JPS605355Y2 - 循環式穀粒通風乾燥機における除塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、穀粒を循環させながら乾燥風を送給して乾燥
せしめる循環式の穀粒通風乾燥機における除塵装置につ
いての改良に関するものである。

循環式の穀粒通風乾燥機においては、昇降機（パケット
エレベータ−）及び張込用のスクリューコンベア（また
は均分機）ならびに搬出用のスクリューコンベアにより
、穀槽内に張込んだ穀粒を、その穀槽の底部の排出口か
ら取り出して穀槽の上部から再び該穀槽内に戻すように
循環させながら乾燥風を送給して乾燥を行なうことから
、循環流動の際に穀粒の摺擦により生じた多量の塵埃が
、乾燥風の排風に伴なって機体四周に飛散するようにな
ることから、吸引排塵機を組付けて、塵埃を吸引除去す
るようにしている。

そして、その吸引排塵機は、塵埃の分離捕集を効率化す
るために、それの吸引口と連通ずる吸引管の筒先を、穀
槽の天井部に装架せる張込用のスクリューコンベアの搬
送樋の内腔に対し、該搬送樋の上面側から連通せしめて
、その搬送樋内を流動する穀粒から分離してくる塵埃を
吸引捕集するようにしている。

しかし、この手段は、張込用のスクリューコンベアの搬
送樋内をスクリューにより搬送される穀粒のうちで、回
転するスクリューに当ったときの衝激ではじけるように
飛ぶ穀粒が、搬送樋の上面にあけである吸引管との連通
口から飛び出したとき、吸引風により吸引管内に吸引さ
れて、塵埃と一緒に機外に放出されることによる損失粒
を生せしめる問題がある。

本考案は、この問題を解消せしめるためになされたもの
であって、回転するスクリューに接してはね飛ばされる
穀粒が、吸引管との連通口から飛び出すようになっても
、機外に放出されないようにしながら、搬送樋内からの
吸引排塵が効果的に行なえるようにすることを目的とす
る。

そしてこの目的を遠戚するために本考案による循環式穀
粒乾燥機における除塵装置は、穀粒通風乾燥機に装架せ
しめる吸引排塵機の吸引口と連通ずる吸引管の筒先を、
穀槽の天井部に装架せる張込用のスクリューコンベアの
搬送樋の内腔に対し、該搬送樋の上面側から連通せしめ
た循還式穀粒通風乾燥機において、前記搬送樋と吸引管
とを、搬送樋の上面側に立設せる接続管を介して接続し
、その接続管に、吸引量を調節する風量調節装置を設け
て構成したことを特徴とするものである。

次に実施の一例を図面に従い具体的に説明する。

第１図において、１は穀粒通風乾燥機Ａの機枠本体で箱
状に形成しである。

２は該機枠本体１の内腔に装設せる従来公知の穀槽、３
は該穀槽２の内腔に張込んだ穀粒に対し送給する熱風（
乾燥風）を誘導するよう、通気性の隔壁３０により風胴
状に形成して該穀槽２の内腔軸心部位に装設した誘導路
である。

４は前記穀槽２内に乾燥すべき穀粒を張込むよう機枠本
体１に併設した従来公知の昇降機（パケットエレベータ
−）で、頂部には該昇降機４の機内に張架しであるエン
ドレスのベルトに取付けたパケットで揚穀して放出する
穀粒を案内する放出筒４０が装設してあり、その放出筒
４０の底部には第２図に示している如く、穀粒取出用の
排出樋４２と、穀粒を穀槽２内腔に送給する張込用のス
クリューコンベア５の搬送方向始端部とが切換自在に接
続せしめである。

前記張込用のスクリューコンベア５は、第１図に示して
いる如く、穀槽２の内腔天井部に、穀槽２の前後方向（
第１図で左右方向）に沿い長く装架せる搬送樋５０と、
その内腔に回転軸５１中心に回転するよう軸架せる螺旋
翼５２とよりなり、それの搬送樋５０の底面側には所望
に開閉制御し得る複数個の排出口５３・・・が搬送方向
に並設してあって、穀槽２内に送込む穀粒を、各排出口
５３・・・から均分して穀槽２内に放出する均分機とな
るようにしてあり、また、該搬送樋５０の上面側には、
前従述の放出筒４０に寄せた部位に接続筒８１が立設し
である（第２図・第３図）。

６は、前記穀槽２内に張り込まれた穀粒を機外に排出す
るために、穀槽２の底部に装設しである排出口の下方に
配位して機枠本体１の内腔底部に横架せる搬出用のスク
リューコンベアで、それの搬送方向の終端部は、連通樋
６０を介して前述の昇降機４の底部に連通してあって、
乾燥行程中に該のスクリューコンベア６で搬出する穀粒
を昇降機４で揚送して前述の張込用のスクリューコンベ
ア５に送給し、再び穀槽２内に戻して循環せしめ得るよ
うにしである。

７は乾燥行程中に生ずる塵埃を除去するよう穀粒通風乾
燥機Ａに装架せる吸引排塵機で、ケーシング７０内に軸
支せる回転翼が回転することにより、ケーシング７０の
側面に設けた吸引ロア１から外気を吸引してケーシング
７０の周壁に設けた排風筒７２から排風し、その排風と
共に塵埃を排出することについては従来公知の吸引排塵
機と変わりない。

しかして、該吸引排塵機７は、前記昇降機４の頂部の放
出筒４０の前面側（第１図で右面側）に配位し、それの
吸引ロア１に接続せる吸引筒７３の筒先を前記放出筒４
０の内腔に連通するとともに、その吸引筒７３を接続筒
として前記放出筒４０に組付けてあり、これにより、昇
降機４で揚穀されて放出筒４０内に放出される穀粒から
分離してくる塵埃を吸引排塵するようにしであるが、ケ
ーシング７０の前記吸引ロア１と反対側に、その吸引ロ
ア１と対称するよう別の吸引ロア４を設けて、その吸引
ロア４に別の吸引筒７５を接続腰ケーシング７０の回転
翼を駆動するモーターＭはこの吸引筒７５の外端に支架
せしめておいて、この別の吸引筒７５に、吸引管８０を
接続し、その吸引管８０の筒先を、前述の張込用のスク
リューコンベア５の搬送樋５０の上面側に立設せる接続
筒８１の上端部に接続連通ずることで、その搬送樋５０
の内腔に対し、該搬送樋５０の上面側から前記接続管８
１を介して連通せしめである。

そして、その接続管８１には、それの周壁に設けた外部
に通ずる風量調節口８３と、その風量調節口８３とラッ
プする部位に調節口８５を具備せしめて前記接続管８１
の外周に回転自在に嵌合するリング状の調節管８２とで
、調節管８２を回転さすことにより調節口８５と風量調
節口８３とのラップ状態を変更せしめて風量調節口８３
の開度を自在に変更し、これにより、吸引排塵機７が吸
引管８０を介して搬送樋５０内から吸引する吸引風の風
量を調節せしめるようにした風量調節装置が装設せしめ
である。

なお、前記風量調節口８３には網８４が張設される。

また本考案手段において、吸引排塵機７は一台で昇降機
４の機内における除塵と張込用のスクリューコンベア５
の搬送樋５０内からの除塵とを行なっているが、別々の
吸引排塵機を用いる場合がある。

上述の如く構威しである本考案による循環式穀粒通風乾
燥機における除塵装置は次のように作用する。

張込用のスクリューコンベア５の搬送１５（）の上面に
立設せる接続管８１に設けた風量調節装置のリング状の
調節管８２を回わして、風量調節口８３の開度を変更さ
すとき、外気の取入量が変動することにより、吸引排塵
機７の作動で、吸引管８０を介して前記張込用のスクリ
ューコンベア５の搬送樋５０内から吸引管８０に流れる
吸引風の風量が変動し、搬送樋５０内に作用する吸引排
塵機７の吸引圧が変動する。

また、張込用のスクリューコンベア５の搬送樋５０内を
移送される穀粒のうちで、回転するスクリュー（螺旋翼
５２）によりはじかれて搬送樋５０内において飛散・浮
遊した状態となる穀粒は、吸引排塵機７の吸引風に乗り
吸引管８０内に吸引されるようになるが、その際搬送樋
５０の上面に立設した接続管８１内において、上昇する
吸引風による比重選を受けるような状態となり、その吸
引風の流速が早いときに吸引管８０内に吸引されていく
ようになる。

そして、搬送樋５０内からこの接続管８１内に吸引され
て流れる吸引排塵機７の吸引風の流速である風量は、前
記した如く、接続管８１に設けた風量調節装置を操作し
て風量調節口８３からの外気の取入量を変更さすことで
自在に変化させ得ることから、吸引されていく状態を見
ながらこの風量調節装置を操作することで、搬送樋５０
内からの該吸引風に乗って吸引管８０側に流れる穀粒が
接続管８１内において重量により沈降して搬送樋５０内
に戻る状態となるように、該吸引風の風量（流速）を設
定し得るようになる。

以上説明したように、本考案による循環式穀粒通風乾燥
機における除塵装置は、吸引排塵機７の吸引ロア４に接
続連通ずる吸引管８０により、張込用のスクリューコン
ベア５の搬送樋５０の上面側から、その搬送樋５０内を
移送されていく穀粒から分離してくる塵埃類を吸引除去
するに際し、搬送樋５０内から吸引管８０に吸引されて
いく吸引風が、風量調節装置を具備せしめて搬送樋５０
の上面に立設せる接続管８１を経て吸引管８０内に流れ
るようにしていることから、この風量調節装置の操作で
、吸引風の風量（流速）を、搬送樋５０内において飛散
浮遊して前記吸引風に乗り吸引管８０に吸引されるよう
になる穀粒が、搬送樋５０の上面に立設された接続管８
１内で穀粒自体の重量により沈降していく範囲内におい
て、吸塵効果を上げるように設定できることになるので
、吸引排塵を効果的にしなから穀粒が塵埃と一緒に機外
に放出される損失粒の発生を防止し得るようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せる穀粒通風乾燥機の一部破断し
た側面図、第２図は同上機の要部の斜視図、第３図は同
上要部の一部の側面図である。 図面符号の説明、Ａ・・・・・・穀粒通風乾燥機、１・
・・・・・機枠本体、２・・・・・・穀槽、３・・・・
・・誘導路、３０・・・・・・隔壁、４・・・・・・昇
降機、４０・・・・・・放出筒、５・・・・・・張込用
のスクリューコンベア、５０・・・・・・搬送樋、５１
・・・・・・回転軸、５２・・・・・・螺旋翼、５３・
・・・・・排出口、６・・・・・・搬出用のスクリュー
コンベア、６０・・・・・・連通樋、７・・・・・・吸
引排塵機、７０・・・・・・ケーシング、７１・・・・
・・吸引口、７２・・・・・・排風筒、７３・・・・・
・吸引筒、７４・・・・・・吸引口、７５・・・・・・
吸引筒、８０・・・・・・吸引管、８１・・・・・・接
続管、８２・・・・・・調節管、８３・・・・・・風量
調節口、８４・・・・・・網、８５・・・調節口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穀粒通風乾燥機に装架せしめる吸引排塵機の吸引口と連
   通ずる吸引管の筒先を、穀槽の天井部に装架せる張込用
   のスクリューコンベアの搬送樋の内腔に対し、該搬送樋
   の上面側から連通せしめた循環式穀粒通風乾燥機におい
   て、前記搬送樋と吸引管とを、搬送樋の上面側に立設せ
   る接続管を介して接続し、その接続管に、吸引量を調節
   する風量調節装置を設けたことを特徴とする循環式穀粒
   通風乾燥機における除塵装置。