JPS6112847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、デイスプレイ、額、ライトその他イ
ンテリア用構造体を店頭、家庭、展示場などに陳
列装備するための索条体の張装具に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

一般に索条体を床面へ取付けるには索条体の下
端に引き抜き防止用の玉をつくつたり係止部材を
取付加工して分割型のケース取付体に挿入して緊
張できるようにしているが、加工が厄介であり、
その取り外し取り付けの取り扱いや極めて不便で
あり、索条体の長さ調整や緊張度合の調整ができ
ないし、索条体のたるみがゆるみが生じた場合に
は更新しなければならない不便があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案はこれら従来の欠点を適確に除去しよう
としたもので外筒中の内筒とスリーブとを二つの
バネで弾装したことにより索条体の吊垂、張架、
緊張を著しく簡単且つ迅速に行え、その取り付け
取り外しもワンタツチで可能で作業性を大幅に向
上でき体栽良好な索条体張装具を提供することを
目的としたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、壁面に沿つた底面を有する固定用の
座金１にネジ穴１′を設け、このネジ穴１′に中空
筒状の外筒２を着脱自在に設け、該外筒２内に中
空内筒１３をインナーとして摺動可能にバネ６を
弾装配備し、この内筒１３に先細り形状のテーパ
ー穴を形成し、該テーパー穴のテーパー面と接触
する複数のボール３，３が遊嵌され、一端が中空
内筒１３に固定されたバネ７で前記バネ６の押圧
力に対向する方向の押圧力が付与され、かつ前記
ボール３，３間に挿入される索条体Ｗを挿通しう
る挿入孔４を持つたスリーブ５を、前記内筒１３
中に弾装配備すると共に、このスリーブ５の開口
端５′を前記格外筒２より突出配備したことを特
徴とする索条体張装具である。

〔実施例〕

図示のものにおいて、少なくとも二個以上のボ
ール例えば三個のボール３，３，３を接離可能に
保持して成るスリーブ５と、スリーブ５を接離方
向と直角な軸方向に遊動可能に保持する内筒１３
とを中空筒状の外筒２中に備えている。該スリー
ブ５は前記ボール間に索条体Ｗを軸方向に外から
挿入し得るように挿入孔４を有するパイプ体であ
り、ほぼ中央に内筒１３のテーパー穴に嵌合する
コーン部１１を有し、該コーン部１１に三つのボ
ール挿入孔１２を設け、これにボール３をそれぞ
れ保持してあり、このスリーブ５の開口端５′側
の端部は外筒２から突出配備してある。前記内筒
１３の内面は開口端５′側が狭いテーパー穴でボ
ール３の当接面となりボール３が開口端５′側の
内筒１３の開口近くにあるときに、この開口から
遠くにあるときよりもボール３，３，３間の間隔
が小なるように拘束している。

前記スリーブ５は中空内筒１３に固定されたバ
ネ７より常に外筒１３の前述の開口の方に押され
る力を受けており、一方内筒１３はバネ６により
常に前述の開口の方とは反対の方に押される力を
受けている。バネ６，７の封入には他の部材を兼
用したり、外筒２や内筒１３の内部に仕切壁や段
部を設けたり仕切片を着脱自在に装着するのがよ
い。また前記外筒２の脚部はネジ穴２′を設け、
床などの固定面へ固定子８で固定された座金１の
ネジ穴１′に螺合してある。この座金１は固定子
８の嵌挿孔を有する円錘体で床面に沿つた底面を
有しているが、床面或いはステージ等に螺合若し
くは脱抜しないように嵌合させて定着支持するこ
とも可能である。前記外筒２を座金１にねじ込む
ことによつてバネ６が圧縮され索条体Ｗにボール
を介して力が加わりたるみをとることができる。

また該外筒２の下端は前記内筒１３を挿入した
のち、かしめて内筒１３が脱抜できないようにす
るのが便利であるが、バネ７をも封入できるよう
にしてもよいし必要に応じスリーブ５をガイドし
且つバネ７を押さえるための押え片１０を着脱自
在或いは固着することもできる。

第３図の実施例では前記外筒２に内蔵されるバ
ネ６並びにスリーブ５を含む内筒１３の組み入れ
取換えが容易なように蓋体９を外筒２に着脱自在
に設けたもので、該蓋体９よりスリーブ５の開口
端５′を突出配備した操作しやすいようにするの
がよいが蓋体９に形成したガイド兼挿出穴に開口
端５′を臨ましめてもよい。

なお、前記座金１を床面に固定されたレール
（図示せず）に摺動自在に装着できる形態とすれ
ば、床面に移動して設定位置を変えるようにする
こともできる。

図中２０は索条体Ｗをフツク、ネジ等の適宜取
付手段で天井や壁に固定できる金具で本考案の張
装具をも活用できる。２１は索条体Ｗ上をスライ
ドさせて索条体Ｗの途中の任意に位置に支持でき
る金具で棚２３やパネル２４を適宜係止手段によ
り取り付けられる。２２−１５ステージ２５の内
側や側面から係止した場合、２２−２は外からネ
ジ止めした場合、２２−３は重錘２６にフツクで
引つ掛けた場合、２２−４は床に普通に装着する
場合である。

しかして天井と床との間にワイヤーを吊垂或い
は張る際に床に座金１をビス止め或いはフツク掛
け等により装着して取り付け外部２から突出して
いるスリーブ５の開口端５′より索条体Ｗを軸方
向に添つて挿入孔４へ挿入すると索条体Ｗの端部
がボール３，３，３に当たつてバネ７に抗してス
リーブ５を押し下げることとなり、テーパー穴の
テーパー面に沿つてボール間は広げられ索条体Ｗ
がボール間に押し込み挿入され挾持される。かく
してこの索条体Ｗを引き戻すとボールと共にスリ
ーブ５は開口端５′側が狭いテーパー面状のボー
ル当接面に規制されボールの間隔をせばめるくさ
び作用で索条体Ｗを抜き出す力に対しては強固に
抵抗し索条体Ｗを張ることができる。この場合索
条体Ｗを抜き出す力に対してもちろん、水平方向
に滑らせる力に対してもまたボールの中心を結ぶ
線のまわりに回転せしめるトルクに対しても極め
て強固に抵抗し、確実に任意の位置にて索条体Ｗ
に取り付けることができる。取り外す場合はスリ
ーブ５をバネ７に抗して押し込んでボールの間隔
を広げた状態下で索条体Ｗを引き抜けば容易に外
すことがきるし挿入の際にもスリーブを押し込ん
で行うことができる。

このように任意の位置に取り付けられた索条体
Ｗは物を支えるのに容易に用いられるものであ
る。

なお索条体Ｗの上端を天井に固定する場合は、
前述の床面に固定する張装具と同様な構成のもの
を用いて取り付ければよく、また索条体Ｗの途中
または下端に棚受け具として用いるのも、額やパ
ネルその他のインテリア組立構造物の吊垂或いは
載置に便利である。

〔考案の効果〕

本考案の索条体張装具により索条体を床などの
取付面に対して任意の位置で容易に取り付けるこ
とができ、且つワンタツチで着脱できるのでその
取り付け、取り外し作業が極めて簡易で迅速にで
き作業性を大幅に向上し、互換性も良好であり、
しかも索条体のたわみ調整も外筒を座金にねじ込
むことによつて簡単にでき長さや緊張度合の調整
も広範囲に可能で索条体の張設が適確且つ安全に
でき周囲の美感をも損なわない体裁良好な張装具
とでき、さらに異なる取付面積構造に対しても広
範囲に適用できる形態となつているので汎用性に
も富むなどの実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面
図、第２図は分離状態の縦断面図、第３図は他の
実施例を一部切断正面図、第４図は使用状態の斜
面図である。 １……座金、２……外筒、３……ボール、４…
…挿入孔、５……スリーブ、６，７……バネ、８
……固定子、１３……内筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 壁面に沿つた底面を有する固定用の座金１に
   ネジ穴１′を設け、このネジ穴１′に中空筒状の
   外筒２を着脱自在設け、該外筒２内に中空内筒
   １３をインナーとして摺動可能にバネ６で弾装
   配備し、この内筒１３に先細り形状のテーパー
   穴のテーパー面と接触する複数のボール３，３
   が遊嵌され、一端が中空内筒１３に固定された
   バネ７で前記バネ６の押圧力に対向する方向の
   押圧力が付与され、かつ前記ボール３，３間に
   挿入される索条体Ｗ挿通しうる挿入孔４を持つ
   たスリーブ５を、前記内筒１３中に弾装配備す
   ると共に、このスリーブ５の開口端５′を前記
   外筒２より突出配備したことを特徴とする索条
   体張装具。 ２ 前記外筒２が着脱自在の蓋片９を備えたもの
   である実用新案登録請求の範囲第１項記載の索
   条体張装具。 ３ 前記スリーブ５が、パイプ体であつて前記内
   筒１３のテーパー面に嵌合するコーン部１１を
   有し、このコーン部１１にボール挿入孔１２を
   持つているものである実用新案登録請求の範囲
   第１項又は第２項記載のの索条体張装具。