JP3238647B2 - ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents
ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル太細
仮撚加工糸の製造方法に関する。更に詳しくは、ポリエ
ステル太細糸を延伸と同時に摩擦仮撚加工して、繊維軸
方向に濃淡染着差(シックアンドシンパターン)を有
し、かつ実質的に未解撚部が存在しない特殊仮撚加工糸
を製造する方法に関するものである。
仮撚加工糸の製造方法に関する。更に詳しくは、ポリエ
ステル太細糸を延伸と同時に摩擦仮撚加工して、繊維軸
方向に濃淡染着差(シックアンドシンパターン)を有
し、かつ実質的に未解撚部が存在しない特殊仮撚加工糸
を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維軸方向に太部と細部が交互に
混在し、濃淡染着差を有するポリエステル太細糸に接触
プレート式ヒーターを用いて高速で仮撚加工を施す場
合、未解撚や毛羽が多発し、更には濃淡染着差の小さい
太細糸となり、実用上商品展開ができないものとなるた
め、通常は200m/分以下の低速で加工せざるを得な
かった。従って、生産性が極めて悪いという問題があっ
た。
混在し、濃淡染着差を有するポリエステル太細糸に接触
プレート式ヒーターを用いて高速で仮撚加工を施す場
合、未解撚や毛羽が多発し、更には濃淡染着差の小さい
太細糸となり、実用上商品展開ができないものとなるた
め、通常は200m/分以下の低速で加工せざるを得な
かった。従って、生産性が極めて悪いという問題があっ
た。
【0003】かかる問題を改善するため、接触プレート
式ヒーターに代えて非接触ヒーターを用いて仮撚加工す
る方法が、例えば特開平8−260268号公報に提案
されている。確かにこの方法によれば、接触プレート式
ヒーターでは見られなかった安定した高速加工が可能に
なるものの、部分的な未解撚を完全になくすことはでき
ず、さらなる改善が要望されている。
式ヒーターに代えて非接触ヒーターを用いて仮撚加工す
る方法が、例えば特開平8−260268号公報に提案
されている。確かにこの方法によれば、接触プレート式
ヒーターでは見られなかった安定した高速加工が可能に
なるものの、部分的な未解撚を完全になくすことはでき
ず、さらなる改善が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、濃淡染着差が良好で且つ未解撚
部が実質的にないポリエステル太細仮撚加工糸を、高速
度で安定して製造することができる方法を提供すること
を課題とするものである。
技術の問題点を解消し、濃淡染着差が良好で且つ未解撚
部が実質的にないポリエステル太細仮撚加工糸を、高速
度で安定して製造することができる方法を提供すること
を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、仮撚加工に供する
ポリエステル太細糸に予め交絡処理を施すこと、その際
平均非交絡長およびその変異係数(CV)を特定範囲に
することによって、未解撚部の発生が著しく抑制された
太細仮撚加工糸が安定して得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、仮撚加工に供する
ポリエステル太細糸に予め交絡処理を施すこと、その際
平均非交絡長およびその変異係数(CV)を特定範囲に
することによって、未解撚部の発生が著しく抑制された
太細仮撚加工糸が安定して得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明によれば、「繊維軸方向に
太部と細部とが交互に混在したポリエステル太細糸を、
非接触ヒーターを用いて延伸同時摩擦仮撚加工するに際
し、該ポリエステル太細糸として、平均非交絡長が50
〜80mmでその変異係数(CV)が35〜40%であ
る交絡太細糸を用いることを特徴とするポリエステル太
細仮撚加工糸の製造方法。」が提供される。
太部と細部とが交互に混在したポリエステル太細糸を、
非接触ヒーターを用いて延伸同時摩擦仮撚加工するに際
し、該ポリエステル太細糸として、平均非交絡長が50
〜80mmでその変異係数(CV)が35〜40%であ
る交絡太細糸を用いることを特徴とするポリエステル太
細仮撚加工糸の製造方法。」が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリエ
ステル太細糸は、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と
する、繊維形成能を有するポリエステルからなる太細糸
であって、かかるポリエステルとしては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン―2、6―ナフタレンジカルボキシレ
ート等を挙げることができる。また、これらポリエステ
ルは第3成分として、イソフタル酸、5―ナトリウムス
ルホイソフタル酸等の他のカルボン酸または他のグリコ
ールを共重合させた共重合体でも良く、更に、これら各
種ポリエステルの混合体でも良い。就中ポリエチレンテ
レフタレートが最適である。
ステル太細糸は、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と
する、繊維形成能を有するポリエステルからなる太細糸
であって、かかるポリエステルとしては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン―2、6―ナフタレンジカルボキシレ
ート等を挙げることができる。また、これらポリエステ
ルは第3成分として、イソフタル酸、5―ナトリウムス
ルホイソフタル酸等の他のカルボン酸または他のグリコ
ールを共重合させた共重合体でも良く、更に、これら各
種ポリエステルの混合体でも良い。就中ポリエチレンテ
レフタレートが最適である。
【0008】本発明で仮撚加工に付されるポリエステル
太細糸は、太部と細部の直径比が1.1〜1.5、太部
の長さが20〜70mm、細部の長さが40〜90mm
のフィラメントから構成されていることが好ましく、か
かるポリエステル太細糸は、固有粘度[IV]が0.5
5〜0.7のポリエステルを285〜300℃で溶融紡
糸し、1000〜1800m/分の速度で引き取り、4
5〜65℃の温度で自然延伸倍率(NDR)の0.6〜
0.95倍の倍率で延伸することにより得ることができ
る。
太細糸は、太部と細部の直径比が1.1〜1.5、太部
の長さが20〜70mm、細部の長さが40〜90mm
のフィラメントから構成されていることが好ましく、か
かるポリエステル太細糸は、固有粘度[IV]が0.5
5〜0.7のポリエステルを285〜300℃で溶融紡
糸し、1000〜1800m/分の速度で引き取り、4
5〜65℃の温度で自然延伸倍率(NDR)の0.6〜
0.95倍の倍率で延伸することにより得ることができ
る。
【0009】紡糸の引取速度が1000m/分未満にな
ると、自然延伸倍率以下で延伸した後に熱処理を施す
際、未延伸部が脆化しやすく、一方1800m/分を越
えると、未延伸部と延伸部との太細差が小さくなるだけ
でなく、染色後の濃淡斑も弱くなる傾向がある。また、
延伸温度が45℃未満では、太細部の形成された糸は得
られるものの、毛羽やループが発生しやすく、これが摩
擦仮撚加工工程での糸切れ等に結びつくため操業性が低
下し、一方65℃を越えると、太細部の差が小さいかあ
るいはそれの全くない糸になりやすい。さらに、延伸倍
率が自然延伸倍率の0.6倍未満になると、未延伸部の
割合が多くなりすぎるため次工程で熱処理を施す際に未
延伸部が脆化しやすく、一方自然延伸倍率の0.95を
越えると、延伸部の長さが未延伸部の長さよりかなり長
くなるため、染色後の濃淡斑が低下する傾向がある。
ると、自然延伸倍率以下で延伸した後に熱処理を施す
際、未延伸部が脆化しやすく、一方1800m/分を越
えると、未延伸部と延伸部との太細差が小さくなるだけ
でなく、染色後の濃淡斑も弱くなる傾向がある。また、
延伸温度が45℃未満では、太細部の形成された糸は得
られるものの、毛羽やループが発生しやすく、これが摩
擦仮撚加工工程での糸切れ等に結びつくため操業性が低
下し、一方65℃を越えると、太細部の差が小さいかあ
るいはそれの全くない糸になりやすい。さらに、延伸倍
率が自然延伸倍率の0.6倍未満になると、未延伸部の
割合が多くなりすぎるため次工程で熱処理を施す際に未
延伸部が脆化しやすく、一方自然延伸倍率の0.95を
越えると、延伸部の長さが未延伸部の長さよりかなり長
くなるため、染色後の濃淡斑が低下する傾向がある。
【0010】かくして得られるポリエステル太細糸は、
さらに70〜100℃の温度で熱セットが施されている
ことが好ましく、かくすることにより得られる太細加工
糸の濃淡染着差がより明瞭になるので好ましい。
さらに70〜100℃の温度で熱セットが施されている
ことが好ましく、かくすることにより得られる太細加工
糸の濃淡染着差がより明瞭になるので好ましい。
【0011】本発明においては、かかるポリエステル太
細糸を後述する方法で延伸と同時に摩擦仮撚加工するに
際し、該ポリエステル太細糸には予め平均非交絡長が4
0〜90mm、好ましくは50〜80mmで、その変異
係数(CV)が30〜40%、好ましくは35〜40%
である交絡を付与しておくことが肝要である。ここでい
う変異係数(CV)とは、標準偏差と平均値との比を百
分率で表したものである。平均非交絡長の長さが90m
mを越える場合には、未解撚部が発生しやすく、濃淡染
着差が不明瞭になるので好ましくない。一方40mm未
満の場合には、太細仮撚加工糸の濃淡染着差が不十分と
なるため好ましくない。また、変異係数が30%未満の
場合には、太細仮撚加工糸の濃淡染着差が不十分となる
ため好ましくなく、一方変異係数CVが40%を越える
場合には、未解撚部の発生を抑制する効果が不十分とな
るので好ましくない。
細糸を後述する方法で延伸と同時に摩擦仮撚加工するに
際し、該ポリエステル太細糸には予め平均非交絡長が4
0〜90mm、好ましくは50〜80mmで、その変異
係数(CV)が30〜40%、好ましくは35〜40%
である交絡を付与しておくことが肝要である。ここでい
う変異係数(CV)とは、標準偏差と平均値との比を百
分率で表したものである。平均非交絡長の長さが90m
mを越える場合には、未解撚部が発生しやすく、濃淡染
着差が不明瞭になるので好ましくない。一方40mm未
満の場合には、太細仮撚加工糸の濃淡染着差が不十分と
なるため好ましくない。また、変異係数が30%未満の
場合には、太細仮撚加工糸の濃淡染着差が不十分となる
ため好ましくなく、一方変異係数CVが40%を越える
場合には、未解撚部の発生を抑制する効果が不十分とな
るので好ましくない。
【0012】この様な交絡を、仮撚加工前のポリエステ
ル太細糸に予め付与するには、例えば、上記のポリエス
テル太細糸の製造方法において、自然延伸倍率(ND
R)の0.6〜0.95倍の倍率で延伸するに先だっ
て、流体噴射ノズルで交絡を付与すればよい。その際、
非交絡長とその変異係数を前記の範囲に制御するために
は、例えば引取速度に応じて流体噴射ノズルの流量、延
伸倍率等を適宜設定すればよい。
ル太細糸に予め付与するには、例えば、上記のポリエス
テル太細糸の製造方法において、自然延伸倍率(ND
R)の0.6〜0.95倍の倍率で延伸するに先だっ
て、流体噴射ノズルで交絡を付与すればよい。その際、
非交絡長とその変異係数を前記の範囲に制御するために
は、例えば引取速度に応じて流体噴射ノズルの流量、延
伸倍率等を適宜設定すればよい。
【0013】本発明にかかる仮撚加工方法は、上記方法
にて得られる交絡ポリエステル太細糸を、300℃以
上、好ましくは400℃以上の非接触ヒータを用いて、
延伸と同時に摩擦仮撚加工する。ヒータとしては非接触
タイプのものを用いることが大切で、接触タイプのもの
では450m/分以上の高速加工が困難となるだけでな
く、得られる仮撚加工糸の濃淡染着差(濃淡パターン)
も悪化する。また、非接触ヒータの温度が300℃未満
では、未解撚が発生しやすくなり、濃淡染着差も悪化す
る傾向にある。
にて得られる交絡ポリエステル太細糸を、300℃以
上、好ましくは400℃以上の非接触ヒータを用いて、
延伸と同時に摩擦仮撚加工する。ヒータとしては非接触
タイプのものを用いることが大切で、接触タイプのもの
では450m/分以上の高速加工が困難となるだけでな
く、得られる仮撚加工糸の濃淡染着差(濃淡パターン)
も悪化する。また、非接触ヒータの温度が300℃未満
では、未解撚が発生しやすくなり、濃淡染着差も悪化す
る傾向にある。
【0014】摩擦仮撚加工装置としては、その仮撚具が
同一方向に回転する3本以上の平行な回転軸に複数個の
摩擦円板が部分的に交差するように設けられた、外接型
の摩擦仮撚加工装置が、450m/分以上の高速加工に
有効であるが、2本のベルトを走行糸に交差させて仮撚
するベルト方式を採用してもよい。
同一方向に回転する3本以上の平行な回転軸に複数個の
摩擦円板が部分的に交差するように設けられた、外接型
の摩擦仮撚加工装置が、450m/分以上の高速加工に
有効であるが、2本のベルトを走行糸に交差させて仮撚
するベルト方式を採用してもよい。
【0015】また仮撚加工の延伸倍率DRと加工速度D
S(m/分)とは、下記式を満足することが望ましい。
S(m/分)とは、下記式を満足することが望ましい。
【0016】
【数1】1.2+0.9DS1/2 ×10-2≦DR≦1.
3+0.9DS1/2 ×10-2
3+0.9DS1/2 ×10-2
【0017】延伸倍率DRが、上記の範囲よりも高くな
ると、捲縮性能(TC)が低下して濃淡染着差が悪化す
る傾向にあり、一方延伸倍率DRが、上記の範囲よりも
低くなると、未解撚部が発生しやすくなって均一な加工
糸が得難くなる。
ると、捲縮性能(TC)が低下して濃淡染着差が悪化す
る傾向にあり、一方延伸倍率DRが、上記の範囲よりも
低くなると、未解撚部が発生しやすくなって均一な加工
糸が得難くなる。
【0018】図1は、本発明方法を実施する仮撚加工装
置の一例を示す簡略化した側面図であり、繊維軸方向に
太部と細部とが交互に混在するポリエステル太細糸A
が、解舒ガイドB、Cを経由して解舒され、供給ロール
Dと第1デリベリーロールJとの間で延伸仮撚加工され
る。Eは糸導に案内ガイドを内設した高温非接触ヒータ
で、摩擦仮撚装置Gで加撚された撚りを素早く熱セット
する。案内ガイドは、例えば、糸条の走行方向の直角一
方向から見て糸条が弓なりの弧状に走行するように設置
すればよく、また別の方法として糸条が屈曲して走行す
るように設置してもよい。Fは冷却プレートであり、加
撚熱セットされた糸条を冷却して形態を固定し、摩擦仮
撚装置Gを介して加撚セットされた糸条は解撚され、嵩
高性を発現する。摩擦仮撚装置Gとしては、例えば、3
軸外接式フリクションディスクが用いられ、その材質は
ポリウレタン、セラミック、セラミックコート等であ
り、ディスクの枚数は、加工する糸条の繊度、品質等に
より適宜変更して使用する。
置の一例を示す簡略化した側面図であり、繊維軸方向に
太部と細部とが交互に混在するポリエステル太細糸A
が、解舒ガイドB、Cを経由して解舒され、供給ロール
Dと第1デリベリーロールJとの間で延伸仮撚加工され
る。Eは糸導に案内ガイドを内設した高温非接触ヒータ
で、摩擦仮撚装置Gで加撚された撚りを素早く熱セット
する。案内ガイドは、例えば、糸条の走行方向の直角一
方向から見て糸条が弓なりの弧状に走行するように設置
すればよく、また別の方法として糸条が屈曲して走行す
るように設置してもよい。Fは冷却プレートであり、加
撚熱セットされた糸条を冷却して形態を固定し、摩擦仮
撚装置Gを介して加撚セットされた糸条は解撚され、嵩
高性を発現する。摩擦仮撚装置Gとしては、例えば、3
軸外接式フリクションディスクが用いられ、その材質は
ポリウレタン、セラミック、セラミックコート等であ
り、ディスクの枚数は、加工する糸条の繊度、品質等に
より適宜変更して使用する。
【0019】摩擦仮撚装置Gの下流側には、解撚張力T
2 を検出する装置Hを配設し、検出されたら張力T2 は
連続的にモニター装置Iにて監視され、この張力パター
ンにより、目的とする加工糸の太細パターンをオンライ
ンで管理することができる。更に、第1デリベリーロー
ルJと第2デリベリーロールLとの間に非接触ヒータK
を配置し、目的とする捲縮のレベルに合わせて、フィラ
メント上に捲縮を発現させることも可能であり、捲取ガ
イドMおよび捲取ロールNを介して、ポリエステル太細
仮撚加工糸のパッケージOを得ることができる。
2 を検出する装置Hを配設し、検出されたら張力T2 は
連続的にモニター装置Iにて監視され、この張力パター
ンにより、目的とする加工糸の太細パターンをオンライ
ンで管理することができる。更に、第1デリベリーロー
ルJと第2デリベリーロールLとの間に非接触ヒータK
を配置し、目的とする捲縮のレベルに合わせて、フィラ
メント上に捲縮を発現させることも可能であり、捲取ガ
イドMおよび捲取ロールNを介して、ポリエステル太細
仮撚加工糸のパッケージOを得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、各特性値は下記の方法により測定、評価し
た。
する。なお、各特性値は下記の方法により測定、評価し
た。
【0021】(1)濃淡染着差 仮撚加工糸を筒編みにして、イーストマンポリエステル
ブルーにより青色に染色して、染着差パターンを目視で
観察し、次の基準で判定した。 4級:極めて良好 3級:良好 2級:パターンがやや薄くなり若干不良 1級:パターンが薄くなり不良 (2)未解撚 仮撚加工糸を目視で観察し、次の基準で判定した。 ◎:未解撚は全く存在しない ○:実質上未解撚が存在しない △:未解撚がスポット的に存在する ×:糸長の長い未解撚が多発する
ブルーにより青色に染色して、染着差パターンを目視で
観察し、次の基準で判定した。 4級:極めて良好 3級:良好 2級:パターンがやや薄くなり若干不良 1級:パターンが薄くなり不良 (2)未解撚 仮撚加工糸を目視で観察し、次の基準で判定した。 ◎:未解撚は全く存在しない ○:実質上未解撚が存在しない △:未解撚がスポット的に存在する ×:糸長の長い未解撚が多発する
【0022】(3)平均非交絡長およびその変異係数
(CV%) ロッシェルド式I/L測定器を使用して交絡部の数を4
0点測り、その非交絡長の平均値および標準偏差を算出
する(単位:mm)。変異係数(CV%)は、標準偏差
/平均非交絡長に100を乗じたものである。 (4)ポリエステル太細供給糸の毛羽 東レエンジニアリング社製毛羽カウンター(モデルDT
−104)を用い、糸速度500m/分でパッケージよ
り解舒して測定し、2500m当りの毛羽個数を求め
た。なお10回の平均値で示した。
(CV%) ロッシェルド式I/L測定器を使用して交絡部の数を4
0点測り、その非交絡長の平均値および標準偏差を算出
する(単位:mm)。変異係数(CV%)は、標準偏差
/平均非交絡長に100を乗じたものである。 (4)ポリエステル太細供給糸の毛羽 東レエンジニアリング社製毛羽カウンター(モデルDT
−104)を用い、糸速度500m/分でパッケージよ
り解舒して測定し、2500m当りの毛羽個数を求め
た。なお10回の平均値で示した。
【0023】[実施例1〜3、比較例1〜6] 図2に示す装置を用い、固有粘度[IV]が0.65の
ポリエチレンテレフタレートを295℃で溶融し、17
50m/分の速度で引き取ると共に、流体噴射ノズルの
流量を変えて交絡を付与し、延伸温度55℃で1.79
倍(自然延伸倍率:1.9)に延伸した後に温度80℃
で熱セットを施しワインダーに捲取った。得られたポリ
エステル太細糸は195デニール/48フィラメントで
あり、表1記載の平均交絡長を有していた。このポリエ
ステル太細糸を供給糸として、摩擦円盤がウレタンで構
成された3軸外接型の摩擦式仮撚加工装置が設けられた
図2に示す装置を用い、非接触ヒーター温度340℃、
非接触ヒーター有効長1m、加工速度500m/分、撚
数2500T/m、延伸倍率1.48倍で延伸同時仮撚
加工を施した。結果を表1に示す。
ポリエチレンテレフタレートを295℃で溶融し、17
50m/分の速度で引き取ると共に、流体噴射ノズルの
流量を変えて交絡を付与し、延伸温度55℃で1.79
倍(自然延伸倍率:1.9)に延伸した後に温度80℃
で熱セットを施しワインダーに捲取った。得られたポリ
エステル太細糸は195デニール/48フィラメントで
あり、表1記載の平均交絡長を有していた。このポリエ
ステル太細糸を供給糸として、摩擦円盤がウレタンで構
成された3軸外接型の摩擦式仮撚加工装置が設けられた
図2に示す装置を用い、非接触ヒーター温度340℃、
非接触ヒーター有効長1m、加工速度500m/分、撚
数2500T/m、延伸倍率1.48倍で延伸同時仮撚
加工を施した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、濃淡染着差が良好で、
且つ未解撚部が実質的に存在しない特殊仮撚加工糸を、
高速で生産性良く製造することができる。
且つ未解撚部が実質的に存在しない特殊仮撚加工糸を、
高速で生産性良く製造することができる。
【図1】本発明方法を実施する際に使用する仮撚加工装
置の一例を示す概略側面図である。
置の一例を示す概略側面図である。
【図2】本発明で用いられるポリエステル太細糸を製造
する際に使用する紡糸装置の一例を示す概略正面図であ
る。
する際に使用する紡糸装置の一例を示す概略正面図であ
る。
A ポリエステルシックアンドシンヤーン D 供給ロール E 非接触ヒータ F 冷却プレート G 摩擦仮撚装置 H 解撚張力検出装置 J 第1デリベリーロール K 捲縮発現用ヒータ L 第2デリベリーロール N 巻取ロール O 加工糸パッケージ 1 紡糸塔 2 油剤付与装置 3 流体噴射ノズル 4 供給ロール 5 セパレートローラー 6 延伸ロール 7 ワインダー Y ポリエステル糸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 1/02 - 1/08 D02G 3/34
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維軸方向に太部と細部とが交互に混在
したポリエステル太細糸を、非接触ヒーターを用いて延
伸同時摩擦仮撚加工するに際し、該ポリエステル太細糸
として、平均非交絡長が50〜80mmでその変異係数
(CV)が35〜40%である交絡太細糸を用いること
を特徴とするポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法。 - 【請求項2】 ポリエステル太細糸が、ポリエステルを
溶融紡出して1000〜1800m/分の速度で引取る
と共に、流体噴射ノズルで交絡を付与し、延伸温度45
〜65℃で自然延伸倍率の0.6〜0.95倍に延伸
し、次いで温度70〜100℃で熱セットして得た交絡
太細糸である請求項1記載のポリエステル太細仮撚加工
糸の製造方法。 - 【請求項3】 仮撚加工速度が450〜850m/分で
ある請求項1または2記載のポリエステル太細仮撚加工
糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18109797A JP3238647B2 (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18109797A JP3238647B2 (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1121730A JPH1121730A (ja) | 1999-01-26 |
JP3238647B2 true JP3238647B2 (ja) | 2001-12-17 |
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ID=16094790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18109797A Expired - Fee Related JP3238647B2 (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | ポリエステル太細仮撚加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002146638A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-22 | Toray Ind Inc | ポリエステル仮撚加工用原糸 |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP18109797A patent/JP3238647B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1121730A (ja) | 1999-01-26 |
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