JPS6050454B2 - 電気掃除機の消音装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電気掃除機の消音装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来は第１図のごとく、電動送風機１０１より排出され
る空気中に含まれる騒音を消すために電動送風機１０１
を枠体１０２でおおつたものにおいては、排気路１０３
をできるだけ長くするため、排気路１０３の奥に枠体１
０２の排気口１０４を設け、更に電動送風機１０１と枠
体１０２の間に筒状の吸音材１０５を配していた。

しかし、− 一門一｜１＾ｐｐ”Ｉｒ（Ｔｉ士４嗜＾ι
゛４゛皿１Ｊ−叙立エネルギーがそのまま排気路１０３
を介して排気口１０４に至るため、消音効果が十分でな
く、特に８００〜１０００Ｈｚの音が高がつた。これに
より、消音機能は吸音材１０５に移存されることとなり
、必然的にその厚みを厚くせざるを得ず、これが吸塵力
の低下も大きかつた。発明の目的 本発明は上記従来の欠点に鑑みなされたもので、特に排
気通路の長さを変えることにより特定の周波数の音を大
きく減衰させることを目的とするものてある。

発明の構成 上記目的を達成するため本発明は電動送風機を放音箱で
覆うとともに、この防音箱と本体の外殻とで排気通路を
形成し、前記排気通路の一方は隔壁でしや断、他方は本
体排気孔に連通し、上記排気通路に臨む防音箱の周壁で
、しかも隔壁近傍およびこれより本体排気孔方向へ適当
距離離れた位置には排気口をそれぞれ形成し、さらにこ
れら排１気口を覆う吸音材を防音箱の外周に装着したも
ので、音の干渉を利用して特定周波数の音を減衰させる
ようにしたものである。

実施例の説明 以下その実施例として一般家庭用の掃除機を例、にとつ
て第２〜４図にもとづいて説明する。

図において、１は電動送風機２、コード収納装置３等を
内蔵した掃除機本体、４はこの本体１にヒンジ５を中心
に回動自在に設けられた本体蓋で、内側に設けた壁体６
との間に通気路７を形成している。壁体６には本体１の
電動送風機２前方に設けた貫気孔８に対向して通気孔９
が設けられており、バッキング１０によりエアータイト
されている。１１は本体蓋４の前方に設けられた前蓋１
２に形成された吸気孔で、本体蓋４の貫孔１３、１次フ
ィルター１４の吸気孔１５を経て集塵箱１６に連なつて
いる。

前記集塵箱１６は本体１の前部１ａと本体蓋４とに嵌着
され、尾錠１７により着脱自在に設けられている。１８
は主フィルターである。

前記電動送風機２は本体１の円筒状壁体１９とこれに嵌
着した防音箱２０とにより形成される空間に吸振体２１
，２２により弾性的に支持されている。

この防音箱２０は２ケ所の排気口２０ａ，２０ｂが設け
られており、この排気口２０ａ，２０ｂをおおつて吸音
材２３が設けられている。そしてこの防音箱２０と本体
１の外壁とで排気路２４が形成され、本体１後部一側端
を隔壁２５でしや断している。２６は本体隔壁てある。

２７は本体把手、２８は前輪、２９は後輪、３０は本体
排気孔で前面に吸音材３１を配している。

上記構成において、吸気孔１１より吸い込まれた含塵気
流は集塵箱１６内に導かれ、１次フィルター１４により
粗塵が分離され、更に主フィルター１８により微塵が分
離され、塵埃を含まないきれいな空気が通気路９を通り
、電動送風機２に送．り込まれる。

電動送風機２を出た空気は防音箱２０の排気口２０ａ，
２０ｂより排気路２４を経て本体排気孔３０より機外に
放出される。本発明の特徴は防音箱２０にある。

即ち、電動送風機２から放出される空気には送風機のア
ンバ．ランスや、空気が送風機に衝突することにより、
多くの周波数にわたる騒音が含まれている。これらの騒
音を消すため種々の吸音材が使用されているが、すべて
の周波数にわたつて吸音するのは極めて困難であつた。
本発明では電動送風機２の周・囲に円柱状の防音箱２０
を配し、この防音箱４と本体１壁面とて排気路２４を形
成し、本体１後方一側端を隔壁２５でしや断しているた
め排気路２４が長くとれ、防音効果が高くなつている。
更に防音箱２０には適当距離離れた位置に２ケ所排気口
２０ａ，２０ｂを設けているため排気路２４の長さが異
り、音の干渉により特定周波数の騒音を小さくすること
ができる。特に２つの排気口２０ａ，２０ｂの距離を１
７〜１８ｃｍにすることにより、風速３４０ｒＴ１／ｓ
の１０００Ｈｚ音の半周期となり、１０００Ｈｚ付近の
音を減衰させることができ、通常の掃除・機で最も音圧
の高い周波数帯が吸音されることになる。もちろん、吸
音材２３はこれを排気空気が通過する際および排気路２
４を同空気が流動する際に吸音作用を発揮する。ちなみ
に、第５図は従来のもの（点線）と本発明のもの（実線
）との騒音比較て、従来より本発明の騒音レベルが低く
なつていることが理解できる。

なお、実施例として一般家庭用の掃除機を例にとつて音
圧のピークとなる周波数を下げる場合の排気口の距離に
ついて説明したが、小形ハンディタイプの掃除機や業務
用大型掃除機等についてはそれぞれその音圧のピーク値
によつて排気口の位置を選択すれば良いものてある。

発明の効果 以上の説明から明らかなように本発明は、電動送風機の
周囲に円筒状の防音箱を配し、この防音箱に適当距離置
いて２つの排気口を設けることにより、特定周波数の音
を大きく減衰させることができ、音の静かな掃除機を得
ることができる。

さらに従来のように電動送風機の周囲に厚さの厚い吸音
材を設ける必要がないため吸塵力の低下も少なく吸塵力
の強い掃除機が得られるなど、その効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の消音構成を示す断面図、第２図は本発明
の一実施例を示す電気掃除機の断面図、第３図は第２図
のＡ−Ａ断面図、第４図は防音箱の斜視図、第５図は騒
音の比較を示す図で、点線は従来例を、実線は本発明に
よるものを示す。 １・・・・・・本体、２・・・・・・電動送風機、２０
・・・・・・防音箱、２ａ，２０ｂ・・・・・・排気口
、２４・・・・・・排気通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電動送風機を防音箱で覆うとともに、この防音箱と
   本体の外殻とで排気通路を形成し、前記排気路の一方は
   隔壁でしや断、他方は本体排孔に連通し、上記排気路に
   臨む防音箱の周壁で、しかも隔壁近傍およびこれより本
   体排気孔方向へ適当距離離れた位置には排気口をそれぞ
   れ形成し、さらにこれら排気口を覆う吸音材を防音箱の
   外周に装着した電気掃除機の消音装置。 ２ 排気口間の距離を１７〜１８ｃｍとしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の電気掃除機の消音装
   置。