JPS6112940A - 高速仮ヨリ加工方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 本発明は高配向未延伸合成繊維フィラメント糸条を用い
て仮ヨリ加工する際のスタート方法及びその後の安定仮
ヨリ方法及びその装置に関する。

〔従来技術とその問題点〕

ポリエステルあるいはナイロンの高配向未延伸糸（ｐｏ
ｙ）を用いて延伸仮ヨリする方法は一般に広〈実施され
ており、フリクション・ツイスタを用いることによって
仮ヨリ加工速度は６００〜１０００　ｍ１５＋に到達し
ている。一方高配向未延伸糸（ＰＯＹ）の紡糸速度も５
０００〜４０００　ｍ７分に到達しようとしている。生
産性を上げるためには仮ヨリ加工速度、ＰＯＹの紡糸速
度はさらに高くすることが好ましいが、そのために克服
しなければならない問題は少なくない。その一つは仮ヨ
リ加工速度の上昇とともに仮ヨリ糸の毛羽が増加する問
題である。この問題はＰＯＹの紡糸速度を高くすると助
長され、それはｐｏｙの紡糸速度の上昇とともにｐｏｙ
の伸度が低くなることによると推定される。また仮ヨリ
糸のデニールが太くなるほど毛羽発生は増加する。この
ように糸が太くなると加ネンしたときの糸の内外層の糸
長差が増し。

このために外層の糸はより強く伸長され切断して毛羽と
なシ易くなるものと推定される。

一方、仮ヨリ速度を増加させるために仮ヨリ機の糸道は
どんどん長大化してきており４〜５ｍあるいはそれ以上
になってきている。仮ヨリ工場における天井高さの制約
から、このように長大な糸道を垂直方向に直線上に形成
することが困難となりｔ第２図に示す通り第１ヒータ２
．冷却装置６を斜めに配置した仮ヨリ機が増えてきてい
る。糸掛けのし易さからは第１供給ローラ１およびツイ
スタ４は床面から容易に手の届く位置にあるのが良く、
結果として第１供給ローラ１と第１ヒータ２の入口との
間にかなりの距離が生じる。このような仮ヨリ装置にお
いては第１供給ローラ１と第１ヒータ２の入口との間の
糸のバルーンの発生を防止するために第１ヒータ２の入
口近傍にヨリ止め装置を設置する方法が採られ１羽根テ
ンサと呼称される例えば第３図に示す回転式ヨリ止め装
置が使用されている。しかし、このような回転式ヨリ止
め装置は仮ヨリ糸の毛羽発生を助長する。

以上述べたように Ａ、高速度で仮ヨリ加工すること。

Ｂ、紡糸速度の高いＰＯＹを仮ヨリ加工すること。

０６　　太デニール糸を仮ヨリ加工すること。

Ｄ、第１供給ローラと第１ヒータ入口との間の距離の大
きな仮ヨリ機を用いて阪ヨリ加工すること。

はいずれも仮ヨリ糸の毛羽発生を助長する。今までの技
術では６００ｍ／分以上の仮ヨリ加工速度で。

延伸倍率１．３５倍以下であり３０デニール（延伸後の
デニール）以上のｐｏｙを第１供給ローラと第１ヒータ
入口との間の距離が５０　’ａ１１以上である仮ヨリ機
を用いて仮ヨリ加工することは困難であった。

一方１回転ヨリ止め装置の替わりに第１ヒータと第１供
給ローラとの間に走行糸を屈曲せしめるガイドを用い第
１供給ローラにまで波及する撚数を抑制する方法が提案
されている（特公昭５６−７９７６号公報）。この方法
は第１供給ローラのニップ点における糸の部分的な延伸
、断面変形による毛羽９強力低下を防止するものである
が撚の波及を抑止する能力に乏しく１本発明の目的であ
る高配向、太デニールのＰＯＹを用い第１供給ローラと
第１ヒータ入口との距離が５０ＣＩ１１以上離れた糸道
形態の仮ヨリ機を用いて高速仮ヨリ糸し毛羽の無い仮ヨ
リ糸を得る場合には不充分である。この方法で撚波及の
抑止能力を大きくするためにガイドの個数を増やしたり
、糸の屈曲を大きくする手段が考えられるが糸に対する
抵抗が増し？円滑な糸掛けができなくなる。

さらに別の方法としてヒータと供給ローラの庫に走行糸
を屈曲し糸道を変更せしめる梨地メッキのバーガイドを
元の糸道から２００〜４５０圓前方に非回転状態で設け
、当該バーガイドに糸条を引っかけて折返す方法が提案
されている（特公昭５Ｂ　−４８６４９号公報）。この
方法は糸の折返しによって供給ローラとヒータ間の糸道
距離を長くし撚分布の斑を生じないようにし毛羽発生を
防ぐものであるが、ヨリ止めの機能は無く、バルーン発
生を防止する効果は期待できない。

また上記公知例にあっては、仮ヨリスタート時に糸条は
偏平化してガイドにくっついてしまい。

特にｐｏｙはスタート時に切れてしまうという欠点があ
った。

〔本発明の目的〕 本発明の目的は前項に述べた従来技術の問題点を改善す
る高速仮ヨリ加工のスタート方法およびその後の加工方
法および装置を提供することであシ、高配向、太デニー
ルのｐｏｙを用い第１供給ローラと第１ヒータ入口との
距離が５０―以上離れた糸道形態の仮ヨリ機を用いて高
速仮ヨリ加工しても毛羽発生の無い仮ヨリ糸を得る方法
および装置を提供することである。

〔本発明の構成〕

本発明は上記目的を達成するため次の構成からなる。

「（１）第１供給ローラと第１ヒータ入口との距離が５
Ｑｃｍ以上離れ、かつその間に屈曲糸道手段を設けた仮
ヨリ機を用いて自然延伸倍率が１．４倍以下の高配向未
延伸合成繊維マルチフィラメント糸条を高速仮ヨリ加工
する方法において、第１ヒータ入口より上流側の位置で
あって２００ｍ以内の距離に少なくとも１つの糸ガイド
を設け、ます糸条を走行・加ネン・加熱する光用は操作
を行ない。

しかる後複数個の糸ガイド群に糸条を屈曲走行せしめ、
かり糸条の総巻付角を３００度以上となして巻取りを開
始することを特徴とする高゛速仮ヨリ加工方法。

（２）第１供給ローラ、第１ヒータ、ツイスタ。

第２供給ローラおよび巻取装置を有する仮ヨリ加工装置
において第１ヒータ入口近傍に固定又は可動ブラケット
に装着された糸ガイドＡが設けられ。

これとは別の糸ガイドＢが可動ブラケット上に設けられ
？少なくとも一方のブラケットが移動することにより糸
ガイドＡとＢが糸道を屈曲せしめる位置に設置されるこ
とを特徴とする高速仮ヨリ加工装置。」 以下図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。第１
図は本発明に係る高速仮ヨリ装置の実施態様例であり第
１ヒータ２人口近傍を示すものである。

すなわち第１図（ａ）において、ガイドＢＩ　Ｉ　Ｂ２
が装着された可動ブラケット１２は右下の点線部分の位
置にあり、この状態で糸掛け、走行、仮ヨリを行なう。

次に可動ブラケットを左上方へ移動させ。

実線部分の位置まで動かす。するとブラケット１１と１
２は交差することにより、糸を走行させつつカイトＡ２
＋　Ｂ２＋　Ａ１１　Ｂ＋　に屈曲走行させるのである
。

仮ヨリ装置全体の図面は第２図に示す通シであり、ボビ
ンから取シ出された糸Ｙは第１供給ローラ１．第１ヒー
タ２．冷却装置３．ツイスタ４および第２供給ローラ５
を通ってチーズ乙に巻取られるが、この間に糸Ｙは衆知
の通シ加熱、冷却を仮ヨリされて仮ヨリ加工糸となる。

第２供給ローラに続いて第２ヒータ、第３供給−一うを
設ける場合もある。このような糸道形態の仮ヨリ機の場
合、第１供給ロー２１と第１ヒータ２の入口との間の糸
にヨリが入ってバルーンが発生することを防止するため
にヨリ止め装置７を設置する。本装置に係るヨリ止め装
置を第１図を用いて説明するに、複数個の糸ガイド群Ａ
ｌｌ　Ａ２１　Ｂ、、　Ｂ２によって構成される。個々
の糸ガイドＡｌｒ　Ａ２＋　ＢＩＩ　Ｂ２は固定式ガイ
ドであっても、それぞれが糸の走行によって回転させら
れる回転式ガイドであってもよい。ガイド材質としては
金属あるいはセラミックス等の表面滑らかで硬質のもの
がよい。

セラミックスとしてはアミルナ系、チタン系。

ジルコニア系のものが好ましく使用でき２表面粗度とし
ては０．４Ｓ以下のものが好ましい。ガイドの形状は鼓
型でＵ字型の溝形状のものがよく、ガイドの糸道部の直
径は８〜１５ｔｏｍ程度が好ましい。

第１ヒータ２の入口とこれにもつとも近い糸ガイドＡ２
との距離は２００−以内であることが必要である。この
距離を長くすると、この間で糸のバルーンが発生し本来
のヨリ止めの意味が無くなる。

また隣シ合う糸ガイドＢ、とＡ１１Ａ＋とＢ、、Ｂ２と
Ａ２の糸道に漕っでの距離（正確にはｌｌＩＤ合う糸ガ
イド間の糸が両ガイドを離れる点間の距離）は２００閣
以内であることが好ましい。この距離が長くなるとこの
間での糸のバルーンの影響を無視できなくなる。第１図
は正常の仮ヨリ状態を示すものであるが、糸は糸ガイド
Ｂ１＋　Ａｌｌ　Ｂ２＋　Ａ２の順に巻付角θ１．θ２
．θ５．θ４をもって各糸ガイドに係合している。ここ
でこれら巻付角の合計θ、＋０２＋０５＋０４は６００
度以上である必要がある。巻付角が３００度未満になる
とヨリ止め効果は不十分となる。逆に巻付角が過大にな
ると糸の走行抵抗が増加し延伸ムラの原因になるので巻
付角は４５０度以下であることが好ましい。以上の糸ガ
イド群を用いて糸掛は操作を行なう場合、ボビンから取
り出した糸Ｙの端をサクション・パイプ（図示せず）に
吸引させながら先ず第２供給ローラ５にニップさせて走
行を開始させ続いて順次ツイスタ４．冷却装置６．第１
ヒータ２に係合させて糸を加ネン。

加熱し、その後に糸を糸ガイド群Ａｌ　ｌ　Ａ２１　Ｂ
、＋　”２に係合させて３００度以上の巻付角を形成す
る。しかるのちにサクション・パイプに吸引されていた
糸端をチーズ６側に渡し巻取りを始める方法を用いる。

ここで第１供給ローラ１に糸をニップさせるタイミング
としては、糸を糸ガイド群に係合させる時期の前後がよ
い。

上記において糸を走行させ、加ネン、加熱を始めてのち
に糸を糸ガイド群に係合させて３００度以上の巻付角を
形成することが必要であり、最初に３００度以上の巻付
角を形成し、その後に糸を走行させる等の操作を行なう
と糸ガイド群でのマサツ抵抗が過大となシ糸切れとなっ
て２円滑に糸掛けを行なうことができない。これは無ヨ
リのｐｏｙが糸ガイドの３００度以上の巻付角に相当す
る周面と接触するためにマサツ係数が極端に大きくなる
ことに依ると思われる。さらに静止状態の糸が糸ガイド
周面と接触してのち糸の走行を始めるとこの間に靜マサ
ツカが働らき、これによっても糸には過大な走行抵抗と
なる。

上記の方法をさらに円滑に実施するために、糸ガイドＡ
Ｉ　ｒ　Ａ２を固定ブラケット１１に装着しｔ糸ガイド
Ｂ、　、　Ｂ２を可動ブラケット１２に装着する。

糸掛は初期の段階では可動ブラケット１２を第１図点線
位置に後退させておき、糸の走行、加ネンを始めてのち
可動ブラケット１２を固定ブラケット１１側に進めるこ
とによって糸を第１ヒータ２に接触させて糸の加熱を開
始し、さらに可動ブラケット１２の位置を進めて、固定
ブラケット１１に装着されている糸ガイドＡｌ　＋　Ａ
２の間に糸ガイドＢ２が入シ込み、可動ブラケット１２
に装着されている糸ガイドＢｌ＋Ｂ２の間に糸ガイドＡ
１が入シ込む配置とする。その結果糸ガイドＢ１＋　Ａ
ｌ＋　Ｂ２＋　Ａ２に対する巻付角θ１＋θ２＋θ５＋
θ４を６００度以上とする。この場合可動ブラケット１
２を固定ブラケット１１側に進めることによって糸が第
１と−タに接触する作用と糸ガイド群への巻付角を３５
０度以上にする作用を実行するが、糸を第１ヒータに接
触させる操作を該可動ブラケットとは無縁の別手段で行
なっても勿論構わない。

〔本発明の効果〕

本発明の方法によって得られる効果は、スタートが安定
し、かつ加工速度を高くしても毛羽の無い高品質の仮ヨ
リ糸が得られる点であシ、特に太デニールで高配向の半
延伸糸を高速度で加工する場合にすぐれた効果を発揮す
る。本発明の方法は仮ヨリ機の第１ヒータ入口部分の改
造および糸掛は操作手順の変更のみによって実行するこ
とができ、多額の工事費用を要さず、容易に実施できる
利点がある。

本発明の装置によって糸掛は途中において糸ガイドに対
する巻付角を３００度以上とする操作をきわめて簡単に
実現することができる。さらに可動ブラケットの操作を
床面からのレバー操作で可能な態様にすることによって
高所での作業が不要となシ糸掛は時間を短縮できる。本
発明の装置は大きなスペースを必要とせず、既設の仮ヨ
リ機を改造して容易に実施できる利点がある。

実施例１ 紡糸速度５２００　ｍ／ｍｉｎで製糸されたポリ−とカ
プロアミドの高配向未延伸糸（自然延伸倍率１．３３）
７０デニール（１，２８倍で延伸後のデニール）、２４
フイラメントを用い、第１図、第２図に示す延伸仮ヨリ
機を用い、ヨリ止め方式を３種類変更し。

加工速度６００　ｍ／ｍｉｎ　、第１ヒータ温度１８５
℃、仮ヨリ数５３９０　Ｔ／ｍで仮ヨリ加工を行なった
。延伸倍率は１．２８倍を中心にし、その前後に少し変
化させて仮ヨリ加ネン張力を変化させて仮ヨリ糸の毛羽
の発生数を測定した。毛羽の計測は東しエンジニアリン
グ（株）製　毛羽カウンタ、モデルＤＴ−１０４を用い
た。仮ヨリ糸２０００ｍ当シの毛羽個数を表１に示す。

本発明の方法によれば仮ヨリ加ネン張力２０〜２５ｇの
間で毛羽の発生は皆無である。一方、従来から用いられ
ている羽根テンプはＡ社製、Ｂ社製とも毛羽発生が見ら
れ、さらに加ネン張力の上昇とともに毛羽が急増し好ま
しくなかった。

実施例２ 実施例１と同様の実験を今度は加ネン張力を２５ｇに固
定し糸ガイド個数、第１ヒータ入口と糸ガイドとの距離
、糸ガイド間の距離および糸ガイド群への巻付角を変更
して行なった。その他の条件は実施例１と同じである。

実験結果を表２に示した。実験部１は１個の糸ガイドに
糸を６６０度まきつけた場合であり２毛羽の発生多く糸
掛けが困難であシ好ましくない。随２〜１４は毛羽の発
生はほとんどなく、糸掛けの面でも問題なかった。

しかし第１ヒータと糸ガイド距離を２００ｍ１！ｌよシ
大きくとるとバルーニングが発生し仮ヨリ加工状態は不
安定になって好ましくない（拠７）。糸ガイド間距離を
２００ｍｍよシ大きくした場合（ｍｌ　０）についても
同様であった。巻付角３００度以上（随１２〜１４）で
はバルーニングの発生はないが。

３００度よシも小さい場合（ｍ１１）は大きなバルーニ
ングの発生が見られ、加工状態は不安定であった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施態様例を示す装置の要部の説明図
である。第２図は本発明に係る仮ヨリ機の糸道構成の説
明図、第３図は従来のヨリ止め装置である羽根テンプの
部分の説明図である。 １：第１供給ローラ　　２：第１ヒータ３：冷却装置　
　　　　４：ツイスタ ５：第２供給ローラ　　６：チーズ ７：ヨリ止め装置 １１：固定又は可動ブラケット １２：可動ブラケット Ａｌ＋　Ａ２＋　　Ｂ、＋　Ｂ２　：糸ガイドＹ：糸 特許出願人　　東　し　株　式　会　社第１図（ｃ）　
　＼　　ｌ′ ＊ｇ２ＷＩ 第ａＳ 昭和　　年　　月　　日 特許庁長官　志　賀　　学　　殿 １、事件の表示 昭和５９年特許願第１２７３８３号 ２、発明の名称 高速仮ヨリ加工方法および装置 ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住　所　　東京都中央区日本橋室町２丁目２番地４、補
正命令の日付　　自発 ５、補正により増加する発明の数　　ナシ６−補正（Ｄ
対象　　　明細書の「発明の詳細な説明」の欄間　　細
　　書　　中 （１）第５頁第１４行目、「仮ヨリ糸し」を「仮ヨリし
」と補正する。 （２）第１０頁第１１行目、「第１図は」を「第１図（
ｂ）は」と補正する。 （３）　　第１４頁第４行目、「ポリ−と」を「ポリε
」と補正する。 （４）第１５頁第１行目と第２行目の間に以下の表を挿
入する。 」 （５）第１６頁の表の上に、「表２」を挿入する。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）第１供給ローラと第１ヒータ入口との距離が５０
   ｃｍ以上離れ、かつその間に屈曲糸道手段を設けた仮ヨ
   リ機を用いて自然延伸倍率が１．４倍以下の高配向未延
   伸合成繊維マルチフィラメント糸条を高速仮ヨリ加工す
   る方法において、第１ヒータ入口より上流側の位置であ
   つて２００ｍｍ以内の距離に少なくとも１つの糸ガイド
   を設け、まず糸条を走行・加ネン・加熱する糸掛け操作
   を行ない、しかる後複数個の糸ガイド群に糸条を屈曲走
   行せしめ、かつ糸条の総巻付角を３００度以上となして
   巻取りを開始することを特徴とする高速仮ヨリ加工方法
   。
2. （２）第１供給ローラ、第１ヒータ、ツイスタ、第２供
   給ローラおよび巻取装置を有する仮ヨリ加工装置におい
   て第１ヒータ入口近傍に固定又は可動ブラケットに装着
   された糸ガイドＡが設けられ、これとは別の糸ガイドＢ
   が可動ブラケット上に設けられ、少なくとも一方のブラ
   ケットが移動することにより糸ガイドＡとＢが糸道を屈
   曲せしめる位置に設置されることを特徴とする高速仮ヨ
   リ加工装置。