JPS6238591Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、サイフオン式エアーポツトに係り、
更に詳しくは、サイフオン式エアーポツトの止水
装置に関するものである。

本考案の目的は、注出通路を開閉する止水弁を
該注出通路へ空気を導入すべき送気口とを近接し
て設け、止水弁の開弁と送気口の閉塞とを同時に
行ない得るようにして、止水装置の構造簡略化と
操作の単純化とを計ることにある。

以下添付の図面を参照して本考案の実施例にか
かるサイフオン式エアーポツトを説明する。

第１図において、符号１はポツト本体、２はポ
ツト本体１上部に対して開閉可能に枢着された蓋
体である。

前記ポツト本体１は、外周面を板金製の外ケー
ス３で、内周面を真空二重瓶製の中容器４で、上
面を合成樹脂製の下口部材５で、更に底面を合成
樹脂製の底部材６でそれぞれ構成されている。

前記蓋体２内には、ベローズ式のエアーポンプ
７が配設されている。

該エアーポンプ７は、蓋体２上面に露出する円
盤状の押圧板８によつて手動で押圧操作される。

前記エアーポンプ７の天板９には吸入弁１０が
設けられており、該吸入弁１０には、前記押圧板
８の中心部から突出して外部から操作可能な操作
ボタン１１が一体結合されている。

又、前記吸入弁１０には、エアーポンプ７の底
板１２を貫通して下方に突出する弁棒１３が上下
方向に相対移動可能に係止され且つ該弁棒１３上
端と前記操作ボタン１１との間にはスプリング１
４が介設されている。

前記弁棒１３は、後述する止水弁１５を開閉作
動せしめるためのものであり、その下端には半円
弧状のシールパツキン１６が固着されている。符
号１７はベローズ復帰用スプリング１８は吸入補
助弁、１９は吐出口である。

一方、中容器４の給液口２０には、内部に通気
路２２および通液路２３を併設してなる中栓２１
が密嵌されている。

該中栓２１には、その下面から中容器４内底部
に垂下せる液体汲上管２４とその側面から略水平
方向に延設されて下口部材５の嘴部５ａに至る連
通管２５とが前記通液路２３を介して連通可能に
接続されている。

前記通気路２２は、蓋体閉蓋時にエアーポンプ
７の吐出口１９と連通可能とされている。

又、下口部材嘴部５ａには、ポツト本体１外に
あつて中容器４内底部と略同位に垂下される注出
管２６が設けられている。そして前記連通管２５
の先端開口は下向きとされ且つ注出管２６の上端
開口に対して気密接続されている。

しかして、液体汲上管２４、中栓通液路２３、
連通管２５および注出通路２６によつて一連の注
出通路２７が構成されている。

更に、前記ポツト本体１側面には、注出通路２
７の外部露出部分である注出管２６を被蓋すべき
パイプカバー２８が設けられている。

前記注出通路２７の途中である中栓通液路２３
には、該通路を開閉する止水弁１５が上下動自在
に配設されている。

該止水弁１５は、スプリング２９によつて弁座
３０に着座する閉弁方向に付勢されており、下動
時に開弁するようになつている。

又、止水弁１５の上端は、中栓２１上面に形成
された送気口３１を通つて、上方に突出せしめら
れており、蓋体２側の弁棒１３下端と相対向せし
められている。

前記送気口３１は、注出通路２７へ空気を導入
して水切りを行うように作用する。

又、この送気口３１の口縁には、前記弁棒１３
下端のシールパツキン１６を密嵌すべき円筒部３
２が一体に立設されている。

即ち、弁棒１３の下動時には、止水弁１５の開
弁と同時に送気口３１がシールパツキン１６で閉
塞されるようになつている。

なお、本実施例では、底部材６は、所定高さｈ
を有する内部中空なボツクス状に構成されてお
り、その内部には、小物入れとして利用可能な小
容器３３が出し入れ自在に収納されている。

図面中符号３４は蓋体２をポツト本体１に対し
てロツクするロツクレバー３５は、底部材６下面
に設けた回転体である。

第３図には、本考案の他の実施例が示されてお
り、この場合、送気口３１を止水弁１５に形成し
ている。

次に図示のサイフオン式エアーポツトの作用を
説明する。

操作ボタン１１を押し下げつつ押圧板８を押圧
操作すると、第２図図示の如く弁棒１３によつて
止水弁１５が押し下げられて開弁すると同時に、
弁棒１３下端のシールパツキン１６によつて送気
口３１が閉塞されて、注出通路２７が注出可能体
制となるとともに、中容器４内へはエアーポンプ
７から加圧空気が圧送される。

従つて、中容器４内の液体Ｗは、サイフオン効
果によつて注出通路２７を通つて外部へ連続的に
注出される。なお、注出中には、操作ボタン１１
を押し続けなければならない。

注出終了後に、操作ボタン１１への押圧力を解
除すると、弁棒１３が上昇して、止水弁１５が閉
弁すると同時に送気口３１が開放される。従つて
注出通路２７が閉塞されると同時に、注出通路２
７内に送気口３１から空気が導入されて水切りを
行なう。

続いて、本考案のサイフオン式エアーポツトの
効果を述べる。

本考案によれば、サイフオン式エアーポツトの
注出通路２７の途中に、該通路を開閉する止水弁
１５と前記通路へ空気を導入すべき送気口３１と
を近接して設け、蓋体２側に、前記止水弁１５を
開閉作動せしめる外部操作可能な弁棒１３を設け
且つ該弁棒１３下端に、前記止水弁１５の開閉作
動と同時に前記送気口３１を閉塞するシールパツ
キン１６を固着したので、一個の弁棒１３の操作
によつて、止水弁１５の開弁あるいは閉弁作動と
送気口３１の閉塞あるいは開放を同時に行ない得
ることとなり、止水装置の構造の簡略化が計れる
とともに、止水操作の単純化を計り得るという実
用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるサイフオン式
エアーポツトの縦断面図、第２図は第１図のサイ
フオン式エアーポツトの注出時の状態を示す要部
断面図、第３図は本考案の他の実施例にかかるサ
イフオン式エアーポツトの要部断面図である。 １……ポツト本体、２……蓋体、４……中容
器、７……エアーポンプ、１３……弁棒、１５…
…止水弁、１６……シールパツキン、２７……注
出通路、３１……送気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポツト本体１の蓋体２内のエアーポンプ７から
   前起ポツト本体１内の中容器４へ加圧空気を圧送
   することによるポンプ作用と、前記中容器４の内
   底部から前記ポット本体１外にあつて中容器４内
   底部と略同位に至る間の一連の注出通路２７のサ
   イフオン効果とによつて前記中容器４内の液体を
   外部へ連続的に注出し得るようにしたサイフオン
   式エアーポツトにおいて、前記注出通路２７途中
   には、該注出通路２７を開閉する止水弁１５と前
   記注出通路２７へ空気を導入すべき送気口３１と
   を近接して設けるとともに、前記蓋体２側には、
   前記止水弁１５を開閉作動せしめる外部操作可能
   な弁棒１３を設け且つ該弁棒１３下端には、前記
   止水弁１５の開弁作動と同時に前記送気口３１を
   閉塞するシールパツキン１６を固着したことを特
   徴とするサイフオン式エアーポツト。