランジ６を一体的に形成し該フランジ６
   と前記車輪ハブ２との間に、該フランジ６に取
   付けられて複数個の放射状に伸びる放熱フイン
   ７を配設させることを特徴とするデイスクブレ
   ーキ装置。 ２ 前記ブレーキデイスク３の外側に、その側面
   を被包するサイドパネル８を設け、これに前方
   からの走行風を該デイスク３の内周側に導くエ
   ア導入口９を開口して成る実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のデイスクブレーキ装置。 ３ 前記放熱フイン７の複数個を、前記パツド４
   の外側のこれと略同幅の部分７ａにおいて残余
   の部分７ｂとは別個の部材に構成して螺子１０
   その他で着脱自在に固定して成る実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のデイスクブレーキ装
   置。