JPS6058291B2 - 銅合金軟導体およびその製造法 - Google Patents
銅合金軟導体およびその製造法Info
- Publication number
- JPS6058291B2 JPS6058291B2 JP53005530A JP553078A JPS6058291B2 JP S6058291 B2 JPS6058291 B2 JP S6058291B2 JP 53005530 A JP53005530 A JP 53005530A JP 553078 A JP553078 A JP 553078A JP S6058291 B2 JPS6058291 B2 JP S6058291B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- copper alloy
- conductor
- manufacturing
- oxygen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は銅合金軟銅体およびその製造方法に関するもの
であり、特に高導電率で、かつ柔らかさを有し、マグネ
ットワイア、各種機器用導体等に用いて有用な銅合金導
体又はめつき銅合金導体およびその製造法に関するもの
である。
であり、特に高導電率で、かつ柔らかさを有し、マグネ
ットワイア、各種機器用導体等に用いて有用な銅合金導
体又はめつき銅合金導体およびその製造法に関するもの
である。
モーター、トランスなどに用いるマグネットワイアは、
これらの電気機器の小型化や高精度化の要求とともに、
益々巻線加工が行ないやすいこと、また巻線加工後の変
形の少ないことなどが、要求されるようになつてきた。
これらの電気機器の小型化や高精度化の要求とともに、
益々巻線加工が行ないやすいこと、また巻線加工後の変
形の少ないことなどが、要求されるようになつてきた。
このためには被覆材であるエナメルにも、表面すベリの
改善などが望まれるとともに、導体自身の柔らかさとい
う事が極めて重要である。本発明は、上述の要求に鑑み
なされたもので、上述のマグネットワイアなどの柔らか
さを要求さ。
改善などが望まれるとともに、導体自身の柔らかさとい
う事が極めて重要である。本発明は、上述の要求に鑑み
なされたもので、上述のマグネットワイアなどの柔らか
さを要求さ。
れる用途に、従来のタブピッチ銅又は無酸素銅に比べて
、導電率の低下がほとんど無く、より軟化しやすく、か
つ耐力の小さい、すなわち柔らかい導体を提供せんとす
るものである。本発明は、カルシウム５〜２００ｐｐｍ
）酸素３０〜４００ｐｐｍを含み、残部が本質的に銅よ
りなることを特徴とする銅合金軟導体である。
、導電率の低下がほとんど無く、より軟化しやすく、か
つ耐力の小さい、すなわち柔らかい導体を提供せんとす
るものである。本発明は、カルシウム５〜２００ｐｐｍ
）酸素３０〜４００ｐｐｍを含み、残部が本質的に銅よ
りなることを特徴とする銅合金軟導体である。
本発明において、酸素含有量は、多すぎるとカルシウム
の歩留りを悪くするなどの問題を生じやすく、また少な
すぎると、通常の銅地金に含まれるＦｅ９Ｓｎ９Ｐｂ９
Ｃｏ９Ｎｉ９Ｂｉ９Ｓｉ９Ｓｂなどの微量・含有元素に
よつて導電率が低下されやすいため、原材料として高純
度な銅地金のみを使用する必要が生じるなどの不経済な
点を生じるほか、通常の大気中での溶解、鋳造作業では
、酸素含有量を極度に小さくするには、脱酸ガス又は脱
酸剤を多量に必要とする上、酸素含有量が小さいと鋳造
欠陥を生じやすいなどの理由により３０〜４００ｐｐｍ
の範囲であることが望ましい。
の歩留りを悪くするなどの問題を生じやすく、また少な
すぎると、通常の銅地金に含まれるＦｅ９Ｓｎ９Ｐｂ９
Ｃｏ９Ｎｉ９Ｂｉ９Ｓｉ９Ｓｂなどの微量・含有元素に
よつて導電率が低下されやすいため、原材料として高純
度な銅地金のみを使用する必要が生じるなどの不経済な
点を生じるほか、通常の大気中での溶解、鋳造作業では
、酸素含有量を極度に小さくするには、脱酸ガス又は脱
酸剤を多量に必要とする上、酸素含有量が小さいと鋳造
欠陥を生じやすいなどの理由により３０〜４００ｐｐｍ
の範囲であることが望ましい。
本発明において、カルシウム含有量を５〜２００ｐｐｍ
と規定したのは、カルシウム含有量が５ｐμｍ未満であ
ると、従来のタブピッチ銅又は、無酸素銅に比べて、よ
り柔らかい導体が得がたく、また２００ｐμｍを超えて
含有しても、軟化温度の低下、又は柔らかさの改善には
それ以上の効果はなく、むしろ逆に軟化温度の上昇や柔
らかさの減少を招いたり、導電率の低下を招いたりする
恐れを生じるためてある。
と規定したのは、カルシウム含有量が５ｐμｍ未満であ
ると、従来のタブピッチ銅又は、無酸素銅に比べて、よ
り柔らかい導体が得がたく、また２００ｐμｍを超えて
含有しても、軟化温度の低下、又は柔らかさの改善には
それ以上の効果はなく、むしろ逆に軟化温度の上昇や柔
らかさの減少を招いたり、導電率の低下を招いたりする
恐れを生じるためてある。
又、本発明における銅合金軟銅体は、単体の銅合金軟銅
体又は他の異種金属をめつきした銅合金軟導体を意味す
る。
体又は他の異種金属をめつきした銅合金軟導体を意味す
る。
また本発明の銅合金軟導体の製造方法において、軟化温
度を効果的により低下せしめ、又柔らかさを有する導体
を得るためには、冷間加工後、導体の軟化を目的とする
操作やこの目的を含む操作により加熱焼鈍される工程に
おいて、この加熱焼鈍工程前の冷却加工度を減面率で９
５％以上とすることがより効果的である。
度を効果的により低下せしめ、又柔らかさを有する導体
を得るためには、冷間加工後、導体の軟化を目的とする
操作やこの目的を含む操作により加熱焼鈍される工程に
おいて、この加熱焼鈍工程前の冷却加工度を減面率で９
５％以上とすることがより効果的である。
冷間加工度９５％未満では、時として同一冷間加工度の
通常のタフピッチ銅に比べてより柔らかいという効果が
十分に発揮できない恐れを生じやすい。以下、本発明を
実施例により、さらに詳述する。
通常のタフピッチ銅に比べてより柔らかいという効果が
十分に発揮できない恐れを生じやすい。以下、本発明を
実施例により、さらに詳述する。
実施例１
通常の電気用銅地金を、反射炉にて約１１５０℃で溶解
し、酸化処理とそれにつづく還元処理を行ない、酸素含
有量を約５００ｐｐｍとした後、カルシウムをＣＵ−２
％Ｃａ母合金の形で、約０．０１〜０．０２％投入、撹
拌後、金型鋳型を用いて半連続的に鋳造し、１４Ｃｋ！
１ｉ×１４０ＴＷＬ×３００ｈのＣｕ−Ｃａ合金鋳塊を
作成した。
し、酸化処理とそれにつづく還元処理を行ない、酸素含
有量を約５００ｐｐｍとした後、カルシウムをＣＵ−２
％Ｃａ母合金の形で、約０．０１〜０．０２％投入、撹
拌後、金型鋳型を用いて半連続的に鋳造し、１４Ｃｋ！
１ｉ×１４０ＴＷＬ×３００ｈのＣｕ−Ｃａ合金鋳塊を
作成した。
また、比較のため表１に示すタフピツチ銅や無酸素銅お
よび比較例についても、同様に半連続鋳造により鋳塊を
作成した。
よび比較例についても、同様に半連続鋳造により鋳塊を
作成した。
続いて、これらの鋳塊を８０００Ｃにて１．時間加熱処
理した後、熱間圧延し、８ｗｎφの荒引線とした。
理した後、熱間圧延し、８ｗｎφの荒引線とした。
これらの荒引線の分析結果を表１に示す。
このようにして得られた荒引線を０．４５７７！７７！
φまで中間軟化工程を入れることなく伸線し、これを種
々の温度のオイルバス中で３紛間加熱後、室温で測定し
た種々の特性値を表２に示す。
φまで中間軟化工程を入れることなく伸線し、これを種
々の温度のオイルバス中で３紛間加熱後、室温で測定し
た種々の特性値を表２に示す。
優れた柔らかさを有することがわかる。
実施例２
実施例１と同様に準備した０．３２ＴＳ１Ｌφの硬引導
体を、炉長６ｍ，、炉内温度４００℃のプレアニーラー
中を連続的に線速６０７ｎ／分で通過させた後、この軟
化工程と結合された工程にてポリウレタン塗布、焼付け
を行ない、膜厚１０μのポリウレタン皮膜を被覆してマ
グネットワイアを作成した。
体を、炉長６ｍ，、炉内温度４００℃のプレアニーラー
中を連続的に線速６０７ｎ／分で通過させた後、この軟
化工程と結合された工程にてポリウレタン塗布、焼付け
を行ない、膜厚１０μのポリウレタン皮膜を被覆してマ
グネットワイアを作成した。
このようにして得られたマグネットワイアの外観は、い
ずれも美麗で皮膜にも欠陥はなかつた。又これらの見掛
けの機械的特性を表３に示す。表４より、本発明合金は
、軟化焼鈍の前に冷間加工度を９５％以上にしておく方
がより軟化しやすく、耐力の小さい柔らかい導体が得ら
れやすいことがわかる。
ずれも美麗で皮膜にも欠陥はなかつた。又これらの見掛
けの機械的特性を表３に示す。表４より、本発明合金は
、軟化焼鈍の前に冷間加工度を９５％以上にしておく方
がより軟化しやすく、耐力の小さい柔らかい導体が得ら
れやすいことがわかる。
以上述べたように、本発明合金軟導体は、カルシウム５
〜２００ｐｐｍ１酸素３０〜４００ｐｐｍを含むため、
導電率を低下せずに、特に優れた柔らかさを嬰表３より
、本発明によるマグネットワイアが従来例および比較例
に比し、特に０．２％耐力が小さく、優れた柔らかさを
有するマグネットワイアであることがわかる。
〜２００ｐｐｍ１酸素３０〜４００ｐｐｍを含むため、
導電率を低下せずに、特に優れた柔らかさを嬰表３より
、本発明によるマグネットワイアが従来例および比較例
に比し、特に０．２％耐力が小さく、優れた柔らかさを
有するマグネットワイアであることがわかる。
実施例３
表１に示す本発明合金１と従来例１について、１実施例
１と同様に中間軟化することなく伸線した０．６顛φ硬
引導体と、２伸線途中の１．６順φにおいて２４０℃で
２時間中間軟化した後、０．６Ｔｎｍφまで伸線した硬
引導体を準備し、これを２００℃のオイルバス中で１時
間加熱した後の機械的特性を表４に示す。
１と同様に中間軟化することなく伸線した０．６顛φ硬
引導体と、２伸線途中の１．６順φにおいて２４０℃で
２時間中間軟化した後、０．６Ｔｎｍφまで伸線した硬
引導体を準備し、これを２００℃のオイルバス中で１時
間加熱した後の機械的特性を表４に示す。
有する、すなわち耐力の小さい軟導体が得られるもので
あり、特に巻付加工を施して使用するマグネットワイア
などの用途に適するものである。
あり、特に巻付加工を施して使用するマグネットワイア
などの用途に適するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ カルシウム５〜２００ｐｐｍ、酸素３０〜４００ｐ
ｐｍを含み、残部が本質的に銅よりなることを特徴とす
る銅合金軟導体。 ２ カルシウム５〜２００ｐｐｍ、酸素３０〜４００ｐ
ｐｍを含み、残部が本質的に銅よりなる銅合金を、減面
率で９５％以上の冷間加工度の最終冷間加工を施した後
、焼鈍処理を施こすことを特徴とする銅合金軟導体の製
造法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP53005530A JPS6058291B2 (ja) | 1978-01-20 | 1978-01-20 | 銅合金軟導体およびその製造法 |
| US06/001,955 US4233067A (en) | 1978-01-19 | 1979-01-08 | Soft copper alloy conductors |
| GB791818A GB2012813B (en) | 1978-01-19 | 1979-01-18 | Soft copper alloy conductors and their method of manufacture |
| US06/143,114 US4279967A (en) | 1978-01-19 | 1980-04-23 | Soft copper alloy conductors and their method of manufacture |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP53005530A JPS6058291B2 (ja) | 1978-01-20 | 1978-01-20 | 銅合金軟導体およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5497528A JPS5497528A (en) | 1979-08-01 |
| JPS6058291B2 true JPS6058291B2 (ja) | 1985-12-19 |
Family
ID=11613736
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP53005530A Expired JPS6058291B2 (ja) | 1978-01-19 | 1978-01-20 | 銅合金軟導体およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6058291B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61113735A (ja) * | 1984-11-08 | 1986-05-31 | Kobe Steel Ltd | 銅又は銅合金の溶解・鋳造方法 |
| JPH02122037A (ja) * | 1988-10-31 | 1990-05-09 | Hitachi Cable Ltd | 極低温用無酸素銅およびそれを用いた超電導線材 |
| KR100441368B1 (ko) * | 2002-05-08 | 2004-07-23 | 주식회사 엘지이아이 | 반용융 성형용 고전기전도도 동합금 및 그 제조 방법 |
| JP4674483B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2011-04-20 | 日立電線株式会社 | 銅材の製造方法及び銅材 |
| JP5008146B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2012-08-22 | 三菱マテリアル株式会社 | 密着性に優れた銅合金複合膜 |
| CN101843909B (zh) * | 2010-05-13 | 2013-07-10 | 上海高机生物工程有限公司 | 生物反应器无污染灭菌系统 |
| JP6056877B2 (ja) | 2015-01-07 | 2017-01-11 | 三菱マテリアル株式会社 | 超伝導線、及び、超伝導コイル |
| JP6056876B2 (ja) | 2015-01-07 | 2017-01-11 | 三菱マテリアル株式会社 | 超伝導安定化材 |
| JP6299802B2 (ja) * | 2016-04-06 | 2018-03-28 | 三菱マテリアル株式会社 | 超伝導安定化材、超伝導線及び超伝導コイル |
| JP6299803B2 (ja) * | 2016-04-06 | 2018-03-28 | 三菱マテリアル株式会社 | 超伝導線、及び、超伝導コイル |
| JP6642763B2 (ja) * | 2017-10-30 | 2020-02-12 | 三菱マテリアル株式会社 | 超伝導安定化材、超伝導線及び超伝導コイル |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5120164A (ja) * | 1974-08-08 | 1976-02-18 | Caterpillar Tractor Co |
-
1978
- 1978-01-20 JP JP53005530A patent/JPS6058291B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5120164A (ja) * | 1974-08-08 | 1976-02-18 | Caterpillar Tractor Co |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5497528A (en) | 1979-08-01 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4233067A (en) | Soft copper alloy conductors | |
| JPS6058291B2 (ja) | 銅合金軟導体およびその製造法 | |
| US3097965A (en) | Conductive wire coating alloys, wires coated therewith and process for improving solderability therefor | |
| JPH0790430A (ja) | 極細線用銅線，及びその製造方法 | |
| JPS6164834A (ja) | 耐熱高力高導電性銅合金 | |
| JPS5919183B2 (ja) | 高力耐熱アルミニウム合金導体の製造法 | |
| JPH0435538B2 (ja) | ||
| KR830001139B1 (ko) | 동합금 연도체(輝導體) | |
| JP3050554B2 (ja) | マグネットワイヤ | |
| JPS6241303B2 (ja) | ||
| JPH0125822B2 (ja) | ||
| JPH042653B2 (ja) | ||
| JPS5989743A (ja) | 高強度高導電性電線用銅合金 | |
| JPH02104629A (ja) | 低温軟化性無酸素銅稀薄合金およびそれを用いたプリント基板用銅箔 | |
| JPH1143750A (ja) | 銀合金の製造方法 | |
| JPS6345339A (ja) | 軟化温度の低い高導電用銅合金 | |
| JPH02263939A (ja) | 高導電率高耐熱性銅合金及びその製造方法 | |
| JPS59107067A (ja) | 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 | |
| JPS6160845A (ja) | 銅線接続用耐酸化性銅合金線 | |
| JPS62202065A (ja) | 音響機器用銅線の製造方法 | |
| JPS5983752A (ja) | 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 | |
| JPH04254558A (ja) | 導電用銅合金線の製造方法 | |
| JPH059184B2 (ja) | ||
| KR100407779B1 (ko) | 에나멜선의용도를갖는알루미늄합금및합금선의제조방법 | |
| JPH01152248A (ja) | 導電用高力耐熱アルミ合金の製造方法 |