JP4509928B2 - クラッチレリーズ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車やバギー等のパワーユニットに設けられたクラッチ装置の係合を解除するためのクラッチレリーズ機構に関する。
従来のクラッチレリーズ機構には、互いに対向する固定カム板と可動カム板との間にボールを介在させ、両カム板の相対回動により発生するスラスト力を利用して、クラッチ装置のレリーズ板を押圧してクラッチの係合を解除するように構成されているものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−220660号公報
このような構成のクラッチレリーズ機構の非作動時には、一般に、クラッチの係合状態を確実にするために、固定カム板、ボールおよび可動カム板の相互間に僅少の隙間を設けて、ボールを遊ばせておく必要がある。しかしながら、上述のような従来構造において、固定カム板と可動カム板との間でボールを遊ばせておくと、エンジン作動時にボールが振動して騒音が発生してしまうおそれがあった。また、固定カム板、ボールおよび可動カム板の三つがそれぞれ部品として独立しているため、部品点数が多く、組立性に劣る部分があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、非作動時にはボールを遊ばせてクラッチの係合状態を確実にしながらボールの振動を抑えることができ、さらに組立性を向上させたクラッチレリーズ機構を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明では、クラッチ装置の加圧板をクラッチ装置の係合を解除する方向に押圧可能なカラー部材と、カラー部材の内側に設けられたベアリング(例えば、実施形態におけるレリーズベアリング55)と、カラー部材に対しベアリングを介して回転自在に連結されたクラッチカムプレートと、クラッチ装置を覆うケース部材にクラッチカムプレートの回転軸と同軸上で保持された調整ボルトと、調整ボルトに螺合されて調整ボルトから少なくともクラッチカムプレートまでクラッチカムプレートの回転軸と同軸上で延びるように形成されたボス部材と、クラッチカムプレートに対して略平行となるようにボス部材の周部に結合された受け板と、クラッチカムプレートと受け板との間に位置するようにボス部材と嵌合したリテーナおよび、リテーナにクラッチカムプレートの回転方向に並んで回転自在に保持されるとともに、リテーナに保持される際に露出する部分がクラッチカムプレートに設けられた複数のカム状凹部とそれぞれ係合するように構成された複数のボールを有するボールユニットとを備えてクラッチ装置の係合を解除するクラッチレリーズ機構が構成される。
このような構成のクラッチレリーズ機構において、クラッチカムプレートまたは受け板とボールユニットとの間に隙間が形成されて、ボールユニットがクラッチカムプレートと受け板との間でスライド移動可能に構成されており、ボス部材の周部に、ボールユニットをクラッチカムプレートへスライド移動する方向に付勢する付勢部材(例えば、実施形態における付勢ばね90)と、ボールユニットがボス部材から抜け出すのを規制する抜け止め部材(例えば、実施形態におけるCリング91)とが取り付けられている。
また、上述の発明において、カラー部材の内面は、ベアリングを構成するアウターレースの外周面およびクラッチ装置と対向する側面に当接可能に構成され、クラッチカムプレートにクラッチカムプレートの回転軸と同軸上で延びる筒状突部が形成されて、筒状突部がボス部材の外周部に回転軸と同軸上で回転自在に支持されるように構成されており、筒状突部がベアリングを構成するインナーレースの内側に配置されるとともに、アウターレースの外周面とカラー部材の内面との間に隙間がベアリングの径方向に広がって形成されるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、ボス部材の周部に、ボールユニットをクラッチカムプレートへスライド移動する方向に付勢する付勢部材が取り付けられているため、クラッチレリーズ機構の非作動時には、付勢部材によりボールユニットが受け板から離れてボールが遊ぶ状態になる一方で、ボールがクラッチカムプレートのカム状凹部に当接する状態になることから、クラッチレリーズ機構の非作動時にボールを遊ばせてクラッチ装置の係合状態を確実にしながらボールの振動を抑えることができる。また、ボス部材の周部に、ボールユニットがボス部材から抜け出すのを規制する抜け止め部材が取り付けられているため、クラッチレリーズ機構の組立時にボールユニットや付勢部材がボス部材から抜け出してしまうことがないことから、クラッチレリーズ機構の組立性を向上させることができる。
また、ベアリングのアウターレースの外周面とカラー部材の内面との間に隙間が形成されることで、クラッチレリーズ機構とクラッチ装置との間に生じる偏心を簡便な構成で吸収することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1には本発明に係るクラッチレリーズ機構を備えた車両用パワーユニット1が示されている。パワーユニット1は、エンジン(内燃機関)2と、エンジン2のクランク軸3の回転駆動力を変速して図示しない駆動輪に伝える変速機4と、これらを覆うパワーユニットケース5とを主体に構成される。
エンジン2のクランク軸3は、ボールベアリング6,7,8を介してパワーユニットケース5に回転自在に支承され、クランク軸3の一端にはACG(交流発電機)9が配設される。また、クランク軸3と略平行に変速機4のメイン軸10およびカウンタ軸11が配設されており、このメイン軸10はボールベアリング12,13を介してパワーユニットケース5を構成するクランクケース45に回転自在に支承され、カウンタ軸11はボールベアリング14,15を介してクランクケース45に回転自在に支承されている。
エンジン2のクランク軸3と変速機4のメイン軸10とは、発進クラッチ16、1次減速装置17、およびクラッチ装置20を介して互いに接続され、クランク軸3の回転駆動力が発進クラッチ16、1次減速装置17、およびクラッチ装置20を介してメイン軸10に伝達される。また、変速機4のメイン軸10に伝達された(クランク軸3からの)回転駆動力は、変速機4において所定の変速比で変速されてカウンタ軸11から出力軸46を介して図示しない駆動輪に伝達される。
遠心式の発進クラッチ16はクランク軸3の他端側に配設されており、クランク軸3の回転により係合状態(クラッチが繋がる状態)となって、クランク軸3の回転駆動力をクランク軸3上に配設されたプライマリドライブギヤ18に伝達するようになっている。
クラッチ装置20は、図2にも示すように、変速機4のメイン軸10に回転自在に支承される有底円筒状のクラッチアウタ21を備えており、このクラッチアウタ21の底部外側に、プライマリドライブギヤ18と噛合するプライマリドリブンギヤ19が取り付けられる。そして、比較的小径のプライマリドライブギヤ18と、プライマリドライブギヤ18よりも大きい径のプライマリドリブンギヤ19とから、前述の1次減速装置17が構成される。
クラッチアウタ21の内側には、メイン軸10にスプライン嵌合してナット22で固着される有底円筒状のクラッチインナ23が配設されており、このクラッチインナ23の周壁部に摺動可能にスプライン係合した複数枚の駆動摩擦板24と、クラッチアウタ21の周壁部に摺動可能にスプライン係合した複数枚の被動摩擦板25とが交互に重ねられている。
これらの摩擦板24,25のうち最も外側に位置する被動摩擦板25には、クラッチインナ23に一体に形成された受圧板26が対置され、また、最も内側に位置する被動摩擦板25には、クラッチインナ23のボス23aの外周面で摺動可能に支承された加圧板27が対置される。加圧板27には、クラッチインナ23の底部を貫通する複数本の支持ボス28(図1および図2にはその一本のみを示す)が一体に突設されており、これら支持ボス28の先端にレリーズ板29がボルト30を用いて固着される。このレリーズ板29とクラッチインナ23の底部との間には、クラッチばね31が縮設される。
このようなクラッチ装置20の係合状態を解除するクラッチレリーズ機構40は、レリーズ板29および支持ボス28を介して加圧板27を押圧可能なカラー部材50と、カラー部材50の内側に設けられたレリーズベアリング55と、カラー部材50に対しレリーズベアリング55を介して回転自在に連結されたクラッチカムプレート80と、パワーユニットケース5に保持された調整ボルト60と、調整ボルト60に螺合されたボス部材65と、ボス部材65の外周部に結合された受け板70と、クラッチカムプレート80と受け板70との間に配設されたボールユニット75とを主体に構成される。
カラー部材50は、一端に曲げ形成されたベアリング当接部51を用いて内側にレリーズベアリング55を収容可能な円筒状に形成され、他端に曲げ形成されたレリーズ板当接部52を用いてレリーズ板29の中央開口部に取り付けられる。カラー部材50の一端は内側に曲げられて、レリーズベアリング55を構成するアウターレース56の側面に当接可能なベアリング当接部51が形成される。これにより、レリーズベアリング55がカラー部材50の内側に配置されると、カラー部材50(ベアリング当接部51)の内側面はアウターレース56におけるクラッチ装置20と対向する側面に当接するとともにアウターレース56の外周面と当接可能になる。
またこのとき、アウターレース56の外周面とカラー部材50の内周面との間には、レリーズベアリング55の径方向に広がって隙間Gが形成される。これにより、パワーユニットケース5のフロントカバー63に支持されるクラッチレリーズ機構40と、クランクケース45に支承されたメイン軸10に支持されるクラッチ装置20との間に生じる偏心を簡便な構成で吸収することができる。一方、カラー部材50の他端は外側に曲げられて、レリーズ板29に当接可能なレリーズ板当接部52が形成される。
調整ボルト60は、クラッチ装置20のメイン軸10(クラッチカムプレート80の回転軸)とほぼ同軸上でパワーユニットケース5を構成するフロントカバー63に保持されており、調整ボルト60に一体形成されたフランジ61と、調整ボルト60と螺合可能なナット64とを用いてフロントカバー63に固着されている。内側に雌ねじが形成された筒状のボス部材65は、パワーユニットケース5内に突出した調整ボルト60の一端に螺合されており、調整ボルト60からレリーズベアリング55のインナーレース57の内側に延びている。このように、クラッチレリーズ機構40は、調整ボルト60を用いてフロントカバー63に支持されている。
ボス部材65の先端部には、図4に示すように、クラッチカムプレート80の筒状突部81をメイン軸10と同軸上で回転自在に支持するプレート支持部66が形成される。ボス部材65の中間部には、プレート支持部66より若干径の大きいリテーナ嵌合部67が形成されており、このリテーナ嵌合部67にボールユニット75のリテーナ76が嵌合するようになっている。ボス部材65の基端部には、リテーナ嵌合部67より若干径の大きい受け板結合部68が形成されており、この受け板結合部68の外周部に受け板70がクラッチカムプレート80に対して略平行となるように結合される。受け板70の周部には、図2および図7にも示すように、フロントカバー63に固設された回転防止ピン74と摺動可能に係合するピン係合部71が形成されており、受け板70およびボス部材65が回転するのを防止している。
ボールユニット75は、図2および図8に示すように、クラッチカムプレート80と受け板70との間に位置するようにボス部材60と嵌合するリテーナ76と、リテーナ76にクラッチカムプレート80の回転方向に並んで回転自在に保持された3つのボール79とを有して構成される。リテーナ76の中央部には、ボス部材65のリテーナ嵌合部67と嵌合可能な嵌合孔77が形成される。
また、リテーナ76には、クラッチカムプレート80の回転方向、すなわち周方向に等間隔を置いて並ぶ3つのボール保持孔78が形成されており,これらのボール保持孔78にボール79が回転自在に保持される。図4に示すように、ボール保持孔78はボール79に対して浅く形成されており、ボール79の両端が対称的に広く露出するようになっている。なお、ボール保持孔78にボール79を挿入してから、ボール保持孔78の両端にかしめによる絞りが付与されることよって、ボール保持孔78からのボール79の離脱が阻止されるようになっている。
クラッチカムプレート80には、メイン軸10と同軸上で延びるように筒状突部81が形成されており、ボス部材65のプレート支持部66にメイン軸10と同軸上で回転自在に支持される。また、この筒状突部81は、プレート支持部66とともに、レリーズベアリング55を構成するインナーレース57の内側に配置(嵌合)されるようになっており、これにより、クラッチカムプレート80がレリーズベアリング55を介してカラー部材50に対しメイン軸10と同軸上で回転自在に連結される。なお、筒状突部81の近傍に位置するクラッチカムプレート80のプレート部分は、インナーレース57におけるクラッチ装置20と反対側の側面に当接するようになっている。
また、図3および図5に示すように、クラッチカムプレート80には、筒状突部81の径方向に延びるフォーク状の被動アーム82が一体に形成されており、この被動アーム82のフォーク部に、チェンジスピンドル85の一端に固着したクラッチアーム86の先端部が係合されるようになっている。クラッチアーム86の先端部にはローラ87が枢結されており、クラッチアーム86から被動アーム82をスムーズに回動し得るようになっている。またチェンジスピンドル85は、パワーユニットケース5によりメイン軸10と略平行に支持され、図示しないチェンジペダルやモータ等により回動操作されるようになっている。
さらに、クラッチカムプレート80におけるボールユニット75と対向する部分には、図5に示すように、ボール79の位置に対応してカム状凹部83が形成され、図6に示すように、各カム状凹部83にボール保持孔78から露出したボール79の一方の頂部がそれぞれ係合するようになっている。一方、受け板70におけるボールユニット75と対向する部分には、図7に示すように、リテーナ76のボール保持孔78に保持されたボール79の位置に対応してカム状凹部72が形成され、各カム状凹部72にボール保持孔78から露出したボール79の他方の頂部がそれぞれ係合するようになっている。このように、ボール保持孔78から露出したボール79の両端が受け板70およびクラッチカムプレート80のカム状凹部72,83にそれぞれ係合することで、ボールユニット75の回転が規制されるようになっている。
ところで、ボールユニット75のボール79が各カム状凹部72,83にそれぞれ納まっているときは、クラッチカムプレート80または受け板70とボールユニット75との間に隙間が形成されて(すなわち、ボール79の遊びが設けられて)、ボールユニット75がクラッチカムプレート80と受け板70との間でスライド移動することができるようになっている。そこで、ボス部材65におけるリテーナ嵌合部67の外周部には、図4に示すように、ボールユニット75をクラッチカムプレート80へスライド移動する方向に付勢する付勢ばね(圧縮コイルばね)90が取り付けられている。
なお、付勢ばね90の一端はリテーナ76に当接するとともに、他端はボス部材65におけるリテーナ嵌合部67と受け板結合部68との段差部に当接するようになっている。また、付勢ばね90の付勢力は、クラッチばね31の付勢力より十分小さく設定されている。また、リテーナ嵌合部67の外周部に形成されたリング溝69には、Cリング91が取り付けられており、ボールユニット75がボス部材65から抜け出すのを規制するようになっている。
以上のように構成されるクラッチレリーズ機構40において、ボールユニット75のボール79が受け板70のカム状凹部72とクラッチカムプレート80のカム状凹部83との間に納まっているとき、すなわち、クラッチレリーズ機構40の非作動時には、クラッチ装置20の加圧板27がクラッチばね31の付勢力(弾性力)をもって摩擦板24,25群を受圧板26に対して押圧して、駆動摩擦板24および被動摩擦板25を相互に摩擦係合するので、クラッチ装置20は係合状態(オン状態)となっている。したがって、エンジン2の駆動力がクランク軸3から変速機4へと伝達される。
このクラッチ装置20の係合状態(オン状態)では、駆動摩擦板24および被動摩擦板25相互の摩擦係合を確実にするため、クラッチカムプレート80または受け板70とボールユニット75との間に隙間が形成されている。この隙間の調整は、ナット24を緩めるとともに調節ボルト60を右または左方向に適当角度回転させて、ボス部材65および受け板70をボールユニット75およびクラッチカムプレート80に対して進退されることにより行うことができる。
またこのとき、ボールユニット75は、ボス部材65の外周部に取り付けられた付勢ばね90を用いて、クラッチカムプレート80へスライド移動する方向に付勢されている。これにより、クラッチレリーズ機構40の非作動時には、付勢ばね90によりボールユニット75が受け板70から離れてボール79が遊ぶ状態になる一方で、ボール70がクラッチカムプレート80のカム状凹部83に当接する状態になることから、クラッチレリーズ機構40の非作動時にボール79を遊ばせてクラッチ装置20の係合状態を確実にしながらボール79の振動を抑えることができる。また、ボス部材65の外周部に形成されたリング溝69に、ボールユニット75がボス部材65から抜け出すのを規制するCリング91が取り付けられているため、クラッチレリーズ機構40の組立時にボールユニット75や付勢ばね90がボス部材65から抜け出してしまうことがないことから、クラッチレリーズ機構40の組立性を向上させることができる。
いま,変速を行うべく、図示しないチェンジペダルの回動操作によりチェンジスピンドル85を回動すると、先ず、このチェンジスピンドル85とともに回動するクラッチアーム86によりクラッチカムプレート80が回動される。すると、ボールユニット75のボール79が転がりながらクラッチカムプレート80のカム状凹部83の斜面をスムーズに登っていき、クラッチカムプレート80をボス部材65のプレート支持部66に沿ってクラッチ装置20側へ押圧する。続いて、クラッチカムプレート80はレリーズベアリング55およびカラー部材50を介してクラッチ装置20のレリーズ板29を押圧する。
その結果、レリーズ板29は支持ボス28を介してクラッチばね31を圧縮しながら加圧板27を後退させるので、駆動摩擦板24および被動摩擦板25の摩擦係合が解除され、クラッチ装置20の係合状態を解除する(クラッチ装置20をオフ状態にする)ことができ、クランク軸3からメイン軸10への動力伝達を絶つことになる。これにより、チェンジスピンドル85の回動に伴った変速機4の変速を行うことができる。
変速後、チェンジスピンドル85を原位置に戻せば、クラッチアーム86によりクラッチカムプレート80も当初の回動位置に戻され、クラッチばね31の付勢力(弾性力)により加圧板27が元の位置に戻って、摩擦板24,25群を受圧板26に対して押圧するとともに、レリーズ板29を押し戻して、受け板70およびクラッチカムプレート80のカム状凹部72,83にボールユニット75のボール79を収めることになり、クラッチ装置20を再び係合状態(オン状態)にすることができる。
この結果、以上のような構成のクラッチレリーズ機構40によれば、ボス部材65の外周部に、ボールユニット75をクラッチカムプレート80へスライド移動する方向に付勢する付勢ばね90が取り付けられているため、クラッチレリーズ機構40の非作動時には、付勢ばね90によりボールユニット75が受け板70から離れてボール79が遊ぶ状態になる一方で、ボール79がクラッチカムプレート80のカム状凹部83に当接する状態になることから、クラッチレリーズ機構40の非作動時にボール79を遊ばせてクラッチの係合状態を確実にしながらボール79の振動を抑えることができる。また、ボス部材65の外周部に形成されたリング溝69に、ボールユニット75がボス部材65から抜け出すのを規制するCリング91が取り付けられているため、クラッチレリーズ機構40の組立時にボールユニット75や付勢ばね90がボス部材65から抜け出してしまうことがないことから、クラッチレリーズ機構40の組立性を向上させることができる。
また、レリーズベアリング55のアウターレース56の外周面とカラー部材50の内周面との間に隙間Gが形成されることで、クラッチレリーズ機構40とクラッチ装置20との間に生じる偏心を簡便な構成で吸収することができる。
なお、上述の実施形態において、ボールユニット75が3つのボール79を有して構成されているが、これに限られるものではなく、ボール79の数はいくつであってもよい。
また、上述の実施形態において、ボールユニット75をクラッチカムプレート80へスライド移動する方向に付勢する付勢部材として、圧縮コイルばねである付勢ばね90を用いているが、これに限られるものではなく、板ばね等を使用するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態において、Cリング91を用いて、ボールユニット75がボス部材65から抜け出すのを規制するように構成されているが、これに限られるものではなく、ボールユニット75がボス部材65から抜け出すのを規制する部材であれば他の部材を使用してもよい。
なお、図5に示すクラッチカムプレート80と、図7に示す受け板70は、ボール79が当接しない部分を切り欠くことで、軽量化を図っている。
本発明に係るクラッチレリーズ機構を備えた車両用パワーユニットの一部を示す断面図である。 上記パワーユニットにおけるクラッチレリーズ機構の拡大断面図である。 チェンジスピンドルおよびクラッチアームの拡大図である。 ボス部材にボールユニットが嵌合した状態を示す断面図である。 クラッチカムプレートの正面図である。 クラッチカムプレートのカム状凹部にボールが係合した状態を示す断面図である。 受け板の正面図である。 ボールユニットの正面図である。
符号の説明
1 車両用パワーユニット
2 エンジン
4 変速機
5 パワーユニットケース(ケース部材)
20 クラッチ装置
27 加圧板
40 クラッチレリーズ機構
50 カラー部材
55 レリーズベアリング(ベアリング)
56 アウターレース
57 インナーレース
60 調整ボルト
65 ボス部材
70 受け板
75 ボールユニット
76 リテーナ
79 ボール
80 クラッチカムプレート
81 筒状突部
83 カム状凹部
90 付勢ばね(付勢部材)
91 Cリング(抜け止め部材)
G 隙間

Claims (2)

  1. クラッチ装置の係合を解除するクラッチレリーズ機構において、
    前記クラッチ装置の加圧板を前記クラッチ装置の係合を解除する方向に押圧可能なカラー部材と、
    前記カラー部材の内側に設けられたベアリングと、
    前記カラー部材に対し前記ベアリングを介して回転自在に連結されたクラッチカムプレートと、
    前記クラッチ装置を覆うケース部材に前記クラッチカムプレートの回転軸と同軸上で保持された調整ボルトと、
    前記調整ボルトに螺合されて前記調整ボルトから少なくとも前記クラッチカムプレートまで前記クラッチカムプレートの回転軸と同軸上で延びるように形成されたボス部材と、
    前記クラッチカムプレートに対して略平行となるように前記ボス部材の周部に結合された受け板と、
    前記クラッチカムプレートと前記受け板との間に位置するように前記ボス部材と嵌合したリテーナおよび、前記リテーナに前記クラッチカムプレートの回転方向に並んで回転自在に保持されるとともに、前記リテーナに保持される際に露出する部分が前記クラッチカムプレートに設けられた複数のカム状凹部とそれぞれ係合するように構成された複数のボールを有するボールユニットとを備え、
    前記クラッチカムプレートまたは前記受け板と前記ボールユニットとの間に隙間が形成されて、前記ボールユニットが前記クラッチカムプレートと前記受け板との間でスライド移動可能に構成されており、
    前記ボス部材の周部に、前記ボールユニットを前記クラッチカムプレートへスライド移動する方向に付勢する付勢部材と、前記ボールユニットが前記ボス部材から抜け出すのを規制する抜け止め部材とが取り付けられていることを特徴とするクラッチレリーズ機構。
  2. 前記カラー部材の内面は、前記ベアリングを構成するアウターレースの外周面および前記クラッチ装置と対向する側面に当接可能に構成され、
    前記クラッチカムプレートに前記クラッチカムプレートの回転軸と同軸上で延びる筒状突部が形成されて、前記筒状突部が前記ボス部材の外周部に前記回転軸と同軸上で回転自在に支持されるように構成されており、
    前記筒状突部が前記ベアリングを構成するインナーレースの内側に配置されるとともに、前記アウターレースの外周面と前記カラー部材の内面との間に隙間が前記ベアリングの径方向に広がって形成されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のクラッチレリーズ機構。
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