JPS6111425Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建屋に開設した窓開口部に装着する
出窓に関し、その目的は雨仕舞および水密性の良
好な出窓を提供することにある。

次に、本考案の一実施例を図にしたがつて説明
すると、図中１は窓開口部Ｗの屋外側に張出状に
取付けられた出窓の全体であつて、出窓本体２と
屋根体１６とより構成されている。

２は上記した出窓本体であつて、底板体２Ａと
左右の側板体２Ｂとからなり、この出窓本体２の
屋外側には引戸障子枠３が一体状に取付けられて
いる。

４は引戸障子枠３の上枠であつて、その断面に
おいて、４Ａは摺動ウエブであつて水平状に設け
られ、同ウエブ４Ａの下面側には仕切片４Ｂ，４
Ｃ，４Ｄが垂設されるとともに屋外側の仕切片４
Ｄの一部には屋内側へ断面略かぎ形状の突片４Ｅ
が形成されて摺動ウエブ４Ａの下面長手方向には
障子溝４Ｆ，４Ｇおよび網戸溝４Ｈが形成されて
いる。また、摺動ウエブ４Ａの上面には等長の突
片４Ｊ，４Ｋ，４Ｌがその長手方向に沿つて突設
されるとともに屋外側の突片４Ｌの一部には屋外
側へ向つて断面略かぎ形状の突片４Ｍが形成され
て長手方向に沿つて気密材２８を嵌着する溝部４
Ｎが形成されている。なお、４Ｐは上枠４の長手
方向に沿つて形成されたビス受けである。

５は引戸障子枠３の下枠であつて、床板７の屋
外側に取付けられるもので、その断面において、
５Ａは摺動ウエブであつて屋外側へ下降する階段
状に障子ウエブ５Ｂ，５Ｃおよび網戸ウエブ５Ｄ
が形成され、各ウエブ５Ｂ，５Ｃ，５Ｄにはそれ
ぞれレール５Ｅが条設されている。また、網戸ウ
エブ５Ｄの屋外端には前縁５Ｆが垂設されるとと
もに、同縁５Ｆの一部には屋内側へ向つて図示断
面略かぎ形状の取付片５Ｇが突設されて長手方向
に沿つて溝部５Ｈが形成されている。また、障子
ウエブ５Ｂの屋内端には上方に向つて上垂片５Ｊ
が設けられ、その上端部には屋内側へ水平状に張
出す取付片５Ｋが形成され、また、上垂片５Ｊの
一部には屋内側へ突出する突片５Ｌが形成されて
いる。なお、５Ｍは下枠５の長手方向に沿つて形
成されたビス受けである。

６は引戸障子枠３の左右の縦枠であつて、この
縦枠６はほぼ対称形状に形成されているので、図
示右側の縦枠６について説明すると、その断面に
おいて、６Ａは戸当ウエブであつて、上枠４と対
応する張出幅を有して鉛直状に設けられ、その内
側となる面には仕切片６Ｂ，６Ｃ，６Ｄが突設さ
れ、仕切片６Ｃの屋内面には気密部材を嵌着する
あり溝６Ｅが形成されている。また、戸当ウエブ
６Ａの外側となる面の屋外側には突片６Ｆ，６Ｇ
が突設されて、上枠４に形全した溝部４Ｎと対応
して気密材を嵌着する溝部６Ｈがその長手方向に
沿つて形成されている。なお、左側となる縦枠６
はあり溝６Ｅが仕切片６Ｃの屋外側に形成されて
いる。なお、この縦枠６の取付長さは下枠５の取
付け位置より所定の長さ下方へ延出する長さに形
成されている。

このように形成された上枠４の左右端には左右
の縦枠６の上端部がビス受け４Ｐを介してビス等
により止着され、また、左右の縦枠６の下端部寄
りの所定位置間には下枠５がビス受け５Ｍを介し
てビス等により止着されて枠組み形成され、下枠
５および左右の縦枠６にはそれぞれ底板体２Ａお
よび側板体２Ｂが形成されている。

この床板体２Ａは床板７および外装補強板８と
より構成されている。この床板７は窓開口部Ｗの
敷居３０の上面に載置され出窓１の張出幅に相当
する大きさに形成されるとともにその上面側には
耐蝕性の良好な例えばステンレス鋼板、合成樹脂
板等からなる保護板９が張着されている。

８は上記した底板体２Ａの外装補強板であつ
て、床板７の屋外張出部下面および引戸障子枠３
の下枠５の下面に沿つて取付けられるもので、鉄
鋼材あるいはステンレス鋼材の板材を折曲成形し
てなるもので、その断面において、８Ａは床板７
の下面に沿つて取付けられる取付ウエブであつて
水平状に設けられ、その屋外端は下方へ折曲され
て所定の長さを有する屋内片８Ｃが形成され、同
片８Ｃの下端は屋外側へ折曲されて所定の長さの
底片８Ｄが形成されるとともに、その外端はさら
に上方は折曲されて屋外片８Ｅが形成され、その
上端には下枠５の溝部５Ｈに嵌込まれ、かつ取付
片５Ｇに重合当接して取付けられる取付片８Ｆが
形成され、この屋内片８Ｃ、底片８Ｄおよび屋外
片８Ｅとにより下枠５の補強部８Ｂが形成されて
いる。また、取付ウエブ８Ａの屋内端は下方へ折
曲されて水切片８Ｇが形成されている。このよう
に形成された外装補強板８は取付ウエブ８Ａを介
して床板７の下面に止着されるとともに、引戸障
子枠３の下枠５の取付片５Ｋに取付ボルト２５Ａ
により一体的に取付けられ、また、外装補強板８
の補強部８Ｂはその屋外片８Ｅの上端に形成した
取付片８Ｆを介して下枠５の取付片５Ｇに螺着さ
れて下枠５には底板体２Ａが一体状に取付けら
れ、下枠５の下面側には中空状補強部２Ｃが形成
されている。また、外装補強板８の底片８Ｄの左
右端部は略Ｌ形状の連結部材１０を介して左右の
縦枠６の下端部に連結されている。また、床板７
の左右端縁に沿つて断面略Ｌ形状の縁部材１１が
取付けられている。

２Ｂは上記した側板体であつて、側壁板（内側
板ともいう）１２と側部外装補強板１３とより構
成され、側壁板１２は出窓本体１２の張出相当幅
を有し、左右の縦枠６と対応する長さに形成され
その内側面には保護板９が張着されている。

１３は側部外装補強板であつて、側壁板１２の
外側面に沿つて取付けられるもので、鉄鋼材ある
いはステンレス鋼材等の板材を折曲成形してなる
もので、その断面において、屋外ウエブ１３Ａと
屋内ウエブ１３Ｂとが図示断面略Ｚ字形状に形成
され、屋外ウエブ１３Ａは側壁板２２と所定の間
隔を隔てて設けられ、その屋外端には前縁１３Ｃ
と取付片１３Ｄとが断面略かぎ形状に形成されて
いる。屋内ウエブ１３Ｂは側壁板１２に当接され
て取付けられるものでその屋内端には窓開口部Ｗ
の縦柱３１に沿つて取付ける取付片１３Ｅが形成
されて側部外装補強板１３の屋内側には外装材３
４を嵌込む凹部１３Ｆが形成されている。このよ
うに形成された側部外装補強板１３の屋外側は取
付片１３Ｄを介して側壁板１２の屋外端に図示の
ように連結されるとともに屋外ウエブ１３Ａ側は
中間部材１４を介して所定の間隔で取付けられ、
また、屋内ウエブ１３Ｂは側壁板１２に当接され
るとともに側壁板１２の屋内側の内面に沿う断面
略Ｌ形状の取付部材１５と一体状に取付ボルト２
５Ｂにより、取付けられて側板体２Ｂに中空状補
強部２Ｄが形成されている。このように形成され
た側板体２Ｂはその屋外側が引戸障子枠３の縦枠
６の背面側に重合当接されて止着されて縦枠６に
形成した溝部６Ｈに嵌着した気密材２８が図示の
ように外装補強板１３の折返し部となる取付片１
３Ｄに密着されて気密が保持されている。また、
側壁体２Ｂは底板体２Ａに対し、その左右両縁に
取付けた縁部材１１を介して取付ボルト２５Ｃに
より連結され、側板体２Ｂの下端には中空状補強
部２Ｄを遮蔽する合成樹脂等からなるキヤツプ３
５が取付けられている。このようにして形成され
た出窓本体２の上部側には屋根体１６が閉蓋状に
取付けられている。

１６は上記した屋根体であつて、屋内側の桁材
１７と出窓本体２の上枠４との取付部となる屋外
側の桁枠１８との間には、出窓本体２の前面より
屋外側へ張出する屋根板１９が屋外側へやや下傾
状に止着され、同下方には下面に耐蝕性の良好な
例えばステンレス鋼板等からなる保護板９を張着
した天井板２０が止着されている。２１は屋根体
１６の上部外装板であつて、鉄鋼材あいはステン
レス鋼材の板材を折曲成形してなるもので、その
断面において２１Ａはウエブであつて屋根板１９
の上面に沿つて屋外側へ下傾状に形成され、その
屋外側は下方へ折曲されて前縁２１Ｂが形成さ
れ、その端部はさらに屋内側へ水平状に折返され
て突片２１Ｃが形成されている。また、ウエブ２
１Ａの屋内端は上方へ鉛直状に折曲されて取付片
２１Ｄが形成されている。また、ウエブ２１Ａの
左右両縁は第３図に示すように下方へ折曲されて
側片２１Ｅが形成されるとともにその下端は内側
へ折返されて縁片２１Ｆが形成されている。

２２は屋根体１６の屋外側の外装板であつて、
上部外装板２１の屋外側に折返し状に取付けられ
て天井板２０と上部外装板２１との間に取付けら
れて屋根体１６の庇部を形成するもので、鉄鋼材
あるいはステンレス鋼材等の板材を折曲成形して
なるもので、その断面において、２２Ａは取付ウ
エブであつて水平状に設けられ、その外端は下方
へ折曲されて屋内片２２Ｃが形成され、その端部
は屋外側へ水平状に折曲されて下縁２２Ｄが形成
され、さらに同下縁２２Ｄの端部は上方に上設さ
れて屋根板１９に当接する前縁２２Ｅが形成さ
れ、その上端には屋外側へ断面略かぎ形状に形成
されて上部外装板２１と連結される取付片２２Ｆ
が形成されて、屋外側外装板２２はその取付片２
２Ｆが上部外装板２１の前縁２１Ｂに重合当接さ
れて点溶接Ｐ１され、また、取付ウエブ２２Ａは
天井板２０の屋外側下面に沿つて取付けられて、
屋根体１６の屋外側長手方向に沿つて屋内片２２
Ｃ、下縁２２Ｄおよび前縁２２Ｅにより水切可能
な垂下部２２Ｂが形成されている。

２３は屋根体１６の垂直壁板であつて、屋根体
１６の取付部を構成するもので、鉄鋼材あるいは
ステンレス鋼材の板材を折曲成形してなるもの
で、その断面において、２３Ａは取付壁板であつ
て、窓開口部Ｗの鴨居２９の屋外面に沿つて延設
されるものでその下端部は図示のように折返され
て二重構造の下部取付部２３Ｂが形成され、その
折返し端は屋外側へ水平状に張出されて取付片２
３Ｃが形成されている。このように形成された垂
直壁板２３はその取付壁板２３Ａの上端部側は上
部外装板２１の取付片２１Ｄに重合当接されて点
溶接Ｐ２，Ｐ３されて二重構造の上部取付部１６
Ａが形成され、また、垂直壁板２３の取付片２３
Ｃは天井板２０の屋外側下面に取付けられてい
る。

２４は屋根体１６の側縁外装板であつて、天井
板２０の側縁と上部外装板２１の側片２１Ｅとの
間に取付けられるもので、鉄鋼材あるいはステン
レス鋼材等の板材を折曲成形してなるもので、そ
の断面において、２４Ａは取付ウエブであつて天
井板２０の側縁下面に沿つて水平状に設けられ、
その外側端部は下方へ折曲されて屋内片２４Ｂが
形成され、その端部は外側方向へ水平状に折曲さ
れて下縁２４Ｃが形成され、さらに同下縁２４Ｃ
の端部は上方へ上設されて屋外片２４Ｄが形成さ
れ、その上端には外側へ断面略かぎ形状に折曲さ
れて上部外装板２１の側片２１Ｅに重合当接され
て取付けられる取付片２４Ｅが形成されている。
また、取付ウエブ２４Ａの図示内側端部は下方へ
折曲されて取付片２４Ｆが形成されている。この
ようにして形成された側縁外装板２４はその取付
片２４Ｅが上部外装板２１の側片２１Ｅに図示の
ように重合当接されて点溶接Ｐ４されるとともに
取付ウエブ２４Ａは天井板２０の側縁下面に沿つ
て止着されて屋根体１６が形成されている。

このように形成された屋根体１６は出窓本体２
の上部側に対しその左右両側に取付けた側縁外装
板２４の取付片２４Ｆが第３図に示すように側板
体２Ｂの上端屋内側に係合されて取付ボルト２５
Ｄにより連結されるとともに屋根体１６の屋内側
と側板体２Ｂの屋内側とは第３図に示すように断
面略Ｌ形状の連結部材２６を介して熔着手段等に
より連結されている。また、屋根体１６の屋外側
は引戸障子枠３の上枠４上面側に載置されて取付
ねじ２５Ｅにより止着されるとともに上枠４の屋
外側に形成した溝部４Ｎに嵌着した気密材２８が
屋根体１６の屋外側に折返し状に取付けた屋外側
外装板２２の取付ウエブ２２Ａに密着されて気密
が保持され、また、出窓本体２の前面屋外側に張
出した屋根体１６の下面には垂下部２２Ｂが垂設
されている。

このように形成された出窓１はその下部枠２Ａ
が図示のようにその屋内側が窓開口部Ｗの敷居３
０の上面に載置されて断面Ｌ形状の取付部材２７
により取付けられるとともに上部取付部１６Ａ、
下部取付部２３Ｂおよび取付片１３Ｅと取付部材
１５とを介して窓開口部Ｗの屋外面に止着されて
いる。

なお、図中３２は引戸障子枠３に建付けたガラ
ス障子、３３は同じく網戸である。

次に、上記のように構成された本実施例の作用
および効果について説明する。

さて、本例出窓１は屋根体１６と左右の側板体
２Ｂと床板体２Ａとを略方形状に結合して屋外側
に嵌込み状に引戸障子枠３を附設した出窓１であ
つて、根体１６および左右の側板体２Ｂはそれぞ
れ内側板となる天井板２０と外装板となる上部外
装板２１と屋外側装板２２および内側板となる側
壁板１２と外装板となる側部外装補強板１３とか
らなり、この屋根体１６と側板体２Ｂとはその外
装板２１，２２，１３の折返し部、すなわち屋根
体１６においては屋外側外装板２２の取付ウエブ
２２Ａ、また側板体２Ｂにおいては側部外装補強
板１３の取付片１３Ｄと内側板２０，１２とを引
戸障子枠３の上枠４および左右の縦枠６の裏面側
で連結するとともに、その連結部の屋外側におい
て、上枠４および左右の縦枠６の裏面側に取付け
られた気密材２８を外装材２２，１３に圧着気密
し、しかも屋根体１６には圧着気密部の屋外側に
おいて、外装板２２を下方へ折曲成形して引戸障
子枠３の上枠４の屋外側へ垂下する垂下部２２Ｂ
を形成したものである。したがつて、屋根体１６
の外装板２２と内側板２０との連結部および側板
体２Ｂの外装板１３と内側板１２との連結を引戸
障子枠３の上枠４および左右の縦枠６の裏面側で
行い、さらにその屋外側で引戸障子枠３の裏面側
に取付けた気密材２８を外装板２２，１３に圧着
気密したので引戸障子枠３と屋根体１６および側
板体２Ｂとの間が気密されて水密性を著高するこ
とができ、さらに屋根体１６の屋外側には引戸障
子枠３の上枠４の屋外側に垂下する垂下部２２Ｂ
を設けたので、降雨時にはこの垂下部２２Ｂによ
り雨水は積極的に水切りされて雨水の屋内側へ伝
うことが防止されて雨仕舞を向上することができ
る等多くの特長がある。

なお、本実施例において、引戸障子枠３を構成
する各枠材はアルミニウム等の軽合金材を押出成
形した型材により全て形成されている。

さて、本考案は屋根体と左右の側板体と床板体
とを略方形状に結合して屋外側に嵌込み状に引戸
障子枠体を附設した出窓であつて、前記屋根体お
よび左右の側板体は内側板と外装板とからなり、
前記屋根体および側板体はその外装板の折返し部
と内側板とを前記引戸障子枠体の裏面側で連結す
るとともに、その連結部の屋外側において前記引
戸障子枠の裏面に取付けられた気密材を外装板に
圧着気密し、しかも屋根体側には前記圧着気密部
の屋外側において前記外装板を下方へ折曲成形し
て前記引戸障子枠の上枠の屋外側へ垂下する垂下
部を形成する構成としたことにより、屋根体およ
び左右の側板体の外装板と内側板との連結部を引
戸障子枠の裏面側で行い、さらにその屋外側で引
戸障子枠の裏面側に取付けた気密材を外装板に圧
着気密したので引戸障子枠と屋根体および側板体
との間が気密されて水密性を著高することがで
き、さらに屋根体の屋外側には引戸障子枠の上枠
の屋外側に垂下する垂下部を設けたので、降雨時
にはこの垂下部により雨水は積極的に水切りされ
て雨仕舞を向上することができるので、出窓とし
て極めて実用性に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例をし、第１図は水平断面
図、第２図は縦断面図、第３図は第２図の−
線縦断面図、第４図は第２図の−線縦断面図
である。 １……出窓、２……出窓本体、３……引戸障子
枠、４……上枠、１２……側壁板、１３……側部
外装補強板、１６……屋根体、２０……天井板、
２１……上部外装板、２２……屋外側外装板、２
８……気密部材、２２Ｂ……垂下部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋根体と左右の側板体と床板体とを略方形状に
   結合して屋外側に嵌込み状に引戸障子枠体を附設
   した出窓であつて、前記屋根体および左右の側板
   体は内側板と外装板とからなり、前記屋根体およ
   び側板体とはその外装板の折返し部と内側板とを
   前記引戸障子枠体の裏面側で連結するとともに、
   その連結部の屋外側において前記引戸障子枠の裏
   面に取付けられた気密材を外装板に圧着気密し、
   しかも屋根体側には前記圧着気密部の屋外側にお
   いて前記外装板を下方へ折曲成形して前記引戸障
   子枠の上枠の屋外側へ垂下する垂下部を形成する
   構成としたことを特徴とする出窓。