JPS6027686Y2 - 自動車用サスペンシヨンのト−シヨンバ−取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用サスペンション、特にダブルウィツ
シュボーン式サスペンションのトーションバーの取付構
造の改良に関する。

従来より、第１図に示す如きダブルウィシュボーン式サ
スペンション１においては、車輪の車体に対する変動を
トーションによって受合い車体側への衝撃を緩和もしく
は吸収するトーションバー２が設けられており、この種
のトーションバーの車体側への取付構造としては、ボデ
ーのクロスメンバー３に横孔４を設け、両端部に掛止段
部を形成したアンカーピン５を上記横孔に挿通して両端
の掛止段部を横孔周縁に掛止させ、このアンカーピンに
アンカーボルト６を挿通掛止させ、このアンカーボルト
６にトーションバーアーム７を連結したものが提案され
ている。

（実公昭５２−２６６５３号公報）。

しかしながら、このものでは、実際の組付けに際して、
アンカーピンを横孔に挿通したうえで、アンカーピンを
横孔内で回動させ、アンカーボルトを下端側からアンカ
ーピンに挿通しつつ、アンカーピンをもとの位置まで回
動復帰させる必要があり、組付は工数が多くなり組付は
性が悪い問題があった。

本考案は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、
車体メンバーへのアンカーボルトの組付けがワンタッチ
で行なえる自動車用サスペンションのトーションバー取
付構造を提供することを目的としている。

このため、本考案においては、トーションバーのアーム
を支持するアンカーボルトの頭部にアンカーボルトとし
てのスイベルピンを予じめ挿通保持するようにする一方
、このスイベルピンを断面チャンネル形状の車体メンバ
ー内で水平に回動可能なように、車体メンバーの側壁に
第１開口部を開設するとともに、第１開口部に連続して
回動されたスイベルピンの端部周面を受合う第２開口部
を設け、アンカーボルトの頭部に保持したスイベルピン
を車体メンバーの長手方向に揃えてその内部に挿入した
うえで、第１開口部を利用して、スイベルピンを水平に
回動してスイベルピンを車体メンバーに対して横向きと
し、そのスイベルピンを第２開口部に嵌め込むことによ
り、アンカーボルトを車体メンバーに支持するようにし
たことを基本的な特徴としている。

以下、図示の実施例に基づいて本考案をより具体的に説
明する。

第２図において、１０は自動車の左右方向に渡された断
面チャンネル形状の車体メンバー（クロスメンバー）、
１１け下端部がウィツシュボーン式サスペンションのト
ーションバー（第１図１゜２参照）のアーム（第１図７
参照）に結合されるアンカーボルト、１２は下向きに開
いた車体メンバー１０の左、右側壁１０ａ、１０ｂに開
設した開口１３．１３によって両端部が嵌合保持された
断面半円形状のスイベルピンで、このスイベルピン１２
は固定プレート１４によってアンカーボルト１１の頭部
１１．ａに挟み付けられた状態で固定されており、図示
の如く、スイベルピン１２の軸方向の長さは、両端が上
記開口１３．１３から若干外向きに突出しうるよう、車
体メンバー１０の幅より僅かに長く設定されている。

第３図に示すように、車体メンバー１０の側壁１０ａに
設ける開口１３は、スイベルピン１２の断面の半径より
若干大きい縦辺と、スイベルピン１２を車体メンバー１
０内で水平に回動しうるように上記スイベルピン１２の
突出針を考慮して適当な長さに設定した横辺とを有する
横長の長方形状の第１開口部１５と、第１開口部１５の
底辺をスイベルピン１２の半円形断面に対応して半円形
に切欠いた第２開口部１６とからなり、両側一対の第２
開ロ部１６．１６によってスイベルピン１２の両端部を
受合って支持する。

また、アンカーボルト１１の断面６角形の頭部１１ａは
、スイベルピン１２の上面中央を横切るように設けた浅
い横溝１２ａ内に回転不自在に嵌め合せ、最終的には、
前述した如く、固定プレート１４によってスイベルピン
１２とアンカーボルト１１の頭部１１ａとを結合する。

この固定プレート１４は、第４図に示すように、下側が
広幅で上側が曲げやすくなった金属製プレートであって
、下側部分には、アンカーボルト１１を挿通するための
孔１４ａが設けられており、かつ、孔１４ａの両側の側
縁は、円弧状部１４ｂ、１４ｃとして形威し、スイベル
ピン１２を車体メンバー１０内で水平に回動する際、固
定プレート１４が支障とならないようにしている。

次に、上記アンカーボルト１１の車体メンバー１０への
組付けを説明する。

第５図に仮想線イで示すように、予じめ、頭部１１ａに
スイベルピン１２を固定プレート１４で組付けたアンカ
ーボルト１１を、車体メンバー１０の下方から、第５図
に実線口で示すように、スイベルピン１２の向きを車体
メンバー１０の長手方向に揃えて車体メンバー１０の内
部に挿入し、矢印Ｒで示すように、車体メンバー１０の
第１開口部１５．１５を利用して、スイベルピン１２を
約９０’水平に囲わし、第２図および第６図に示すよう
に、スイベルピン１２を車体メンバー１０の長手方向に
対して横向きとして、両端１２ｅ、１２ｆを開口１３．
１３から若干外向きに突出させ、さらに第２開ロ部１６
．１６にスイベルピン１２を嵌合することにより、車体
メンバー１０にスイベルピン１２を介してアンカーボル
ト１１を取付ける。

なお、この段階で第２図に明らかなように、固定プレー
ト１４の円弧部１４ｂ、１４ｃは、車体メンバー１０の
側壁１０ａ、１０ｂの内面に当接して、スイベルピン１
２の軸方向への変位を規制する。

以上の説明から明らかなように、本考案においては、車
体メンバーの側壁に、スイベルピンの水平回動を許容す
る第１開口部と、スイベルピンの端部を受合う第２開口
部とからなる開口を設けたので、アンカーボルトの頭部
に予じめサブアッセソブリしたスイベルピンを車体メン
バー内に下方から挿入して回動するだけで、アンカーボ
ルトを車体メンバーに取付けることができ、したがって
実際にはアンカーボルトをワンタッチで車体メンバーに
組付けることができるので、その組付性を著しく向上す
ることができる利点が得られる。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の自動車用サスペンションのトーションバ
ー取付支持構造を示す概略斜視図、第２図は本考案の一
実施例に係るアンカーボルトの取付状態を示す車体メン
バーの横断面図、第３図は同じく側面図、第４図は第２
図、第３図に示した固定フレートの斜視図、第５図はア
ンカーボルトの組付工程を示す第３図に対応した側面図
、第６図は組付後の状態を示す要部平面図である。 ２・・・・・・トーションバー ７・・・・・・そのア
ーム、１０・・・・・・車体メンバー、１７・・・・・
・アンカーボルト、１１ａ・・・・・・頭部、１２・・
・・・・・・・スイベルピン、１３・・・・・・開口、
１４・・・・・・固定プレート、１５・・・・・・第１
開口部、１６・・・・・・第２開口部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）トーションバーのアームを、アンカーボルトを介
   して、下方に開いた断面チャンネル状の車体メンバーに
   支持するようにした自動車用サスペンションのトーショ
   ンバー取付構造において、 車体メンバーの開口幅より若干長い軸長を有する断面半
   円形状のスイベルピンを、その中央部にアンカーボルト
   を挿通してアンカーボルト頭部に相対回動不自在に保持
   させる一方、車体メンバーの両側壁に、車体メンバー内
   でスイベルピンの水平面内での回動を許容する第１の開
   口部とこの底片部に連続してスイベルピンの半円形断面
   にほぼ合致してスイベルピンを受合う第２の開口部とを
   設け、スイベルピンの向きを車体メンバーの長手方向に
   揃えてアンカーボルトとともに車体メンバーの下方から
   挿入腰革１の開口部内でスイベルピンを横向きに回転さ
   せたうえで、第２の開口部に嵌合わせることを特徴とす
   る自動車用サスペンションのトーションバー取付構造。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第１項記載の自動車用サ
   スペンションのトーションバー取付構造！−おいて、 スイベルピンが、スイベルピンをアンカーボルトの頭部
   に挟み付けるＵ字状のプレートにより固定されたことを
   特徴とするもの。