JPS6112735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、左右軸芯まわりで揺動自在な接地フ
ロートの上下揺動に伴つてそのフロートを設定姿
勢に維持すべく苗植付装置を自動昇降させるため
に、苗植付装置昇降機構の操作部と前記フロート
を連動連結すると共に、前記接地フロートの泥面
押圧付勢力を変更設定する機構を設け、前記苗植
付装置に左右軸芯まわりで揺動自在な車輪通過跡
整地具を設けると共に、前記整地具を泥面に付勢
押圧させる機構を設けた田植機に関し、簡単な改
造でもつて、車輪の通過跡整地を、苗植付け泥土
の硬軟に応じて良好にかつ操作性良く行なわせら
れるようにする事を目的とする。

次に、本考案の実施例を図面について詳述す
る。

左右の操向用前車輪１，１と駆動後車輪２，２
をケース３に内装のギヤトランスミツシヨンで連
動連結し、前記左右の前車輪１，１を前後水平軸
芯まわりで背反昇降自在に設けると共に、エンジ
ン４を搭載したフレーム５を前記ミツシヨンケー
ス３の前部側に連結し、前記左右後車輪２，２間
に搭載座席６を設けると共に、その前部に操縦部
７を配置して、走行機体８を構成し、そして昇降
用駆動装置９を連結した四連リンク機構１０を介
して機体後方に、駆動昇降自在にかつ前後軸芯ま
わりでローリング自在に苗植付装置１１を連設し
て、乗用型の田植機を構成してある。

前記苗植付装置１１を構成するに、前記リンク
機構１０に対してローリング自在に連結された植
付けケース１２に接地フロート１３……を横方向
に並設すると共に、前記ミツシヨンケース３の動
力取出軸１４と植付けケース１２の入力軸１５を
連動連結し、そして、前記後車輪２，２に対して
機体内方に付設した補助車輪４２，４２の通過跡
を整地する為の整地具４０，４０を、左右軸芯ま
わりで揺動自在に取付けると共に、左右方向に一
定ストロークで往復移動する苗のせ台１６と、フ
ロート通過後の泥面に苗を植付ける機構１７……
を設けてある。

尚、図中ａは前後軸芯まわりで揺動自在に機体
前部に設けたセンターマーカーで、枢支点上部と
苗植付装置１１の左右両端を夫々ワイヤーｂ，ｂ
で連結してあり、機体８がローリングしてもマー
カーａがほぼ直立姿勢になるようにしてある。

中央の接地フロート１３を前記植付けケース１
２に取付けるに、第２図に示すように、ロツド１
８で連結された一対のＬ字状アーム１９，２０
を、前記植付けケース１２に対してその前後に横
軸まわりで揺動固定自在に取付け、前部側アーム
１９とフロート前部のブラケツト２１を腰折れリ
ンク機構２２を介して連結すると共に、後部側ア
ーム２０とフロート後部のブラケツト２３を横軸
２４を介して枢支連結してあり、前記後部側アー
ム２０の揺動位置を変更固定する事によるフロー
ト１３の上下平行移動により、フロート姿勢を一
定にする状態で苗植付け深さを変更できるように
してある。

第１図ないし第３図に示すように、前記フロー
ト１３の前部側を下降方向に付勢する機構２５
を、その付勢力を人為的に変更設定自在に設け、
前記フロート１３の上下揺動に伴つてそのフロー
ト１３を設定姿勢に維持すべく前記苗植付け装置
１１を自動的に駆動昇降させる機構２６を設け、
前記フロート１３の設定姿勢を変更する機構２７
を設け、かつ前記付勢力変更設定機構２５と設定
姿勢変更機構２７を連動機構４３で連動連結し、
付勢力の変更設定とフロート１３の設定姿勢の変
更を１本の操作具２８で同時的に行なえるように
してある。

前記付勢力変更設定機構２５を構成するに、前
記腰折れリンク機構２２において、その下部リン
ク２２ａを腰折れ軸芯よりも延長させ、かつ上部
リンク２２ｂをアーム１９に対する連結軸芯より
も延長させると共に、その延長部に部材２９を連
設し、そして前記操作具２８を前記座席６の一側
において横軸まわりで揺動自在に設けて、その操
作具２８に連動のアーム４４と前記下部リンク２
２ａの延長部にわたつて、インナーワイヤ３１ａ
とそれに連設の引つ張りスプリング３２を、その
スプリング３２を下部リンク側に連結して設け、
かつアウターワイヤ３１ｂを、前記連動アーム４
４の近くに配置の固定部材３３と前記連設部材２
９にわたつて設け、もつて、苗植付け泥土が軟弱
気味のときに、中央の接地フロート１３の泥面押
圧付勢力を小にしてそのフロート１３の沈み込み
を防止し、かつ、泥土が硬質気味のときに前記付
勢力を大にしてフロート１３の上下揺動感度を低
くする事により、泥土の硬軟にかかわらず前記フ
ロート１３の姿勢を設定通りに維持させられるよ
うにしてある。

前記苗植付装置昇降機構２６を構成するに、前
記駆動装置９を、四連リンク機構１０の上部リン
ク１０ａに連結のシリンダ３４と、それの制御用
バルブ３５から構成して、そのバルブ３５に対す
る操作部としてのスプール３５ａを押し引き操作
するためのシフトフオーク３６を軸３７に設ける
と共に、その軸３７に戻しバネを付設したアーム
３８を連設して、このアーム３８と前記下部リン
ク２２ａの中間部をインナーワイヤ３９ａで連結
し、そして姿勢変更機構２７のホルダー４１と前
記上部リンク２２ｂのアーム連結部近くにわたつ
てアウターワイヤ３９ｂを連結して、もつて耕盤
の凹凸による前記フロート１３の上下揺動に伴つ
て苗植付け装置１１を駆動昇降させて、そのフロ
ート１３を設定姿勢に自動的に維持させるように
してある。

前記整地具４０，４０の遊端側を機体後方に向
わせて横軸４５に枢着し、両整地具４０，４０を
横向き部材４６で連結すると共に、両端が苗植付
装置１１に固着されたワイヤ４７の一端側のイン
ナーワイヤ４７ａと前記連結部材４６を、前記整
地具４０，４０を泥面に押付付勢する機構５０を
介して連結し、そして、前記インナーワイヤ４７
ａの他端側を前記フロート付勢力変更設定機構２
５のインナーワイヤ３１ａに連結して、前記操作
具２８の操作により前記付勢機構５０の付勢力を
変更設定する機構４８を構成してある。

即ち、１個の操作具２８によつて、フロート１
３と整地具４０，４０に対する泥面押圧付勢力調
節を正比例的に行なわせるようにして、軟弱泥土
のかく乱や硬質泥土の不整地などを生じさせない
で、泥土の硬軟に応じた車輪通過跡整地を行なわ
せられるようにしてある。

尚、図中４９はストツパーで、整地作用状態Ａ
にある整地具４０，４０を付勢機構５０に抗して
上方に回転させた時の、非作用状態Ｂに切換えら
れた整地具４０，４０の揺動位置を規制するもの
で、補助車輪４２，４２の取外しに応じて整地具
４０，４０を安定的に非作用状態Ｂに保持させる
ようにしてある。

尚、前記補助車輪４２，４２を後車輪２，２の
外側に着脱自在に設けるも良く、あるいは、補助
車輪としてで無くそれを常設の駆動後車輪とする
も良く、それらの車輪後方に前記整地具４０，４
０を設ける等、走行形態並びに整地形態を各種変
更可能である。

更に、本考案を歩行型田植機に装備させるも良
い。

以上要するに本考案は、冒記した田植機におい
て、前記整地具付勢機構４７にそれの押圧付勢力
を変更設定するための機構４８を設けると共に、
前記両付勢力設定機構２５，４８を、それらが正
比例的に付勢力調節されるべく１個の操作具２８
に連係させてある事を特徴とする。

即ち、整地具４０，４０の付勢力を変更設定可
能にする事によつて、軟弱泥土のかく乱や硬質泥
土の未整地を生じさせない、泥土の硬軟に応じた
整地を良好に行なわせられるようになり、その
上、その付勢力設定を、泥土の硬軟状況に応じて
行なう接地フロート１３の付勢力設定に連係させ
て行なわせるので、操作性も向上できるようにな
つた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の実施例を示し、第
１図は全体側面図、第２図は全体平面図、第３図
は接地フロートと整地具の操作系統図である。 １１……苗植付装置、１３……接地フロート、
２５……フロート付勢力変更設定機構、２６……
苗植付装置昇降機構、２８……操作具、３５ａ…
…操作部、４０……整地具、４８……整地具付勢
力変更設定機構、５０……整地具付勢機構、Ａ…
…作用状態、Ｂ……非作用状態。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右軸芯まわりで揺動自在な接地フロート１
   ３の上下揺動に伴つてそのフロート１３を設定
   姿勢に維持すべく苗植付装置１１を自動昇降さ
   せるために、苗植付装置昇降機構２６の操作部
   ３５ａと前記フロート１３を連動連結すると共
   に、前記接地フロート１３の泥面押圧付勢力を
   変更設定する機構２５を設け、前記苗植付装置
   １１に左右軸芯まわりで揺動自在な車輪通過跡
   整地具４０，４０を設けると共に、前記整地具
   ４０，４０を泥面に付勢押圧させる機構４７を
   設けた田植機であつて、前記整地具付勢機構４
   ７にそれの押圧付勢力を変更設定するための機
   構４８を設けると共に、前記両付勢力設定機構
   ２５，４８を、それらが正比例的に付勢力調節
   されるべく１個の操作具２８に連係させてある
   事を特徴とする田植機。 前記整地具４０，４０が着脱自在な補助車輪
   ４２，４２の通過跡を整地するものであつて、
   前記整地具４０，４０を作用状態Ａと非作用状
   態Ｂとに切換え自在に構成してある事を特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第項に記載の田
   植機。