JPS61115491A - 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法

Info

Publication number
JPS61115491A
JPS61115491A JP23691784A JP23691784A JPS61115491A JP S61115491 A JPS61115491 A JP S61115491A JP 23691784 A JP23691784 A JP 23691784A JP 23691784 A JP23691784 A JP 23691784A JP S61115491 A JPS61115491 A JP S61115491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amylase
starch
activity
calcium
thermostable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23691784A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0365149B2 (ja
Inventor
Masako Katsurayama
桂山 政子
Masahiko Ishida
昌彦 石田
Ryoichi Haga
良一 芳賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Plant Technologies Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP23691784A priority Critical patent/JPS61115491A/ja
Priority to EP85114174A priority patent/EP0184019B1/en
Priority to DE8585114174T priority patent/DE3582020D1/de
Priority to US06/795,774 priority patent/US4778760A/en
Publication of JPS61115491A publication Critical patent/JPS61115491A/ja
Publication of JPH0365149B2 publication Critical patent/JPH0365149B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、新規なα−アミラーゼとその、Ii1′?i
方法に係り、特に殿粉加工及びのり抜きなどにおける殿
粉の液化反応に好適な耐熱性α−アミラーゼとその製造
方法に関する。
〔発明の背景〕
耐熱性酵素は常温用酵素に比べ、加熱やpHの変化にも
安定性が高く、酵素利用工業には極めて有用である。従
来のα−アミラーゼは好気性細菌を起源とするものに限
られている(嶋村等:特公昭46−12946号公報、
 L、 L、 Campbell et al、  :
 、1゜Biol、 Chem、 236.29521
961年)。そのうち、バチルス・ズブチリス(Bac
illus 5ubtilis )及びバチルス・リチ
ェニホルミス(Bacilluslichenifor
mis )を起源とするα−アミラーゼは、すでに工業
生産され、殿粉加工や繊維ののり抜きに使用されている
。これら公知のα−アミラーゼは、いずれも酵素本体の
たん白質だけでは耐熱性を発揮できず、カルシウムイオ
ンの存在下ではじめて耐熱性を示す。通常数mM〜20
mM(服部:特開昭51−44652号公報、特開昭5
1−44690号公報)、少なくとも1mM(斉藤:特
開昭48−35083号公報)のカルシウム濃度を必要
とする。したがって、従来の耐熱性α−アミラーゼは、
1mM未満、カルシウムがない場合には、第1図の曲線
5゜6にバチルス・リチェニホルミス起源のα−アミ・
ラーゼの1例を示すように耐熱性が著しく低下する(曲
線5.6)、このため、水道水のカルシウム濃度に相当
する100μM以下の極めて希薄な濃度では、反応中に
失活がおこり、高価な酵素をそれだけ消費することにな
るにのため、通常は数mMの塩化カルシウムなどの可溶
性カルシウム塩を添加して反応している6しかし、ぶど
う糖や異性化糖等に代表される殿粉加工の最終製品を得
る場合には、反応後にカルシウムを除去することが必要
となり、イオン交換樹脂を用いる脱塩工程への負荷が著
しく増大する。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、絶対嫌気性菌を起源とし、耐熱性にす
ぐれ、かつカルシウム要求性の極めて低い新規なα−ア
ミラーゼとその製造方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明者等は、耐熱性にすぐれ、かつカルシウム要求性
の低いα−アミラーゼを得ることを目的に酵素及び酵素
生産用微生物の探索を行った。その結果、クロスツリジ
ウム属に屈する偏性嫌気性細菌(クロスツリジウム属細
菌R3−0001゜cLostridium sp R
5−0001,微工研菌寄第7918号)が、酵素の特
性、特にカルシウム要求性ならびに作用pH域が従来の
α−アミラーゼと全く異なる新規な耐熱性α−アミラー
ゼを生成することを見い出し・本発明に至った・本発明
の・−アミラー      iゼを産生ずるクロスツリ
ジウム属細菌は工業技術院微生物工業技術研究所に寄託
している(受託番号;微工研菌寄第7918号(FER
N P−7918) ’)である6まず、重両の菌学的
性質の詳細を説明する。
A、形態的性質 (1)栄養細胞の形態 下記の殿粉・ペプトン培地の寒天平板上。
嫌気性雰囲気中、60℃で2日間培養した場合、栄養細
胞は0.4〜0.8  X2〜5μmの大きさの直状の
桿菌である。3日間以上の培養では、h記の形状の栄養
細胞が単独に存在する他、連鎖するものも生ずる。液体
培養でも同様となる。
殿粉・ペプトン培地の組成 可溶性殿粉          1.5%ペプトン  
        0.5%酵母エキス        
 0゜5%KH2PO40、7% Na711PO,0、35% M 、、S O、、・7H7fl          
0.001%寒天             2.0%
チオグリコール酸ナトリウム  0.1%水道水 pH6,4 (2)胞子の有無 殿粉・ペプトン培地の寒天平板培養及び液体培養で胞子
の形成が認められる。
B、培養的特性 (1)コロニーの形態 殿粉・ペプトン培地の寒天平板培養でのコロニーは、中
心部がやや隆起した扁平な円形となり1周縁部は金縁で
ある。色素生成は見られず、表面に光沢を有し乳白色不
透明である。また、粘着性を有する。
(2)肉汁培地の寒天平板培養及び穿刺給養生育して殿
粉・ペプトン培地と同様のコロニーを生ずる。
肉汁寒天培地組成 肉エキス          1.0%ペプトン   
       1.0%食塩            
 0.2%チオグリコール酸ナトリウム  0.1%寒
天            1.5%蒸留水 p H6、0 (3)肉汁培地の穿刺培養 水素と炭酸ガスを含むガスの発生を伴って生育し、この
ため寒天培地が2〜3個所で分断される。
(4)肉汁液体培養 嫌気的雰囲気下でのみ生育し、培養液が自濁する。
肉汁培地の組成 肉エキス          1゜0%ペプトン   
       1.0%食塩            
 0.2%チオグリコール酸ナトリウム  Oll %
蒸留水 pH6,0 (5)肉汁・ゼラチン培養 生育は認められない。
肉汁・ゼラチン培地の組成 肉エキス           1.0%ペプトン  
        1.0%食塩           
  0.2%ゼラチン          15  %
チオグリコール酸ナトリウム  0.1%蒸留水 pH6,0 (6)リドマスミルク培養 ガス発生を伴い、固く凝固し、酸の生成により赤変する
C1生理的性質 (1)生育の温度範囲 40〜63℃で生育する。30℃では生育認められず、
60℃付近で良好。
(2)生育のpH範囲 pH5〜7゜5.6付近が良好。
(3)酸素に対する態度 偏性嫌気性                    
1゜(4)O−Fテスト(Hugh La1fson変
法)空気雰囲気中゛では生育みられず陰性。流動パラフ
ィン重層による嫌気性条件下では菌が生育し、酸を生成
して培養液が黄色となる。
培地組成 ペプトン          002%グルコース  
        1゜0%食塩           
 095%に、IIPO,0、03% チオグリコール酸ナトリウム  0.1%ブロムクレゾ
ールパープル   0.002%寒天        
    0.3%蒸留水 pH6,0 (5)硝酸塩の還元 陰性7 (6)VPテスト 陰性。
(7)MRテスト 陽性、赤変化する。
(8)インドール生成 ペプトン水に生育しないため測定できない。
(9)硫化水素の生成 陰性(にligrerの培地使用において)6(10)
殿粉の加水分解 陽性、可溶性殿粉だけでなく、馬鈴薯殿粉など粒状殿粉
も分解する。
(11)クエン酸の利用 陰性(Simmons培地使用において)。
(12)アンモニウム塩の利用 ペプトン水に生育しないため測定できない。
(13)色素の菌体外生成 陰性。
(14)ウレアーゼ 陰性6 (15)オキシダーゼ 陰性7 (16)カタラーゼ 陰性。
(17)!の資化性 糖の資化性及びダラーム管を用いたガス発生有無の観察
結果を下表に示す。
第  1  表 (18)無機塩培地への生育 生育認められず。
(19)有機酸の生成 各種培地から生成する有機酸組成を第2表に示す。
第  2  表 供試液体培地の組成 炭素源           1.0%ペプトン   
       1.0%食塩            
 0.2%チオグリコール酸ナトリウム  0.1蒸留
水 pH6,4 これらの結果よりHoldemanの嫌気性細菌分類マ
ニュアルに基づき、クロスツリジウム属に属する細菌と
同定した。
次に1本発明なる耐熱性α−アミラーゼの酵素的特性に
ついて記す。
尚、α−アミラーゼ活性の測定方法は次のように行った
Blue value法(日本化学会編:実験化学講座
24巻、生物化学■、P279.丸善書店、1969)
による糊精化力を測定した。水沫は、殿粉の分子が加水
分解されるのに伴い、殿粉−より素complexに基
づく青色の発色量が、分子量の低下に比例して減少する
原理を応用したものである。まず、2mg / m D
、の殿粉溶液2 m D及び0.1 M<えん酸緩衝液
(p H4、0) 1 m Qを試験管に取り、60℃
水浴中で5分間振擾した0次いで、粗酸素液として培養
済液1mMを加え、30分間反応させた6反応後、反応
液0.4  mQを採取し、直ちに0.5 M酢酸溶液
2mQと混合して酵素反応を停止させた。次のその1 
m Qを10mQの1/3000 Nよう濃溶液中に加
え、680nmでの吸光度を分光光度計を用いて測定し
た。一方、酵素液を加えた直後の反応液を採取して同様
に発色させ、吸光度を測定した。なお、殿粉としては重
合度約2000のアミロースを用いた。
α−アミラーゼ活性は次式により算出した。
α−アミラーゼ活性(単位)= (1)作用及び基質特異性 本酵素は、馬鈴しよ、とうもろこし、甘しょ等の殿粉を
加水分解する液体型α−アミラーゼである。
(2)至適pH 第1図に、従来公知の代表的なα−アミラーゼの作用p
H曲線を示す。曲線4で示した小笠原等のバチルス・ズ
ブチリス(J、 Biochem、旺。
65、1970年)及び曲線6で示した斉藤等のバチル
ス・リチェニホルミス(特開昭48−35083号公報
)を起源とするα−アミラーゼは、pH4〜11に好適
域を有する(最適pHでの活性の80%を有するpH域
とする)。従来公知の酸性α−アミラーゼのうち、最も
酸性側で活性の高い国中等によるバチルス・リチェニホ
ルミス起源α−アミラーゼ(特開昭52−151970
号公報曲線3)では、好適域が3.5〜6.3 にあり
pH2で全く活性を示さない。
これに対し1本発明なるα−アミラーゼI(曲線1)な
らびにα−アミラーゼ■ (曲I!2)の60℃におけ
る最適pH域は、いずれも4付近にあり、かつ好適pH
はそれぞれ2〜5.7 。
2〜6.3 にあって、従来の酸性α−アミラーゼにく
らべ、さらに酸性側でも高い活性を有する。すなわち、
pH2では、従来の酸性α−アミラーゼが全く活性を示
さないのに対し、本発明のα−アミラーゼはそれぞれ9
5%、81%の高い活性を示す。
なお、酵素反応は次の反応系を用いた。
酵素液=0.6〜1.3 μg/ m Q基 質:アミ
ロース1■/ m (A クエン酸緩衝液:0.025M 上述したように1本発明α−アミラーゼは従来の酸性α
−アミラーゼと作用pH域を異にすることから、新しい
α−アミラーゼであることは明らかである。
(3)pH安定性 本発明のα−アミラーゼ!及び■を、pH2゜4.6.
7の各pH(0,025Mクエン酸緩衝液)下で、60
℃、30分間インキュベートした0反応液を稀釈してp
Hを4.0  に調整し、アミロースを基質として残存
活性を測定した。
その結果両α−アミラーゼは、上記のp H処理で完全
に活性が保持されていた。したがって、       
1本α−アミラーゼは酸性域でも安定性が高い特徴を有
している。
(4)〒適温度 第2図に示す如く、本発明α−アミラーゼI(曲線11
)及び■(曲線12)の至適pH4゜Oにおける至適温
度は、いずれも80℃付近である。好適温度(最適温度
での活性の80%を有する温度域とする)は65〜87
℃である。なお1反応にはくえん酸緩衝液0.025M
を用いた。
(5)熱安定性 本発明α−アミラーゼ■をpH6,0で20μM塩化カ
ルシウムの存在下に60〜97℃に加熱処理し、残存活
性を測定した、これをもとに各温度における活性半減期
を求め、その結果を第3図に示す、80℃及び90℃に
おける活性半減fg+ (基質無添加)はそれぞれ8時
間、0.5 時間であり、熱安定性にすぐれている。
α−アミラーゼ■についても90℃における活性1斡減
1u1は約0.5 時間と、α−アミラーゼIIと同等
の耐熱性を有する。一方、従来のα−アミラーゼの例と
し、バチルス・リチェニホルミスに属するα−アミラー
ゼ生産菌、及びバチルス・ズブチリスに属するα−アミ
ラーゼ生産菌の培養液から調製した部分精製α−アミラ
ーゼ標品を用い、カルシウム濃度20 m Mにおいて
半減期を実測した。その結果を第3図に付記する0反応
は、くえん酸緩衝液を用いて5両α−アミラーゼの最適
pHである6、0 で行った。
前者の80℃における半減期は0.6時間、後者の70
℃における半減期は0.6時間である。
本発明α−アミラーゼの耐熱性(曲線21)は。
従来公知のサーマス属の耐熱性α−アミラーゼには及ば
ないが、バチルス属のα−アミラーゼ(バチルス・リチ
ェニホルシスSP、を起源とする耐熱性α−アミラーゼ
、曲線22とくらべ遜色ない。
(6)液熱性に及ぼす金属塩の影響 本発明α−アミラーゼ■の耐熱性に及ぼす金属塩の影響
を第3表に示す。α−アミラーゼ■の水溶液に各種の金
属塩を5 m M ′a度になる様に添加し、加熱処理
を行って活性を測定した。
そして、加熱処理前に対する加熱処理後の活性、すなわ
ち残存活性を%で表示した。加熱処理及び活性測定は以
下の条件で行った。
加熱処理条件 pH6゜0 加熱温度 二80℃ 保持時間 :30分 第  3  表 活性測定は、試料液を希釈後、以下の条件下で行った6
なお、各金属塩を本添加濃度で添加しても、活性測定に
影響のないことを確認している。
活性測定条件 p H4,0(0,025MクエンNl1f1?J?液
)活性測定温度=60℃ 第1表から明らかに、カルシウムイオンに保護効果が認
められるのに対し、ナトリウム、カリウム及びマグネシ
ウムの各イオンについては、さしたる保護効果は認めら
れない。一方、ニッケル、コバルト、亜鉛及びマンガン
の各イオンは耐熱性を低下させる。また1本α−アミラ
ーゼは0.5  μMのEDTAで耐熱性を失うことも
確認している。
本α−アミラーゼのカルシウム要求濃度は第4図(曲線
31)に示すように、100μM(4ppm)であり、
水道水中のカルシウム濃度で十分安定化される。さらに
本酵素は1μM以下のカルシウム濃度においても65%
の活性を      1保持している。また、α−アミ
ラーゼIもα−アミラーゼ■と同等のカルシウム要求性
を有している。
これに対し、バチルス・リチェニホルミスに属するα−
アミラーゼ生産菌から部分精製したα−アミラーゼは、
第4図の曲線32に示すように、30mMのカルシウム
イオンを必要とする。なお、加熱処理は両酵素とも、p
H6゜80℃で30分間加熱し、活性測定は各々の最適
P Hにて60℃で行ったわ 一方、バチルス・ズブチリスの耐熱性α−アミラーゼで
は、カルシウム必要濃度は3〜10mMである(特開昭
51−44690号公報、特開昭58−34117号公
報)。
したがって1本発明α−アミラーゼは、従来公知の耐熱
性α−アミラーゼに比べ著しくカルシウム要求性が低い
(7)精製方法 実施例において詳述するので、ここでは簡単な説明にと
どめる。
本発明α−アミラーゼ生産菌を、殿粉、ペプトン及び酵
母エキスを含有する液体培地に接種し、嫌気条件下で6
0℃に1〜3日間培養する。
培養液を遠心分離等により菌体及びそれ以外の不溶物質
を除したいわゆる培養炉液を得る。次いで、培養が液を
、モレキュラシーブ膜清適。
イオン交換クロマト、ゲルが過グロマト、塩析等の公知
の方法を適宜利用して、本発明α−アミラーゼを濃縮す
るとともにそれ以外の不純物を除く。
(8)分子量 本発明α−アミラーゼの分子量は未確認であるが、モレ
キュラシーブ膜更過における挙動から、分子量は20 
、000以上と推定される。
以上述べたことから明らかなように本発明なる新しい耐
熱性α−アミラーゼは、特に作用pH並びにカルシウム
要求性において、従来の嫌気性細菌の生産する耐熱性酵
素と著しくことなる。
しかるに、ぶどう糖や異性化糖等を製造するには、まず
原料の殿粉をα−アミラーゼで液化し、そのあとグルコ
アミラーゼで糖化している。
液化の際、原料殿粉を数十%の高濃度に仕込むため、液
のpHは酸性を呈する。このため、従来のα−アミラー
ゼを使うには、殿粉液をアルカリで中和してから液化し
ている。液化処理したあと、従来公知のゲルコアミラー
ゼは1作用pHが酸性域にあるため、酸を加えて再度p
Hを酸性側にF![Lなければならない。
しかして1本発明なる偏性嫌気性細菌を起源とする新し
い耐熱性α−アミラーゼを用!1れば、水道水なみのカ
ルシウムを含む仕込水を用いるのみで、カルシウム剤の
添加も不要となる。さらに、液化、糖化両工程のpH調
整も不要となり、ひいては反応後の脱塩工程への負荷を
大巾に軽減できる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を示し、さらに詳しく説明する。
実施例1゜ 可溶性殿粉1.5 %、ポリペプトン0.5 %。
酵母エキス0.5 %、りん酸第1カリウム0.7%、
りん酸第2ソーダ0.35 %、硫酸マグネシウム・り
水和物0.01 %、チオゲルコール酸ナナトリウム0
1  %及び水道水を含む液体培地(pH6,4)4.
56−を、内容積5Qの培養槽3基に152−ずつ分注
し、120℃で20分間殺菌する。これに同上培地で嫌
気的に培養した本発明者等により分離せるクロズソリジ
ウム属の菌体懸濁液80gを各摺電に添加した。次いで
ガス出口に水封トラップを付し、発酵槽内気相部をアル
ゴンガスで十分置換後、嫌気条件下で培養する。培養液
のpHは6.0 に自動調整し、温度も60℃に自動調
整する。46時間培養後、培養物を合せ6.00Orp
mで遠心分離し、菌体を除去する。この上澄液は49単
位/gの比活性を示した。
次に、上記上澄液3.5蹟をモレキュラシーブ膜(分画
分子量: 20000 )で清適し、1.5−に濃縮し
た。濃縮液を2分し、0.75−分を架橋デキストラン
ゲル(分画分子−5j : 2500.ファルマシア社
!11)を充填したカラム(直径LOOmm、長さ45
0wn)にチャージし、モレキュラシーブ液体クロマ]
・グラフィを実施した。そのα−アミラーゼ活性の溶出
パターンを第5図に示す。溶出は脱イオン水で行い、1
00mff1ずつ分画した。図中に示すように、溶出液
量1.2〜2Qのフラクションにα−アミラーゼ活性が
みとめられた。上記の液体クロマトグラフィーをのこり
の上澄液についても実施し1両α−アミラーゼフラクシ
ョンを合せたにれを40torrの減圧下で凍結乾燥し
乾燥粗粉末2.7 gを得た6 木組酵素乾燥標品の比活性は30000単位/gで、上
澄液の比活性に比べ約800倍に向−ヒした6活性収率
は約60%である。上清液から粗酵素乾燥標品調製にお
ける比活性、活性収量及び活性回収率の変化を第4表に
示した。
第   4   表 実施例2゜ 実施例1において調製した粗酵素乾燥標品を、ジエチル
アミノエチル化架橋デキストランゲル(DEAEセファ
デックス、ファルマシア社爬)を用いたイオン交換クロ
マト(カラムサイズ:25φX400mn)により精製
した。粗酵素乾燥標品2.4 gを0.05Mトリス・
塩酸緩衝液(pH7,5)に溶解した。不溶物を濾過し
て除いた液を、同じ緩衝液で緩衝化したゲルカラムにチ
ャージし、洗滌した1次いで、緩衝液中の塩化ナトリウ
ム濃度を直線勾配(曲線43)で上昇しつつ展開した。
α−アミラーゼ活性の溶出パターンを第6図に示す、塩
化ナトリウム濃度0.04  Mと0.08Mでの溶出
位置にα−アミラーゼ活性を右する2つのピークが認め
られ、曲線41がα−アミラーゼエ9曲線42がα−ア
ミラーゼ■である。α−アミラーゼ■の活性層は吸着全
活性の約30%。
α−アミラーゼHのそれは60%である。、両フラクシ
ョンを個々に凍結乾燥して得たα−アミラーゼ■及びα
−アミラーゼ■の比活性は、それぞれ390単位/■、
880単位/■と、粗酵素乾燥標品に比べ、それぞれ1
0倍、23倍に向上した。
また、培養物の遠心上清液基準の活性回収率は、それぞ
れ19%、35%である。
〔発明の効果〕
本発明なる方法により製造せる新しい耐熱性α−アミラ
ーゼを殿粉の加水分解(液化)に用いれば、水道水なみ
のカルシウムを含む仕込水ですみ。
従来行ってきたカルシウムの添加も不要となる。
さらに、殿粉の液化、糖化両工程での中和も不要となり
、その結果1反応後の脱塩工程への負荷を大巾に軽減で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は1本発明の耐熱性α−アミラーゼ及び従来の耐
熱性α−アミラーゼに関するα−アミラーゼ活性(糊精
化力)に及ぼすpHの影響を示す特性図、第2図は、本
発明の耐熱性α−アミラーゼのα−アミラーゼ活性に及
ぼす温度の影響を示す特性図、第3図は、本発明の耐熱
性α−アミラーゼと従来の耐熱性α−アミラーゼの各側
における耐熱性を示す特性図、第4図は1本発明の耐熱
性α−アミラーゼと従来の耐熱性α−アミラーゼの各側
における加熱処理によるα−アミラーゼ活性に対するカ
ルシウム濃度の影響を示す特性図。 第5図は、本発明の耐熱性α−アミラーゼの架橋デキス
トランゲルを用いたモレキュラシーブ液体クロマトグラ
フィのα−アミラーゼ活性溶出パターン図、第6図は、
本発明の耐熱性α−アミラーゼのジエチルアミノエチル
化架橋デキストランゲルを用いたイオン交換液体クロマ
トグラフィによるα−アミラーゼ活性溶出パターン図で
ある。 ’4++¥11 pH 寮 ze ′;ML  彦 (°C) 第 3 旧 ヲ1♂−尺  (・C) 馬 4Z

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、クロスツリジウム属(clostridium)に
    属する嫌気性細菌の産生する耐熱性α−アミラーゼ。 2、作用好適pHが2〜6、最適pHが3〜5、作用至
    適温度が60〜85℃にある特許請求の範囲第1項記載
    の耐熱性α−アミラーゼ。 3、基質無添加で80℃、30分間加熱処理した際に、
    0.1mM以下のカルシウム塩濃度下で少なくとも70
    %以上のα−アミラーゼ活性を保持することを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項記載の耐熱性α−アミラーゼ。 4、基質無添加で80℃、30分間加熱処理した際に、
    0.1mM〜0.1Mのカルシウム塩存在下で100%
    のα−アミラーゼ活性を保持することを特徴とする特許
    請求の範囲第3項記載の耐熱性α−アミラーゼ。 5、クロスツリジウム属に属し、特許請求の範囲1〜4
    に記載の特徴を有する新規α−アミラーゼを産生する嫌
    気性細菌を培養し、培養物から新規α−アミラーゼを採
    取することを特徴とする耐熱性α−アミラーゼの製造方
    法。
JP23691784A 1984-11-09 1984-11-09 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法 Granted JPS61115491A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23691784A JPS61115491A (ja) 1984-11-09 1984-11-09 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法
EP85114174A EP0184019B1 (en) 1984-11-09 1985-11-07 Thermostable alpha-amylase-producing, thermophilic anaerobic bacteria, thermostable alpha-amylase and process for producing the same
DE8585114174T DE3582020D1 (de) 1984-11-09 1985-11-07 Thermostabile alpha-amylase produzierende thermostabile anaerobe bakterie, thermostabile alpha-amylase und verfahren zur deren herstellung.
US06/795,774 US4778760A (en) 1984-11-09 1985-11-07 Thermostable α-amylase-producing, thermophilic anaerobic bacteria, thermostable α-amylase and process for producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23691784A JPS61115491A (ja) 1984-11-09 1984-11-09 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61115491A true JPS61115491A (ja) 1986-06-03
JPH0365149B2 JPH0365149B2 (ja) 1991-10-09

Family

ID=17007663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23691784A Granted JPS61115491A (ja) 1984-11-09 1984-11-09 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61115491A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6359884A (ja) * 1986-08-29 1988-03-15 Hitachi Ltd 有機廃棄物から発酵法により酵素及びメタンを製造する方法及び装置
EP2465930A3 (en) * 1995-02-03 2013-04-24 Novozymes A/S Amylase variants

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6041482A (ja) * 1983-07-13 1985-03-05 シ−・ピ−・シ−・インタ−ナシヨナル・インコ−ポレイテツド 新規な熱安定性の耐酸性α−アミラーゼおよびその製造法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6041482A (ja) * 1983-07-13 1985-03-05 シ−・ピ−・シ−・インタ−ナシヨナル・インコ−ポレイテツド 新規な熱安定性の耐酸性α−アミラーゼおよびその製造法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6359884A (ja) * 1986-08-29 1988-03-15 Hitachi Ltd 有機廃棄物から発酵法により酵素及びメタンを製造する方法及び装置
EP2465930A3 (en) * 1995-02-03 2013-04-24 Novozymes A/S Amylase variants

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0365149B2 (ja) 1991-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04503757A (ja) 新規超熱安定性α―アミラーゼ
US4734365A (en) Process for liquefying starch
KR890001827B1 (ko) α-아밀라제의제법
EP0184019B1 (en) Thermostable alpha-amylase-producing, thermophilic anaerobic bacteria, thermostable alpha-amylase and process for producing the same
US5281527A (en) Process for producing pullalanase
CA1081633A (en) Heat and acid-stable alpha-amylase enzymes and processes for producing the same
JPS61115491A (ja) 耐熱性α−アミラ−ゼ及びその製造方法
EP0255124A2 (en) Thermostable glucoamylase, a method for production of glucose using same and a plant for production thereof
JPH05292962A (ja) 新規な枝切り酵素及びその製造法
JPH0515368A (ja) 新規プルラナーゼおよびその製造方法
JPS62283988A (ja) マルトオリゴ糖の製造方法
JPH0324197B2 (ja)
JPH10136979A (ja) 新規酸性α−アミラーゼ及びその製造法
JPH0683668B2 (ja) 耐熱性α−アミラ−ゼの製造方法
JPS6342696A (ja) 糖類の製造法
KR960007741B1 (ko) 신규 α-1, 6-글루코시다제 및 그의 제조방법
JPS6331194B2 (ja)
JPH0425794B2 (ja)
JPH047672B2 (ja)
JPH0428356B2 (ja)
JPH043947B2 (ja)
JPS6344360B2 (ja)
JPH0561911B2 (ja)
JPS6170985A (ja) 新規オリゴ−1,6−グルコシダ−ゼおよびその製法
JPS60186295A (ja) デンプンの糖化法