JPS6112846Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、天井及び床間に張装したワイヤーな
どの索条体の中間に棚又はパネルなどを定着する
受具に関するものである。

〔従来の技術〕

従来から索条体をボールとしてその途中に各種
の物品を定着する場合には受具を設けてこの受具
を介して配備することが行われているが、荷重が
加わるためかなり強固に取付けなければならず、
ずれ防止並びに脱落防止のための構成と取付形態
を採用すると煩雑で取付位置の変更や索条体の交
換などがきわめて厄介となるなどの不便があり取
扱上問題であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案ではこれら従来の問題点を適確に除去し
ようとするもので、棚受部材にチヤツク機構と締
付部材とを備えることにより棚受部材を索条体上
に移動並びに固定維持できるようにし、取扱い容
易で設定位置調整も簡便である棚等用受具を提供
することを目的としたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、棚Ａを嵌入しうる空間部Ｃが形成さ
れている受部材１に、螺着結合した中空筒体２
と、前記空間部Ｃに嵌入する棚Ａのずれ防止用の
締付部材１４とを備えると共に、前記中空筒体２
に先細い形状のテーパー穴を形成し、該テーパー
穴に接触する複数のボール３，３を遊嵌し、かつ
一端固定のバネ６で常に一定方向の押圧力が付与
され、しかも前記ボール３，３間に挿入される索
条体Ｗを挿通しうる挿入孔４を持つたスリーブ５
を、中空筒体２にその一端が筒体外部に突出する
ごとく摺動自在に内装配備したことを特徴とする
棚等用受具である。

〔実施例〕

第１図および第２図において、一端がテーパー
穴の中空筒体２は、少なくとも二個以上のボール
例えば三個のボール３，３，３を接離可能に保持
して成るスリーブ５をボールの接離方向と直角な
軸方向に遊動可能に保持している。該スリーブ５
は前記ボール３，３，３間に索条体Ｗを軸方向に
外から挿入し得るように挿入孔４を有するパイプ
体で、そのボール３を遊嵌するための挿入孔１６
は前記中空筒体２のテーパー穴に嵌合するコーン
部１８に設けられており、該スリーブ５の開口端
５′側が中空筒体２の一端より突出し、ボールが
前記開口部５′側の中空筒体２の開口の近くにあ
るときにこの開口から遠くにあるときよりもボー
ル間の間隔を小なるように拘束している。スリー
ブ５は中空筒体２に内装したバネ６により常に中
空筒体２の一端即ち前記開口端５′側の開口の方
に押される力を受けている。バネ６の封入は他の
部材を兼用したり仕切片を中空筒体２内に固設ま
たは着脱自在に装着するのが便利である。

また中空筒体２の前記開口とは反対の端部は棚
Ａ等を支持する受部材１の螺孔７に螺合して固定
化してある。

前記受部材１としては棚Ａを挿入しうる空間部
Ｃのあるリール形状の部材とするのが便利であ
り、また受部材１に嵌入される棚Ａ等の物品の締
付子１４を適宜受部材１に付設して固定化或いは
位置調整を適確・安全にすることができる。

なお、スリーブ５の開口端５′を一端より突出
した状態で中空筒体２内に収容し、スリーブ５の
ほぼ中央部に前記コーン部１８を段付部を形成す
るのが索条体Ｗの操作に便利である。

第３図の具体例では中空筒体２に段付部９を設
けて、この段付部９に受部材１を嵌入して螺着保
持したもので、受部材１は締付部材１４を備えた
棚Ａを嵌入しうる空間部Ｃを有すると共にパネル
Ｂに設けた突起１０を挿入する係止孔１１を備え
ている。なお、突起を受部材１側に、これの嵌挿
穴部をパネル側に対応して設けてパネルＢを附属
定着できるようにしてもよい。該中空筒体２内に
前記スリーブ５及びバネ６を封入でき挿通孔１
２′のある蓋片１２を着脱可能に備えてある。

第４図及び第５図における例では受部材１を中
空筒体２と蓋片１３との間に挾持結合したもの
で、索条体Ｗの挿通孔を有する蓋片１３を中空筒
体２に螺着結合する形態を利用した結合組立構造
としてあり、この受部材１に形成した空間部Ｃに
嵌入される棚Ａ又はパネルは締付部材１４で固定
化される。

図中２１は索条体Ｗを天井や壁或いは床面に固
定できる金具で、本考案の受具をも活用でき、こ
の場合取付フラジを設けるとよい。

しかして天井からワイヤーを吊垂して棚Ａやパ
ネルＢ等を支持する際に受部材１の空間部Ｃに棚
Ａを嵌入し締付部材１４で固定化し、さらに天井
に適宜手段によりワイヤーを固定装着して取付け
開口端５′より索条体Ｗを軸方向に添つて挿入孔
４へ挿入すると索条体Ｗの端部がボール３，３，
３に当たつてバネ６に抗してスリーブ５を押し下
げることとなり、テーパー穴の円錘面に沿つてボ
ール間は広げられ索条体Ｗがボール間に押し込む
挿入され挾持される。かくしてこの索条体Ｗ上の
受部材１を引き戻すとボールと共にスリーブ５は
開口間５′側が狭い円錘面上のテーパー穴に規制
されボールの間隔をせばめるくさび作用で索条体
Ｗを抜き出す力に対しては強固に抵抗して張装さ
れた索条体Ｗ上に受部材１を固定化することがで
き該吊り下げられた中空筒体２に設けた物品を支
持する受部材１に棚ＡやパネルＢを適宜手段で定
置又は固着することができる。殊にインテリア構
造物を吊り下げ支持するときにはその重量によつ
て常時強固に締付けることとなつて抜き出されな
いように係止することができる。この場合索条体
Ｗを抜き出す力に対してはもちろん、水平方向に
滑らせる力に対してもまたボール３，３，３の中
心を結ぶ線のまわりに回転せしめるトルクに対し
ても極めて強固に抵抗し、確実に任意の位置にて
索条体Ｗに受部材１を取り付けることができる。

一方、前記受部材１から物品を外し又は装置し
たままでスリーブ５をバネ６に抗して押し込んで
ボール３，３，３の間隔を広げた状態下で索条体
Ｗ上に受部材１を摺動すれば容易にずらせること
ができるし、前記索条体Ｗを引き抜けば取り外し
可能となる。

〔考案の効果〕

本考案の受具により索条体上に棚やパネル等の
任意の取付位置に容易にセツトすることができ、
且つワンタツチで脱着できるのでその取付け、取
り外し作業が極めて簡易に迅速にでき作業性を大
幅に向上し互換性も良好であり、しかも索条体へ
の棚調整も簡単にでき支持物品の係止も適確且つ
安全にでき周囲の美感をも損なわない体栽良好な
受具とでき、さらに異なる形状の支持物品に対し
ても広範囲に適用でき汎用性も富むなどの実用上
の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面
図、第２図は使用状態の斜面図、第３図は他の実
施例の縦断面図、第４図はさらに別の実施例の正
面図、第５図はその平面図である。 １……受部材、２……中空筒体、３……ボー
ル、４……挿入孔、５……スリーブ、６……バ
ネ、Ａ……棚、Ｂ……パネル、Ｃ……空間部、Ｗ
……索条体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 棚Ａを嵌入しうる空間部Ｃが形成されている
   受部材１に、螺着結合した中空筒体２と、前記
   中空部Ｃに嵌入する棚Ａのずれ防止用の締付部
   材１４とを備えると共に、前記中空筒体２に先
   細り形状のテーパー穴を形成し、該テーパー穴
   に接触、複数のボール３，３を遊嵌し、かつ一
   端固定のバネ６で常に一定方向の押圧力が不与
   され、しかも前記ボール３，３間に嵌入される
   索条体Ｗを挿通しうる挿入孔４を持つたスリー
   ブ５を、中空筒体２にその一端が筒体外部に突
   出するごとく摺動自在に内装配備したことを特
   徴とする棚等用受具。 ２ 前記中空筒体２が、その一端に挿通孔１２′
   のある蓋片１２を着脱自在に備えていものであ
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の棚受
   具。