JPS606165Y2 - 田植機における車輪跡整地装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は田植機における車輪跡整地装置に関する。

すなわち、両車輪の跡に整地板を追従滑走させて均平整
地するもので、植付深さ等の調節を行なっても整地板の
接地角度が一定で均平性能を変らず良好に維持でき、整
地板の接地圧を簡単に変更できて、硬軟の土壌状態に良
好に適応させることができ、簡単な構造にして好適に実
施できるよう提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は４条植形田植機の平面図を示し、機体の下部に
は前後方向に長い主フロート６を、その両側方には短い
補助フロート７．７をそれぞれ装設するが、主フロート
６の中間寄り後部における両側および両補助フロート７
．７の中間部における内側には各植付爪８による植付位
置イとなる凹所６ａｖ ６ａ、７ａ、？ａをそれぞれ
形成し、各凹所から後端まで各フロートの後部を幅狭に
形成する。

主フロート６の前方側上方にはエンジンＥを搭載腰前記
凹所６ａ、７ａの位置より前方となる主フロート６の両
側と両補助フロート７．７の間にはラグ付車輪１，１を
それぞれ配設し、エンジンＥの両側方から後方へ延設す
る両スイング伝動ケース９，９の後部に両車輪１，１を
それぞれ伝動自在に架設し、伝動ケース９，９の前部両
側方に延出する支持体１０．１０により両補助フロート
７．７の前部を支持するように連設腰主フロート６の後
部から後方へハンドル１１．１１を延設し、フロートと
機体側との間に装設する苗植深さ調節杆１２によりフロ
ートの上下調節ができるように装設し、ハンドル１１．
１１の前方に斜設した苗載台１３を横方向に往復動自在
にして４本の各植付爪８が苗載台１３の下部から苗を掻
取って各植付位置イに苗を植付けるように従来形同様に
構成する。

前記苗載台１３の下部後方には丸バイブ製支持フレーム
５を横方向にして支持フレーム１４により固定し、断面
コ状の支持金具１５の上部を支持フレーム５の後面に接
合し、支持フレーム５に掛合したＵ竿杆１６の一端を支
持金具１５の上部切欠き１５ａに挿通するとともに、そ
の一端に抜止用ピン１７を挿着し、支持金具１５の後面
における孔１８に挿通するＵ竿杆１６の他端ねじ部１６
ａには外方から蝶ナツト１９を螺合し、前後位置となっ
て横方向にも位置がずれる平行リンク２゜３の上部には
対応方向に屈折部２ａ、３ａを屈折形威し、支持金具１
５の下部前後に屈折部２ａ。

３ａをそれぞれ回動自由に嵌挿し、リンク２が垂直状態
より前方に回動しないように当接するストッパー２０を
支持金具１５の下部前方に形成し、引張形スプリング４
の一端フツク４ａを屈折部２ａに引掛けて構成する。

Ａは整地板で、後部２１が水平面となって前部２２にか
けて前高となるよに形成するとともに、前部２２にかけ
ての両側縁２３．２３が平面傾斜し後部２１には切欠部
２４，２４を形成して、整地板Ａの中央上面にはコ状の
支持板２５を固定し、平行リンク２，３の下部において
それぞれ対応方向に屈折形威した屈折部２ｂ、３ｂを支
持板２５の前後に回動自由に嵌挿し、屈折部３ｂに一端
を回動自由に連繋した引掛片２６の先端および中間位置
にフック部２６ａ、２６ｂを形成し、前記スプリング４
の他端フック４ｂを両フック部２６ａ、２６ｂのいずれ
かに引掛けて構成するが平行リンク２，３を介しての支
持状態で整地板Ａが前高に傾斜する姿勢となるように取
付は構成する。

また、両整地板Ａ、 Ａは植付位置イより後方であって
車輪１，１の後方にそれぞれ位置するように垂設する。

しかして、田植機が両車軸１，１により前進し、主フロ
ート６および補助フロート７．７が田面を滑走する状態
で、４本の各植付爪８が植付位置イにそれぞれ植付けを
行ない、両車軸１，１の走行跡には整地板Ａ、 Ａが追
従滑走して均平整地を行なう。

その状態で、平行リンク２，３によって支持される整地
板Ａ、 Ａは前傾状態となりながらスプリング４により
田面側に弾圧される状態で田面を滑走し車輪１，１の跡
を均平整地することになるが、苗植深さ調節杆１２の操
作により植付深さ調節を行なっても平行リンク２，３の
支持により整地板Ａは姿勢を変えないでスプリング４に
より弾圧されながら田面を滑走することができる。

圃場が軟弱な場合はスプリング４のフック４ｂを引掛片
２６の先方フック部２６ａに引っかけると整地板Ａの接
地圧を低くし、硬い場合にはフック４ｂをフック２６ｂ
に引っかけると整地板Ａの接地圧を高くしてそれぞれに
適応させることができる。

また、蝶ナツト１９を弛めてＵ竿杆１６および支持金具
１５を支持フレーム５に対して少し回動させると整地板
Ａを上下位置変更させることができ、大きく回動させる
と整地板Ａを上方高くにして不使用時の収納状態にさせ
ることができる。

このように本考案は、機体の下部には前後方向に長い主
フロートを、その両側方には短い補助フロートをそれぞ
れ装設し、主フロートの後部における両側、及び両補助
フロートの後部における内側を切欠いて、各フロートの
後部を幅狭に形成して各フロート間に大きな空間部を有
せしめ、該空間の前方を植付位置イとし、一方各フロー
ト間に車輪を配置せしめるとともに、各フロートの後部
の大きな空間部には、植付位置の後側方で両車軸の後方
における田面に対し前高に傾斜する整地板を車輪跡均平
整地可能に滑走できるようそれぞれ装設するとともに上
方における機体の支持フレーム側に対し、支持用の平行
リンクおよび田面側押圧用のスプリングを介装して前記
整地板を姿勢保持状態で上下動できるよう装設し、前記
スプリングの引掛位置を変更して整地板の接地圧を調節
可能にして装設し構成したから、両車軸の跡に整地板を
追従滑走させて均平整地することができ、植付深さ等の
調節を行なっても整地板の前傾姿勢を変えることなく一
定の接地角度にして程良く弾圧するようにしながら均平
性能が変らず整地することができ、スプリングの引掛位
置を簡単に変更させて整地板の接地圧を調節することが
できて、硬軟の土壌状態に良好に適応させることができ
、植付苗に対する悪影響を防止できるとともに均平効果
を確実に奏することができ、簡単な構造にして好適に実
施できる特長を有する。

更に本考案は、車輪跡整地装置を各フロート間に設けた
ものでありながら、フロート間を通過する泥水流が弱め
られたときに苗を植えることができるとともに、その後
車輪の跡を整地することができるので、苗植時点の泥水
流の植付時の苗に対する影響を極めて小さくすることが
でき従来のようにフロートと車輪跡整地装置の間で泥水
流が速い時点で苗を植える結果、良好なる植付姿勢を保
ち難いという問題を解決することができるという特徴を
有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は田植機の平面図
、第２図は側面図、第３図は要部の側面図、第４図は要
部の拡大側面図、第５図はその背面図、第６図は第５図
の側断面図、第７図は説明のための概略平面図を示す。 １・・・・・・車輪、Ａ・・・・・・整地板、５・・曲
支持フレーム、２，３・・・・・・平行リンク、４・・
曲スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体の下部には前後方向に長い主フロート６を、その両
   側方には短い補助フロート７．７ヲそれぞれ装設し、主
   フロート６の後部における両側、及び両補助フロート７
   ．７の後部における内側を切欠いて、各フロート６．７
   ．７の後部を幅狭に形成して各フロート６．７．７間に
   大きな空間部を有せしめ、該空間の前方を植付位置イと
   し、一方各フロート６．７．７間に車輪１，１を配置せ
   しめるとともに、各フロート６．７．７の後部の大きな
   空間部には、植付位置イの後側方で車輪１，１の後方に
   おける田面に対し前高に傾斜する整地板Ａを車輪跡均平
   整地可能に滑走できるようそれぞれ装設するとともに、
   上方における機体の支持フレーム５側に対し支持用の平
   行リンク２．３および田面側押圧用のスプリング４を介
   装して前記整地板Ａを姿勢保持状態で上下動できるよう
   装設し、前記スプリング４の引掛位置を変更して整地板
   Ａの接地圧を調節可能にして装設し構成したことを特徴
   とする田植機における車輪跡整地装置。