JPH0219074Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、デイスプレイ、額、ライトその他イ
ンテリア用構造体を店頭、家庭、展示場などに陳
列装備するための索条体の張装具に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

一般に、索条体を床面へ取付けるには、索条体
の下端に引き抜き防止用の玉をつくつたり、係支
部材を取付加工して分割型のケース取付体に挿入
して緊張できるようにしているが、加工が厄介で
あり、その取り外し取り付けの取り扱いが極めて
不便であり、索条体の長さ調整や緊張度合の調整
ができないし、索条体のたるみやゆるみが生じた
場合には更新しなければならない不便があつた。
また索条体が長すぎるものでは体裁のために切断
してしまうこととなり、張設距離の変更に応じら
れない欠点もあつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、これら従来の欠点を適確に除去しよ
うとしたもので索条体の末端処理ができ任意の距
離の張設部位に索条体の吊垂、張架、緊張を著し
く簡単且つ迅速に行え、その取り付け取り外しも
ワンタツチで可能で作業性を大幅に向上でき体裁
良好な索条体張装具を提供することを目的とした
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、索条体Ｗの収納用のケース１に備え
た中空筒体２にテーパー穴のある内筒１３を設
け、該内筒１３のテーパー面と接触する複数のボ
ール３，３が遊嵌され、バネ７で常に一定方向の
押圧力が付与され、かつ、前記ボール３，３間に
挿入される索条体Ｗを挿通しうる挿入孔４を持つ
たスリーブ５を、その一端が中空筒体外部に突出
するごとく内筒１３に摺動自在に内装すると共
に、前記中空筒体２に前記スリーブ５中に挿入し
た索条体Ｗを巻き取る巻取機構１７を設けたこと
を特徴とする索条体張装具である。

〔実施例〕

図示のものにおいて、少なくとも二個以上のボ
ール例えば三個のボール３，３，３を接離可能に
保持したスリーブ５は接離方向と直角な軸方向に
遊動可能に保持する内筒１３中に嵌挿され、該内
筒１３は中空筒体２中に備えられている。該スリ
ーブ５は前記ボール間に索条体Ｗを軸方向に外か
ら挿入し得るように挿入孔４を有するパイプ体で
あり、ほぼ中央に内筒１３のテーパー穴に嵌合す
るコーン部１１を有し、該コーン部１１に三つの
ボール挿入孔１２を設け、これにボール３をそれ
ぞれ保持してあり、このスリーブ５の端部５′は
中空筒体２から突出配備してある。前記内筒１３
の内面は開口端側が狭いテーパー面でボール３の
当接面となりボール３，３、間の間隔が小なるよ
うに拘束している。

前記スリーブ５はバネ７により常に内筒１３の
一端開口の方に押される力を受けており、一方内
筒１３はバネ６により常に反対の方に押される力
を受けている。前記バネ７は内筒１３に着脱自在
或いは固着して内装したバネ押え１０で封入され
ているが、中空筒体２内にバネ６と内筒１３とを
挿入後、或いはバネ７をも挿入した後に、中空筒
体２の下端をかしめてもよいし、中空筒体２や内
筒１３の内部に仕切壁や段部を設けたり仕切片を
着脱自在に装着してもよい。

前記中空筒体２は頭部にスリーブ５の貫通孔と
フランジを有すると共に、下部外周にネジ２′を
有しており、該ネジ２′でケース１のネジ孔１′に
螺合されている。このケース１は固定用ビス８或
いはスタツトボルトで床面などに取付けるように
しているが、磁石若しくは弾性吸着盤（図示せ
ず）で吸着固定化することもできるし、重錘で定
着することも可能である。この場合床面に鉄板或
いは平坦面部材を取付けておくのがよい。

なお、ケース１に設けられる索条体Ｗの巻取機
構１７の例としては、第３図例は巻取機構１７が
床面上に自重で載置されるものであつて、不用の
際に天井まで持ち上げて天井に係止又はくつつけ
ておけば部屋のスペースも広くなり目ざわりにも
ならないので便利に用いられる。

第４図及び第５図は前記巻取機構１７の回転軸
１８に板バネ１９を巻装し蓄力付勢構造として索
条体Ｗを自動的に巻き込むようにしたもので索条
体Ｗの引き出し及び緊張が容易である。

なお前記巻取機構１７を床面に固定されたレー
ル（図示せず）に摺動自在に装着できる形態とす
れば床面に移動して設定位置を変えるようにする
こともできる。

しかして天井と床との間にワイヤーを吊垂或い
は張る際には、スリーブ５を押してボール３，３
の間隔を広げた状態下で中空筒体２から突出して
いるスリーブ５の端部５′から索条体Ｗを引張り
出し、端部を適宜手段で天井に係止する。スリー
ブ５への押圧をやめると索条体Ｗはボール間に挟
持される。

また張装状態にたるみが生じた場合は中空筒体
２をケース１のネジ孔１′に深くねじ込むことに
よつて、バネ６が圧縮され、ボール３を介して索
条体Ｗに力が加わり、たるみをとり緊張状態にす
ることができる。

取り外す場合は、索条体Ｗを中空筒体２中に押
し込むことでもよいが、スリーブ５を押した状態
で巻取機構１７を作動させるのが便利である。

以上床面に固定する場合で説明したが、天井面
や壁面、その他に固定することができることはい
うまでもない。

このように任意の位置に取り付けられた索条体
Ｗは物を支えるのに容易に用いられるものであ
る。

なお索条体Ｗの上端を天井に固定する場合は、
前述の床面に固定する張装具と同様な構成のもの
を用いて取り付ければよく、また索条体Ｗの途中
または下端に棚受け具として用いるのも、額やパ
ネルその他のインテリア組立構造物の吊垂或いは
載置に便利である。

〔考案の効果〕

本考案は、索条体を床などの取付面に対して張
装する際に、索条体の末端処理が簡単にでき、任
意の距離隔たつた位置への取り付け作業が極めて
簡易で迅速にでき作業性を大幅に向上し、互換性
も良好であり、しかも索条体の巻取りができるの
で長さや緊張度合の調整も広範囲に可能で、索条
体の張設が適確且つ安全にでき周囲の美感をも損
なわない体裁良好な張装具とでき、さらに異なる
取付面積構造に対しても広範囲に適用できる形態
となつているので汎用性にも富むなどの実用上の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は分離状態の縦断面図、第３図は他の
実施例の正面図、第４図はさらに別の実施例の一
部の縦断面図、第５図はその正面図である。 １……ケース、２……中空筒体、３……ボー
ル、４……挿入孔、５……スリーブ、６，７……
バネ、８……固定用ビス、１３……内筒、１７…
…巻取機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 索条体Ｗの収納用のケース１に備えた中空筒
   体２にテーパー穴のある内筒１３を設け、該内
   筒１３のテーパー面と接触する複数のボール
   ３，３が遊嵌され、バネ７で常に一定方向の押
   圧力が付与され、かつ前記ボール３，３間に挿
   入される索条体Ｗを挿通しうる挿入孔４を持つ
   たスリーブ５を、その一端が中空筒体外部に突
   出するごとく内筒１３に摺動自在に内装すると
   共に、前記ケース１に前記スリーブ５中に挿入
   した索条体Ｗを巻き取る巻取機構１７を設けた
   ことを特徴とする索条体張装具。 (2) 前記スリーブ５が、パイプ体であつて前記内
   筒１３のテーパー面に嵌合するコーン部１１を
   有し、このコーン部１１に前記ボール３のボー
   ル挿入孔１２を持つているものである実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の索条体張装具。