JPS6111112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラツク荷箱の後端部両側に設けら
れるサイドゲートホルダのヒンジピン固定構造に
関するものである。

一般に、三方開きのトラツクではテイルゲート
を開いた時に、サイドゲートが倒れるのを防止す
る為、両者の連結部分にサイドゲートホルダを設
けている。第１図は一般的な三方開きのトラツク
荷箱の後方からの斜視図であつて、１はサイドゲ
ート、２はテイルゲートであり、これらは床板３
の周辺に適当間隔で配置されたヒンジ（図示せ
ず）によつて外方に開き得ると共に、掛止金具
（図示せず）により互いに緊締して荷箱を構成す
るものである。４はサイドゲート１の後端面に対
して直角方向に回動する様に設けたサイドゲート
ホルダで、起立状態にあるサイドゲート１の後端
面に沿わせて上端面に形成した切欠き５にサイド
ゲート１の後端面に設けたロツクハンドル６を嵌
入係止させることでサイドゲート１を支持させ、
テイルゲート２を外方に展開した状態においても
サイドゲート１が倒れるのを防止するものであ
る。

従来、上記サイドゲートホルダ４は、大きな荷
重や偏荷重が作用するために、第１図に示す様
に、車体、例えば床板３の後端面に取り付けられ
た固定ヒンジ７と、床板３の後端部下面に固設さ
れたリヤクロスシル８にボルト９にて取り付けら
れたブラケツト１０との間にヒンジピン１１を軸
承して、ヒンジピン１１の両端を強固に固定支持
し、このヒンジピン１１に下端部を筒状に形成し
て設けた可動ヒンジ部を嵌挿させてサイドゲート
ホルダ４を回動自在になしている。

この考案は、ヒンジピンのブラケツト側の端部
のみに通常大きな荷重が作用し、ヒンジピンの固
定ヒンジ側の端部には大きな荷重が作用せず、そ
の荷重の方向がサイドゲートを開放させる方向で
あることに鑑み、ヒンジピンの一端を略直角に折
曲してその先端に上下フラツトに切欠いた嵌合部
を形成し、この嵌合部を車体側に穿設した長円形
状の係止穴に嵌入係止させてヒンジピンの一端を
支持させ、他端をリヤクロスシルに強固に取付け
られたブラケツトに支持させて、上記ヒンジピン
のブラケツト側の端部にかかる大きな荷重を支
え、あわせて部品点数を減少させ、製作並びに取
付け手数を減少させてコストダウンを可能にした
ものである。

以下この考案の構成を図面について説明すると
次の通りである。

第２図に於いて、２１はサイドゲート、２２は
テイルゲート、２３は床板、２４はサイドゲート
ホルダであり、サイドゲート２１及びテイルゲー
ト２２を床板２３の周辺に適当間隔で配置された
ヒンジ（図示せず）によつて外方に開き得る様に
取り付け、これらを掛止金具（図示せず）により
互いに緊締して荷箱を構成すると共に、起立状態
にあるサイドゲート２１の後端面にサイドゲート
ホルダ２４を沿わせ、サイドゲートホルダ２４の
上端面に形成した切欠き２５にサイドゲート２１
の後端面に設けたロツクハンドル２６を嵌入係止
させてサイドゲートホルダ２４でサイドゲート２
１を支持させ、テイルゲート２２を外方に開いた
状態においてもサイドゲート２１が倒れるのを防
止する様にしたものである。上記サイドゲートホ
ルダ２４は下端部を筒状に形成して可動ヒンジ部
２４ａを設け、この可動ヒンジ部２４ａをヒンジ
ピン２７に嵌挿させてサイドゲート２１の後端面
に対して直角方向に回動する様に設けられてい
る。このサイドゲートホルダ２４を取り付けさせ
るヒンジピン２７は、一端を略直角に折曲し、こ
の先端に第３図に示す様な上下をフラツトに切欠
いた嵌合部２７ａが形成してある。そして、この
ヒンジピン２７は一端の前記嵌合部２７ａを床板
２３の後端部下面に固設したリヤクロスシル２８
に穿設した長円形状の係止穴２９に第４図及び第
５図に示す様に嵌合係止して支持し、かつ、他端
をリヤクロスシル２８にボルト３０にて取り付け
られたブラケツト３１に支持して固定することに
より、床板２３の後端面に取り付ける固定ヒンジ
を省略してある。

以上説明したようにこの考案は、ヒンジピンの
一端を略直角に折曲してその先端に上下をフラツ
トに切欠いた嵌合部を形成させ、この嵌合部を車
体側に穿設した長円形状の係止穴に嵌入係止して
ヒンジピンの一端を支持させ、他端をリヤクロス
シルに取付けられたブラケツトに支持させてヒン
ジピンを片持ち支持させるようにしたから、車体
の後端に取り付ける固定ヒンジを省略することが
でき、サイドゲートホルダのヒンジピン固定構造
として、部品点数を減少させ、極めて簡単な構造
でヒンジピンの取付固定を可能にし、製作並びに
取り付け手数を減少させ得て安価となし得る利点
がある。また、ヒンジピンに大きなコゼ力や曲げ
力が作用しても、車体側の係止穴には上下面をフ
ラツトにした嵌合部を挿入させ、両者の接触面積
を広くしてあるので、嵌合部の支持剛性が高くブ
ラケツトに作用する荷重を軽減させることがで
き、片持ち支持でも十分な剛性を発揮することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサイドゲートホルダのヒンジピ
ン固定構造を示すトラツク荷箱の後方からの斜視
図、第２図はこの考案に係るサイドゲートホルダ
のヒンジピン固定構造を示すトラツク荷箱の後方
からの斜視図、第３図はこの考案のヒンジピンの
一端先端部の斜視図、第４図はこの考案の固定構
造の要部の詳細を示す斜視図、第５図は第４図
−線に於ける断面図である。 ２１……サイドゲート、２２……テイルゲー
ト、２３……床板、２４……サイドゲートホル
ダ、２４ａ……可動ヒンジ部、２５……切欠き、
２６……ロツクハンドル、２７……ヒンジピン、
２７ａ……嵌合部、２８……リヤクロスシル、２
９……係止穴、３０……ボルト、３１……ブラケ
ツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヒンジピンの一端を略直角に折曲してその先端
   に上下フラツトに切欠いた嵌合部を形成し、この
   嵌合部を車体側に穿設した長円形状の係止穴に嵌
   入係止させてヒンジピンの一端を支持させ、他端
   をリヤクロスシルに取付けられたブラケツトに支
   持させたことを特徴とするサイドゲートホルダの
   ヒンジピン固定構造。