JPS6126085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用リーフスプリングの支持構
造の改良に関するものである。

従来、自動車のリーフスプリングを支持する支
持構造においては、第１図、第２図に示すよう
に、略門形をなした取付部材１の両側面に、上端
部を上方に突出させた取付ブラケツト２，２を溶
着し、その下端にリーフスプリング３の目玉部３
ａを枢着するためのスプリングピン４の取付孔１
ａ，２ａを穿設し、該取付孔１ａ，２ａに、前記
リーフスプリングピン３の目玉部３ａをゴムブツ
シユ５及びスリーブ６を介して嵌挿したスプリン
グピン４を嵌挿固定して組付けた組立品を、自動
車の車体フロア７下面に固着したサイドメンバー
８の下面に、前記取付ブラケツト２，２の上方を
該サイドメンバー８の両側面に嵌合させるように
した溶接等により固着し、又、場合によつては、
さらに、補強部材９をその側面に固着して強度を
保つようにしていた。

しかしながら、この従来の構造のものでは、部
品点数が多く、溶接作業等の加工工数が多く、
又、車体フロア７下面とリーフスプリング３の目
玉部３ａを枢着するスプリングピン４との間隔Ｈ
が大きくなり、したがつて、車体フロア７面が高
くなつてしまうという問題があつた。

そこで本考案は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであつて、車体フロアとリーフスプリン
グの目玉部を枢着するスプリングピンとの間隔ｈ
を狭くし、リーフスプリングの取付位置の高さを
変えることなく、車体フロア面の地上高を低くす
ることを目的とし、そのため本考案では、車体フ
ロア下面に固着された断面略〓形をなすサイドメ
ンバーを車体の前後方向に延在し、該サイドメン
バーの上面を車体フロア７下面に固着し、該サイ
ドメンバーの底面に該サイドメンバーの左右方向
の巾全体に亘つて穴を穿設し、該穴に対応するサ
イドメンバーの左右両側面を下方に延長して、
各々スプリングピンの取付部を形成し、両取付部
にスプリングピンの取付孔を相対向するように設
けると共に、サイドメンバーの内側に、前記穴を
塞ぐように補強部材を固着し、該補強部材の前記
穴に対応する部分も上方に膨らませた自動車用リ
ーフスプリングの支持構造を提供し、所期の目的
を達成するようにしたものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

車体フロア１１の下面には車体の前後方向に延
在し、断面が〓形をなす樋状のサイドメンバー１
２の上面が固着され、該サイドメンバー１２のリ
ーフスプリング１３の目玉部１３ａが取付けられ
る部位に対応する底面には、その左右方向の巾全
体に亘る穴１２ａが穿設され、該穴１２ａに対応
するサイドメンバー１２の両側面には下方に略半
円形状に延長した、リーフスプリング１３の目玉
部１３ａを枢着するスプリングピン１４の取付部
１２ｂ，１２b′が垂設されている。又、前記サイ
ドメンバー１２の外側面には、底面に前記サイド
メンバー１２に穿設された穴１２ａと同様の穴１
５ａが穿設され、その両側面には、前記スプリン
グピン１４に垂設された取付部１２ｂ，１２b′と
同様の取付部１５ｂ，１５b′が垂設された、前記
サイドメンバー１２と略同形状をなすレインホー
ス１５が、該穴１５ａと前記穴１２ａ及び該取付
部１５ｂ，１５b′と前記取付部１２ｂ，１２b′と
がそれぞれ重合するように嵌着されている。又、
前記各取付部１２ｂ，１２b′及び１５ｂ，１５
b′にそれぞれ前記スプリングピン１４を取付ける
取付孔１２ｃ，１２c′及び１５ｃ，１５c′が穿設
され、該取付孔に前記スプリングピン１４が嵌挿
固定されている。前記スプリングピン１４にはゴ
ムブツシユ１６及びスリーブ１７を介して前記リ
ーフスプリング１３の目玉部１３ａが枢着されて
いる。さらに、前記リーフスプリング１３の目玉
部１３ａが枢着されたサイドメンバー１２の内側
には、略中央の前記穴１２ａ，１５ａに対応する
部分を、前記目玉部１３ａと隙が生じるように、
上方に円弧状に膨らませた膨出部１８ａを有する
略断面が形をなす樋状の補強部材１８が固着さ
れ、前記穴１２ａ，１５ａを塞ぐようになされて
いる。これにより、サイドメンバー１２の底面に
穿設された穴１２ａ，１５ａを塞ぎ、従来同様の
断面形状にして該サイドメンバー１２の強度を維
持するようにした。

以上述べたように本考案によれば、サイドメン
バーの底面に穴を穿設し、かつ、該穴に対応する
サイドメンバーの両側面を下方に延長してリーフ
スプリングの目玉部を枢着するスプリングピンの
取付部を形成し、前記穴に対応する部分を上方に
膨らませた補強部材で前記穴を塞ぐようにしたの
で、膨出させた分スプリングピンの取付孔の位置
が高くなる。従つて、車体フロアとリーフスプリ
ングの目玉部を枢着するスプリングピンとの間隔
をＨ−ｈ分だけ狭くすることができた。したがつ
て、その分車体フロアの地上高を低くすることが
できるため、車体重心を低くして安定性を向上さ
せ、かつ、該車がバンタイプの車両等においては
荷室高を高さ方向に拡大することが可能となつ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のリーフスプリングの支持構造を
示す部分斜視図、第２図は第１図の−線断面
図、第３図は本考案によるリーフスプリングの支
持構造を示す部分斜視図、第４図は第３図の−
線断面図、第５図は第３図の−線断面図で
ある。 １２はサイドメンバー、１２ｂ，１２b′はスプ
リングピンの取付部、１３はリーフスプリング、
１３ａはリーフスプリングの目玉部、１４はスプ
リングピン、１５はレインホース、１５ｂ，１５
b′はスプリングピンの取付部、１８は補強部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体フロア下面に固着された断面略〓形をなす
   サイドメンバーを車体の前後方向に延在し、該サ
   イドメンバーの上面を車体フロア下面に固着し、
   該サイドメンバーの底面に該サイドメンバーの左
   右方向の巾全体に亘つて穴を穿設し、該穴に対応
   するサイドメンバーの左右両側面を下方に延長し
   て、各々スプリングピンの取付部を形成し、両取
   付部にスプリングピンの取付孔を相対向するよう
   に設けると共に、サイドメンバーの内側に前記穴
   を塞ぐように補強部材を固着し、該補強部材の前
   間穴に対応する部分を上方に膨らませたことを特
   徴とする自動車用リーフスプリングの支持構造。