JPS609983B2 - 水硬性耐火組成物 - Google Patents

水硬性耐火組成物

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JPS609983B2
JPS609983B2 JP15901478A JP15901478A JPS609983B2 JP S609983 B2 JPS609983 B2 JP S609983B2 JP 15901478 A JP15901478 A JP 15901478A JP 15901478 A JP15901478 A JP 15901478A JP S609983 B2 JPS609983 B2 JP S609983B2
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acid
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refractory
alumina cement
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丈記 吉富
一郎 多喜田
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Kurosaki Refractories Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水硬性アルミナセメントを結合剤とする水硬性
耐火組成物に関するものであり、その目的とするところ
は、少量のアルミナセメントで高強度な耐火組成物を得
るにありtすなわちt該組成物に錆体形成能を有する酸
性化合物及び分散剤の適量を添加することにより、アル
ミナセメント及び不活性耐火微粉末の分散を促し、自由
水を極大化することにより限界水分量で流動性を賦与せ
しめ、水ーセメント比(水ノセメント)の改善による強
度向上、絶対水分量の低下による施工体組織の向上、セ
メント低減による耐火性、耐食性の向上を計り、かつ作
業上何ら支障のない使用可能時間を有する水硬性耐火組
成物を得ようとするものである。
水硬性アルミナセメントを結合剤とする耐火物の代表的
なものにキャスタブル耐火物があるが、これは製造及び
使用の両面における容易性と迅速性とから一般業炉関係
に広く利用されており、耐火物の不定形化に伴って、そ
の使用量、適用場所もさらに広範囲なものとなりつつあ
る。
このような周知のキャスタブル耐火物は通常不活性な耐
火骨材10の重量部(以下部及び%は、特記なき限り重
量部及び重量%を示す)に対して、水硬性成分として1
次ao・7AI203、Ca01山203、Ca012
AI203等からなるアルミナセメント10〜25部で
構成されているが、機械的強度の向上、耐摩耗性の点で
はアルミナセメント量が多い程好ましいとされている。
しかしながら「アルミナセメントの主成分であるCa0
や、少量成分であるFe203はこの種の耐火物にとっ
て有害成分であり、これらの増大は耐火物の耐火性を著
しく低下せしめ「同一アルミナ含有量で焼成加工した耐
火製品との比較ではCa0やFe203の多いものがは
るかに耐火物としての特性が劣ることが知られている。
従って、この面からは有害成分であるCa○等の少い方
向、すなわち、耐火性の点からは低アルミナセメントで
あることが好ましい。また更には、従来のキャスタブル
耐火物を用いて、通常の流し込み施工の可能な作業性を
得る為には比較的多量の水を必要とし、この為にt気孔
率の増大をもたらし、機械的強度の減少、化学的耐食性
を劣化せしめる。従来のキャスタブル耐火物にはかかる
耐火性、機械的強度、耐食性等の弊害があるにもかかわ
らず、使用個所によって工夫し、使い分けられてきたが
、近年耐火物の不定形化に伴い更に高品位化が望まれ、
従来のキャスタブル耐火物では耐用性に問題を生じてき
た。かかる弊害はアルミナセメントの使用量を可能なま
でに低減し、しかも強度的に優れた耐火物を得ることに
よって解決されるが、アルミナセメント添加量の単なる
低減は水−セメント比の増大をもたらし強度的にはなは
だ不充分であり、又それを補うための適度な低水量化は
キャスタブル耐火物の作業性を損ない実用上極めて大き
な問題となる。
低アルミナセメントで、かつ高強度な耐火組成物を得る
方法として、アルミナセメント及び耐火微粉末を適当な
分散剤によって分散せしめ、低水量で良好な作業性を得
る手法として、水硬性アルミナセメントの少くとも1種
類5〜8部、カオリン、徴粉シリカ〜徴粉アルミナ、微
粉マグネシアト徴粉クロム鉄鉱及び微粉フオルステラィ
トから成る群から選んだ粉末耐火材料2.5〜4部、ア
ルカリ金属りん酸塩、アルカリ金属ポリりん酸塩、アル
カル金属炭酸塩、アルカリ金属カルボン酸塩及びアルカ
リ金属フミン酸塩から成る群から選ばれpHが少くとも
11の水性煤質中で活性のある分散剤の少くとも1種類
0.01〜0.3部、及び耐火骨材86〜92部からな
る組成物(特公昭51−第9770号)が知られている
かかる手法により製造されるキャスタブル耐火物及びプ
レキャストブロックは確かに低水量化に伴う水/セメン
ト比の減少により強度が増大し、かつアルミナセメント
の使用量が少し、ことにより、耐火性、化学的侵食に対
する抵抗性が優れているものと考えられるが、耐火物の
施工性に関して致命的ともいえる欠点を有している。
一般にキャスタブル耐火物をはじめとする不定形耐火物
においては、水を加えて混練する段階から施工にかかる
まで数分を要し、また施工が完了するまでには数10分
の時間を必要とする。従って混練され施工性を賦与され
た状態で少くとも30分以上の安定な使用可能時間(以
下可便時間という)を有することが絶対条件となってい
る。従来のキャスタブル耐火物においては、可便時間は
アルミナセメント中からカルシウム・イオンやアルミニ
ウム・イオンが溶解し、過飽和状態から初期水和反応が
もたらされるまでの時間を意味するので、比較的長いこ
とが知られている。しかしながら、前述の特許に記載さ
れている手法による可便時間は、アルカリ金属りん酸塩
等の作用による不活性耐火微粉末の分散状態がアルミナ
セメントから溶解するカルシウム・イオンやアルミニウ
ム・イオンにより、電気二重層の厚さが減少し、f電位
が減少し、凝集状態になる現象に、律速されている。ア
ルミナセメントから溶解するカルシウム・イオンやアル
ミニウム・イオンの溶解速度が比較的早いことは周知の
事実であり、このような分散−凝集に基づく可便時間は
極めて短かいという弊害を有している。またPHが11
以上ということは少くともかなりのカルシウム・イオン
やアルミニウム・イオンが存在していることを意味して
おり、このpH領域で活性のある分散剤を用いても、過
剰の多価イオン存在下では実際上及び理論的に分散系を
得ることは不可能である。本発明はかかる作業上の欠点
を改良する為に研究を重ねた結果、完成されたもので、
その目的とするところは従来のキャスタブル耐火物と同
等の可便時間を有し、かつ正常な硬化性を有す高密度、
高強度、高耐火性、高耐食性の水硬性耐火組成物を得よ
うとするものである。
本発明の水硬性耐火物は上記の目的を達するため、具体
的には粒度調整された露融又は競結アルミナ、仮焼アル
ミナ、ボーキサイト、カイアナイト、シリマナイト、紅
柱石、ムラィト、シャモツト、ロー石、けい石トアルミ
ナーマグネシアスピネル、炭化けい素、黒鉛、シリコン
、無定形炭素、ジルコン、ジルコニア、クロム鉱、マグ
ネシアから選ばれた骨材の1種又は2種以上を100重
量部、アルミナセメントの1種又は2種以上を3〜1の
重量部、その1%水溶液のpHが4以下であり、かつカ
ルシウム・イオンまたはアルミニウム・イオンに対して
緒体形成能を有する酸性化合物(1)の1種又は2種以
上を0.01〜1重量部、活性な分散剤(0)の1種又
は2種以上を0.01〜1重量部、及び粒子径10ム以
下が50%以上を有し、かつ比表面積が10わ′多以上
の耐火微粉末(m)の1種又は2種以上を0.1〜1の
重量部、上記の組成からなる水硬性耐火組成物である。
以下本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる骨村
は粒度調整された上記の通常水硬性耐火組成物に用いら
れる骨材の1種または2種以上が用いられその量を10
0重量部としてこれに添加する添加材の量を次のように
定める。
ここで鎧体形成能を有する酸性化合物(1)は、例えば
グリコール酸、修酸、こはく酸、マロン酸、グルタール
酸、りんご酸、酒石酸、グリセリン酸、1くえん酸等の
脂肪族ジカルボン酸及びオキシカルボン酸並びにサリチ
ル酸等の芳香族オキシカルボン酸並びにエチレンジァミ
ンテトラ酢酸及びニトリロ三酢酸等のカルボン酸誘導体
から選ばれた1種又は2種を言い、分散剤(0)は例え
ばアルカリ金属りん酸塩、アルカリ金属カルボン酸塩、
アルカリ金属フミン酸塩又はポリカルボン酸ナトリウム
、アルキルスルホン酸ナトリウム、芳香族スルホン酸ナ
トリウム及びこれらの酸のアンモニウム塩等、及びこれ
らの均等物から選ばれた1種又は2種以上である。又酸
性化合物(1)と分散剤(ロ)を兼ね併せた化合物とし
て上記の2種類の代りに、例えば酸性ポリりん酸ナトリ
ウム、ウルトラポリりん酸ナトリウム及びこれらのりん
酸類のアンモニウム塩等及びこれらの均等物を、0.0
1〜1重量部使用することも可能である。耐火微粉末(
m)は例えば粘土、ベントナィト、含水又は無水無定形
シリカ、含水又は無水無定形アルミナ、無定形チタニア
、無定形アルミノシリケート、酸化クロム、活性炭等及
びこれらの均等物から選ばれた1種又は2種以上が用い
られる。本発明は上記添加剤である酸性化合物(1)及
び分散剤(mあるし、は(1)(0)の兼用化合物及び
耐火微粉末(m)を併用することによりのみ達成される
が、ここで分散剤(D)の効果は言うまでもなく耐火微
粉末及びアルミナセメントの分散を促すことにあり、耐
火微粉末(m)の効果はそれ自体が分散剤によって高度
に分散されることにより、セメント粒子のキャリャーと
なり、セメント粒子の均一化を計る為である。
ここで分散剤(0)の添加量が0.01部以下では良好
な分剤を得ることができず「1部以上では最適の分散状
態から外れ、またナトリウム等のアルカリ金属が増え耐
火物の性能にとって好ましくない。耐火微粉末(m)の
添加量が0.1部以下ではキャリャーとしての効果が少
く、1戊部以上では徴粉過剰となって好ましくない。粒
径はlow以下が、少くとも50%あり、かつ比表面積
が10枕′タ以上の耐火微粉末が特に分散剤による減水
効果が顕著であり、セメントに対するキヤリャー効果が
優れ、可便時間の調整にも効果的である。酸性化合物(
1)の添加は本発明の新規性を特徴づけるものであり、
これはアルミナセメントから熔解するカルシウム・イオ
ンやアルミニウム・イオンの初期熔解速度を遅延せしめ
、かつ徐々に溶解したカルシウム・イオンやアルミニウ
ム・イオンを錆体として封鎖する能力を有するが故に、
作業上好ましいまでに可使時間を延長すること、すなわ
ち耐火微粉末及びアルミナセメントの分散状態を維持す
ることが可能となる。同時にこれらはアルミナセメント
の硬化性を損うことなく正常な硬化性を与えるものであ
ることが必要である。ここでその1%水溶液のpHが4
以下としたものは、PHが4以上の組成物ではアルミナ
セメントの初期溶解速度を小さくする効果がほとんどな
く、また添加量に関しては、0.01部以下では抑制効
果が小さく、実際上可便時間を調整する効果が見られな
い。1部より多い添加量では抑制効果が大きすぎ「逆に
アルミナセメント本来の硬化性を著しく阻害するので好
ましくない。
また酸性りん酸ナトリウム類はその化合物自体1%水溶
液のpHが4以下であり、分散作用を併せ持つので酸性
化合物(1)及び分散剤(ロ)の兼用化合物となり得る
が、添加量に制限をもうけたのは上記理由と同様である
。本発明にかかる可使時間調整効果による作業性の改良
を立証するために以下に実験例を挙げて詳細に説明する
実験例 1本発明にかかる成分酸性化合物(1)、分散
剤(0)、及び不活性耐火微粉末(m)を併用すること
により可便時間を調整することが可能であることを立証
する為に次の配合表から成るスリップのフリーのCaH
量を連続的に測定した。
その結果を第1図に示す。第1図に示す図中1はCが十
の濃度、2はpHのグラフである。酸性化合物(1)
クエン酸 0.1重量部分 散 剤皿
へキサメタりん酸ソ−夕 0.1 ″耐火微粉末仙 粘
土 3 ″1号アルミナセメント
5 ″ ,水 200 ″ アルミナセメントから溶解するフリーのCが+は初期の
40分位まで完全に抑制されていることは明白である。
山H+に対しても同様である。実験例 2本発明にかか
る酸性化合物(1)と分散剤(0)を兼用する化合物で
あるウルトラポリりん酸ソーダを0.2部添加して次の
配合により実施例1と同様な手法で測定した。
その結果を第2図に示す。図中1,2は第1図に同じ。
酸性化合物(1) )ヮルトラボリりん酸ソ−ダ0.2重量部分散剤皿 耐火そ散粉末皿 粘 土 3 ″1号ア
ルミナセメント 5 ″水 200
″ 実験例1と同様な抑制効果が得られる。
実験例 3 本発明にかかる酸性化合物(1)を添加しない際の可便
時間を調査する為に次の表から成る配合を実験例1と同
様な方法で測定し、その結果を第3図に示す。
図中1,2は第竃図に同じ。酸性化合汗勿(1)な
し 分 散 剤D) へキサメタりん酸ソーダ 0.1重量
部耐火微粉末皿粘 土 31号アルミ
ナセメント 5 水 200 ″ 初期よりCが+が検出され、可便時間がほとんどないこ
とが明白である。
本発明は実験例1、2で立証される如く充分な可便時間
を有する上に、更に加えて分散剤で高度に分散された耐
火微粉末及びアルミナセメントにより低水量で流動性が
得られ、また分散されたアルミナセメントは第5及び第
6図(写真)に示される如く、ほぼ完全に一次粒子とな
り、セメントの水硬性を無駄なく発揮していることを示
す。
第5〜8図(写真)に従来のキャスタブル(第7及び8
図)と本発明のキャスタブル鋳込み体(第5及び6図)
の断面をE.P.M.A.(ElectroProve
MicmAnslyser)により走査を行った結果で
あり、第5及び第7図はその組成像であり、第6図及び
第8図はその中のCa特性X線像である。本発明品も比
較用として記載されたキャスタブル耐火物中のものも骨
材及びマトリックスを構成する微粉末は山20399.
3%以上の雷融アルミナである。本発明キャスタブルも
前述の成分耐火微粉末(m)を除けば同様であり、Cが
+はほとんど含有していない。それ故、Cが十源はアル
ミナセメントが主体で、Ca特性X線像(白色のはん点
)はほぼアルミナセメントの分布状況を示すものである
。なお写真中A及びA′は本発明品及び従来品のそれぞ
れ粗粒骨材部分を示す。使用したアルミナセメントの粒
度分布はおおよそ88仏以下でその65M%以上が5〜
25山の範囲内にある。従来のキャスタブル耐火物では
、写真第7及び8図の如く、数個のアルミナセメント粒
子B’が団粒化し、あたかも50〜70〆の粒子である
かの様になって偏在している。一方、本発明キャスタブ
ル第5及び6図中ではアルミナセメント粒子Bは、数仏
〜数10仏程度の粒子、つまりアルミナセメントのほぼ
原粒に近い形で「 しかも均一に良く分散しており、バ
インダー機能を充分発揮している(組織的にも、マトリ
ックス構成粒子も分散されるために高度に繊密化してい
る)これが少量のアルミナセメントで高い強度が得られ
る理由である。かかる低水量化及び水硬性成分の均一化
分散により、従来のアルミナセメント量の1/沙〆下で
同等以上の強度が得られ、耐火性、耐食性劣化の原因と
なるCa○等の有害成分は極端に低減され、優れた特性
を有する耐火物を得ることができる。本発明に適用され
るアルミナセメントはJIS規格の耐火物用アルミナセ
メント1種、2種相当品、例えばフオンジユ、ラフアー
ジ、セカール162、アサヒL電気化学、日本セメント
、大村各社の1号及び2号アルミナセメント等及びそれ
らの均等物が挙げられる。又これよりCa○量の少ない
タイプ、例えばセカール250、スーパーセカール25
0、電気化学ハイアルミナセメント〜電気化学スーパー
ハイアルミナセメント等も使用することができる。アル
ミナセメントの添加量としては、3%より少し、量では
いかに低水量化したとしても充分な強度が得られず、ま
た10%より多い量を添加しても強度の向上が見られず
、可便時間の短縮、有害成分の増大があり好ましくない
。本発明をさらに詳細に説明するために以下に実施例を
記す。表 1 註 表中の硬化時間は.アルミナセメントの凝結終了時
間(終結時間ではなく脱枠等K必要な強度を発現するま
での時間である。
従来のキャスタブル耐火物は乾燥後に大きな強度を有す
るが、800oo付近の温度で熱処理を施すと強度の劣
化を伴う。またアルミナセメント量LすなわちCa0量
が多い故に高温処理した場合には低融点組成物が生成し
易い。その結果しいわゆろ過焼給状態となり焼成後の気
孔率の著しい低下、大きな収縮となって現われる。本発
明では実施例1の如く少量のアルミナセメントで大きな
強度を発現せしめ、かつ80000の熱処理後において
も強度劣化がなく、骨材自体の耐火性がそのまま維持さ
れている。しかも、30分以上の可便時間を有し「 こ
れは酸性化合物(1)によって調整することが可能であ
り、種々の施工形態に対応することができる。酸性化合
物(1)はアルミナセメントの凝結を調整するものでは
なく「分散され流動性を付与された混合物がアルミナセ
メントから溶解するイオンによって凝集し、固化するま
での時間を調整するのが目的であり、実施例2は酸性化
合物(1)と分散剤(0)を兼ね併せた化合物の添加に
より実施例1と同様に良好な結果を得た。比較例2は本
発明には該当しないが、品質面では好ましいものがある
。しかしながら酸性化合物(1)を含まない為に、可便
時間が極めて短かく、実用に供することは不可能である
。比較例3は酸性化合物(1)を過剰に添加したために
硬化不良を生じた。酸性化合物(1)は本発明にかかる
特許請求範囲内ではアルミナセメントの硬化時間に与え
る影響はほとんどないがL比較例3のように過剰の添加
は著しく硬化遅延をもたらす。ここで表1中の可便時間
を具体的に数値化して説明する為にフロー値を採用する
。フロー値の測定はJISR2521耐火物用アルミナ
セメントの物理試験方法にあるフローテーフル、フロー
コーン及び突き棒を用いた。この方法に準じてキャスタ
ブル混練物のフロー値を測定した。一般に施工形態によ
って最適な混線物の数度、すなわちフロー値は変化する
が、キャスタブル耐火物の一般的な施工方法の一つであ
る流し込み施工の場合、少くとも130〜14仇舷のフ
ロー側を必要とする。また振動成型機等を用いる場合で
は少くとも105〜11仇吻を必要とする。第4図は実
施例1と比較例2の混練直後からのフロー値の経時変化
を示し、それによる可便時間を示したものである。
図中カーブ1は本発明のキャスタブル実施例1(泥練時
の温度1500)、カーブ2は同上(混線時の温度35
00)、カーブ3は比較例2(混練時の温度1500)
のそれぞれフロー値(脚)を示す。
かつ図中Aは流し込み成型可能領域、Bは振動成型可能
領域、Cは成型不能領域を示す。混練時の添加水分は流
し込み施工を対象としたが「振動機による施工の場合は
添加水分をより減少せしめ〜フロー値を小さくすること
が必要である。
図から明らかな如く、本発明による実施例1は混練時の
気温が高くなっても、3庇1以上という充分な可便時間
を有している。
比較例2では混線直後よりフロー値が低下し、また気温
が高い場合には、フロー値の測定も困難なほどに可使時
間が短かくなった。
以下実施例では上述の基準によって可便時間を判定した
。次に本発明の範囲を超えた場合の比較例を表2に示す
。アルミナセメント量に比較して強度は向上するが、特
許請求範囲以上では強度の向上はみられず、逆に可便時
間の短縮及び耐火性の劣化があり、好ましくない。
(比較例4)。比較例5は分散されセメント粒子を均一
化する為の耐火微粉末の欠除により充填性が悪化し、ま
た可便時間も短縮する傾向にある。比較例7は耐火微粉
末を過剰に添加したもので、水分の増大をもたらし、水
/セメント比が増大し好ましくない。比較例8、9は分
散剤(ロ)が欠除した場合と過剰に添加した場合である
が、いずれも好ましい結果ではない。
次に分散剤(D)、耐火微粉末(m)、酸性化合物(1
)が本発明の範囲内で実施した例を表3「表4に示した
。表3は電気化学製/・ィアルミナセメントを用いた試
験結果であり、耐火微粉末として含水無定形シリカ(比
表面積200〆/夕)を使用している。骨材の種類にか
かわらず、極めて高強度、高密度であるのに加えて充分
な可使時間を有している。実施例5、6は分散剤(ロ)
としてBーナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(商
品名:デモールN花王石けん株式会社製)を使用したも
のであり、表3と同様の良好な結果が得られる。耐火微
粉末(m)及び酸性化合物(1)の特性を有す化合物と
しては実施例に挙げたもの以外に上記に記載した物質が
実施例と同等の効果を得ることが確認されている。以上
はすべてキャスタブル耐火物としての実施例であり、こ
れをプレキャストブロックとして使用する場合には強制
振動を内部又は外部から与える事により更に低水量での
成型が可能となり、極めて高強度、高密度な成型体を得
ることができる。
この実施例を表5に示した。表 2 表 3 表 4 表 5 以上のように本発明にかかるキヤスタブル耐火物、プレ
キャストブロック等の水硬性耐火組成物の特性は従来品
に比較して卓越しており、一般窯炉は無論のこと、従来
耐火性、耐食性の面で適用できなかった分野にまで応用
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図はそれぞれ本発明の実施例1
、2及び3のpHとCa++の経時的変化を示すグラフ
、第4図は本発明水硬性耐火物の実施例1〔カーブー(
1500)、カーブ2(35午0)〕及び比較例(カー
ブ3)の演練直後からのフロー値の経時変化を示し、そ
れによって可便時間を示したグラフである。 第5,6図は本発明の水硬性耐火物の銭込体の断面をE
.P.M.Aによって走査を行った結果のそれぞれ顕微
鏡組成像とCa特性X線像であり、図中Aは骨材部、B
はアルミナセメント粒子部を示す。第7,8図は従来品
の水硬性耐火物の銭込体の断面の同上のそれぞれ組成像
とCa特性X線像を示し、A’及びB’はそれぞれ第5
〜6図のA及びBの該当部分を示す。第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粒度調整された電融又は焼結アルミナ、仮焼アルミ
    ナ、ボーキサイト、カイアナイト、シリマナイト、紅柱
    石、ムライト、シヤモツト、ロー石、けい石、アルミナ
    −マグネシアスピネル、炭化けい素、黒鉛、シリコン、
    無定形炭素、ジルコン、ジルコニア、クロム鉱、マグネ
    シアから選ばれた骨材の1種又は2種以上を100重量
    部、 アルミナセメントの1種又は2種以上を3〜10
    重量部、 その1%水溶液のpHが4以下であり、かつ
    カルシウム・イオン又はアルミニウム・イオンに対して
    錯体形成能を有する酸性化合物(I)の1種又は2種以
    上を0.01〜1重量部、 活性な分散剤(II)の1種
    又は2種以上を0.01〜1重量部、及び 粒子径10
    μ以下が50%以上を有し、かつ比表面積が10m^2
    /g以上の耐火微粉末(III)の1種又は2種以上を0
    .1〜10重量部、 上記の組成からなる、水硬性耐火
    組成物。 2 酸性化合物(I)がグリコール酸、蓚酸、こはく酸
    、マロン酸、グルタール酸、りんご酸、酒石酸、グリセ
    リン酸、くえん酸等の脂肪族ジカルボン酸及びオキシカ
    ルボン酸並びにサリチル酸等の芳香族オキシカルボン酸
    並びにエチレンジアミンテトラ酢酸及びニトリロ三酢酸
    等のカルボン酸誘導体から選ばれた1種又は2種以上か
    らなる、特許請求の範囲第1項記載の水硬性耐火組成物
    。 3 分散剤(II)がアルカリ金属りん酸塩、アルカリ金
    属カルボン酸塩、アルカリ金属フミン酸塩又はポリカル
    ボン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、芳
    香族スルホン酸ナトリウム及びこれらの酸のアンモニウ
    ム塩から選ばれた1種又は2種以上からなる、特許請求
    の範囲第1項に記載の水硬性耐火組成物。4 酸性化合
    物(I)及び分散剤(II)を同時に満足する化合物とし
    て酸性ポリりん酸ナトリウム、ウルトラポリりん酸ナト
    リウム及びこれらのりん酸化合物のアンモニウム塩から
    選ばれた1種又は2種以上からなる、特許請求の範囲第
    1項に記載の水硬性耐火組成物。 5 耐火微粉末(III)が粘土、ベントナイト、含水又
    は無水無定形シリカ、含水又は無水無定形アルミナ、無
    定形チタニア、無定形アルミノシリケート、酸化クロム
    、活性炭から選ばれた1種又は2種以上からなる、特許
    請求の範囲第1項に記載の水硬性耐火組成物。
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