JPS6114902Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 開示技術は、自動車のバツクドアとボデイーと
の共振干渉音を解消するために両者取付け係止部
にクリツプを介装したラツゲージドア固定用クリ
ツプ構造の技術分野に属する。

而して、この考案は、ラツゲージドア裏面に添
着されているバツクドアトリムのラツゲージドア
に対する取付凸部とラツゲージヒンジとの間に介
装されているクリツプ構造に関する考案であり、
特に、バツクドアトリムの取付凸部と上記ラツゲ
ージヒンジの外側面とに共に嵌挿固定するＵ字形
状部を有し、更に、ラツゲージヒンジの両脚端部
を係止してラツゲージヒンジとバツクドアトリム
の取付凸部を共に一体固定化するようにされてい
るラツゲージドア固定用クリツプ構造に係る考案
である。

従来技術 第１図に示す様に、一般に自動車１のボデイー
２の後部に位置するトランクルームのラツゲージ
ドア３を開けようとすると、ラツゲージドア３に
係止されているラツゲージヒンジ４の蝶番作用に
より簡単に開けられるようにされている。

考案が解決しようとする問題点 而して、第２図に示す様に、ラツゲージドア３
の裏面５にクリツプ６等で添着されているバツク
ドアトリム７の取付凸部８とラツゲージヒンジ４
がクリツプボルト９で固定されているが、バツク
ドアトリム７の取付凸部８とラツゲージヒンジ４
の外側面とを共に嵌挿して一体固定するクリツプ
が無く、取り合いが悪いため、走行時やドア開閉
時に振動や異音を発生することが常であり、且
つ、取付係止部の外面が露呈されているため開ド
ア状態の見栄えが良くないという不具合があつ
た。

又、バツクドアトリム７の取付凸部８とラツゲ
ージヒンジ４に、例えば、実開昭53−144616号公
報に示されている如き従来の一般的な防振用クリ
ツプ等を利用して、更に、強化一体固定化を図る
と、取り付けが不充分だつたり、固定のため取付
凸部８とラツゲージヒンジ４に小孔を明けなけれ
ばならず、取付部の固定強度が小孔を明けること
によつて逆に減少する難点があつた。

この考案の目的は上述従来技術に基づくラツゲ
ージドアのラツゲージヒンジの取り付け固定構造
の問題点を解決すべき技術的課題とし、バツクト
リムの取付凸部とラツゲージヒンジの外側面とを
共に嵌挿式に固定して一体固定化するクリツプを
設けることにより、取り合いも良く、固定状態も
安定し、しかも、添着し易く、振動、騒音が発生
しないようにし自動車産業における防振技術利用
分野に益する優れたラツゲージドア固定用クリツ
プ構造を提供せんとするものである。

問題点を解決するための手段・作用 上述目的に沿い先述実用新案登録請求の範囲を
要旨とするこの考案の構成は、前述問題点を解決
するために、バツクドアトリムの取付凸部とラツ
ゲージヒンジとに小孔を明けることなく、単にク
リツプを挿入するだけで共にラツゲージドアにラ
ツゲージヒンジを強固に固定し、走行時やドア開
閉時の振動や異音を解消されるようにした技術的
手段を講じたものである。

実施例 次に、この考案の実施例を第１図を利用し第３
〜６図に基づいて説明すれば以下の通りである。
尚、第１、２図と同一態様部分は同一符号を用い
て説明するものとする。

第３図に示す実施例において、ラツゲージドア
３の裏面５にクリツプ６等で添着されているバツ
クドアトリム７の取付凸部８とラツゲージヒンジ
４がクリツプボルト９で固定されており、バツク
ドアトリム７の取付凸部８とラツゲージヒンジ４
の外側面とにこの考案の要旨を成すクリツプ１０
が嵌挿固定されている。

尚、ラツゲージドア３は第１図のセダンタイプ
に装備されている態様である。

而して、第４、５、６図に示す様に、クリツプ
１０に一体的に形成されている両脚部１１，１１
の内側面には、ラツゲージヒンジ４の両脚端部１
２，１２を挟む爪１３，１３を突設させ、内側方
向に曲折して対勢させて抜脱出来ないように形成
されており、又、クリツプ１０の頭部１４は、バ
ツクドアトリム７の取付凸部８を基端部で挾着す
るＵ字形状部を取付凸部８方向に有し、取付凸部
８を内接する方向に付勢され抜脱出来ないように
成されている。

上述構成において、ラツゲージドア裏面５に添
着されているバツクドアトリム７のラツゲージド
ア３に対する取付凸部８内にラツゲージヒンジ４
が挿入されクリツプボルト９で係止される。

そこで、係止部のラツゲージヒンジ４に爪１３
を有したクリツプ１０の脚部１１を外装するよう
に嵌挿し、ラツゲージヒンジ４の端部１２とクリ
ツプ１０の爪１３，１３とが一体係合され、同時
にクリツプ１０のＵ字形状の頭部１４は、第５、
６図に示す様に、バツクドアトリム７の取付凸部
８とラツゲージヒンジ４との当接面とを互いに一
体挾着してラツゲージヒンジ４とバツクドアトリ
ム７の取付凸部８とを共に確実に保持し、走行時
やドア開閉時の振動等によつても抜脱されず、常
に一体化固定姿勢を維持するようにされる。

尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、例えば、樹脂製のク
リツプ等を用いたり、第７図に示す様にステーシ
ヨンワゴン等のバツクドアにクリツプを付設する
等種々の態様が採用可能である。

考案の効果 以上、この考案によれば、ラツゲージドア固定
用クリツプ構造において、バツクドアトリムの取
付凸部とラツゲージヒンジとの当接面とラツゲー
ジヒンジの外側面にクリツプをして互いに外装す
るように嵌挿して挾着固定したことにより、係止
部の取り合いが良く、しかも、走行時やドア開閉
時の振動を吸収し、異音の発生を防止することが
出来るという優れた効果が奏される。

又、クリツプは嵌挿して取り付けるだけの構造
であるため、バツクドアトリムの取付凸部やラツ
ゲージヒンジに小孔を開けることなく取り付け可
能であり、それに伴つて小孔を開けることによつ
て固定強度が低下することも無いという優れた効
果もある。

更に、クリツプが取付凸部に設けられるため、
今までより固定された部分が無くなり見栄えを増
すという良さもある。

【図面の簡単な説明】

第１、２図は従来技術を示すものであり、第１
図はトランクルーム開閉側面図、第２図は従来の
ラツゲージヒンジドア係止部の部分斜視図であ
る。又、第３図から第６図まではこの考案の一実
施例を示すものであり、第３図はラツゲージドア
固定用クリツプ構造部分斜視図、第４図はクリツ
プの斜視図、第５図は第５図の−断面図、第
６図は第３図の−断面図である。第７図はラ
ツゲージドア固定用クリツプ構造を有したステー
シヨンワゴンの側面図である。 ３……ラツゲージドア、４……ラツゲージヒン
ジ、５……ラツゲージドア裏面、７……バツクド
アトリム、８……取付凸部、１０……クリツプ、
１２……両脚端部、１３……爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラツゲージドア裏面に添着されているバツクド
   アトリムのラツゲージドアに対する取付凸部とラ
   ツゲージヒンジとの間に介装されているクリツプ
   であつて、上記バツクドアトリムの取付凸部と上
   記ラツゲージヒンジの外側面とに共に嵌挿固定す
   るＵ字形状部を有するとともにラツゲージヒンジ
   の両脚端部に係合する爪を有することを特徴とす
   るラツゲージドア固定用クリツプ構造。