JPS6112465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内面被覆鋼管を接続する管継手に関す
るものである。

従来、内面被覆鋼管を接続する場合、管端面の
防食を図り、しかも接続部からの液体もれを防止
するため、例えば実公昭37−18144号公報の如
く、内部筒を鉄製合掌蓋で挾んで固定一体化した
接合管継手の内部にパツキングを嵌め込んで接合
管をねじ山に挿入出来るようにしたものが提案さ
れている。

しかし、叙上のものは、接合管継手に接合管を
しめつけようとしても、パツキングは内部筒の端
部と接合管の端部との間で押圧されて、接合管継
手と接合管との接合部の内周面に膨出していつて
脱落しやすく、接合管継手にパツキングを介して
充分にしめつけることができなくて、接合管の管
端面の防食及び接合部からの液体もれの防止を充
分に行うことができないという欠点があつた。

本考案は叙上の如き従来の欠点を解消すること
を目的としてなされたものであつて、その要旨
は、開口端部内周面に雌ねじ部が設けられ、その
奥部内周面に周方向に沿つて凹溝が設けられ、そ
の奥部に周方向に沿つて突堤が設けられてなる管
継手本体の突堤側面に、同一軸心を有するように
して短筒体の一端が当接され、該短筒体と前記管
継手本体との間に外周に周方向に沿つて凹凸部が
設けられた環状パツキングが、該凹凸部が前記管
継手本体の雌ねじ部に押圧状態で装着され、該環
状パツキングもしくは短筒体における前記管継手
本体の開口端部側の内周縁もしくは外周縁を傾斜
面とすることにより、環状空間を形成されてなる
管継手に存する。

以下、本考案を図面の実施例により説明する。

１は管継手本体であつて、その端部の内周面に
テーパー雌ねじ部１１が設けられ、その奥部内周
面に周方向に沿つて凹溝１２が設けられ、その奥
部内周面に周方向に沿つて突堤１３が設けられ、
凹溝１２及び突堤１３の外表面は防食性被覆され
ている。

２は短筒体である。短筒体２は外力が加わつて
も変形せずしかも防食性の材料例えばステンレ
ス、硬質ポリ塩化ビニル等からなり、その一端外
方に鍔部２１が設けられ、鍔部が設けられた端部
の内径は管継手本体１の突堤１３の内径とほぼ同
径とされ、他端部の外周面に端縁に向うにつれて
次第に小径となる傾斜面２２とされ、その長さは
管継手本体１の凹溝１２の巾よりも長くされてい
る。

３は弾性材料からなる環状パツキングである。
この材料としては、例えば、スチレン−ブタジエ
ンゴムエラストマー等の弾性体が用いられる。環
状パツキング３はその巾が管継手本体１の凹溝１
２の巾よりもやや長く短筒体２の長さよりやや短
くされ、一端内周縁に周方向に沿つて傾斜面３１
が設けられ、該一端の外周面に周方向に沿つて凹
凸部３２が設けられ、その凹凸部３２は雌ねじ部
１１が係止可能とされている。

短筒体２に環状パツキング３を装着し、該環状
パツキング３の傾斜面３１と前記短筒体２の傾斜
面２２の外周面との間に環状空間を形成し、これ
を管継手本体１内へ挿入していつて、凹凸部３２
を雌ねじ部１１に押圧状態で食い込ませる如くし
て装着し、短筒体２及び環状パツキング３の一端
を管継手本体１１の突堤１３の側面に当接固定
し、短筒体２と管継手本体１との間に環状パツキ
ング３を装着する如くして管継手が形成されてい
る。本実施例に於ては、環状空間を、短筒体２の
傾斜面２２と環状パツキン３の傾斜面３１とで形
成されているが、いづれか一方の傾斜面によつて
環状空間を形成してもよい。（第１図及び第４図
参照） 叙上の実施例の如く、環状パツキング３の凹凸
部３２が管継手本体１のテーパー雌ねじ部１１に
押圧状態で食い込まされておれば、短筒体２及び
短筒体２と管継手本体１との間に装着された環状
パツキング３が管継手本体１の突堤１３に同一軸
心を有する状態で当接固定されて好適である。

また、第２図に示す如く、突堤１３に切欠き部
１３１が設けられ、該切欠き部１３１に短筒体２
の一端が当接されてたものである場合には、短筒
体２が突堤１３の所定位置に当接固定がより確実
となり好適である。また切欠き部に奥部に向うに
従つて次第に小径となるテーパー面を設けたもの
に短筒体を押し込むようにすればより確実に固定
されて好適である。

尚、叙上の実施例中の短筒体２の鍔部２１は必
ずしも必須のものではない。又環状パツキング３
の外周面に周方向に沿つて凹凸部３２を設け、該
凹凸部３２を管継手本体１の雌ねじ部１１に係止
することにより、環状パツキング３の開口部方向
の脱落を確実に防止する事が出来る。また短筒体
２の管継手本体１の開口端部側の端部外周面が端
縁に向うにつれて、次第に小径となる傾斜面２２
とされているので、この傾斜面２２が管継手に接
続すべき内面被覆鋼管の端部を挿入接続する際案
内となり、挿入接続がより容易となる。

つぎに叙上の本考案の第１図の実施例の一使用
態様を第３図により説明する。

４は管継手により接続される内面被覆鋼管であ
り、鋼管４１の内面に合成樹脂などの耐食性被覆
層４２が設けられ、その鋼端部の外周面にテーパ
ー雌ねじ部４３が設けられている。管継手１のテ
ーパー雌ねじ部１１の内面被覆鋼管４のテーパー
雌ねじ部４３を必要に応じてその両者に液状ガス
ケツトを塗布して螺合し締付けていくと、まず余
分の液状ガスケツトが環状パツキング３の傾斜面
３１と短筒体の傾斜面２２との間の環状空間部分
にたまり、内面被覆鋼管４の管端面が環状パツキ
ング３に当接し、さらに締付けていくと、環状パ
ツキング３は傾斜面３１が設けられた端面が圧縮
され、短筒体２の端部からはみ出して内方へ膨出
することなく傾斜面３１の表面が短筒体２の外表
面に近接するように変形し、しかも外周面の凹凸
部３２の雌ねじ部１１に係止された位置が次第に
奥部へ移動し、凹溝１２中に逃げ場を求めて変形
し、短筒体２の外周面と凹溝１２の内周面との間
で圧縮されて、内面被覆鋼管４の管端面を有効に
圧迫シールするとともに、雌ねじ部１１と雄ねじ
部４３の螺合部の手前をシールする。

叙上の如く、本考案管継手は、開口端部内周面
に設けられた雌ねじ部及び凹溝の奥部に周方向に
沿つて突堤が設けられてなる管継手本体の突堤側
面に、同一軸心を有するようにして短筒体の一端
が当接され、該短筒体と前記管継手本体との間に
外周面に周方向に沿つて凹凸部が設けられた環状
パツキングが、該凹凸部が管継手本体の雌ねじ部
に押圧状態で装着され、環状パツキングの管継手
本体の開口端部側の内周縁、又は短筒体の同じく
外周縁が傾斜面となされ、該傾斜面と短筒体の外
周面もしくはパツキングの内周面との間に環状空
間が形成されているので、この管継手と内面被覆
鋼管とを接続する場合、両者のねじ部に液体ガス
ケツトを塗布して接続するが、雄ねじ部で押し出
された余分の液体ガスケツトは、前記環状空間に
ためられ、管内に落下することがないので、管内
の流れを阻害することがない。

又、環状パツキングは内面被覆鋼管の管端面に
押されて、短筒体の端部からはみ出して内方へ膨
出することなくその表面が短筒体の外表面に近接
するように変形し、次第に奥部へ移動し、凹溝中
に逃げ場を求めて変形し、その反発力により内面
被覆鋼管の管端面及び管継手の雌ねじ部と内面被
覆鋼管との螺合部を完全にシールして、これらの
防食及じ接続部からの液体もれの防止を充分に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠き正面
図、第２図は、本考案の別の実施例を示す一部切
欠き正面図、第３図は本考案の第１図の実施例の
使用態様を示す一部切欠いた正面図、第４図は本
考案の第１図の実施例に用いる環状パツキングを
示す一部切欠き正面図である。 符号の説明、１……管継手本体、２，２′……
短筒体、３……環状パツキング、１１……雌ねじ
部、１２……凹溝、１３……突堤、１３１……切
欠き部、３１……傾斜面、３２……凹凸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 開口端部内周面に雌ねじ部が設けられ、その
   奥部内周面に周方向に沿つて凹溝が設けられ、
   その奥部に周方向に沿つて突堤が設けられてな
   る管継手本体の突堤側面に、同一軸心を有する
   ようにして短筒体の一端が当接され、該短筒体
   と前記管継手本体との間に外周面に周方向に沿
   つて凹凸部が設けられた環状パツキングが、該
   凹凸部が前記管継手本体の雌ねじ部に押圧状態
   で装着され、該環状パツキングもしくは短筒体
   に於ける前記管継手本体の開口端部側の内周縁
   もしくは外周縁を傾斜面とすることにより、環
   状空間が形成されてなる管継手。 ２ 突堤の側面内周縁に環状の切欠き部が設けら
   れ、該切欠き部に短筒体の一端が嵌合されてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の管継
   手。