JPH0611565U - 吊下げ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】物品を吊下げる物品吊下げ用のワイヤーを取付
部に簡便にセットでき設定位置の調整も容易にする。 【構成】レールＲに摺動自在に嵌合する嵌合ガイド１１
のあるスライダ１２に取付部材１を、螺子部１０で螺合
配備し、該取付部材１に物品を吊下げうる索条体Ｗを挿
入しうる中空孔２を備え、この中空孔２中に二個以上の
ボール３，３…を互に接離可能に設けて、該ボール３，
３…間に索条体Ｗを軸方向に挿入しうる挿入孔４を設け
た遊動体５をバネ６で付勢して摺動自在に嵌合し、かつ
前記ボール３，３…が互に離間するテーパー状の当接面
７を有するインナー８を前記中空孔２の内面に配備した
ことで、物品吊下げ用ワイヤーを簡便に任意の取付位置
に容易に支持或いは取外すことができ、しかも簡単に移
動できるので作業性を大幅に向上し互換性も良好であ
り、支持物品の係支が適宜且つ安全にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ディスプレイ、額、ライトその他インテリア用構造体を店頭、家庭 、展示場などに陳列装備するためのワイヤー、ロープその他の索条体で物品を吊 下げる吊下げ具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、天井、床、壁面にワイヤーを固定する場合にはフックや孔あきブラケ ットを介して引掛け或いは結んで壁面などに取付けることが普通であるが、これ はワイヤーの取付け取外し操作が極めて面倒であり、手間がかかって作業性が悪 い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来では、索条体を天井や側壁などから装備するには索条体端の固定が困難で あるばかりでなく、長さの調整や緊張度合がむずかしいなど、その取扱が煩雑で あるばかりでなく、周囲の美感体裁上にも問題があった。 殊にこれらワイヤーを支持体として各種の物品を展示する場合に取付位置の変 更や索条体の交換などがきわめて厄介となるなどの不便があり取扱上問題であっ た。 本考案ではこれら従来の問題点を適確に除去し、物品を吊下げるワイヤーなど の索条体の吊垂、張架、緊張を著しく簡単且つ迅速に行なえ、その作業性を大幅 に向上でき体裁良好な索条体張装ができる取扱い容易で展示物の設定位置調整も 簡便にできる吊下げ具を提供することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、レールＲに摺動自在に嵌合する嵌合ガイド１１のあるスライダ１２ に取付部材１を、螺子部１０で螺合配備し、該取付部材１に物品を吊下げうる索 条体Ｗを挿入しうる中空孔２を備え、この中空孔２中に二個以上のボール３，３ …を互に接離可能に設けて、該ボール３，３…間に索条体Ｗを軸方向に挿入しう る挿入孔４を設けた遊動体５をバネ６で付勢して摺動自在に嵌合し、かつ前記ボ ール３，３…が互に離間するテーパー状の当接面７を有するインナー８を前記中 空孔２の内面に配備したことを特徴とする吊下げ具である。

【０００５】

【実施例】

本考案の実施例では、第１〜２図例で説明すると、取付部材１は両端が開口し た中空孔２を備え、かつ、外周に螺子部１０を備えた筒状体で、該中空孔２には 二個以上のボール例えば三個のボール３，３，３を接離可能に保持して成る遊動 体５をボールの接離方向と直角な軸方向にバネ６で付勢して摺動可能に保持して いる。該遊動体５は、前記ボール３，３，３間に索条体Ｗを軸方向に挿入し得る ように挿入孔４を有する中空ピンで、そのボール挿入孔を有し外面がテーパー面 であるコーン部に設けられており、該コーン部は前記インナー８の内面にあるテ ーパー状のボール当接面７に嵌合し、遊動体５が一方にバネ６で付勢されてある ときにボール３で索条体Ｗをグリップし、その反対側に遊動体５が押込まれたと きにボール３が離れ、索条体Ｗが外れるグリップ機構として備えられている。遊 動体５は中空孔２に内装したバネ６により常に一方側に押される力を受けており 、遊動体５の開口端は取付部材１より突出している。前記当接面７は外面に螺合 部を設けた中空筒のインナー８の内面に形成され、該インナー８は中空孔２に着 脱自在に螺合してある。

【０００６】 なお、前記取付部材１は、レールＲに摺動自在に嵌合する嵌合ガイド１１のあ るスライダ１２にネジ孔９を介して前記螺子部１０で螺合配備してあって、レー ル上に走行できるようになっている。

【０００７】 第３図の具体例では、前記インナー８が、一端にフランジ部８′を有し、かつ 中空孔のある筒状体であって、該中空孔内面にテーパー状の当接面７を形成し、 前記取付部材１のネジ孔に螺合されているもので、さらに遊動体５の突出端にキ ャップ状のストッパ１５を螺合できるネジ部１４を備えている。 第４図例では、前記スライダ１２に両サイドにレール嵌合ガイド１１，１１を 備えたもので、該ガイド１１，１１に対応したレールＲに用いられる。

【０００８】 しかして、レールＲ上の走行自在のスライダ１２にある遊動体５の突出部を押 し込み、開口端より索条体Ｗを軸方向に添って挿入孔４へ挿入すると、ボール当 接面７のテーパー面に沿ってボール間は広げられ索条体Ｗがボール間に容易に挿 入される。かくしてこの遊動体５の押し込みを解くと、バネ６でボールと共に遊 動体５は開口端側が狭いテーパー面上のボール当接面７に規制され、ボールの間 隔を狭めるくさび作用で索条体Ｗをグリップし、抜き出す力に対しては強固に抵 抗し索条体Ｗを固定化することができ物品Ａを適宜手段で定置又は固着して吊り 下げレールＲに沿って移動することができる。殊にインテリア構造物を吊下げ支 持する時には、その重量によって常時強固に締付けることとなって抜き出されな いように係止することができる。 一方、遊動体５をバネ６に抗して押し込んでボール３，３，３の間隔を広げた 状態下で索条体Ｗを引き抜けば取外しが可能となる。 このように任意の位置に取付けられた取付部材１はスライダ１２でレールＲ上 に移動でき、吊り下げられた物を支えるのに容易に位置変換ができて用いられる ものである。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、ワイヤーのグリップ機構を備えた取付部材がレールに摺動自在に嵌 合する嵌合ガイドのあるスライダに設けられていることにより、索条体を簡便に 任意の取付位置に容易に支持或いは取外すことができ、しかも簡単に移動できる ので作業性を大幅に向上し互換性も良好であり、支持物品の係止が適宜且つ安全 にでき周囲の美感をも損なわない体裁良好な物品吊下げ具とでき、汎用性にも富 むなどの実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態の斜視図。

【図２】第１図Ａ−Ａ線における縦断面図。

【図３】他の実施例の要部の縦断面図。

【図４】別の実施例の使用状態の斜視図。

【符号の説明】

１ 取付部材 ２ 中空部 ３ ボール ４ 挿入孔 ５ 遊動体 ６ バネ ７ 当接面部 ８ インナー ９ ネジ孔 10 螺子部 11 嵌合ガイド 12 スライダ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レールＲに摺動自在に嵌合する嵌合ガイ
   ド１１のあるスライダ１２に取付部材１を、螺子部１０
   で螺合配備し、該取付部材１に物品を吊下げうる索条体
   Ｗを挿入しうる中空孔２を備え、この中空孔２中に二個
   以上のボール３，３…を互に接離可能に設けて、該ボー
   ル３，３…間に索条体Ｗを軸方向に挿入しうる挿入孔４
   を設けた遊動体５をバネ６で付勢して摺動自在に嵌合
   し、かつ前記ボール３，３…が互に離間するテーパー状
   の当接面７を有するインナー８を前記中空孔２の内面に
   配備したことを特徴とする吊下げ具。
2. 【請求項２】 前記インナー８が、一端にフランジ部
   ８′を有し、かつ中空孔のある筒状体であって、該中空
   孔内面にテーパー状の当接面７を形成し、前記取付部材
   １のネジ孔に螺合されている実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の吊下げ具。