JPS6050525B2 - 薄板のロ−ル成形における縁波の防止方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばアルミニウムの如き金属の薄板の中央
にロール成形により曲げ加工部を形成する際に発生する
縁波を防止する方法に関する。

従来、例えば太陽熱コレクタを製造するような場合に、
薄板の板巾中央部をロールフォーミングにより曲け加工
することがあるが、加工の程度に応じて、曲げ部が長手
方向に縮むため、パネル端のフラット部が座屈して、第
１図に示す如き縁波Ａを生じる。したがつて、通常はロ
ール加工段数を増し、急激な変形を避けたり、また、ロ
ール間張力を与えて加工部を伸ばしながら成形を行なつ
ている。

しかし、これらの対策では不完全な場合が多く、薄肉材
や広巾材ては縁波の防止が困難である。本発明はかかる
従来の問題点を解決すべくなされたもので、薄板の中央
部に曲げ加工を与える際に、該曲げ加工部の近傍に圧潰
あるいはローレット加工を施すことを特徴とする薄板の
ロール成形における縁波の防止方法を要旨とするものて
ある。本発明者らは、縁波の発生について究明した結果
、ロール成形による曲げ部の縮みに原因があることを見
出し、その曲げ部の縮みを、圧潰あるいはローレット加
工によりバランスさせて、曲げ部と端縁部の長さとを同
一にすると縁波の防止に有効であることを見出したもの
である。

第２図は、薄板１の板巾中央部にロール成形による曲げ
部２を形成する際に、その曲げ部２の近傍に圧潰３を施
したものである。

圧潰３のピッチや深さ、長さなどは板厚、板寸法、曲げ
部２の縮みの発生量等を勘案して決定する。第３図は圧
潰に代えてローレット加工部４を設けたものである。

本発明において、圧潰やローレット加工はロール成形に
おける適当なスタンドで同時に実施すれノばよく、工程
増や能率低下にはならない。

むしろ、ロール設計において、縁波の発生を考慮する必
要がないため、設計が容易となり、ロール段数を減少す
ることができる。以下実施例について述べる。

長さ２０００Ｔｆ１ｍ１厚さ０．４噸のアルミニウム薄
板１の中央部に第２図に示す如き直径９．５ｗｎ相当の
曲げ部２を形成し、巾１３ｈの太陽熱コレクターパネル
を製造する際に、ロール成形と同時に深さ（ａ）０．１
５Ｔｍｍ１長さ６ＴＷＬの圧痕を１５ｗＬピッチで、曲
げ部２の近傍に設けた。

第４図は平面図で、第５図は圧痕の断面形状を示す。曲
げ部２から圧痕３の直近端部までの距離は２Ｔ１ｒＩｎ
とした。これによつて、第１図に示す如き縁波Ａの発生
はなく、さらに、太陽熱コレクターパネルとしての選択
吸収面の機能を低下させることはなかつた。又、比較例
として、圧痕を施こさなかつた以外は上記実施例と同様
にして行なつたところ、縁波が発生した。

さらに、曲げ部２から圧痕３の直近端部までの距離が５
７ｒ０！Ｌを越えると縁波の解消が不完全となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を説明する斜視図、第２図は本発明の実
施例に係る製品の斜視図、第３図は他の実施例に係る製
品の斜視図、第４図は第２図の平面図、第５図は圧痕部
の断面図をそれぞれ示す。 １・・・・・・薄板、２・・・・・・曲げ部、３・・・
・・・圧痕、４・・・・・・ローレット加工部、Ａ・・
・・・・縁波。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 薄板の中央部に曲げ加工を与える際に、該曲げ加工
   部の近傍に圧痕あるいはローレット加工を施すことを特
   徴とする薄板のロール成形における縁波の防止方法。