JPS605153Y2 - 内装式水平蓋を有する圧力タンク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は水平開閉蓋を有する圧力タンクに関する。

この圧力タンクは、一般に、材料の圧送に供されるもの
であり、その上部には投入口を、また下部には排出口を
有する。

例えば、窯炉の吹付補修を行う場合において、ガン装置
に補修材を圧送すべく、耐火材を収容した圧力タンクが
ある。

しかも、この圧力タンクは、通常、可搬式であることが
多いので、その大きさ、特に高さに制限がある。

しかし、圧力タンクとしては、その容積を可能な限り利
用できることが望ましく、従来にあっては、内装式の場
合、圧力タンクの上部に設けた開閉蓋が上下に開閉する
形式のものであったために、この上下開閉に必要な部分
には材料を収容することができず、結局、圧力タンク内
上部には、かなりの空間が残存するという欠点がある。

一方、この欠点を考慮して、蓋を圧力タンクの外側に設
けてなる外装式蓋とするものがあるけれどもこの場合構
造的に大きなものとなること及びこのため作業にも不便
を伴う一面もあった。

この考案では、内装式開閉蓋において、開閉蓋の上下方
向の移動量は極めて少なく、かつ水平方向の移動量を大
きくすることによって、圧力タンクの材料投入口の開閉
を行い、もって圧力タンクの容積を材料タンクとして十
分に利用せんとするものである。

以下図面に示す実施例について説明する。

図において、１は圧力タンクで、その上部に材料投入口
２を、また下部に材料排出口３を開設している。

４は排出口３の弁装置、５は弁装置４に連設したエアー
ジェット装置、６はエアージェット装置５とガン装置７
間を接続する材料圧送用ホース、８は圧力タンク１を囲
繞する状態に設けた水タンクで、圧力タンク１から圧送
される耐火材に、水タンク８から圧送される吹付水を混
合し補修材として噴出させるためのものである。

ところで、前記投入口２の周囲にはタンク内部に座環９
が突設してあり、この座環９に対し下方から接離する蓋
体１０がある。

蓋体１０は上面に接着されたパツキン１１を有腰下面に
押圧蓋支持板１２のガイドピン１３．１３を突設してい
る。

押圧蓋支持板１２の基端は、投入口２の周囲に垂設した
蓋支持軸１４に固着されている。

また、押圧蓋支持板１２と蓋体１０との間において、蓋
体１０の下面中心を押圧する中心押圧部材１５が介在し
ている。

蓋支持軸１４はタンク上部に固着した縦筒１６内にて昇
降自在かつ回転自在に支持される。

これがために、蓋支持軸１４の上部はねじ１７が切って
あり、キー溝１８が設けである。

そして、縦筒１６の上端面において、ねじ１７とは螺合
せず、キー溝１８に係合するキー１９をもつレバ−２０
付回動環２１を蓋支持軸１４に遊嵌し、さらに、この回
動環２１上にてねじ１７に螺合するハンドル２２付雌ね
じ環２３を設ける。

なお、雌ねじ環２３を同一位置で回転のみさせるために
、その凹環溝２４に係合する昇降防止片２５．がタンク
上部に取付けられている。

図中、２６は封止部材、２７はストッパー、２８は止め
リングである。

次に、このような構成による圧力タンク１の投入口２の
開閉作用を説明すると、ハンドル２２により雌ねじ環２
３を回転すれば、雌ねじ環２３とねじ１７との螺合及び
座環９に対する蓋体１０の圧接のもとでは、蓋支持軸１
４がわずかに下降し、それに伴い蓋体１０の押圧蓋持板
１２がガイドピン１３．１３に案内されて下降し、それ
まで座環９に対し下方から圧接していた蓋体１０を開離
せしめることになる。

引き続き、この状態でレバー２０により回動環２１を約
９０’回転すれば、キー１９と溝１８との係合関係にあ
る蓋支持軸１４も回転せしめられ、それに伴い押圧蓋支
持板１２も蓋体１０を載置した状態で水平方向に回動す
る。

従って、蓋体１０は第１図破線で示す位置に退避するの
で、投入口２が全開状態となる。

投入口２を閉鎖する場合は上述の操作を逆に行えばよい
。

この場合において、押圧蓋支持板１２の上昇により、蓋
体１０の下面中心を中心押圧部材１５が押圧するので、
蓋体１０を座環９の全周面に均等に圧接することができ
る。

以上述べてきた如く本考案に係る水平開閉蓋を有する圧
力タンクは下記の効果を奏する。

（イ）蓋の開閉を行うための機構である昇降機構及び旋
廻機構をともに投入口の周縁外に配設したので、開口時
に投入口の完全開口を図ることができ、材料のタンク内
への投入をきわめて容易に行うことができる。

（ロ）蓋開閉機構は縦筒内に蓋支持軸を昇降かつ回転自
在に取付けるといったきわめて簡潔な構造を有し、しか
も同蓋支持軸を操作するのみで、蓋体の昇降と旋廻の２
動作を連続して行うことができ（すなわち蓋の開閉を行
うことができる）、操作性を著しく良好なものとするこ
とができる。

（ハ）内装式蓋としての特徴、すなわちタンク内部に蓋
及び同着を操作する機構の一部を取付けているので、タ
ンクの高さを可及的に低いものとすることができ、タン
ク全体の小型化も図れるという効果を何ら損うことなく
、さらに圧力タンク２の開閉は、蓋体１０の水平方向の
回転移動によって行うものであり、しかも同蓋体の上下
方向の移動量は極めて少ないものであるから、材料を圧
力タンク内上部まで投入しても、蓋体の開閉動作に支障
がなく、同圧力タンクの全容積を材料収容部として利用
でき、材料の補給間隔をながくすることができる。

に）閉蓋時、蓋体は十分なタンク内圧力を下面全面にわ
たって受けるので気密効果をさらに高めることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案水平開閉蓋を有する圧力タンクの平面図
、第２図及び第３図はそれぞれ第１図Ｉ−■線及び■−
■線における断面図、第４図は第２図Ａ部の拡大詳細図
、第５図は本願に係る圧力タンクを具備するライニング
作業車の側面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に投入口２を下部に排出口３を有する圧力タンク１
   において、投入口２の周縁外をなす圧力タンク１の上部
   壁に貫挿状態に縦筒１６を取付け、同縦筒１６内に蓋支
   持軸１４を昇降自在かつ回転自在に取付け、かつ同蓋支
   持軸１４のタンク内側部に押圧蓋支持板１２を連結し、
   同押圧蓋支持板１２上に投入口２を開閉する蓋体１０を
   取付け、蓋支持軸１４の軸心廻りの回転によって同蓋体
   １０が圧力タンク１内において投入口整合位置と非整合
   位置を選択的にとることができるようにしたことを特徴
   とする内装式水平蓋を有する圧力タンク。