JPS6052658B2 - 巻枠に巻かれたコイルにテ−プを貼るテ−プ貼り装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、たとえば、電動機のステータコイルのよう
に一担巻枠に巻くコイルの整列性を保持するため、コイ
ルが巻枠に巻かれた状態でテープを貼るためのテープ貼
り装置に関するものである。

従来、巻枠に巻かれたコイルにテープを貼る装置として
、第１図および第２図に示すような装置が知られている
。同図において、１はフライヤ２に遊嵌された巻枠で、
巻枠１にはテープリール３とローラ４が着装してある。
テープ５はテープリール３からローラ４、６を介してて
テープリール７に巻かれている。 ８はテープ５の案内
およびテープの溶断、溶着を行う挾部で、その細部を図
２に示す。

挾部８の先端にはヒータ９が埋込まれている。１０はフ
ライヤ２により巻回される電線で、ある所定回転数巻回
されてできたコイルは１１である。

上記構成によりテープ貼付は次のごとく行われる。

まず、１に示すごとく、巻枠１の上面に張られたテープ
５の上面にフライヤ２で巻回されたコイル１１が形成さ
れる。次に２に示すごとく挾部８がコイル１１の右側面
と上面を覆う状態まで動作し、その後、挾部８が下降し
て３に示す形状になり、コイル１１を完全につつみこむ
。この状態から挾部８を後退させ、コイル１１を４に示
す位置にずらす。この位置で挾部８のヒータ９に電流を
流すことにより、第２図に示すように、ヒータ９の加熱
によつて挾部８下面に重合押圧されているテープ５の重
合部は、ヒータ９にて押圧される部分が溶断され、その
左右両側が融着される。これでコイル１１は完全に結束
され、また、左側融着部によつてテープリール３からロ
ーラ４をへて巻枠１上面に添接してきている所謂重合部
のテープ５部テープリール７、ローラ６をへて下がつて
いるテープ５に１体に融着され５に示す形状になる。そ
して再びフライヤ２が回転し、６に示すように巻枠１上
にコイル１１を形成する。上記したテープ貼付の欠点は
次のとおりである。１ インサータを利用してコイルを
コアに挿入する方法において、複数極の巻枠にコイルを
形成して所定のブレードにコイルを位置決めしてインサ
ートしたほうが作業時間、段取時間の面から有利である
。

しかし、このように、巻枠１つに対して１組一のテープ
貼付装置をもつことは、巻枠の大きさが制限されやすく
、またフライヤに対して巻枠を回転するように配置した
ときは、このテープ貼付装置では実装が困難である。

２ 一定のテンションで巻かれたコイルは、あるーー定
のコイル巾寸法を越えると、巻枠とコイル部の摩擦抵抗
で巻枠上面を滑らせることができなくなる。

従つて、コイルの巻巾寸法が必然的に制限をうける。ま
た、テンションがかかつたコイルを滑らせると、いくら
テープが貼付けら・れたコイルでもその整列性は乱れて
しまう。３ テープ重合部をヒータで溶断、溶着するた
め、１ テープの材質に制限がある。

２溶断部分がテープの粘着剤でよごれやすくなり、常に
巻枠を掃除する必要がある。

４巻線工程中にテープ貼付工程が行なえず、動作がシリ
ーズになり、作業速度が上らない。

５ 巻枠の大きさでテープリールの大きさが決まるため
、テープの供給量が多くとれない。

６ テープは２ケのリールに巻かれているため段取時間
が多くかかり、作業性も悪い。

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、巻
枠搬送治具の巻枠に巻かれたコイルに直接テープを貼り
付け、コイルの整列性を乱すことなくコイル挿入位置へ
の移し変えを可能としたコイルへのテープ貼り装置を提
供するにある。

上記目的を達成するため、本発明においてはコイルを形
成した巻線搬送治具の巻枠に対向するように配置された
テープ貼り手段を設け、テープリールから粘着テープを
引出して、巻枠に巻かれたコイルの上に粘着テープを貼
付けるとともに、所定の長さに切断し、巻枠とコイルの
間に形成された間隙を通してコイルの内周に粘着テープ
を貼付けてコイルの乱れを防止したことを特徴とする。
以下、本発明の一実施例を図面に従つて説明する。第３
図、第４図は本発明によるテープ貼り装置を搭載したス
テータコイルの巻線装置の一例を示す。

ステータコイルの巻線装置１は、複数の巻枠２を所定の
間隔で放射方向に摺動自在に支持した巻線搬送治具３と
、ベース４上に垂直な軸心を中心として回転自在に支持
されたターレツトヘッド５と、このターレツトヘッド５
と対向しターレツトヘッド５に取付けられた巻線搬送治
具３の巻枠２に所要のコイルを巻回するフライヤ６を備
えた巻線部７と、フライヤ６にワイヤ８を連続供給する
ワイヤボビン９と、前記ターレツトヘッド５のインデッ
クス回転によつて、コイルの巻回された巻枠２が停止す
る位置で、巻枠２に対向して、巻枠２に巻回されたコイ
ルに粘着テープを貼付け、コイルを固定するテープ貼り
装置１００とから構成される。

前記フライヤ６を回転駆動するためのモータ１０は巻線
部７に固定され、その回転軸にはプーリ１１，１２が固
定されている。

プーＩＪｌｌとプーリ１２の問はベルト１３で結合され
ている。また、ターレツトヘッド５は、ベース４内に配
置された駆動用のモータ１４と、このモータ１４によつ
て駆動されるゼネバ機構１５とによつて駆動され、９０
度ずつインデックス回転させられる。前記テープ貼り付
装置１００は、第５図ないし第７図に示すようになつて
いる。すなわち、ベース４上に固定された固定ベース１
０１の間には一対の案内軸１０２が固定されている。こ
の案内軸１０２には、ボールブッシュ１０３を介して可
動ベース１０４が摺動自在に支持され、固定ベース１０
１の側面に固定されたシリンダ１０５のロッドに結合さ
れている。前記可動ベース１０４には、支柱１０６が立
設されている。この支柱１０６にはローラガイド１０７
を介して昇降ベース１０８が摺動自在に支えられ、前記
可動ベース１０４上に固定されたシリンダ１０９のロッ
ドに結合されている。したがつて、昇降ベース１０８は
、シリンダ１０５の作動によつて水平方向に移動、シリ
ンダ１０９の作動によつて垂直方向に移動するようにな
つている。シリンダ１０９のロッドには、高さ調整ネジ
１５０，１５１で昇降ベース１０８のストロークを変更
するためのストッパ板１５２が固定されている。

このシリンダ１０９で昇降ベース１０８を上下に位置変
更することにより、巻枠２の高さ変更に対して２段階ま
で対処することができる。また、巻枠２の高さが変更に
なつた場合は、調整ネジ１５０，１５１を調整すること
で対処する。前記昇降ベース１０８には、テープ貼りヘ
ッド１１０が、固定されている。テープ貼りヘッド１１
０は昇降ベース１０９に固定されたベース１１１によつ
て支持されている。このベース１１１に回転自在に支持
された軸１１２によつて、粘着テープ２０を巻回したリ
ール２１を支持する。リール２１から引出された粘着テ
ープ２０を案内する２個のガイドローラ１１３が所定の
位置に回転自在に支持されている。一端を前記ベース１
１１に回動自在に支持され、かつスプリング１１４で付
勢されたレバ１１５の他の一端に回動自在に支持された
ローラ１１６は、リール２１に最も近いガイドカーラ１
１３に所定の力で圧接している。そして、テープ２０が
引出されるとき、テープ２０が必要以上に出ないように
テープ２０を押えるようになつている。他方のガイドロ
ーラ１１３は、ベース１１１から突出する受台１１７と
の間でテープ２０を挾持し、テープ２０の戻りを防止す
るようになつている。前記各ガイドローラ１１３の間に
位置し、かつ、テープ２０に張力を付加するローラ１１
８は、中央部を前記ベース１１１に回動自在に支持され
たアーム１１９の一端に回転自在に支持され、前記アー
ム１１９の他の一端とベース１１１の間に掛渡されたス
プリング１２０の抗張力によつて、テープ２０に所要の
張力を付与するようになつている。前記ベース１１１の
一端には、シリンダ１２１が固定されている。そして、
このシリンダ１２１のロッド１２２は前記テープ２０の
一端を押え、仮止めを行なうようになつている。前記ベ
ース１１１とシリンダ１２１の間には、上下一対のガー
ドバ１２３が固定されている。このガードバ１２３には
、ガイドブッシュ１２４を介してテープ引出手段１２５
が摺動自在に支持され、前記ベース１１１に固定された
シリンダ１２６のロッドに結合され、シリンダ１２６の
作動によつてガードバ１２３に沿つて摺動する。前記テ
ープ引出手段１２５は、図示しないシリンダを内蔵する
本体１２７と、この本体１２７の下端に固定された固定
爪１２８と、前記本体１２７に、固定爪１２８と対向す
るように回動自在に支持され、かつ、本体１２７に内蔵
されたシリンダに結合され、シリンダの作動によつて回
動する可動爪１２９とから成る。１３０は、本体１２７
に内蔵されたシリンダへ圧縮空気を送るための供給口で
ある。

前記ベース１１１の所定の位置には、“テープ切断手段
１３１が固定されている。このテープ切断手段１３１は
、上端に受板１３２が形成され下端に固定刃１３３が形
成された支持部材１３４と、前記受板１３２に支持され
たシリンダ１３５と、このシリンダ１３５のロッドに懸
垂支持された保持台１３６と、この保持台１３６の下に
固定され、前記固定刃１３３との間でテープ２０を切断
する可動刃１３７と、前記保持台１３６に固定され、保
持台１３６の作動によつて圧縮空気を吹出すノズル１３
８とから成つている。１３９』は前記保持台１３６に圧
縮空気を供給するホースである。

前記ベース１１１のシリンダ１２１側の端部には、前記
テープ引出手段１２５で引出されたテープ２０をコイル
２２に押付けるテープ押え手段１４０が配置されている
。このテープ押え手段１４０は、前記ベース１１１に固
定されたシリンダ１４１と、このシリンダ１４１のロッ
ドに固定されたバッド１４２から成り、シリンダ１４１
の作動によつてテープ２０をコイル２２に押付けるよう
になつている。前記シリンダ１２６の下方に位置するよ
うに、ベース１１１に固定されたシリンダ１４３の板状
に形成されたロッド１４４の一端には、ローラ１４５が
回転自在に支持され、テープ巻付手段１４６を構成して
いる。前記シリンダ１２６と平行に前記昇降ベース１０
８に支持されたシリンダ１４７によつて、中間停止手段
が形成されている。前記シリンダ１４７は、シリンダ１
２６より大きなりを発生するようになつている。したが
つて、シリンダ１４７が作動して、ロッドを突出したと
き、シリンダ１２６の作動によつてテープ引出し手段１
２５の本体１２７力珀ツドに当接すると、本体１２７は
ロッドにより停止させられる。上記の構成において、巻
線が終つた巻線搬送治具３が来ると、シリンダ１０５が
作動して、テープ貼りヘッド１１０を前進させる。

そして、シリンダ１２６，１４３が作動して、固定爪１
２８と可動爪１２９の間に挾持したテープ２０を第８図
１のように、コイル２２の上方に引出すと共に、ロッド
１４４をコイル２２と巻枠２の溝２３の間を通し、テー
プ２０の先端の下方に突出させる。ついで、シリンダ１
２１を作動させ、第８図２のように、ロッド１２２でテ
ープ２０の先端をロッド１４４に圧着させたのち、固定
爪１２８と可動爪１２９を開いてテープ２０を開放し、
固定爪１２８と可動爪１２９を後退させる。このとき、
シリンダ１４７が作動して、そのロッドを突出させてい
ると、切断手段１３１を通り過ぎた所でテープ引出し手
段１２５の本体１２７が、前記ロッドに当接するため、
固定爪１２８と可動爪１２９が．停止する。ついで、第
８図３のように、シリンダ１４１を作動させ、バッド１
４２を下降させて、テープ２０をコイル２２に押付けた
のち、シリンダ１２１を作動させて、ロッド１２２を引
上げ、シリンダ１４３を作動させ、ロッド１４４を後退
・させる。一方、固定爪１２８と可動爪１２９の間でテ
ープ２０を挾持すると共に、シリンダ１３５を作動させ
、可動刃１３７を下降させてテープ２０を切断する。つ
いで、シリンダ１４７を作動させ、そのロッドを後退さ
せると、シリンダ１２６の作動によつて、第８図４のよ
うに、固定爪１２８と可動爪１２９が待機位置まで後退
する。このとき、切断によつて固定刃１３３に粘着され
たテープ２０は、固定刃１３３から剥される。同時に、
ノズル１３８から圧縮空気が吹出され、テープ２０の一
端が吹下される。ついで、可動刃１３７が上昇すると、
第８図５のように、シリンダ１４３の作動によりロッド
１４４が前進し、ローラ１４５でテープ２０を押しなが
ら、巻枠２の溝２３に進入させる。すると、ローラ１４
５によつて、テープ２０はコイル２２の下側に順次貼り
合されていく。さらに、ローラ１４５を巻枠２の溝２３
内に進入させると、溝２３内に突出するテープ２０の先
端とローラ１４５に押されたテープ２０の後端が貼合さ
れる。この状態で、第８図５のように、シリンダ１２１
が作動すると、ロッド１４２でテープ２０の両端を押え
、テープ２０の先端と後端を圧着させる。次に、シリン
ダ１２１，１４１，１４３が作動して、第８図６のよう
にロッド１２２、バッド１４２およびロッド１４４を後
退させ、１の巻枠のテープ貼付を終了する。次に巻線搬
送治具２のインデックスが行なわれ、次の巻枠がテープ
貼付装置１００に対して位置決めされる。上述の操作を
くり返し、全てのコイル２２にテープ２０が貼れると、
シリンダ４０５が作動して、テープ貼りヘッド１１０を
後退させ待機させる。

以上述べた如く、本発明によれば、リールに巻かれたテ
ープを引出す引出し手段と、コイル上に引出されたテー
プをコイルに仮止めする仮止め手段と、テープを所定の
位置で切断する切断手段と、切断されたテープをコイル
の内側に巻付ける巻付手段と、切断時に切断刃に粘着し
たテープを引剥すため、引出し手段を復帰途中で止める
中間停止手段とを設けたので、巻枠に巻かれたコイルに
効率良くテープを巻付けることができる。

また、粘着テープの貼付けが可能となり、適用範囲を拡
大することができるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープ貼り装置におけるテープ貼り工程
を示す工程図、第２図は第１図におけるテープの切断状
態を示す拡大図、第３図は本発明のテープ貼り装置を用
いた巻線装置の一例を示す平面図、第４図は第３図の正
面図、第５図は本発明によるテープ貼り装置の側面図、
第６図は第５図の平面図、第７図は第５図の要部の斜視
図、第８図はテープ貼り過程を示す工程図である。 ２０・・・・・テープ、１００・・・・・テープ貼り装
置、１２５・・・・・・テープ引出し手段、１４０・・
・・・・テープ押え手段、１４４・・・・ロッド、１４
５・・・・・ローラ、１４７・・・・・中間停止手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 巻回したコイルのテープ貼り位置の、コイルの内周
   面に空間が形成された巻枠に対向し、テープ貼付け方向
   と同方向に摺動自在に配置されたベースと、このベース
   に粘着テープを巻いたリールを回転自在に支持する支持
   部材と、前記ベースに摺動自在に支持され、前記リール
   から引出されたテープの先端部を保持する一対の爪を備
   え、コイル上方の所定の位置まで引出す引出し手段と、
   前記ベースに支持され、引出されたテープの先端を仮止
   めする仮止手段と、前記ベースに支持され、引出された
   テープをはさんで一対の刃を備え、テープを所定の長さ
   に切断する切断手段と、前記ベースに前記引出し手段の
   摺動路に対し進退可能に支持され、引出し手段が仮止め
   位置から待機位置へ戻るとき、引出し手段を前記切断手
   段と待機位置との間で一担止めるようにした中間停止手
   段と、前記ベースに支持され、切断されたテープの一端
   を、前記空間を通してコイルに巻付ける巻付手段とを設
   けたことを特徴とする巻枠に巻かれたコイルにテープを
   貼るテープ貼り装置。