JPS606082B2 - コイル装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電磁装置などに使用されるフランジ付きボビン
を用いたコイル装置に関するものである。

一般にフランジ付きボビンにはフランジを利用して端子
を設けているものが多い。このようなボビンにコイルを
巻装した後、その巻始め、巻終りのりード線を端子に接
続する場合は、フランジのそれぞれの端子対応位置に細
いスリットを設け、そのスリットにリード線を適してい
る。しかしながら、コイル製造工程においてコイル巻始
め、巻終りのりード線の処理まで機械による自動化を進
める場合に、細いスリットを通してリード線の処理を行
うことは、位置決めの精度などが問題でありあまり適切
ではない。特にリード線を端子の舌片で押えた後、電線
を把持したフライャーを廻してスリットに電線を通す場
合は、スリットの真上から電線を下してゆくことは難し
く機構的にどうしても斜めからになりやすい。このため
、スリットに入りにくくフランジに引掛ったり、スリッ
トが接近していると別のスリットに入ってしまう恐れが
あるなど問題が多い。、本発明はこのような事情に鑑み
〜ボビンのフランジの形状を変えて自動巻線が可能なコ
イル装置を得ようとするものである。

第１図は本発明によるコイル装置の実施例を示すもので
し図において１‘まフランジ付きボビンで、１１はコイ
ル巻線を施す節状の巻線部、１２は該巻線部１１の両端
に形成されたフランジ部、１３は一方のフランジ部１２
の外面に設けた突出部である。

この突出部１３には、これよりさらに突出するように少
なくともコイル２の巻始めリード線２１、巻終りリード
線２２を接続する一対の端子３，４を楢設しておく。５
はフランジ部１２の前記両端子３，４間に対応する部分
を切欠いた切欠き部である。

このような構成からなるフランジ付きボビン１にコイル
２を巻装する場合についてみると、端子３に設けた舌片
３１で巻始めリード線２１の端部を固定し、電線を把持
したフライャーを廻して電線をフランジ部’２に設けた
切欠き部５の巻始めの端子３側の側辺５１に引掛けた後
、巻線部１１の周囲にフライャーを回転させてコイル２
を巻装する。

そしてコイル２を巻終った後は例えば第２図に示すよう
にフライャーに把持された電線の高さを〜切欠き部５の
巻終りの端子４側の側辺５２に引掛かる位置に保持して
矢印Ｃで示すように端子４側に引き出してくれば、自動
的に側辺５２がガイドとなって端子４の位置に巻終りリ
ード線２２を引き出すことができる。コイル２の巻終り
位置は巻線部１１のどの位置になるかは巻数によって変
わり、必ずしも切欠き部５を設けたフランジ部１２近傍
になるとは限らないから巻終りリード線２２を定めた位
置から引き出すのは機械的にはかなり難しい作業である
が、本発明のように、切欠き部５の中が十分広く確保で
きれば前述のようにしてコイル２の巻終り位置にか）わ
らず定位層から巻終りリード線２２を引き出すことがで
きる。なお、巻終りリード線２２を引き出し易くするた
めには「巻終り側になる切欠き部５の側辺５２トすなわ
ち巻終りリード線２２が接続される端子４は突出部１３
の端部にあった方がよい。このようにして引き出された
巻終りリード線２２は端子４に形成された舌片４川こ係
止される。この巻始め、巻終りのりード線２１，２２と
端子３，４の接続は、舌片３１，４亀の上からスポット
溶接することによって絶縁皮覆を燃焼させると同時に溶
着させることができる。第２図「第３図にはコイル２の
巻き方向と巻始め「巻終りの位置関係を示してある。

すなわち「第２図においてはコイル２は矢印Ａのように
端子３，４のある側からみて右廻りに巻装しており〜巻
始めリード線２１が接続される端子は右側の端子３とな
り、巻終りのＩＪード線２２は左側の端子４に接続され
る。この場合「 フランジ付きボビン１が固定され電線
を把持したフライャーが回転する方式の巻線機を使用す
る場合はフライヤーは右廻りであり、フランジ付きボビ
ン１が回転する巻線機の場合は左廻りであることは勿論
である。第３図はコイル２の巻き方向が矢印Ｂで示すよ
うに左廻りの場合であって、この場合は第２図の場合と
は全く逆の関係になる。第４図に示す他の実施例は、切
欠き部５の両側辺にテーパーを設け入口が狭く内側が広
くなるように構成したものである。

このように側辺にテーパーが設けてあると、コイルの巻
始めあるいは巻終りのりード線２１，２２を引掛けたと
き、これに張力が加わるとりード線２１，２２は自然に
内側に入ってゆき切欠き部５から外れることがないので
、巻線作業の信頼性が高くなる利点がある。以上説明し
たように本発明はフランジ部にコイルの巻始め、巻終り
のＩＪード線が接続される端子間に対応する切欠き部を
設け、この切欠き部の側辺をガイドとしてコイルの巻き
方向と一致した側の端子をコイル巻始めリード線の接続
端子としてコイルを巻装したものである。したがって、
一個の切欠き部で巻始め「巻終りのりード線の処理がで
きるのでフランジ付きボビンそのものの形状が簡単にな
り「製作しやすい構造となった。また「切欠き部の中を
十分大きくできるので、特にコイルの巻終りリード線の
引き出しが簡単にできるようになり、巻線の末端処理ま
で含めた自動組立が可能になった。しかもコイルの巻き
方向と一致した切欠き部の側辺を巻始めリード線のガイ
ドとして利用し、他方を巻終りリード線の引き出し用ガ
イドとしているのでＬリード線の扱いが簡単であり自動
化し易い利点がある。なお「実施例においては２端子の
コイル装置についてのみ説明したがト必要に応じて更に
端子が付設されても、コイルの巻始めｔ巻終りのりード
線が接続される端子間に対応するフランジ部が切欠いて
あれば差支えない。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明実施例を示すもので〜第】図はコ
イル装置の斜視図、第２図はコイルを右巻きとした場合
の正面図、第３図は左巻きとした場合の正面図、第４図
はフランジ付きボビンの他の実施例を示す正面図である
。 図において、１はフランジ付きボビン、１２はフランジ
部、亀３は突出部、２はコイル〜 ２１は巻始めリード
線「 ２２は巻終りリード線、３，４は端子、５は切欠
き部ト５１，５２は側辺である。 オー図 オＺ図 オメ図 次４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コイルを巻装してなるフランジ付きボビンの一方の
   フランジ外面に突出部を設け、該突出部に少なくともコ
   イルの巻始め、巻終りのリード線を接続する一対の端子
   を植設し、前記両端子間に対応するフランジ部分を切欠
   いて前記リード線のガイドを形成する両側辺を備えた切
   欠き部を設け、コイルの巻き方向と一致した側の端子を
   コイルの巻始めリード線の接続端子とし、他方の端子を
   巻終りリード線の接続端子としたことを特徴とするコイ
   ル装置。 ２ 入口が狭く内側に広くなるように、両側辺にテーパ
   ーを設けた切欠き部を有するフランジ付きボビンを用い
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のコイル
   装置。