JPH08269830A - 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents

高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法

Info

Publication number
JPH08269830A
JPH08269830A JP9597595A JP9597595A JPH08269830A JP H08269830 A JPH08269830 A JP H08269830A JP 9597595 A JP9597595 A JP 9597595A JP 9597595 A JP9597595 A JP 9597595A JP H08269830 A JPH08269830 A JP H08269830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
false
speed
polyester
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9597595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3472944B2 (ja
Inventor
Masaaki Yanagihara
正明 柳原
Atsushi Kagawa
厚 加川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP09597595A priority Critical patent/JP3472944B2/ja
Publication of JPH08269830A publication Critical patent/JPH08269830A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3472944B2 publication Critical patent/JP3472944B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰反撥性とソフトタッチの風合と外観の点で
も優れたポリエステル複合仮撚加工糸を、生産効率よ
く、しかも高速で仮撚加工することにより、低コストで
安価に製造する方法を提供する。 【構成】 少なくとも芯糸に固有粘度0.70〜1.2
0、複屈折率0.03〜0.09の高イータ・高配向ポ
リエステル未延伸糸条を、また鞘糸に切断伸度差が芯糸
よりも100〜300%大きい高伸度ポリエステル未延
伸糸条を用い、これらを引き揃え交絡処理を施したの
ち、延伸しつつ仮撚ディスクによりD/Y〔ここで、D
は仮撚ディスク速度(m/分)、Yは糸条速度(m/
分)を示す〕1.3〜1.7で仮撚を施し、この仮撚を
非接触式の熱セットヒータにより、熱処理温度300℃
以上、熱処理時間を0.05〜0.09秒に維持して延
伸同時仮撚加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高反撥性ポリエステル
複合仮撚加工糸の製造方法に関する。さらに詳細には、
ソフトなタッチを呈しつつ、高反撥性を有するポリエス
テル複合仮撚加工糸を、生産効率よく、高速で製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ソフトなタッチと張り腰アップ、
反撥性とを併用できる仮撚加工糸として、異デニールフ
ィラメントからなる仮撚加工糸であって、太デニールフ
ィラメントが主として芯部を、細デニールフィラメント
が主として鞘部をそれぞれ構成する混繊仮撚加工糸が知
られている(例えば、特公昭47−18060号公報、
特公昭60−22092号公報、特開昭55−1123
25号公報、特公平6−72338号公報)。
【0003】しかしながら、張り腰をアップさせるた
め、また高反撥性を得るために、芯糸のフィラメントデ
ニールを大きくすると(例えば、特開昭57−2962
9号公報では、太デニールフィラメントが3〜6デニー
ルであるスパンライク加工糸が提案されている)、粗硬
感が増加するばかりであって、腰があってもソフトタッ
チの優れた風合のものが得られない。この現象は、特に
細デニール化、すなわちトータルデニールが200デニ
ール以下で顕著に現れるという欠点がある。
【0004】さらに、芯糸が太デニールフィラメントに
なるほど、鞘糸との混繊交絡に斑が起こりやすく、染色
後における“カスリ斑”染斑不良となりやすいという問
題がある。また、太デニールフィラメントが太すぎる
と、剛性が大きくなるため、該フィラメントを加工糸表
面に露出させないようにすることは困難であり、また粗
硬な風合となることは避けがたい。さらに、この加工糸
は、太デニールフィラメントが太すぎて、仮撚トルクが
大きく、織物表面にシボを発生させやすい欠点がある。
【0005】一方、特開昭62−125029号公報に
は、紡糸速度2,000〜3,500m/分で得られ
た、固有粘度0.67〜1.20、複屈折率0.02〜
0.06の未延伸糸条を、一旦、延伸熱処理したのち、
スピンドル仮撚で150m/分程度の低速で、かつ接触
ヒータを用い、高温熱処理(230℃)する仮撚加工が
示されている。この仮撚加工においては、高温加工のた
め、ヒータタールの堆積により経時(高々4〜7日)
で、加工断糸が高くなり、歩留り低下、ロスタイム上昇
となり、コストアップとなっている。
【0006】このように、単独仮撚加工糸が上記のよう
なため、ましてや複合仮撚加工糸においては、太デニー
ルによる熱セット不足のため、低速加工にならざるを得
ず、さらにヒータータールの堆積が促進され経時による
断糸が増大するという問題があり、業界では敬遠される
のが普通である。しかも、上記の仮撚加工プロセスにお
いて、高速加工(800m/分以上)にすると、仮撚工
程での加工毛羽が多発し、断糸を起こし操業生産は不可
能である。
【0007】ところが、近年、仮撚加工の高速化が進む
につれ、その設備コストを低減させるために、高速加工
に対する要請が強くなっている。しかしながら、高速加
工ににより仮撚加工糸を得ようとする場合、サージング
(ヒータ内での糸揺れ)現象が発生する。この現象を解
消するため、加工時の延伸倍率を上げる必要があるが、
通常のPOY−DTY方式では、加工毛羽が上昇する一
方、強力が低下し充分な強力が得られない。従って、低
速加工とせざるを得ず、このため製造コストの面からも
高速加工が必要となっている。以上のように、従来技術
では、高反撥性を備え、しかもソフトタッチな風合と外
観を所持したポリエステル複合仮撚加工糸を生産効率よ
く、低コストで得ることは不可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
問題点を解消し、腰反撥性とソフトタッチの風合と外観
の点でも優れたポリエステル複合仮撚加工糸を、生産効
率よく、しかも高速で仮撚加工することにより、低コス
トで安価に製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
未延伸糸条を延伸しつつ仮撚を施し、この仮撚を熱セッ
トヒータにより熱処理してから冷却プレートにより冷却
し、次いで解撚するに際し、少なくとも芯糸に固有粘度
0.70〜1.20、複屈折率0.03〜0.09の高
イータ・高配向ポリエステル未延伸糸条を、また鞘糸に
切断伸度差が芯糸よりも100〜300%大きい高伸度
ポリエステル未延伸糸条を用い、これらを引き揃え交絡
処理を施したのち、延伸しつつ仮撚ディスクによりD/
Y〔ここで、Dは仮撚ディスク速度(m/分)、Yは糸
条速度(m/分)を示す〕1.3〜1.7で仮撚を施
し、この仮撚を非接触式の熱セットヒータにより、熱処
理温度300℃以上、熱処理時間を0.05〜0.09
秒に維持して延伸同時仮撚加工(以下「DTY加工」と
もいう)することを特徴とする高反撥性ポリエステル複
合仮撚加工糸の製造方法である。
【0010】本発明でいうポリエステルとは、ポリエチ
レンテレフタレート単独重合体を主たる対象とするが、
エチレンテレフタレートを90モル%以上含むポリエス
テル共重合体であってもよい。後者の共重合体におい
て、テレフタル酸およびエチレングリコール成分に共重
合し得る第3成分としては、例えばイソフタル酸、2,
6−ナフタリンジカルボン酸、アジピン酸、シュウ酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ペンタエリスリトー
ル、p−オキシ安息香酸あるいはこれらの機能的誘導体
などが挙げられる。また、これらのポリエステルには、
艶消し剤、安定剤、難燃剤、静電防止剤、着色剤、結晶
化促進剤、結晶化抑制剤などの改質剤や充填剤を含んで
いても差し支えない。
【0011】ここで、ポリエステル未延伸糸条は、少な
くとも芯糸に固有粘度(30℃、o−クロロフェノール
溶液中で測定)が、0.70〜1.20、好ましくは
0.75〜1.05の高イータポリエステルが用いられ
る。本発明のDTY加工において、少なくとも芯糸の固
有粘度が、0.70未満ではヤング率が低下し、目的と
する張り腰アップ不足により高反撥性が得られず、かつ
高速加工、特に800m/分以上の加工では強伸度が低
下し、加工毛羽が発生し、品質低下の原因となる。一
方、1.20を超えると、溶融紡糸時に口金直下での糸
切れが頻発し、安定した溶融紡糸が困難となるばかり
か、DTY加工時にも毛羽が多発し、加工断糸が発生し
やすく、安定した操業性が得られがたい。
【0012】また、芯糸となるポリエステル紡出糸、す
なわちポリエステル未延伸糸条は、複屈折率(Δn)が
0.03〜0.09、好ましくは0.035〜0.08
5の高配向ポリエステル未延伸糸条である。この複屈折
率が0.03未満では、DTY加工において高速加工す
ると、加撚張力(T1 )が低く、サージング(ヒータ内
での糸揺れ)現象が発生する。そして、これを防ぐた
め、高倍率加工にすると、加工毛羽が多発し、製品品位
も不充分となる。一方、0.09を超えると、溶融紡糸
中に口金下での糸切れが多発し、安定した製造が困難と
なる。また、DTY加工においては、加撚張力(T1
が高く、仮撚ディスクの損傷または摩耗が発生しやす
い。
【0013】なお、鞘糸は、芯糸の周りに外層として巻
きつき、表面部を形成し、外観のソフト風合を表現する
ことから、ヤング率を下げる目的で、鞘糸の、固有粘度
を0.45〜0.65、複屈折率を0.01〜0.04
とすることが好ましい。
【0014】さらに、鞘糸には、切断伸度差が芯糸より
も100〜300%、好ましくは150〜250%大き
い高伸度ポリエステル未延伸糸条が用いられる。この切
断伸度差が100%未満では、得られる複合仮撚加工糸
がバラケ気味になり、繊維間空隙は小さく、膨らみが小
さくなり、バルキー性が不足し、目標とするソフトなタ
ッチの加工糸が得られない。一方、300%を超える
と、芯糸〜鞘糸の両未延伸糸条間の染着差がハッキリし
てきて、染斑が目立つようになり、またガサツイタ鞘糸
部分が融着気味となるため、風合が粗硬感を呈し、好ま
しくない。なお、芯糸と鞘糸の切断伸度は、通常、芯糸
が50〜200%、好ましくは80〜170%、鞘糸が
150〜400%、好ましくは200〜350%程度で
ある。
【0015】本発明の芯糸に使用されるポリエステル未
延伸糸条を通常の溶融紡糸で得るためには、一般に紡糸
速度2,000〜5,000m/分が採用される。ただ
し、ポリエステルの固有粘度や紡糸条件により、この紡
糸速度は変化する。すなわち、ポリエステルの固有粘度
が高ければ紡糸速度は低速側へシフトし、また紡糸口金
直下に加熱筒を設けて加熱を行うと、紡糸速度は高速側
へシフトする。また、本発明の鞘糸に使用されるポリエ
ステル未延伸糸条を通常の溶融紡糸で得るためには、通
常、固有粘度が0.45〜0.65のポリエチレンテレ
フタレートを1,000〜3,000m/分の紡糸速度
が採用され、その際の複屈折率は0.01〜0.04、
切断伸度は150〜400%のものが選定される。
【0016】本発明では、高速(800m/分以上)仮
撚加工するため、延伸と仮撚とを同時に行うDTY加工
が必要である。紡出未延伸糸条を、一旦、延伸したの
ち、仮撚加工を行う、いわゆる別延伸方式は採用されな
い。
【0017】従来の仮撚加工方式では、図5に示すよう
に、仮撚ディスクからヒータへの撚り遡及が屈曲してい
ることや、ヤーンパスが長く、高速仮撚加工するために
は、接触ヒータでも高温領域約230℃で約3〜4m以
上必要となる。品質、捲縮率を無視して、高速仮撚加工
したとしても、上述のヤーンパスが長く、屈曲している
点より、ヒータ〜冷却プレートでの糸揺れ、サージング
現象が発生し、かつ工程加工性も断糸が多発し、操業生
産は不可能である。
【0018】本発明では、芯糸となる高イータ・高配向
・低伸度のポリエステル未延伸糸条と鞘糸となる低配向
・高伸度未延伸糸条とを、特定の条件で、例えば図1に
示す工程によりDTY加工するものである。すなわち、
図1において、芯糸となる高イータ・高配向・低伸度ポ
リエステル未延伸糸条である原糸1−Aと、鞘糸となる
低配向・高伸度ポリエステル未延伸糸条である原糸1−
Bとは、それぞれ解舒して引き揃えて糸条yとされ、フ
ィードローラ2に供給され、第1デリベリローラ4との
間に設けられた交絡用空気噴射ノズル(インターレース
ノズル)3で交絡を付与されたのち、非接触ヒータ5で
高温(300℃以上)、短時間(0.05〜0.09
秒)熱処理され、冷却プレート6を経て仮撚付与装置で
ある仮撚ディスク7に導入されて、低D/Y(D/Y=
1.3〜1.7)加工され、第2デリベリローラ8に引
き取られ、この間に仮撚セット(加撚)−解撚され、巻
き取り機9にて高速(800m/分以上)でチーズとし
て巻き取られる。
【0019】ここで、芯糸および鞘糸(糸条y)には、
あらかじめ交絡を付与したのち、DTY加工を施す必要
がある。すなわち、DTY加工する前に、あらかじめポ
リエステル未延伸糸条yに、通常、40ケ/m以上、好
ましくは50ケ/m以上の交絡を付与すると、芯−鞘が
均一化されるため、熱処理斑がなく、そのためサージン
グ斑がなくなり、また毛虫毛羽(長さ3〜15mmの毛
羽)の発生のない、風合の優れた複合仮撚加工糸を高速
加工(800m/分以上)で得ることができる。
【0020】ポリエステル未延伸糸条に交絡を付与する
には、通常の上記交絡用空気噴射ノズル(インターレー
スノズル)のような流体噴射交絡付与装置が用いられ
る。本発明において、DTY加工前に付与する交絡は、
従来のDTY加工後に糸条に集束性を付与することを目
的として付与する交絡とは全く別の異なるものである。
仮撚加工後に交絡処理した加工糸は、本発明で得られる
仮撚加工糸と類似の外観を呈するが、その交絡は、僅か
なシゴキによって簡単に消滅してしまい、さらに交絡
部、非交絡部がともに同じ程度に、仮撚付与されている
ので、弛緩熱処理によって加工糸の長さ方向に、均一な
捲縮クリンプ形態が発現してしまう。このことは、特に
高速加工における高強力糸を仮撚加工後の交絡処理時に
損傷を与え、毛羽足の長い、“毛虫毛羽”(毛羽の長さ
3〜15mm)が発生し、品位低下を招くとともに、高
速加工性が不安定となる。さらには、後加工での解舒性
(市場での製織性)に問題が生ずる。また、DTY加工
前に、交絡を付与しなかった場合や、交絡を付与して
も、交絡度が40ケ/mに満たない場合も、同様に毛虫
毛羽が発生する傾向があり、好ましくない。
【0021】次に、糸条yをDTY加工するに際して
は、熱セット用のヒータを非接触ヒータとし、該熱処理
温度を300℃以上、熱処理時間を0.05〜0.09
秒とし、かつD/Y〔ここで、Dは仮撚ディスク速度
(m/分)、Yは糸条速度(m/分)を示す〕1.3〜
1.7で仮撚加工することが必要である。
【0022】本発明において、熱セット用のヒータは、
例えば図2に示すように、ヒータの長手方向に適宜の間
隔で設けたガイド54により、走行糸条yがヒータ本体
(ヒータブロック)51に接触しないようにした非接触
式ヒータであり、ヒータ長さは、通常、0.7〜1.3
mであり、加熱温度は、糸条の融点以上(300℃以
上)の温度にされている。本発明の非接触ヒータは、図
2に示すように、撚りによるバルーニングを防止するた
めに、ガイド54を設けたものが好ましく、この意味に
おいては完全な非接触式ヒータを意味するものではな
い。
【0023】図2に示す具体的な非接触ヒータについ
て、以下にさらに詳細に説明する。ヒータ5は、シーズ
ヒータ(図示せず)を内設したヒータ本体51に2本の
溝52、53が刻設され、該溝52、53には糸条案内
用のガイド54が設けられている。ヒータ内の溝は、ほ
ぼ2〜10cm間隔でガイド54が設けられ、糸条yは
このガイド54により、図2(b)、(c)に示すよう
にその底部に沿って定位置を走ることになる。この場
合、糸条yの安定走行性を確保するために、底部位置を
ある曲率を形成するごとく配置しておくのが好ましい。
【0024】ヒータの温度は、図2(c)に示すように
その中央部で測定される温度が、300℃以上、好まし
くは800℃以下にする必要がある。300℃未満で
は、供給原糸の欠点(巻き込み毛羽)などで断糸したと
き、特に鞘糸となる低配向・高伸度未延伸糸条が溶けて
ガイド54などに該糸条の溶融ポリマーが付着し、それ
がなかなか灰にならず、糸掛けが困難となり、再糸掛け
性が低下し、操業生産性、歩留り低下となって問題を生
じる。もちろん、300℃未満でも仮撚加工はできる
が、ヒータ長さが0.7〜1.3mでの捲縮が従来の製
品と同レベルにするためには、加工速度を下げざるを得
ず、高速加工のメリットがなく、前述の作業性が悪くな
る点でも不利である。なお、800℃を超えると、ヒー
タの耐久性、エネルギーコストの上昇となり、かつ熱処
理時間が短くなるため、所望の熱処理効果が得られな
い。
【0025】また、このヒータでの熱処理時間は、ヒー
ター長さにも影響されるが、0.05〜0.09秒、好
ましくは0.06〜0.08秒であり、0.05秒未満
では捲縮率が充分上がらず、また得られる仮撚加工糸の
強度も低下するので、目的とする高反撥性が不充分とな
り好ましくない。また、上述の高速加工のため、強度低
下に加えて、サージングが発生しやすく、染着不良が生
じやすい。一方、0.09秒を超える場合は、熱処理オ
ーバーによる淡染化および染斑発生や、加工毛羽が発生
しやすくなり、品位に影響する。
【0026】図4は、本発明と比較例(従来技術)にお
けるサージング現象の起こる領域を示したサージングマ
ップグラフの一例である。これによると、加撚張力の低
い領域では、一定の張力下で仮撚加工速度を上げるとサ
ージングが発生するが、その速度は本発明の方が従来技
術より400m/分以上大きい。一方、加撚張力の高い
領域では、一定の張力下で仮撚加工速度を上げると断糸
が発生するが、その速度は、本発明の方が従来技術より
600m/分以上大きくなっている。通常、安定に仮撚
加工するためには、加撚張力の変動幅は10g程度許容
されていることが必要である。この図から、本発明で
は、1,000m/分以上でも安定に仮撚加工できる
が、従来技術では、せいぜい600〜700m/分でし
か仮撚加工加工できないことが分かる。
【0027】以上のように、本発明では、非接触型の高
温ヒータにより、高速(糸条速度で800m/分以上)
で仮撚加工することができる。この際、熱セット用のヒ
ータで熱処理された糸条yは、随伴流を伴って冷却プレ
ート6に入ってくるが、随伴流は水分や油分(油剤)を
含んでおり、これが該プレート6の通路壁面で冷却され
ると急激に液化し、油滴となる。また、糸条yに付着し
た油剤が、高速回転撚による遠心力などで絞りだされて
油滴となる。この油滴は、原糸欠点がプレート溝を通過
時にジャンピング現象を起こし、品質不良(未捲縮糸が
発生、染斑不良)となり問題である。
【0028】この油滴発生のメカニズムとして考えられ
ることは、例えば冷却プレート6の表面粗度(Ra)が
「ゴツゴツ」した状態の0.3μmを超える窒化処理コ
ーティングにおいては油滴発生が多い。これは、月面の
クレーターのごとく凹凸を核として、油剤、油滴成分が
徐々に蓄積され、ついにはプレート通路壁面に流れ出て
ジャンピングが発生するものと推定される。このことか
ら、冷却プレート6の表面粗度(Ra)は、「ツルツ
ル」の鏡面仕様である0.3μm以下にするが好まし
い。これにより、油滴成分は、糸条yに連れ込まれてい
く。このことは、加工後の糸条yのo.p.u測定結果
で確認されている。
【0029】積極的な油滴の強制吸引手段として、さら
に好ましくは冷却プレート6の糸条走行面に該走行面か
ら裏面に通じる吸引を行うとよい。これにより、油滴
は、冷却プレート内部の中空部に吸い込まれる。さら
に、必要に応じて、吸引ノズルを通して分離装置でもっ
て、排出、除去してもよい。その際でも、冷却プレート
6の表面粗度Raは、0.3μm以下が好ましい。
【0030】つまり、通常の接触式ヒータでは、ヒータ
上で接触、抵抗を受け発生する油煙は排煙され、糸条油
剤の脱着物はヒータタールとして残存するが、これらは
数日後にヒータ清掃処理される。これに対し、本発明に
おける高温非接触ヒータの場合、ヒータ部では接触抵抗
がなく、当然、ヒータタールもない。しかしながら、ヒ
ータ下の冷却装置である冷却プレート6が接触式プレー
トであると、このプレート上に油剤やその脱着物が付着
し、前述のような種々のトラブルを発生するわけであ
る。
【0031】本発明は、このような問題点を解消し、高
速加工における冷却プレートへの油剤付着による油滴の
発生をなくし、走行糸条の円滑な撚遡及、サージング現
象の抑制をし、安定加工させることが好ましい。そのた
めには、高速仮撚加工(800m/分以上)における、
冷却プレート6の接糸溝底部が図3(b)のごとく、そ
の軸線直角断面において、少なくとも2mm以上の曲率
(R)で、かつRa≦0.3μmの鏡面仕上げを施すこ
とが好ましい。2mm未満の曲率の場合、上記のジャン
ピングが発生しやすく、かつ溝底部の清掃が困難とな
る。この曲率は、好ましくは4mm以下である。さらに
重要なことは、表面粗度であり、Raが0.3μm以下
が必要である。0.3μmを超える場合は、油滴の発生
が経時で増加傾向にあり、ジャンピングが発生する。R
aの好ましい範囲としては、0.1〜0.3μmであ
る。
【0032】図3において、冷却プレート6は、湾曲状
の凹部を形成した糸条走行路を有する縦長接触式に冷却
プレートで構成され、その接糸溝走行部の縦断面図
(b)に示すように、2mm以上の曲率(R)を示す。
ヒータ5で加熱された糸条yは、随伴流をともなって冷
却プレート6に入ってくる。冷却プレート6で冷却安定
化されたのち、仮撚ディスク7で解撚された糸条yは、
第2デリベリローラ8で引き取られ、次いで巻き取り機
9に巻き取られる。なお、ヒータ5の温度は、前述のご
とく、加工速度、糸条デニールなどによって設定される
が、例えば800m/分以上の高速で加工されるときに
は、ヒータ温度は400〜450℃が好ましい。
【0033】本発明におけるDTY加工に際しては、上
記のように芯糸に固有粘度0.70〜1.20、複屈折
率0.03〜0.09の高イータ・高配向ポリエステル
未延伸糸条を、また鞘糸に切断伸度差が芯糸よりも10
0〜300%大きい高伸度ポリエステル未延伸糸条を用
い、これらを引き揃え交絡処理を施したのち、延伸しつ
つ仮撚ディスクを用い仮撚を施し、前述の熱セット用ヒ
ータを非接触式とし、300℃以上で0.05〜0.0
9秒熱処理させる。本発明では、これらの条件ととも
に、特に重要な点は、D/Y〔ここで、Dは仮撚ディス
ク速度(m/分)、Yは糸条速度(m/分)を示す〕
1.3〜1.7で仮撚加工することが必要である。
【0034】一般的に、通常の接触式ヒータでは、仮撚
数T(t/m)が2,600〜3,400(仮撚加工糸
デニール=100de)でツカミ取り測定される。ここ
で、ツカミ取り測定とは、走行中の糸条を、2人がかり
で、1人は第1デリベリローラ2、他の1人は第2デリ
ベリローラ8に位置し、同時にツカミ取りサンプリング
し、その糸条を解撚機にて1m間の撚数を測定するもの
である。しかしながら、本発明においては、高温非接触
ヒータを用いるため、サンプリング時に融着してしま
い、ツカミ取り測定は不可能である。従って、本発明に
おいては、仮撚加工を、仮撚ディスクス速度Dと糸条速
度Yの比、すなわちD/Yで説明することが好都合であ
る。すなわち、通常、D/Yを上げると加撚張力
(T1 )が上昇し、解撚張力(T2 )が低下、すなわち
K値(T2 /T1 )が低下する。ここで、ディスク走行
角(θ)は、下記一般式(I)で表される。 θ=tan-1{〔√3D/2−L〕/2(p+t)〕}・・・(I) 〔一般式(I)中、Dはディスク径(mm)、Lは軸間
距離、pはディスク間ピッチ、tはディスク厚さ(m
m)を示す。〕 このディスク走行角(θ)は、ディスク種類、形状、材
質にもよるが、θ=20〜30°において、D/Yは
1.8〜2.4の領域である。
【0035】加工糸強度、高反撥性アップのためには、
断面偏平率を極力小さくすることである。すなわち、本
発明において、D/Yが1.3未満の場合は、加撚張力
(T1 )が低くなり、サージングが発生しやすく、毛羽
が多発し、かつヒータ内でのバルーン糸揺れのため、染
斑発生が起こり、目的とする加工糸が得られない。一
方、D/Yが1.7を超えると、加撚張力(T1 )が高
くなり、解撚張力(T2 )が低く、K値(T2 /T1
が0.6以下となることから、タイトスポットが目立つ
ようになり、未解撚が発生、また加工断糸が多く、操業
生産性上、問題となる。
【0036】本発明において、上記D/Y領域を得るに
は、実用的には、例えばディスク設計において、ウレタ
ンゴム製のディスク(ウレタンディスク)を用い、ディ
スク走行角(θ)=30〜40°、ディスク径54〜6
4φ、ディスク枚数4〜8枚、ディスク厚さ7〜11t
(mm)に設定することが好ましい。ただし、この条件
に限定されるものではない。ウレタンディスクを用いる
と、糸条の把持力、撚掛性に優れ、高速仮撚加工に適し
ており、毛羽が少なく、強度が大きい高強力仮撚加工糸
を得ることができる。
【0037】なお、低伸度側、すなわち芯糸の単糸デニ
ールは特に大きくする必要はないが、高反撥性、張り腰
アップを強調するためには、少なくとも1de以上が好
ましい。通常は、単糸デニールが大きいほど腰反撥性は
向上するが、本発明においては、粗硬感がなく、腰反撥
性に優れた製品(梳毛調織物)とするには、2〜4de
の範囲が好ましい。また、高伸度側、すなわち鞘糸の単
糸デニールは、ソフトタッチを付与するために、2de
以下とすることが好ましい。
【0038】また、加工後の仮撚加工糸のトータルデニ
ールは、50〜250deにするのが好ましい。加工
後、250deを超える場合は、目標とする糸強度、捲
縮特性を得るため加工速度の低下が必要となり(仮撚デ
ィスク経時摩耗による寿命低下)、本発明の目的とする
高速仮撚加工によるメリットがなくなる。一方、加工
後、50de未満では、高速加工におけるクリールから
の解舒で負荷が発生し、また仮撚加工時の僅かな張力変
動が未解撚発生となりやすく、かつ染斑が発生し易くな
って好ましくない。
【0039】さらに、加工後の仮撚加工糸中の芯糸と鞘
糸との重量比は、通常、芯糸/鞘糸=30/70〜60
/40、好ましくは40/60〜50/50程度であ
る。仮撚加工糸中、芯糸の割合が、30重量%未満で
は、高反撥性、張り腰が不足し、目的とする品位が得ら
れない。特に、仮撚加工糸が細デニール化するほど、顕
著となる。一方、芯糸の割合が、60重量%を超える
と、張り腰は良好であるが、鞘糸のカバーリングが悪く
なり、風合に粗硬感が出てくるため好ましくない。
【0040】
【作用】本発明は、芯糸に高イータ・高配向・低伸度の
ポリエステル未延伸糸条を、また鞘糸に低配向・高伸度
のポリエステル未延伸糸条を用い、これらを引き揃え、
交絡処理したのち、熱セット用のヒータを非接触ヒータ
とし、熱処理温度、熱処理時間、およびD/Y(ディス
ク/糸条速度)を特定の範囲で同時延伸仮撚加工するこ
とにより、高反撥性を有するポリエステル複合仮撚加工
糸を得るものである。
【0041】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例において、各測定値は、以下の
方法で測定した。切断強度、切断伸度 引張試験機を用い、糸長25cm、引張速度10cm/
分の条件で、気温25℃および湿度60%の雰囲気で測
定した。
【0042】捲縮率(TC) 試料に50mg/deの張力を掛けてカセ枠に巻き取
り、約3,000deのカセを作る。カセ作製後、カセ
の一端に2mg/de+200mg/deの荷重を負荷
し、1分間経過後の長さl0 (cm)を測定する。次い
で、200mg/deの荷重を除去した状態で、100
℃の沸水中にて20分間処理する。沸水処理後、2mg
/deの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾燥
する。自然乾燥した試料に、再び2mg/de+200
mg/deの荷重を負荷し、1分間経過後の長さl
1 (cm)を測定する。次いで、200mg/deの荷
重を除去し、1分間経過後の長さl2 を測定し、次の算
式で捲縮率を算出した。 TC(%)=〔(l1 −l2 )/l0 〕×100
【0043】断面偏平率 光学顕微鏡を用い、断面写真を撮り、断面の外接円の半
径(R)、内接円の半径(r)をそれぞれ求め、断面偏
平率を〔(R−r)/R〕×100(%)で算出した。
なお、測定は、1サンプル最低20ケの単糸で行った。加工毛羽 毛羽数は、東レ(株)製、東レ毛羽カウンタータイプD
T−104を用いて測定した。また、毛虫毛羽は、完巻
チーズの端面を目視により判定した。
【0044】染着 仮撚加工糸を筒編みにし、染色条件を一定にして染色
し、各水準のサンプル(n=5)を標準糸に対し、濃
染、標準、淡染の3段階に分けて官能評価した。ここ
で、比較例1の糸を標準とし、これより濃く染色される
ものを濃染、薄く染色されるものを淡染と評価した。
【0045】風合 各々の仮撚加工糸から筒編布を得、染色後、風合(ソフ
ト感、反撥性)をそれぞれ官能評価した。ソフト感は、
◎=大変良好、○=良好、△=あまり良くない、×=大
変悪い、と評価した。また、反撥性は、◎=大変良好、
○=良好、△=あまり良くない、×=大変悪い、と評価
した。
【0046】操業性 完巻き5kgのチーズを200本巻き取ったのち、断糸
により完巻きできなかった割合を求め、その割合が15
%以上を×、10%以上15%未満を△、10%未満を
○と評価した。また、操業性の評価における断糸率は、
完巻き5kgのチーズにおいて、次式より断糸率を求め
た。 断糸率(%)=(断糸数/完巻き本数)×100
【0047】実施例1 固有粘度0.80のポリエチレンテレフタレートを、
3,000m/分の紡糸速度で溶融紡糸し、複屈折率が
0.04、切断伸度120%である、120de/36
filのポリエステル未延伸糸条を得た。このポリエス
テル未延伸糸条を芯糸とし、図1の原糸1−Aとした。
一方、固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート
を、1,200m/分の紡糸速度で溶融紡糸し、複屈折
率が0.012、切断伸度350%である、120de
/72filのポリエステル未延伸糸条を得た。このポ
リエステル未延伸糸条を鞘糸とし、図1の原糸1−Bと
した。
【0048】原糸1−A(芯糸)と原糸1−B(鞘糸)
とを引き揃え、図1に示すと同様の延伸同時仮撚加工装
置により仮撚加工を行った。ここで、仮撚加工条件は、
非接触ヒータの設定温度=400℃、熱処理時間=0.
06秒(ヒータ長1m)、D/Y=1.60、DR(延
伸倍率)=1.65とし、ポリエステル未延伸糸条を、
加工後のトータルデニールが150deになるように、
1,000m/分の速度で延伸同時仮撚加工した。次い
で、得られた仮撚加工糸の糸物性〔強度、伸度、TC、
芯糸断面偏平率、加工毛羽)を評価するとともに、該糸
を筒編みし、染色性、風合を評価した。結果を表1に示
す。
【0049】比較例1〜2 図5に示すような従来技術の延伸同時仮撚加工装置を用
い、実施例1と同じ原糸(未延伸糸条)を用い、ヒータ
長さ2.5mの接触式ヒータを用いて、230℃で熱処
理し、加工後のトータルデニールが150デニールにな
るように、500m/分の速度(比較例1)、1,00
0m/分の速度(比較例2)で加工した。結果を表1に
示す。
【0050】表1から明らかなように、本発明の限られ
た範囲の未延伸糸条を組み合わせることにより、良好な
高反撥性、ソフト風合のポリエステル複合仮撚加工糸が
得られる。なお、実施例1で得られた仮撚加工糸を平織
物としたところ、スパン織物用のふくらみが得られ、し
かも張腰も良好でウォーム感の優れたものであった。
【0051】実施例2 固有粘度が種々異なるポリエチレンテレフタレートを用
い、紡糸速度を種々変更して、複屈折率、切断伸度の異
なるポリエステル未延伸糸条を得た。次いで、これらの
未延伸糸条を、芯糸あるいは鞘糸に用い、実施例1と同
様にしてDTY加工した。結果(実験No.1〜14)
を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、実験No.に注
記した(実)は本発明の範囲内の実施例を、また(比)
は本発明の範囲外の比較例を示す。
【0052】実施例3 実施例1の芯糸および鞘糸を用い、ヒータ温度、熱処理
時間、D/Yを各種変更する以外は、実施例1と同様に
してDTY加工を行った。結果(実験No.1〜8)を
表5に示す。なお、表5中、実験No.に注記した
(実)は本発明の範囲内の実施例を、また(比)は本発
明の範囲外の比較例を示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】表3、表5中、*1〜*4は、次のとおり
である。 *1)ガサツキ、粗硬感あり *2)フラットヤーン *3)サージング現象発生 *4)未解撚あり
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、特に800m/分以上
の高速仮撚加工において、ヒーター上でのサージング現
象を防止でき、円滑な撚り遡及を達成でき、コンパクト
な設備でソフトなタッチを呈する風合で、かつ高反撥性
を有するポリエステル複合仮撚加工糸を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するに好適な装置の概略図であ
る。
【図2】(a)は図1のヒータの平面図、(b)は同ヒ
ータの部分的横断面図、(c)は同ヒータの上部縦断面
図である
【図3】(a)は図1の冷却プレートの拡大正面図、
(b)は同冷却プレートの拡大横断面図、(c)は同冷
却プレートの溝部の曲率を示す説明図である。
【図4】本発明と比較例のサージングマップグラフであ
る。
【図5】従来例を示す接触ヒータ式の中速仮撚加工機の
概略図である。
【符号の説明】
1−A 原糸(芯糸) 1−B 原糸(鞘糸) 2 フィードローラ 3 交絡用空気噴射ノズル 4 第1デリベリローラ 5 仮撚の熱セット用ヒータ 6 冷却プレート 7 撚掛装置(仮撚ディスク) 8 第2デリベリローラ 9 巻き取り機 52,53 溝 54 ガイド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル未延伸糸条を延伸しつつ仮
    撚を施し、この仮撚を熱セットヒータにより熱処理して
    から冷却プレートにより冷却し、次いで解撚するに際
    し、少なくとも芯糸に固有粘度0.70〜1.20、複
    屈折率0.03〜0.09の高イータ・高配向ポリエス
    テル未延伸糸条を、また鞘糸に切断伸度差が芯糸よりも
    100〜300%大きい高伸度ポリエステル未延伸糸条
    を用い、これらを引き揃え交絡処理を施したのち、延伸
    しつつ仮撚ディスクによりD/Y〔ここで、Dは仮撚デ
    ィスク速度(m/分)、Yは糸条速度(m/分)を示
    す〕1.3〜1.7で仮撚を施し、この仮撚を非接触式
    の熱セットヒータにより、熱処理温度300℃以上、熱
    処理時間を0.05〜0.09秒に維持して延伸同時仮
    撚加工することを特徴とする高反撥性ポリエステル複合
    仮撚加工糸の製造方法。
  2. 【請求項2】 延伸同時仮撚加工を、糸条速度800m
    /分以上で行う請求項1記載の高反撥性ポリエステル複
    合仮撚加工糸の製造方法。
JP09597595A 1995-03-30 1995-03-30 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法 Expired - Fee Related JP3472944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09597595A JP3472944B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09597595A JP3472944B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08269830A true JPH08269830A (ja) 1996-10-15
JP3472944B2 JP3472944B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=14152178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09597595A Expired - Fee Related JP3472944B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3472944B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103668612A (zh) * 2012-08-30 2014-03-26 中国石油化工股份有限公司 一种高弹涤纶纱的加工方法
CN104099677A (zh) * 2014-07-24 2014-10-15 太仓天龙化纤有限公司 绕曲弹力丝制造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103668612A (zh) * 2012-08-30 2014-03-26 中国石油化工股份有限公司 一种高弹涤纶纱的加工方法
CN104099677A (zh) * 2014-07-24 2014-10-15 太仓天龙化纤有限公司 绕曲弹力丝制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3472944B2 (ja) 2003-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI294926B (en) Polyester fine false twisting textured yarn, and methods for producing the same
JP2001164433A (ja) ポリプロピレンテレフタレート仮撚糸およびその製造方法
JP3472944B2 (ja) 高反撥性ポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法
JP3472942B2 (ja) ポリエステル高強力仮撚加工糸の製造方法
JP3497639B2 (ja) ポリエステル異収縮混繊糸およびその製造方法
US4121412A (en) Spun yarn and process for manufacturing the same
JPH10168663A (ja) ポリエステルとポリアミドからなる分割型複合繊維およびその製造方法
JP3224275B2 (ja) 異収縮混繊糸の製造方法
JP2609009B2 (ja) ポリエステル極細繊維の製造方法
JPS63182430A (ja) 複合加工糸の製造方法
JP2002030527A (ja) 高伸縮耐久性ポリエステル系複合繊維および製造方法
JP3098340B2 (ja) ポリエステル仮撚加工糸の製造方法
JPS6347803B2 (ja)
JP2004143630A (ja) ストレッチ性複合仮撚加工糸及びその製造方法
JP3238647B2 (ja) ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法
JP2001098434A (ja) 高収縮・高収縮応力を有するポリエステル仮撚糸およびその製造方法、ならびに混繊糸
JP4031236B2 (ja) 異収縮混繊糸及びそれを用いた布帛
JP3538065B2 (ja) 複合仮撚加工糸の製造方法
JP2715190B2 (ja) 長短複合糸の製造方法
JPS59125904A (ja) 分繊用ポリエステルマルチフイラメントの製造法
JPH08325827A (ja) 分割型複合繊維からなる延伸糸およびその製造方法
JP2000136455A (ja) 複合仮撚加工糸の製造方法
JP2000265324A (ja) 潜在捲縮性シックアンドシンヤーン及びその製造方法
JPH03199439A (ja) 牽切紡績用極細ポリエステル繊維
JPH08158187A (ja) マルチフィラメント縫糸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030819

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees