JPS609171Y2 - インスタント食品用容器の蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカップラーメン、カップ汁粉、カップスープ等
の包装容器の蓋に関する。

近年、インスタント食品等の普及に伴ないカップラーメ
ン、カップ汁粉、カップスープ等のように注入された熱
湯が調理用であるとともに汁として飲食されるものの他
に熱湯は純然たる調理用としてのみ使用され飲食に際し
ては湯を廃棄すべき食品類例えば、焼そば、スパゲツテ
ィ、ライス等が要望されるようになった。

しかるに、従来のインスタント食品用カップをこれらの
湯を廃棄すべき食品類に用いた場合には、廃棄すべき湯
がかなりの高温である上り湯のみを廃棄して食品類が湯
とともに流出するのを防がなければならないためかなり
の困難と危険性を伴なうものである。

すなわち、合成樹脂製の冠せ蓋式の容器を用いた場合冠
せ蓋を容器本体の口縁部に若干すらせて湯を廃棄し、又
、容器体の口縁部に熱接着した蓋を有する形式の容器を
用いた場合には熱湯を注ぐために接着部を剥離した蓋の
一部分を外方より箸等で押えて湯を廃棄するのが一般で
あるが、不注意により火傷したり食品類を流し湯に流出
してしまう事が多い。

これらの欠点を除去する為、従来、容器の口縁部に熱接
着可能な多層部材からなる蓋であり、該蓋の多層部材中
破断困難な層部材の前記容器の口縁部近傍に突破り用開
孔を設けかっ該蓋の一端部に注湯開日用摘み片を突設し
てなる蓋材を用いた容器が供されてきた。

しかるにこれらの容器では突破り用孔を押し開けるのに
箸等を用いなければならず開孔部の大きさが一定になり
に＜＜、又破り片等が食品の入った容器に混入する恐れ
が有る。

本考案は従来の容器のこれらの欠点を除去し、流通過程
における内容物の変質を防止し、安全かつ確実に湯だけ
を廃棄しうる容器で、産湯口を開けるのに箸等の道具を
用いる事なく簡単に一定の大きさの開孔部が得られ、開
孔片が食品の入った容器に入る恐れのない蓋材を提供す
るものである。

即ち、本考案の要旨はインスタント食品用容器の蓋にお
いて、蓋本体構成部の周縁部に第１及び第２の摘み片構
成部を突設した形状の表面基材の下面に、第１の摘み片
構成部及びそれに連続する蓋本体構成部の一部領域に、
第１の摘み片構成部の先端部及び後記産湯用開口に相対
する部分に空白部を残して、部分的離型層を設け、部分
的離型層を設けた表面基材面に接着剤層、中間基材、及
びヒートシール層を順次積層し、第１の摘み片を横断す
る線及び産湯用開口に相当する線に沿ってヒートシール
層から部分的離型層に到る半抜線を刻設してなるもので
、第１の摘み片を引きおこし、基面基材を部分的に蓋か
ら剥離することにより産湯用開口を形威しうろことを特
徴とするインスタント食品用容器の蓋である。

以下、本考案によき図面を参照しながら詳細に説明する
。

第１図及び第２図は本考案の蓋を示し第１図は断面図第
２図は背面図である。

本考案の蓋且は蓋体構成部１の周縁部に第１及び第２の
摘み片構成部２，３を突設した形状の表面基材４の下面
に、第１の摘み片構成部２及びそれに連続する蓋体構成
部１の一部領域１ａに、第１の摘み片構成部２の先端部
及び後記産湯用開口に相対する部分に空白部を残して、
部分的離型層５が設けられ、部分的離型層を設けた表面
基材面に接着剤層６、中間基材７、及びヒートシール層
８が順次積層され、第１の摘み片２を横断する線及び後
記産湯用開口に相当する線に沿ってヒートシール層から
部分的離型層に到る半抜線９が刻設されているもので、
第３図示のく第１の摘み片を引きおこし、表面基材を部
分的に蓋から剥離することにより産湯用開口１２を形成
しうるものである。

尚、図において１０は絵柄印刷層を示し、１３は容器本
体を示す。

而して本考案の蓋において表面基材として例えばセロハ
ン、アセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、アルミニウ
ム箔、紙もしくはこれらを任意にラミネートした積層フ
ィルムを適用しうる。

又、表面基材の厚みは１２〜２００μが好ましい。

次に接着剤層として例えば低中高密度ポリエチレン、エ
チレン酢酸ビニルコポリマー、エチレン・アクリル酸コ
ポリマー、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレン・
プロピレンコポリマー、ホットメルト型接着剤、ウレタ
ン系接着剤、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤、アクリ
ル系エマルジョン接着剤を適用しうる。

又接着剤層の厚みは３〜１００μが好ましい。

次に部分的離型層として例えばニトロセルロース系樹脂
、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
離型性シリコン樹脂をグラビア印刷法によって部分的に
施してなるものを適用しうる。

部分的離型層のコーテイング量は０．２〜２０ｇ／ボが
好ましい。

本考案において、部分的離型層を産湯用開口に相対する
部分を除いて設けているのは、第１の摘み片を引きおこ
し、表面基材を剥離することにより産湯用開口の形状に
抜き取られた中間基材の状片が表面基材より剥落して、
食品の入った容器に入ることのないようにするためであ
る。

又、部分的離型層は表面基材４を剥離して産湯用開口を
形威し、且つ該産湯用開口を外部に裸出させるのに必要
な領域に設けられていれば良いものであって、剥離を必
要としない第１の摘み片構成部の先端部及び蓋本体構成
部の一部領域には部分的離型層を設ける必要はない。

次に中間基材として例えばセロハン、アセテート、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙、もしくはこ
れらを任意にラミネートした積層フィルムを適用しうる
。

次にヒートシート層として例えば低中高密度ポリエチレ
ン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンアクリル
酸コポリマー、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレ
ン・プロピレンコポリマー、ホットメル型接着剤、塩化
ビニル、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の溶液型コ
ーティング剤を適用することができ、その厚みは３〜１
００μが好ましい。

蓋材を構成するにあたっては、表面基材の表面に絵柄を
印刷すると同時に裏面に部分的離型層を表面印刷と見当
を合わせてグラビア印刷法にて印刷する。

別に中間基材にヒートシール層を通常のコーティング法
、ラミネート法によって設ける。

このようにして作製した表面基材と中間基材を通常のド
ライラミネート法で接着剤層を介してはりあわせる。

或いは表面基材に絵柄印刷及び部分的離型層の印刷をお
こなったのち、中間基材と通常のドライラミネート法で
接着剤層を介してはりあわせてから中間基材面にヒート
シール層を通常のコーティング法、ラミネート法によっ
て設ける。

以上のようにして作製した多層シートに半抜線を刻設し
たのち、所定の形状に打抜くことにより本考案の蓋を得
ることができる。

上記容器で包装された内容物を買った人は、注湯用開口
用の第２の摘み片を摘持牽引して蓋材を容器より剥離し
、部分的に開口して注湯したのち、剥離した蓋材部分を
容器口縁部におしつけて、開いた部分を閉じ、その状態
で一定時間経過した後、産湯用量口側の第１の摘み片を
半抜部をきっかけにして摘持牽引すると表面基材のみが
剥離すると共に産湯用開孔に相当する分のみが半抜され
て表面基材側へ移行し、口縁部近傍に開孔が生じるので
、そこから産湯した後、蓋全体を容器より剥離除去して
飲食することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の蓋を示し、第１図は断面図
、第２図は背面図、第３図は本考案の蓋の使用方法を示
す断面図である。 １・・・・・・蓋体構成部、１ａ・・・・・・蓋体構成
部の一部領域、２・・・・・・第１の摘み片構成部、３
・・・・・・第２の摘み片構成部、４・・・・・・表面
基材、５・・・・・・部分的離型層、６・・・・・・接
着剤層、７・・・・・・中間基材、訃・・・・・ヒート
シール層、９・・・・・・半抜線、１０・・・・・・絵
柄印刷層、１１・・・・・・蓋、１２・・・・・・産湯
用開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インスタント食品用容器の蓋において、蓋本体構成部の
   周縁部に第１及び第２の摘み片構成部を突設した形状の
   表面基材の下面に、第１の摘み片構成部及びそれに連続
   する蓋本体構成部の一部領域に、第１の摘み片構成部の
   先端部及び後記産湯用開口に相対する部分に空白部を残
   して、部分的離型層を設け、部分的離型層を設けた表面
   基材面に接着剤層、中間基材、及びヒートシール層を順
   次積層し、第１の摘摘み片を横断する線及び後記産湯用
   開ロロ縁部に相当する線に沿ってヒートシール層から部
   分的離型層に致る半抜線を刻設してなるもので、第１の
   摘み片を引きおこし、表面基材を部分的に蓋から剥離す
   ることにより産湯用開口を形威しうろことを特徴とする
   インスタント食品用容器の蓋。