JPS6053223A - クラツチ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は動力伝達系に介装される摩擦式のクラッチ装置
に関する。

従来、摩擦式のクラッチ装置として、ばねの弾発力によ
って、クラッチ入力部材に連なる駆動摩擦板とクラッチ
出力部材に連なる被動摩擦板との間に摩擦力を付与する
ようにしたものが広く用いられているが、こうしたもの
では、駆動及び被動摩擦板の直径及び使用枚数について
の一定の制約の下でクラッチ容量を増大させるためには
前記ばねのセット荷重を大きく設定することが一般であ
るので、前記ばねの七ツ【−ト荷重に抗して行うクラッ
チ遮断操作には、必然的に大きな操作力が必要となる不
都合を生じる。

そこで、本発明は伝達トルクを駆動及び被動摩擦板間の
摩擦力に変換するようにして、クラッチ遮断操作力が小
さくとも充分なりラッチ容量な得ることかできる前記ク
ラッチ装置を提供することを目的とし、その特徴は、ク
ラッチ入力部材、クラッチ出力部材、前記クラッチ入力
部材に連結されクラッチ操作系より開閉制御される１次
摩擦クラッチ、前記クラッチ人、出力部材間に介装され
た２次摩擦クラッチ、及び前記１次摩擦クラッチの被動
摩擦板と前記２次摩擦クラッチの加圧板との間を連結し
、トルク伝達を受けると前記２次摩擦クラッチを接続す
べくその加圧板を押圧するスラストを発生するスラスト
発生装置よりなるところにある。

以下、図面により本発明を自動二輪車用クラッチ装置に
適用した実施例について説明する。

先ず本発明の第１実施例を示す第１図において、１はク
ラッチ入力部材たる有底円筒状のクラッチアウタ、２は
クラッチ出力部材たるクラッチインナでクラッチアウタ
１内にそれと同心的に配設され、そしてそのボス２ａが
変速主軸３にスプライン４及びナツト５を介して固着さ
れ、前記クラッチアウタ１は変速主軸３に平軸受６を介
して相対回転自在に支承される。クラッチアウタ１の外
側面には、図示しないエンジンより駆動される被動ギヤ
７が公知のトルクダンパ８を介して付設される。

クラッチアウタ１には１次摩擦クラッチＣ７が設けられ
、またクラッチアウタ１とクラッチインナ２間には２次
摩擦クラッチＣ２が設けられ、両摩擦クラッチＣ，，Ｃ
２はスラスト発生装置Ｔを介して連結される。これら装
置について以下順に説明する。

先ず、第１摩擦クラツチＣＩは、クラッチアウタ１に摺
動自在にスプライン係合された加圧板９と、この加圧板
９と対向してクラッチアウタ１に係止された受圧環１０
と、これら加圧板９及び受圧環１０間に挿入されてクラ
ッチアウタ１に摺動自在に係合される１対の駆動摩擦板
１１と、両駆動摩擦板１１間に挿入された１枚の被動摩
擦板１２と、加圧板９を受圧環１０に向けて常時弾発す
る皿状のクラッチばね１３とより構成され、このクラッ
チばね１３のセット荷重は、一般のクラッチばねのセッ
ト荷重の１７〜１１５．位に弱く設定される。加圧板９
には、クラッチインナ２のボス２ａを軸方向に貫通ずる
複数本の押圧棒１４（図には一本のみ示す）の一端がク
ラッチばね１３と反対側の側面に当接し、この他端には
ボス２ａに摺合する抑圧板１５に当接する。この抑圧板
１５には、図示しないクラッチ操作機構により進退操作
されるクラッチリフタ１６がレリーズベアリング１７を
介して連接される。

次に２次摩擦クラッチＣ２は、クラッチアウタ１に摺動
自在にスプライン係合された複数枚の駆　５− 動摩擦板２０と、この駆動摩擦板２０と交互に重合され
てクラッチインナ２に摺動自在に係合された複数枚の被
動摩擦板２１と、クラッチインナ２の外端に一体に形成
されて両摩擦板２０．２１群の外側端面を支承する受圧
板２２と、クラッチインナ２に摺動自在にスプライン係
合されて両摩擦板２０．２１群の内側端面を押圧し得る
加圧板２３とより構成される。

最後にスラスト発生装置Ｔは、前記１次摩擦クラッチＣ
３の被動摩擦板１２に摺動自在にスプライン係合される
と共にボス２ａに回転自在に支承される第１カム板３０
と、前記２次摩擦クラッチＣ２の加圧板２３に一体に連
結されると共にボス２ａに回転自在に支承されて第１カ
ム板３０と対向する第２カム板３１とを有する。両カム
板３０゜３１０対向面には、相対応する位置に複数のカ
ム凹部３２，３３がそれぞれ形成される。各カム凹　６
− 部３２．３３は、深さが中央部で最も深く、且つその中
央部から各カム板３２，３３０周方向両端に向って漸減
するようになっており（第２図及び第３図参照）、相対
応するカム四部３２．３３間にスラストボール３４が挿
入される。また第１カム板３０の内側面に複数の弧状溝
３５が形成されると共に、この弧状溝３５に摺動自在に
係合するストッパピン３６が第２カム板３１の内側面に
突設される。而１７て、両カム板３０．３１が相対応す
るカム凹部３２，３３を合致させる中立状態にあるとき
、ストッパピン３６は弧状溝３５の中央位置を占めるよ
うになっている。ボス２ａには座板３７が第１カム板３
０に隣接して固着されており、この座板３７と第１カム
板３０との間に複数板のＩ■ばねを重合してなるクラッ
チばね３８が縮設され、また第２カム板３１とクラッチ
インナ２との間には戻しばね３９が縮設される。

次にこの実施例の作用を説明すると、いまクラッチリフ
タ１６が非作動位置にあれば、先ず１次摩擦クラッチＣ
１において、クラッチばね１３の弾発力をもって加圧板
９が駆動及び被動摩擦板１１゜１２を受圧環１０に対し
て押圧して、それらの摩擦連結を行うので、図示しない
エンジンより被動ギヤ７及びトルクダンパ８を経てクラ
ッチアウタ１に伝達される回転トルクは、駆動及び被動
摩擦板１１．１２を経てスラスト発生装置Ｔの第１カム
板３０に伝達される。

すると、第２カム板３１が２次摩擦クラッチＣ２の加圧
板２３を介して負荷側のクラッチインナ２に連結されて
いるので、第１及び第２カム板３０゜３１は１次摩擦ク
ラッチＣ１かもの伝達トルクにより相対回動を起こし、
これに伴い、向い合うカム凹部３２．３３がそれぞれス
ラストボール３４を浅い側へ押し出すように相対変位を
するので、両カム板３０．３１間にはこれらを互いに離
反させるスラストが発生し、このスラストが第２カム板
３１の加圧板２３に作用し、加圧板２３は戻しばね３９
の弾発力に抗して駆動及び被動摩擦板２０゜２１群を受
圧板２２に対し押圧し、両摩擦板２０゜２１間の摩擦連
結を行い、その反力はクラッチばね３８に支承される。

したがって、両摩擦板２０゜２１にはクラッチばね３Ｂ
の反発力以上の押圧力が作用することはない。そして、
上記スラストは伝達トルクの増大に応じて増大するので
、両摩擦板２０．２１間の摩擦力もそれに応じて増大し
、かくしてクラッチアウタ１の回転トルクは両摩擦板２
０．２１群及びクラッチインナ２を経て変速主軸３へと
伝達される。

伝達トルクが所定値まで増大すると、ストッパピン３６
が弧状溝３５の一端壁に当接して両カム板３０．３１の
それ以」二の相対回動を拘束するの　９− で、発生スラストの増大が抑えられ、これによって両摩
擦板２０．２１間の摩擦力の最大値が規制される。

また、逆負荷時、即ち変速主軸３側からエンジンが駆動
される場合には、両カム板３０．３１の相対回動方向が
上記の場合とは反対になるだけで、同様のクラッチ接続
状態が得られる。

次に、クラッチリフタ１６を第１図で左動させれば、レ
リーズベアリング１７及び抑圧板１５を介して押圧棒１
４も左動して１次摩擦クラッチＣ１の加圧板９にクラッ
チばね１３の弾発力に抗して後退させるので、１次摩擦
クラッチＣ４の両摩擦板１１．１２の摩擦連結は解かれ
、したがって被動摩擦板１２から第１カム板３０へのト
ルク伝達は断たれる。このため、両カム板３０．３１は
クラッチばね３８及び戻しばね３９の弾発力により中立
位置に向って互いに相互に接近するようにこ１０− れまでとは反対の方向に相対回動をし、加圧板２３に対
するスラストを解除するので、２次摩擦クラッチＣ２の
両摩擦板２０．２１の摩擦連結も解かれる。かくして、
クラッチ遮断状態が得られ、クラッチアウタ１及びクラ
ッチインナ２相互間のトルク伝達は行われない。

第４図は本発明の第２実施例として、１次摩擦クラッチ
Ｃ１を遠心式に構成した場合を示す。即ち、１次摩擦ク
ラッチＣ１において、その加圧板９の内■（１面には放
射状に延びる複数条の案内凹溝４０（図にはその１条の
みを表わす）が設けられ、その案内凹溝４０は、加圧板
９０半径方向外方に向って駆動摩擦板１１側に近づく傾
斜底面４０Ｇと、この傾斜底面４０Ｇの外端より立上る
停止端壁４０ｈとを有する。この案内凹溝４０には、加
圧板９に隣接する駆動摩擦板１１に接する球状の遠心重
錘４１が収容される。その他の構成は前実施例と同様で
あり、第４図中前実施例と対応する部分にはそれと同一
の符号を利す。

こうした構成であるから、クラッチリフタ１６の非作動
状態では、クラッチアウタ１０回転数の上昇につれて遠
心重錘４１がその遠心力により案内凹溝４０に沿って半
径方向外方へ変位し、傾斜底面４０Ｑを登りながら駆動
及び被動摩擦板１１゜１２を受圧環１０に向って押圧し
、両摩擦板１１゜１２を摩擦連結し、その反力はクラッ
チばね１３に支承される。クラッチアウタ１の回転速度
が所定値以上に上昇すれば、遠心重錘４１は案内凹溝４
０の停止端壁４０ｈに受け止められて半径方向の動きを
拘束されるので、両摩擦板１１．１２間の摩擦力の最大
値が規制される。その他の作用は前実施例と同様である
ので、その説明は省略する。

以上のように本発明によれば、クラッチ入力部材、クラ
ッチ出力部材、前記クラッチ入力部材に連結されクラッ
チ操作系より開閉制御される１次摩擦クラッチ、前記ク
ラッチ人、出力部材間に介装された２次摩擦クラッチ、
及び前記１次摩擦クラッチ被動摩擦板と前記２次摩擦ク
ラッチの加圧板との間を連結し、トルク伝達を受けると
前記２次摩擦クラッチを接続すべくその加圧板を押圧す
るスラストを発生するスラスト発生装置より鴬へクラッ
チ装置を構成したので、スラスト発生装置が１次摩擦ク
ラッチからの伝達トルクを２次摩擦クラッチの摩擦力に
変換して、２次摩擦クラッチに充分なりラッチ容量を与
えることができ、クラッチ人、出力部材間を確実に連結
し得る。したがって、１次摩擦クラッチには、単にクラ
ッチ入力部旧の回転ｌ・ルクなスラスト発生装置に伝達
するだけの比較的小さい摩擦力を付与すれば足りるから
、１次摩擦クラッチに使用するクラッチばねのセット荷
重は小さく選定でき、それだけクラッチ１３− 遮断操作力を軽減することができ、操作性が大幅に向上
する。

また、１次摩擦クラッチのクラッチばねのセット荷重が
小さくとも２次摩擦クラッチには犬なる容量を与えるこ
とができることがら、このクラッチ装置を例えば自動二
輪車用エンジンにおける変速機入力軸等、犬なるトルク
を伝達する減速軸にも容易に設置することができ、伝動
系のレイアウト上の自由度が増して好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例の縦断側面図、第２図は第
１図における第１カム板の平面図、第３図は同じく第１
図における第２カム板の平面図、第４図は本発明の第２
実施例の縦断側面図である。 Ｃ，、Ｃ，、・・・１次、２次摩擦クラッチ、Ｔ・・・
スラスト発生装置、 １・・・クラッチ入力部材たるクラッチアウタ、２１４
− ・・・クラッチ出力部材たるクラッチインナ、９・・・
１次摩擦クラッチの加圧板、１０・・・同受圧環、１１
・・・同駆動摩擦板、１２・・・同被動摩擦板、１３・
・・同クラッチばね、１６・・・クラッチリフタ、３０
，３１・・・第１．第２カム板、３２．３３・・・カム
凹部、３４・・・スラストボール、２０・・・２次摩擦
クラッチの駆動摩擦板、２１・・・同被動摩擦板、２２
・・・同受圧板、２３・・・同加圧板 特許出願人　本田技研工業株式会社 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 クラッチ入力部材、クラッチ出力部材、前記クラッチ入
   力部材に連結されクラッチ操作系より開閉制御される１
   次摩擦クラッチ、前記クラッチ人。 出力部材間に介装された２次摩擦クラッチ、及び前記１
   次摩擦クラッチの被動摩擦板と前記２次摩擦クラッチの
   加圧板との間を連結し、トルク伝達を受けると前記２次
   摩擦クラッチを接続すべくその加圧板を押圧するスラス
   トを発生するスラスト発生装置よりなるクラッチ装置。