JPS61113828A - ピツチ系炭素繊維 - Google Patents

ピツチ系炭素繊維

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JPS61113828A
JPS61113828A JP23530684A JP23530684A JPS61113828A JP S61113828 A JPS61113828 A JP S61113828A JP 23530684 A JP23530684 A JP 23530684A JP 23530684 A JP23530684 A JP 23530684A JP S61113828 A JPS61113828 A JP S61113828A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規でかつ特異な内部構造を有し、且つ、特異
なミクロ構造を有する高強度、高モジュラスのピッチ系
炭素繊維に関するものである。
LL!LJ!L 炭素m維は、当初レーヨンを原料として製造されたが、
その特性、経済性の点で、現在は、ポリアクリロニド、
リル(PAN)繊維を原料とするPAN系炭素繊維と石
炭又は石油系のピッチ類を原料とするピッチ系炭素繊維
によって占められている。なかでも、ピッチを原料とし
て高性能グレートの炭素繊維を製造する技術は、経済性
にすぐれているため注目を集めており、例えば光学異方
性ピッチを溶融紡糸して得たピッチ繊維を不融化焼成し
た炭素繊維は、それまでのピッチ系炭素繊維に比して高
強度、高モジュラスのものが1qられている。
また、ピッチ系炭素繊維の内部断面構造を制御すること
により、更に高い物性が発現し得るということも見出さ
れている。(Fuel 、 19130.60゜839
、特開昭59−53717号等)。
すなわち、ピッチ系炭素繊維の断面構造としては、ラン
ダム、ラジアル、オニオン構造又はその複合構造が存在
し、ラジアル構造は、クラックを生じやすくマクロ欠陥
による物性低下が生じるため好ましくないとされている
。また、ピッチ系炭素繊維におけるランダム構造は、実
際はラメラのサイズが小さいラジアル構造であり、強度
的には好ましい構造であるが、ピッチ調整及び紡糸の高
ドラフト化又は急冷化が充分でないとクラックが生じや
すく、製造条件が限定されてくる。
オニオン構造は、現象的には紡糸ピッチの粘性変化温度
よりも高い温度まで昇温させた後、紡糸することによっ
て得られるが、(特開昭59−53717号公報参照)
、通常の光学異方性ピッチにおいては、この粘性変化温
度が350℃以上の高温であるため紡糸の安定性が悪く
、得られる繊維もボイドを含んだものになりやすいため
、ボイドレスのオニオン構造の繊維は溶融紡糸では安定
に得ることがむつかしい。
発明の目的 本発明の目的は、従来のピッチ系炭素繊維とは全く異っ
た断面構造を有し、従来のピッチ系炭素繊維に比べて飛
躍的に改善された物性を有しており、しかも製造上の困
難が少ない新規なピッチ系炭素繊維を提供することにあ
る。
・及! 本発明者らは、強度、モジュラスなどの性能においてP
AN系炭素炭素繊維敵するか、もしくはより優れたピッ
チ系炭素繊維を開発するために鋭意研究を行った結果、
紡糸用ピッチ原料を溶融紡糸する際、特定の工夫を加え
ることにより、ピッチ分子の配列を意のままに制御でき
ることを究明し、従来のラジアル、ランダム、又はオニ
オン構造とは全く異なった特異な微細構造を有し、かつ
PAN系炭素炭素繊維敵するすぐれた性能を示す新規な
ピッチ系炭素繊維が得られることを見出し、さきに特願
昭59−125048号において炭素繊維の断面の少な
くとも30%にリーフ状ラメラ配列を有する新規なピッ
チ系炭素繊維を提案した。ここでいう「リーフ状ラメラ
配列」とは、炭素繊維の長さ方向とほぼ垂直な方向に切
断した断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察
することにより    l識別できるもので、中心軸か
ら対称に15〜90°の角度好ましくは45〜90°の
角度で多数のラメラが両側に伸びた木の葉状のラメラ配
列を指し、従来全く知られていなかった新規な構造であ
る。
本発明者らは、かかる知見に立脚し、さきに提案したも
のよりもさらに優れた性能を有するピッチ系炭素繊維を
得るべく鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った
すなわち、本発明のピッチ系炭素繊維は、繊維断面の3
0%以上にリーフ状ラメラ配列を有し、且つ、1300
℃で焼成したとき、X線回折より求めた配向角(OA)
が20〜35°、結晶サイズ(Lc )がlζ−40人
を示すミクロ構造を有し、しかも、引張強度が少なくと
も55ONg/ rntA 、モジュラスが少なくとも
20T/mIAであることを特徴とするピッチ系炭素繊
維である。
本発明のピッチ系炭素繊維は、特殊な繊維断面構造と、
X線回折より求めたミクロ構造を有する。
このため特願昭59−125048号で定義されたリー
フ状ラメラ配列と若干異なるリーフ状ラメラ配列を有す
る場合がある。すなわちSEMにより観察した場合、特
願昭59−125048号に記載された中心軸が極めて
不明瞭となり、実質上認められない場合もある。しかし
、この場合でも本来有していた中心軸がSEM的に観察
されなくなったと理解すべきであり、この考えに基づき
、中心軸を仮想することにより、このような特殊ラメラ
配列も特願昭59−125048号の定義に従プたリー
フ状ラメラ配列の範ちゅうに属することが理解される。
したがって、本発明におけるリーフ状ラメラ配列とは、
中心軸が観察されるものばかりでなく観察されないもの
も含み、中心軸が認められないものは、中心軸を仮想す
ることで特願昭59−125048号の定義に従うラメ
ラ配列を指す。本発明のピッチ系炭素11i11iは、
このようなリーフ状ラメラ配列を、繊維断面積に占める
割合で、少くとも30%有するものτあり、なかでも5
0%以上有するものが特に好ましい。
本発明のピッチ系炭素繊維は、このようなり−7状うメ
ラ配列とともに、特定のX線回折より求めたOA及び1
cを有する。すなわち、このピッチ系炭素繊維は、整っ
た配向角を有するとともに小さな結晶サイズを有する。
従来の液晶ピッチ系炭素繊維は、配向角を整えやすい反
面結晶サイズが大きくなり、このためモジュラスは上り
やすいものの、結晶界面に欠陥が生じやすく、強伸度が
低いものとなりがちであった。これに対し、本発明のピ
ッチ系炭素繊維は、1300℃焼成MANにして2E〜
35°という整った配向角(OA)を有し、且つ、/、
3〜3よ人という微細な結晶サイズ(Lc)を有する。
このため、本発明の炭素繊維は引張強度550Kg/−
以上、モジュラス20T /−以上という驚異的な物性
を示す。しかるに、OA、LCがこの範囲外のものは、
これほどの物性を示さない。
先に述べた、リーフ状ラメラ配列の中心線が認められな
くなる現象は、明確には説明できないが、おそらく、結
晶サイズ(LJ )の微細化となんらかのかかわりを持
つものと推定される。
本発明に係る炭素繊維の断面形状(外形)は、1   
 特に制限されるものではなく、例えば円形、楕円形、
マルチローバル形、マルチアングル形が選べるが、本発
明者らの実験によれば第1図に例示するような楕円形の
ものが最も好ましい。これはり一フ状ラメラ配列を最も
大きい割合で含有しヤすい形状であることと関係すると
考えられる。
このような優れた諸性能を有する本発明のピッチ系炭素
繊維は、光学異方性領域を50%以上有する紡糸用ピッ
チを溶融した後、特定の形状を有する紡糸孔から特定の
条件で溶融紡糸し、これを不融化、焼成することによっ
て容易にかつ安定に製造することができる。
次にこの製造方法について詳細に説明する。
本発明の炭素繊維を製造するための原料としては、光学
異方性領域を50%以上、好ましくは80%以上有する
ピッチを用いる。光学異方性領域の割合が50%未満の
光学異方性ピッチは、可紡性が悪く、均質かう安定な物
性のものが得られないばかりでなく、得られる炭素繊維
の物性も低いものとなる。
’aMM t:’ ッf(D□4;t 260〜320
1、。69、   □)更に好ましくは270〜310
℃である。また紡糸用ピッチのキノリン可溶部の割合は
30重量%以上が好ましく、特に30〜80重量%が好
適である。これらのパラメーターは原料ピッチによって
異なるが通常は相関があり、光学異方性量が多い程、融
点が高く、キノリン可溶部の割合は低くなる。本発明に
おいて好適に用いられる紡糸用ピッチの光学異方性領域
の割合(以下、光学異方性量という)は多い程よい。こ
のようなピッチは系が均質であり、可紡性にすぐれてい
る。
このような紡糸用ピッチの原料としては、例えばコール
タール、コールタールピッチ、石炭液化物のよな石炭系
重質油や、石油の常圧残留油、減圧蒸留残油及びこれら
の残油の熱処理によって副生ずるタールやピッチ、オイ
ルサンド、ビチューメンのような石油系重質油を精製し
たものを用い、これを熱処理、溶剤抽出、水素化処理等
を組合せて処理することによって得られる。
本発明の炭素繊維を製造するには、前述の如き紡糸用ピ
ッチを溶融紡糸する際に、繊維軸方向の配向を促進させ
、且つ、繊維断面方向の配向を制御することが大切であ
る。このことを実現する上で、紡糸口金の紡糸孔(ノズ
ル)形状が第1の重要な役割を持つ。
すなわち、前述の如き紡糸用ピッチの溶融物を次式(I
)(II)を同時に満足するスリット状部を有する特殊
な紡糸孔を通じて溶融紡糸する。
かかる紡糸′孔としては、該紡糸孔における中心線距離
をl−nとし、それに対応するぬれぶち幅をWnとした
とき(但しn−1〜10の整数)、Lnの少なくとも1
つが、 Ln < 5.0(#)     ・・・・・・(I)
1.5< Ln /Wn  <  20   −−・−
・・(II )を同時に満足するものを使用する。
かかる紡糸孔としては、直線状又は曲線状の単一スリッ
トからなる紡糸孔、互いに交差した直線状又は曲線状の
複数のスリットからなる紡糸孔、互いに独立した複数の
スリットを組合せて1つの紡糸孔単位としたもの等があ
げられ、これらは、いずれも優れた物性を発現しうるが
、なかでも単一のスリットよりなるものが最も好ましい
物性を示す。本発明者らの研究によれば、かような交差
部を有しないスリットの場合には、なかでも3<Ln 
/Wn <15  (但しn=1)を満足するものが好
ましいリーフ状ラメラ配列を形成し易く、特に好適であ
ることが確認された。
かかる単一のスリットよりなる、一文字形紡糸孔におい
ては、スリットの両端部を滑らかな曲線により形成する
のが好ましい。第2図には、かかる好適な紡糸孔の形状
の一例を示す。
これに対し、従来のピッチ繊維の溶融紡糸に使用されて
いる円形紡糸孔を有する紡糸口金を用いた場合や、Ln
/Wnが前記範囲外の異形紡糸孔(例えば正三角形、正
多角形等の紡糸孔)を有する紡糸口金を用いた場合には
、炭素繊維の断面がリーフ状ラメラ配列となり得ず、ラ
ジアル構造となってしまう。
このような特殊な紡糸孔形状の使用は、軸方向の配向を
助は断面方向の配向を制御するのに有効である。
また、断面方向の配向の制御を確実にするため、紡糸口
金板の上流側に整流板を設置することが有効である。こ
のような整流板としては、流線に対し垂直な断面形状が
、平行スリット、格子状、微小円の集合形状等任意のも
のを使用できるが、整流板により形成された個々の流線
が互いに交絡しない形状である必要がある。流線が交絡
する場合、それにより流れに乱れが生じ、繊維軸方向の
配向が阻害されるため好ましくない。
また、断面方向の配向の制御を確実にするために別の方
法を採用することもできる。それは、吐出速度を低くお
さえることであり、これにより断面方向の巨大な配向の
形成を抑制できる。このような吐出速度としては、紡糸
孔で1m/分以下が好ましい。
以上のように、本発明のピッチ系炭素繊維は、特殊なス
リット状部を有する口金形状を使用することを中心とし
、これに整流板及び/又は吐出速度条件を加えることに
より、安定に製造できる。
溶融紡糸における紡糸温度は、融点より40−    
 □)100℃高い温度を採用することができるが、優
れた物性を得るためには380℃を越える温度はさける
べきである。このような温度以上では炭化反応が開始さ
れ、これに伴なうガス発生が、物性の低下にとって無視
できない影響を持つからである。
前述のごとき紡糸孔を用い前述のごとき条件で光学異方
性ピッチを溶融紡糸すると、何故微細なリーフ状ラメラ
配列を生ずるかは未だ充分解明されておらず、今後の詳
細な検討を待たねばならないが、およそ次のように考え
られる。
光学異方性を有するピッチは板状分子と推定され、この
ような板状分子は紡糸口金のノズル(紡糸孔)内の等速
度線に対し直角に配列し易い。円形ノズル内の等速度線
は円状でありこれに分子が直角に配列するため、得られ
るピッチ繊維の断面内でピッチ分子はラジアル状に配列
する。このため不融化焼成段階で、分子面間隔の収縮時
に応力歪みが生じ易くクラックを生じる。
これに対し前述の中心線を有するスリット部をもつノズ
ル内の等速度線は該スリット部ではU字状となり、これ
に分子が直角に配列するとピッチ分子は繊維断面内でリ
ーフ状に配列する。この配列は、不融化・焼成段階での
分子面間隔の収縮時に応力歪みを吸収し易い配列である
ため、分子は微細に充填される等の理由によりクラック
発生がなくなり、著しくすぐれた物性が発現すると考え
られる。そして、この際に整流板又は吐出条件の選定に
より、ラメラが微細化し、一段とすぐれた物性が発現す
る。
このようなスリット部をもつ紡糸孔から紡出された繊維
は、ドラフト率30以上、好ましくは50以上で引き取
ることが好適である。ここでドラフト率とは次式で定義
される値であり、この値が大きいことは紡糸時の変形速
度が大きく、他の条件が同一の場合はドラフト率が大き
い程、急冷効果が大となる。
ドラフト率30以上、特に50以上で引き取ると、引続
く不融化、焼成処理により、好適な物性を発現しやすい
ので好ましい。
紡糸引取速度は、前述の紡糸条件では1000m/分収
上の高速でもきわめて円滑に防止することができるが、
通常100〜2000m /分の範囲が好ましく用いら
れる。
前記のような特殊な紡糸口金を採用して得られたピッチ
繊維は、次いで、酸素の存在下に不融化処理される。
この不融化処理工程は生産性および繊維物性を左右する
重要な工程で、できるだけ短時間で実施することが好ま
しい。このため、不融化温度、昇温速度、雰囲気ガス等
を紡糸ピッチ繊維に対し適宜選択をする必要があるが、
本発明におけるピッチ繊維は、高融点の光学異方性ピッ
チを用いていること及び、繊維断面形状が非円形(異形
)であるときは、単位断面積当りの表面積が大きいこと
等により、通常の円形断面から紡糸された従来のピッチ
繊維よりも処理時間を短縮することが可能である。また
、この工程におい、では、融着を防止゛するため無機系
微粉末等の融着防止剤を用いてもよい。
さらに不融化処理の短時間化のために、不融化促進剤と
して、沃素、塩素等も好適に用いられる。
このように不融化処理した繊維は次に不活性がス中にお
いて通常1000〜1500℃の温度で焼成することに
より本発明の炭素繊維を得ることができる。
このものをそのまま使用してもよいが、ざらに約300
0℃程度までに加熱して黒鉛化させてから使用すること
もできる。
1貝omi 前述の如き本発明のピッチ系炭素lIHは、結晶の配向
及びサイズがその断面積構造がリーフ状ラメラ配列を有
し、かつ上述のようになっているためにクラックが完全
に防止され、さらに不融化・焼成段階での収縮が円滑に
おこなわれるため、後述の実施例に示す如く強度、モジ
ュラスが飛躍的に増大し、PAN系炭素炭素繊維性を凌
駕するものとなる。従って1本発明の繊維は複合材の補
強繊維として好適に用いられる。
λ tLL匹ill f l              
     ’・次に本発明、における紡糸用ピッチ及び
繊維特性を表わす各指標の測定法について説明する。
(ω 紡糸用ピッチの融点 パーキンエルマー社製osc−io型を用い、アルミニ
ウム製セル(内径5m/m)にiooメツシュ以下に粉
砕したピッチ微粉末110l1tを入れ、上から押えた
後、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分で400℃近く
まで昇温しつつ測定し、DSCのチャートにおける融点
を示す吸熱ピークをもって紡糸用ピッチの融点とする。
市) 紡糸用ピッチの光学異方性量 反射型偏光顕微鏡を用いて紡糸ピッチの偏光顕微鏡写真
を任意に5枚とり、画像解析処理装置を用いて、等方性
領域の面積分率(%)を出し、このものの平均値を光学
異方性量とする。
(C)  炭素繊維の物性 炭素繊維の繊維径(単糸径)、引張強度、伸度、モジュ
ラスはJ[S  R−7601r炭素繊維試験方法」に
従って測定する。なお繊維径の測定は、円形断面繊維に
ついてはレーザーによる測定を行い、非円形断面繊維に
っていは走査型電子顕微鏡写真よりn=15の断面積の
平均値を算出する。なお、実施例等においては繊維径を
相当する断面積を有する円に換算したときの直径で表示
した。
+d+  リーフ状ラメラ配列の分率 炭素繊維断面の走査型電子顕微鏡写真より、断面積あた
りのリーフ状ラメラ配列部分の面積比率で表わす。
(et  X線構造パラメーター 配向角(OA)、結晶サイズ(Lrl)は広角X線回折
により求められる繊維の微細構造を表わすパラメーター
である。配向角(OA>は、結晶の繊維軸方向に対する
配向の程度を示すもので、この角度が小さい程配向が進
んでいることを意味する。結晶サイズ(Lc)は炭素微
結晶の見掛は積層高さを表わす。
炭素繊維においては、これらの値が焼成温度とともに変
化することが知られているが、焼成温度を定めた場合、
各種炭素繊維は、その製法により定まる一定の構造パラ
メーターを示す。
本発明で特定した○A、Lcは、全て1300℃で焼成
した炭素繊維の構造パラメーターとして表示され、X線
回折は、繊維を一束にし、X線ビームに垂直に装着し、
方位角2θをO〜90’スキセンし、(002)帯(約
26°近fPI)の強度分イ[の最大値の1/2の1位
置における全幅(半画幅)B、及び方位角2θより下記
式でLCが弾出される。
1C=にλ/(B−b)cosθ (ここでK = 0.9. b = 0,0017ra
d、 、λ=1.5418人) また、(002)帯の強度分布の最大値を示す方位角の
位置において繊維束をX線ビームの垂直面内において1
80℃回転することにより、(002)帯の強度分布を
とり、強度最大値の1/2の点における半価幅を配向角
(A、O)とする。
実施例 以下、実験例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらの実験例によって何等限定されるもの
ではない。
実施例1゜ 市販のコールタールピッチを原料とし、特開昭59−5
3717号公報に記載の方法に準じ、全面流れ構造で光
学異方性量を92%有し、キノリンネ溶部35.4%、
融点286℃の紡糸用ピッチ調製した。
該紡糸用ピッチを加熱ヒーターを備えた定伍フィーダー
に仕込み、溶融脱泡後、別に設けた加熱ゾーンを経て、
スリット幅60μ、中心線距離540μの単一スリット
紡糸孔を有する口金を用いて、紡糸を行った。
この場合のフィダー吐出量は0.032d/分/孔吐出
速度17FL/分フィーダ一部温度(T+)=320℃
、加熱ゾーン温度(T2ン=320℃とし、口金温a 
(T3 ) = 340℃、引取り速度6007FL/
分1巻1°ゞ・                  
このピッチ繊維をシリカ微粉末を融着防止剤として塗布
した後、乾燥空気中にて10℃/分の昇温速度で200
℃から300℃まで昇温加熱し、300℃で30分保持
した。
次いで窒素雰囲気中にて500℃/分の昇温速度で13
00°Cまで昇温加熱し、5分間保持することにより焼
成を行い、炭素繊維とした。
得られた繊維の断面形状ば楕円であり、リーフ状ラメラ
分率は98%であった。この炭素繊維をX線回折にかけ
たところ、OA −31,92°、1cm20、12人
であり、物性測定の結果、円換算糸径=6.47μ1強
度= 604に9 / mtA 、伸度= 2.23%
モジュラス= 27.2T / mAの極めて優れた値
を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るピッチ系炭素繊維の断面構造を
模式的に示す拡大図である。第2図は、本発明に係るピ
ッチ系炭素繊維を製造する場合に用いられる紡糸孔形状
の一例を示す紡糸孔断面の拡大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維断面の30%以上にリーフ状ラメラ配列を有
    し、且つ、1300℃で焼成したとき、X線回折より求
    めた配向角(OA)が20〜35°、結晶サイズ(Lc
    )が1.5〜40Åのミクロ構造を有し、しかも引張強
    度が少なくとも550kg/mm^2、モジュラスが少
    なくとも20T/mm^2を示すことを特徴とするピッ
    チ系炭素繊維。
  2. (2)繊維の断面形状が実質的に楕円である特許請求の
    範囲第(1)項記載のピッチ系炭素繊維。
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